2019明治安田生命J1リーグ
第23節第1日

2019.8.17

横浜F・マリノス

マルコス ジュニオール (68')

1

AWAY

FULL TIME

2

0-1

1-1

セレッソ大阪

奥埜 博亮 (12')

奥埜 博亮 (76')

日産スタジアム

28,304

監督コメント

■ロティーナ監督
「まず一つ言いたいのは、横浜F・マリノスは負けるのにふさわしい試合をしたとは思いません。優位にゲームを進めていたと思います。その上で、我々の選手たちも素晴らしい仕事をしました。素晴らしい相手に対して、守備のエラーを少なくして、相手のチャンスをできるだけ少なくしました。その中で、(キム)ジンヒョンも素晴らしいセーブを見せたと思います。前半はよいスタートが切れました。思っていたプランのボールの動かし方ができて、チャンスを作れて、その中でゴールも生まれました。ボールをより握っていたのは横浜FMだったかも知れませんが、我々にとっても、不快な展開ではありませんでした。後半は、より後ろに下がってディフェンスする時間が長くなり、攻撃で前に出て行くことがなかなかできませんでした。少しバランスを崩されたところから、彼らが得意とするプレーでやられました。同点に追いつかれる前からチャンスを作られていました。その中で生まれた同点ゴールだったと思います。その苦しい展開の中で、我々は2点目を入れて、とてもとても難しい試合をモノにすることができました。横浜FMは、リーグの中でも、プレーの面で私が一番好きなチームの一つです」

Q:後半早々、ソウザ選手を投入した狙いと、J1デビューとなった鈴木孝司選手に求めたプレーと実際に見せたプレーについては?

「ソウザの交代については、ヤス(木本恭生)が少しコンディション面で問題があり、よりフレッシュなソウザを入れました。鈴木については、ブルーノ(メンデス)も悪くはなかったのですが、フィジカル的な問題があって、鈴木を入れるタイミングだと思いました。鈴木とブルーノはタイプが違う選手で、それぞれが特長を持っています。2人が同時にプレーすることもできると思っています。今日のプレーを見て、鈴木の補強は私にとってすごく満足でき、チームに大きく貢献してくれるだろうという期待を抱かせるプレーをしてくれました」

Q:2得点を決めた奥埜博亮選手の評価について

「オク(奥埜)は、最初はボランチでプレーしていましたが、トク(都倉賢)のケガにより、前にポジションを移すことになりました。本職はFWではないですが、我々のプレーモデルの中で貢献してくれています。彼は彼の特長を前でも生かしてくれます。その上で、今日は得点の面でも貢献してくれました」

Q:後半、引いて守ったこと、前半、攻撃の約70%は左サイドからだったこと、これらはプラン通りだったのか。

「二つともプランではありません。確かに左サイドから狙った形でチャンスは作れましたが、左サイドからに限っていたわけではありません。もしかしたら、マリノスの左サイドが、よりいいディフェンスをしていたのかも知れません。後半、守備が下がったのは、我々の狙いではなく、相手に、そういう状況にさせられました。あれだけ下がってディフェンスするのは好きではありません。でも、そういう状況もサッカーではありますし、相手チームがゲームを支配することもあります。その中でも、選手たちはいいプレーをしてくれたと思います。我々は前にプレッシャーをかけることもできますし、引いて守ることもできます。両方、トレーニングしています」

Q:天皇杯3回戦を戦った山口から強行で大阪に戻る厳しいコンディションの中、リーグ戦での連敗を抜け出した大きな勝利だったが、今節の勝利の意味について

「正直、先ほども言いましたが、今日の横浜FMは負けるのにふさわしい試合をしていないと思います。そして、前節は、我々は負けましたが、プレーの内容で見たら、負けるのにふさわしい試合だったとは思いません。そういったコントロールできない部分がサッカーにはあって、前節は負けてしまいましたが、今節は、勝てなくてもおかしくない試合でしたが、勝つことができました。今節に向けて選手がした努力はすごく重要で、素晴らしい仕事をしたと思います」

選手コメント

■奥埜博亮
「連戦で暑さもあり、チーム全員がきつかったと思いますが、しっかり声を掛け合って、走って、耐えて、勝つことができました」

Q:最後までプレーしての勝利。充実感があったのでは?

