サンフレッチェ広島
GK | 1 | 林 卓人 | |
DF | 33 | 和田 拓也 | |
DF | 2 | 野上 結貴 | |
DF | 4 | 水本 裕貴 | |
DF | 19 | 佐々木 翔 | |
MF | 30 | 柴﨑 晃誠 | 85 |
MF | 6 | 青山 敏弘 | |
MF | 15 | 稲垣 祥 | |
MF | 18 | 柏 好文 | 85 |
FW | 39 | パトリック | |
FW | 31 | ティーラシン | 71 |
サブ
GK | 21 | 廣永 遼太郎 | |
DF | 28 | 丹羽 大輝 | |
MF | 23 | 吉野 恭平 | |
MF | 14 | 森島 司 | |
MF | 36 | 川辺 駿 | 71 |
MF | 10 | フェリペ シウバ | 85 |
FW | 20 | 渡 大生 | 85 |
監督 | 城福 浩 |
監督コメント
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【ハーフタイム】
■ボールをテンポ良く動かしていこう。
■攻撃が単発になっている。ボールを持っていない選手が関わっていこう。
■必ずチャンスはある…冷静に。 -
【試合後】
■尹晶煥監督
「遠くまでたくさんの方にお越し頂いて、その応援のおかげで勝てたと思います。今日は厳しい戦いになると予想はしていたのですが、我々の選手たちが体を投げ出して、戦う心、魂を見せてくれました。前半は得点がなかったのですが、『後半、必ずチャンスが来る』という話はしていました。たくさんのチャンスが来たわけではなく、我々が意図した、狙っていた形ではなかったですが、『我々はできる』と。そういったところはしっかりと出せたと思います。諦めない姿を全面に出すことができたと思います。中断期間前の最後の試合だったのですが、首位を走るサンフレッチェ広島さんを捕まえることができたことは、大きな意味があると思います。これからチームを整理する長い期間に入るのですが、全ての選手がしっかりと戦うことができる、団結することができる、そういった期間にしたいと思います」
Q:「体を投げ出して」という表現がありましたが、まさに自分の体をボールに投げかけるような激しいディフェンスがありました。そういうディフェンスをしないと勝てない、という監督の指示がありましたか?
「もちろん、毎試合、我々の選手たちはそういった意識を持っていますが、特に今日は、よりそういった姿を見せることができたのではないかと思います。この結果が出たということは、これからも、『こういった姿を見せ続けないといけない』ということが確認できたのではないかなと思います」
Q:ヤン ドンヒョン選手を先発させた戦術的な狙いと、2得点した高木俊幸選手の評価についてお願いします。
「広島というチームは本当に守備が強固です。パスだけでどうにかすることは難しいのではないかと思いました。もちろん、ある程度のスペースまではパスでつなぐことはできると思いますが、早くゴール前にボールを入れようという狙いがありました。そこから、こぼれ球やセカンドボールを我々が掴もうという指示は出しました。ただ、前半は全然それができなくて、ずっとやられ続ける姿を見せてしまいました。相手も体力的な部分で疲労が見えたので、一瞬の集中力というところで我々の味方になったと思います。それが得点につながったということです。我々の選手たちが力を出すことができる土台を作ることができたのではないかと思います。トシ(高木)については、試合前から『今日は必ず後半に出場機会がある』と話していました。それ以外にもいろんな話をしたんですけど、いい結果を出してくれたと思います」
─途中交代した清武弘嗣選手の状態について。分かる範囲でお願いします。
「細かいところまでは分かりません。恐らくケガをしたのではないか、という感じですが、帰ってから確認する必要があると思います」
選手コメント
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■キム ジンヒョン
Q:好セーブを連発されましたが、自身のプレーを振り返ると?
「ワールドカップに行く前に、首位の広島を相手に勝てて良かったです。見ているか見ていないか分からないですけど、韓国代表監督に、少しはアピールできたのではないかと思います。セレッソ大阪の代表としてワールドカップに行く前に、こういう試合を見せることができて良かったです」
Q:後半、パトリック選手のヘディングを止めた場面については?
「僕がセーブはしましたけど、最後までマル(丸橋祐介)が体を当てて簡単にやらせない守備の仕方をしてくれたので、僕は止めやすかったです。フリーでヘディングをさせると、
僕からしても難しい対応になったと思います。今日は最後の最後までみんなが体を張って止める姿を見せてくれたから、自分もそこまでギリギリで止めたとは思っていません」
Q:今日は試合開始から終了まで体を張った、集中した守備ができていましたね。
「そうですね。今日の守備陣はいい仕事をしていました。何回もシュートを打たれましたけど、体を張って、気持ちを見せていました。みんな、試合が始まる前に、『(山口)蛍と僕を気持ち良く代表に行かせるためにも、試合の入りから強くいこう』という話はしてくれました。みんなの気持ちが伝わりました。試合後も、代表に行く前はいつもみんなの前で話をするのですが、今回はワールドカップの前という特別な状況なので、『気持ちを強く持って行ってきます』という話をしました」
Q:韓国代表としての抱負をお願いします。
「(グループリーグの)相手は僕らより強いかも知れませんし、厳しい試合になると思いますけど、責任を持って、気持ちを強く持って、『自分たちもできる』という勇気と自信を持って、戦いたいと思います。自分自身、試合に出られるか分かりせんが、チームのためにしっかりとプレーしたいと思います」
■山口蛍
Q:気持ちの見えた試合になりましたが、振り返ると?