「そうですね。勝った試合で90分、ピッチに立っていたことは、充実感を味わえます。2得点を決めることもできたので、いいアピールができたかなと思います」

Q:本職はボランチですが、FWでは、どういうところで自分の良さを出せていると思うか

「多分、ボランチの方が自分の持ち味を最大限に出せると思いますが、FWに入っても、運動量を生かすこと、チームがうまく回るような立ち位置でボールを受けること、スペースを空けること、そういうことを意識してプレーしているので、FWでも、自分の良さを出せていると思います」

Q:その中で決めた、今日の2得点について

「得点以外にも仕事はありますが、FWで出ている以上、得点やアシストなど結果を出せばアピールにもなりますし、個人的な自信にもなるので、そういう意味では良かったです」

Q:2点とも、クロスに合わせるFWらしい形だったが?

「だんだん、いい位置に入れるようになってきている、という感触はありました。そこで、ボールとのタイミングが合わなかったり、自分のシュートミスもあったりしたのですが、クロスに入る形は少しずつ良くなっていると思います。最後の部分で味方を信頼して、いい位置に入れば、いいボールが来ると信じているので、その意味では、今日は自分が走ったところにいいボールが来て、ワンタッチで合わせるだけでした。いいボールが来たことが、得点につながったと思います」

■瀬古歩夢
Q:守備陣が最後まで耐えた試合になったが?

「押し込まれる展開が多かったのですが、今日は全員がハードワークして、全員で攻めて、全員で守って、勝てた試合だと思います」

Q:守備陣だけではなく、全体で戦って勝てた勝利だったということですね。

「そうですね。90分間、全員でハードワークしたことが今日の結果につながったと思います。リーグ戦で連敗していた中で、これ以上、絶対に連敗したくない、という気持ちがありました。今日、勝って、連敗を止めたことは良かったです。上位に食い込むためには勝点3を積んでいかないといけません。失点に関しては、自分のところでやられたので、次に生かしたいと思います」

Q:山口からバスで大阪に戻っての中2日。コンディションはきつかったのでは?

「バスで7時間かけて移動して、休んで、練習して、また移動して、今日の試合。いつもの連戦よりきつかったですが、そんなことは言っていられないですし、自分はどんどん試合を重ねて成長していくだけなので。特に気にせず試合に挑みました」

■清武弘嗣
「新しい選手、(鈴木)孝司も加わって、今日は何としてでも連敗を止めることしか考えていませんでした。その中で、みんながハードワークした結果が今日の勝利につながったと思います」

Q:清武選手のパスから生まれた先制点については?

「本当は抜いて打ちたかったんですけど、最初のタッチが大きくなってしまい…。『取られたかな?』と思ったけど、ごちゃごちゃっとなった時に中が見えたので、シンプルに上げました。相手のディフェンスは結構、止まる傾向があったので、その中で、裏や、ああいったシーンをもっと作り出したかったとは思います」

■鈴木孝司
Q:セレッソ大阪での、そして、J1デビュー戦となったが、試合を振り返ると?

「1-1に追いつかれてからの出場だったので、自分としては結果を求めて試合に入りました。チャンスはいくつか作れたのですが、もっと精度にこだわってやっていけば、ゴールも生まれるのかなと思います。でも、僕が出て、セットプレーから得点も生まれたので、それは良かったかなと(笑)デビュー戦を勝利で終えられたことは良かったです」

Q:緊張もありましたか?

「いや、思ったほど緊張はなくて。前半、ベンチから見ていて、J1の雰囲気を肌で感じることができたので、それが良かったと思います。試合を見て、落ち着けました。外から見ていて、みんなめっちゃ走っていたので、『俺も頑張らなきゃ』と刺激を受けました。実際、ピッチに入っても、みんなめっちゃ戦っていたし、これが勝つチームなんだなと思ったし、これくらいやらないと勝てないんだな、とも感じました。僕自身、もう一つレベルを上げるために必要なことを肌で感じました」

Q:「J1レベルを肌で感じた」ということですか?

「そうですね。スピード感は違いますし、一つひとつのプレーの強度も違う。強度の高い中で、技術を発揮することの重要性を感じました」

Q:ここまでステップアップしてきたことへの感慨はありましたか?

「簡単な道ではなかったですね。ケガもありましたし。でも、やっぱり腐らずプレーし続けて、諦めずに結果を出し続ければ、こういう舞台にも来ることができるんだなと。ただ、僕自身、これで満足するわけではないですし、ここからがスタート。またゴールを決め続けていきたいですし、こういった舞台でプレーし続けるためには、やはり得点が必要だと思います」

Q:ジュニアユース時代を過ごした横浜F・マリノスを相手にJ1デビューできたことについても、特別な思いがあったのでは?

「そうですね。中学の3年間は僕にとって大事な時間でしたし、このスタジアムでJ1デビューを飾れたことはすごく嬉しかったですね(笑)」