「両チームとも、タフないいゲームをしていたと思います。最後はトシ(高木俊幸)が決めた決定力が差を分けたかなと思います」
Q:粘り強い守備が光っていましたが?
「そうですね。チームとして、最後の最後まで体を張るところはできていました。相手はパトリックに対してボールを入れてきて、強かったので、うまく対応できなかったですけど、それでも最後までみんなで体を張れた。それが最後、ゴールという結果につながったと思います。今日は粘り強く戦えたと思います」
Q:実際に戦って、これだけ首位を走るチームだな、という感じも受けたのでは?
「そうですね。今、首位にいるだけのチームだなと本当に思ったし、攻守にハードワークしている感じを受けました。ただ、自分たちも今日はそれに負けないくらい、しっかり戦っていたから、結果につながったと思います」
Q:そういう相手に勝ち切れたことは、リーグ優勝を目指す上で自信になるのでは?
「それはあると思いますけど、去年から含めて、上のチームに対して結果は出ても、下の順位にいるチームにとりこぼすことが多いので…。今年もそういう試合はありましたし、それがこれから起きないように、今日見せたような試合を、下位にいるチーム相手にもやらないといけないと思います」
Q:個人としても、こういう形で代表に合流できるのは、弾みになるのでは?
「そうですね。広島とは勝点差も離れているから、今日は勝たないとさらに引き離されるという状況で、今日、勝って代表に合流できることは、個人としても良かったです。チームとしても、僕と(キム)ジンヒョンを勝って送り出そう、という気持ちでみんな戦ってくれたので、結果につながって良かったと思います」
■マテイ ヨニッチ
Q:素晴らしい守備が今日の結果を生んだと思いますが、試合を振り返ると?
「そうでしたね。組織的にも、個人としても、しっかり守ることができて良かったです。いくつかラッキーな場面もあったのですが、これだけ必死に努力したので、報われてもいいのかなと思います(笑)」
Q:特に前半は厳しい場面も多かったですが、山下達也選手も含めて全員で体を張って守っていましたね。
「そうですね。本当に一人ひとり全員が体を投げ出して、必死に守ることができました。失点ゼロで終わってゴールも2点決めて、完璧な試合でした」
■高木俊幸
Q:こういうワンチャンスが来る、という展開は予想していましたか?
「そうですね。外から見ていて、前半は苦しい展開でしたけど、無失点で乗り切ってくれたので、後半、自分が入って流れを変えるのが、自分の仕事だと思っていました。こっちの流れになりかけた時にしっかりと決めることができて、ゲーム運びとしては、良かったと思います」
Q:尹晶煥監督は、「必ず後半に出場機会が来る」と話していたようですが、どんな言葉をかけられていましたか?
「キヨ君(清武弘嗣)もケガ明けでしたし、先発して消耗もあると思うから、『途中から出番はあると思うから、準備しておいて』と試合前に言われました。それが、アクシデントという形で少し早く来ましたけど、自分も気持ち的には準備できていました」
Q:首位のサンフレッチェ広島を相手に掴んだ勝利について
「特に失点の少ない相手だったので、どう崩すか、ということが課題になるとは思っていました。そういう相手から2点を取って勝利できたことはチームとしても自信にもなるし、さらに無失点で終われて、なおかつ相手のホームで勝点3を獲って帰ることができたことは大きかったと思います」
試合後記
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体を張った守備陣の奮闘に途中出場の高木が2得点で応え、首位撃破を達成。上位に食らいつく勝点3を獲得
ロシアワールドカップによる中断前、最後の試合となった今節のサンフレッチェ広島戦。必勝を期して敵地に乗り込んだ一戦で、セレッソ大阪は粘り強い守備と途中出場の高木俊幸の2得点で広島に勝利。大きな勝点3を獲得した。
セレッソにとって直近のリーグ戦、J1第13節、V・ファーレン長崎戦から今節まで2週間の準備期間があったが、この間、負傷離脱していた杉本健勇と清武弘嗣が復帰。今節の先発に名を連ねた。積極的な入りを見せたセレッソは、5分、決定機を迎える。パトリックにボールが入ったところを山下達也とオスマルが挟んで奪うと、中盤で山口蛍が左サイドへ展開。清武、丸橋祐介とつなぎ、再び山口にパスが戻ると、今度は山口が右サイドを使う。裏を取った福満隆貴の折り返しを杉本が合わせてネットを揺らしたが、ここは福満がオフサイドの判定でノーゴール。リプレイではオンサイドにも見える際どいシーンだったが、先制点とはならなかった。
その後は、出足鋭い広島の前にセレッソは防戦一方。9分、スローインの流れからパトリックにシュートを打たれると、10分にティーラシン、14分には稲垣祥にミドルシュートを食らう。19分にはパトリックに抜け出されて独走を許すも、マテイ ヨニッチが懸命にカバーした。29分には柏好文のクロスをパトリックが落としたところを水本裕貴にシュートを打たれたが、ここはキム ジンヒョンが止めて、こぼれたボールは山下が大きくクリアした。
全体をコンパクトに守る広島の前に、セレッソは攻撃で打開するスペースを見つけることができない。2トップにボールが収まらず、セカンドボールも広島に奪われて劣勢が続く。36分には柏にサイドを破られ、稲垣、青山敏弘に立て続けシュートを浴びるも、何とかしのいだ。広島の猛攻に体を投げ出して守ったセレッソは、41分、清武のFKをニアで杉本がヘディング。この試合、最初のシュートを放つと、45分にはヤン ドンヒョンの落としを清武が狙うも、決めることはできず、前半が終了した。
後半に入ると、開始早々、アクシデントが発生する。左足に違和感を覚えた清武が自らプレーを止め、ベンチに下がり、52分、高木がピッチに入った。ただし、そんな緊急事態にも動揺することなく後半のセレッソはサイドを起点にチャンスを掴むが、試合の主導権は依然として広島に握られる。57分には、CKから野上結貴のヘディングがセレッソゴールを襲うも、ここは咄嗟に出した松田陸の肘に当たってポストを直撃。ハンドの笛も鳴らず、セレッソとしては胸を撫で下ろす結果に。64分には、ティーラシンのクロスから、この試合、最大のピンチを迎えたが、パトリックの決定的なヘディングはキム ジンヒョンがギリギリでかきだし、得点は許さず。試合後、キム ジンヒョンは最後までパトリックに体を寄せた丸橋の守備を称えたが、試合の流れを決めたビッグセーブだった。
このあたりから徐々にセレッソに得点の匂いが漂い始める。75分には、オスマルが高い位置でボールを奪って縦にドリブル。折り返しを杉本が合わせるも、DFにブロックされた。76分には、福満のパスに抜け出した松田のクロスをヤン ドンヒョンが落とし、決定的な場面を迎えたが、杉本のシュートはヒットしなかった。
攻撃の手が緩まった広島だが、この選手だけは別。81分、動きが落ちないパトリックにセレッソは右サイドを突破される。クロスはキム ジンヒョンが弾くも、こぼれ球を自ら拾ったパトリックにゴールに迫られたが、山口が必死のカバー。何とかピンチを脱すると、直後、セレッソが試合を動かした。キム ジンヒョンのキックにヤン ドンヒョンが競り勝ち、裏に抜け出した高木が見事なトラップで前を向くと、そのままドリブルからシュートを決めて、先制点を奪った。3分後、再び高木の右足が火を噴く。オスマルのクロスをDFが跳ね返したセカンドボールを胸トラップし、迷うことなく右足を振り抜くと、林卓人も届かないファーサイドへ突き刺さった。
J1リーグ首位を独走する広島のホームに乗り込んだセレッソは、広島の強さをまざまざと見せつけられる格好となったが、GKキム ジンヒョンと守備陣が体を張ってゴールを守ると、前がかる広島の隙を突き、途中出場の高木が2得点。「選手たちが体を投げ出して、戦う心、魂を見せてくれた」と尹晶煥監督も称える気持ちのこもった試合を見せて、首位撃破を達成。AFCチャンピオンズリーグも含めた過密日程の中、大型連戦が始まったJ1第5節の湘南ベルマーレ戦からリーグ戦では7勝2分1敗という好成績を残し、中断期間後のさらなる飛躍への足掛かりを掴むことに成功した。
シュート数
16
9
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野上 結貴(1), 水本 裕貴(1), 柴﨑 晃誠(1), 青山 敏弘(3), 稲垣 祥(4), 柏 好文(1), パトリック(2), ティーラシン(2), 渡 大生(1)
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清武 弘嗣 (1), 福満 隆貴 (1), オスマル (1), 杉本 健勇 (4), 高木 俊幸 (2)
ゴールキック
9
12
コーナーキック
9
3
直接フリーキック
9
7
間接フリーキック
2
2
オフサイド
2
2
ペナルティキック
0
0