2019明治安田生命J1リーグ
第26節第1日

2019.9.13

浦和レッズ

興梠 慎三 (60')

1

AWAY

FULL TIME

2

0-0

1-2

セレッソ大阪

松田 陸 (47')

田中 亜土夢 (84')

埼玉スタジアム2002

22,640

監督コメント

■ロティーナ監督
「全体的に満足しています。それは、勝利という結果だけではなく、プレー内容も含めてです。前半は、ボールを動かして、チャンスを作ることは足りなかったですが、いいボールの動かし方ができて、ディフェンスも、いいディフェンスをすることができました。後半、早い段階で点を取ったことによって、浦和がより前に出てきて、攻撃的にプレーしてきました。ウチは、そこからカウンターで2点目を奪えるチャンスもありました。ただ、その感触とは逆に、相手が見事なカウンターを決めて、同点になりました。ただし、そこからのチームのリアクションは、私はすごく気に入っています。どういうことかと言うと、ボールを持って、動かして、自分たちがやるべきプレーをやりました。その中で、(田中)亜土夢の素晴らしいゴラッソによって試合を決めることができました。強敵との試合が続いていますが、自分たちが歩んでいる道には満足しています」

Q:清武弘嗣選手が負傷離脱した左サイドハーフは今節もポイントになったと思います。2試合連続で先発した柿谷曜一朗選手の評価と、田中選手についても、一言、お願いします。

「清武の離脱は、ピッチ内だけではなく、ロッカールームのことも考えても、とても大きなことでした。そこから、曜一朗のプレーには満足しています。あまり守備をすることには慣れていないかも知れないですが、ハードワークして、守備の部分も含めて、チームのために貢献してくれています。慣れていないことをしていることで、彼の持っている攻撃のクオリティーは少し制限されているかも知れませんが、今のプレーを習慣付けていけば、これから、彼のクオリティーの高いプレーが出てくることを、私は確信しています。アトムについては、今季は交代で出るたびに貢献してくれています。攻守において、何をするべきか、チーム、試合の状況を理解して、やるべきことをやってくれています。その意味で、とても信頼している選手です」

選手コメント

■田中亜土夢
Q:ゴールシーンを振り返ると?完璧な一撃でした。

「完璧でしたね(笑)前節もゴールを決めたくてどんどん打ちましたし、今日もそれを出そうと思っていました。同点という状況で投入されて、いいシチュエーションでした。決めればヒーローになれると思ったので、その通りになって良かったです」

Q:ボールを受けた時、スペースがあり、迷うことなくシュートを打った感じですか?

「そうですね。(松田)陸が持った瞬間、クロスが入ると思ってか、ディフェンスもチームメートも、みんな中に入ってくれたので、(自身の前に)ポッカリ穴が空いて。トラップした瞬間、周りを見たら誰もいなくて、『打てるな』と。2テンポくらい時間がありました」

Q:前節、決定機を逃した分も含めて、今節に懸ける気持ちも感じたが?

「そうですね。残り試合も少ないですし、キヨ(清武弘嗣)がケガをして、みんなで戦わないといけない中で、結果を出せたことは良かったです。これを続けていくことが大事ですし、いいアピールになったと思います。これからも選手同士でポジション争いをしていけば、チーム力も上がっていくと思います」

Q:ポジション争いも激しい中、やはり結果にはこだわっていますか?

「そうですね。キヨがケガをして、ずっと左サイドをやっていたのは僕だったのですが、(柿谷)曜一朗が起用されて、悔しい気持ちはありましたし、結果が大事だということは感じていたので、それを出せて良かったです。これからも、結果にこだわる気持ちは練習から前面に出して、やっていきたいと思います」

Q:得点後のパフォーマンスも、サポーターの前でカッコよく決まりました。

「最高でした(笑)気持ち良過ぎましたね。シチュエーションとして、同点の状況で決めたので、気持ちよく鉄腕アトムができました(笑)さらに上にいくためにも、大事な勝点3になったと思います」

■松田陸
Q:1得点1アシストと大活躍でしたが、試合を振り返ると?

「3連勝中でしたし、勢いに乗って(次節の)大阪ダービーにも向かいたかったので、みんなで『絶対勝とう』という話もしていました。前半は、相手に攻撃も警戒されていたのですが、自分たちもボールを握っていましたし、悪いイメージはなかったです。後半、立ち上がりに得点を取れたので、いい感じで入れました。一度は追いつかれたのですが、その後、2点目を取れたことは、今の自分たちの力や勢いだと思います」

Q:アシストになった2点目を振り返ると?

「(水沼)宏太くんが開いてくれて、(鈴木)孝司くんもいい感じでダイレクトで出してくれたので。クロスを狙うか、シュートを打つか、迷ったのですが、(田中)アトムくんがフリーだったので。パスを出したら、えげつないシュートを決めてくれました(笑)」

Q:自身の得点については?

「マルくん(丸橋祐介)がいい感じで持ち上がってくれて、(水沼)宏太くんが相手のウィングバックを引き付けてくれた。宏太くんに大きい声で『スルー』って言ったら、スルーしてくれたので、あとは思い切り打ちました。相手にもちょっと当たって、いいコースに行きました(笑)」

Q後半、相手のウィングバックも勢いのある選手が出てきて、苦しい時間もあったが?

「そうですね。苦しい時間帯でしたし、自分自身、シュートを打たれたシーンでは、もっと寄せないといけなかったと反省しています」

Q:先ほどの話にもありましたが、そこから盛り返せたことが、今のチーム力ですね。

「そうですね。チャンスをモノにできる選手はいっぱいいますし、今は誰が出ても戦えるチームになっていると思います。チーム全体がいい雰囲気でやれています。めっちゃ雰囲気、いいですよ(笑)次、天皇杯も勝って、さらに勢いを付けて、ダービーに臨みたいと思います」

■柿谷曜一朗
「全員で守り、全員で攻めて、相手も1人少なくなったとは言え、勝てて良かったです」

Q:自身については?

「2試合続けて(先発で)出ていますけど、ポジションを取るところやコンディションはまだまだかなと思います。ただ、試合を重ねていく内に戻ってくると思いますし、何よりいまは、試合ができている楽しさを感じています。キヨ(清武弘嗣)が出ていない分、穴を埋めないといけない、でも、自分の良さも出さないといけない、いろんな気持ちがある中で、僕とキヨはプレースタイルも違うので、自分の良さをちょっとでもチームに還元できればいいかなと思います。いまは試合に出られている喜びが勝っている部分もあるので、チームとしての役割も、もう少し意識してできればいいかなと思います」

Q:前半、柿谷選手のところからいくつかチャンスになりかけたが?

「低い位置からドリブルして、最後に疲れてしまう場面もありましたけど、そういう体力面も、コンディションが戻ってくれば問題ないと思います。ボールタッチの感覚も含めて、もっといい結果を残せるように、準備できればいいかなと思います」

Q:試合後、「守備することで、彼の持っている攻撃のクオリティーは少し制限されているかもしれないが、今のプレーを習慣付けていけば、彼のクオリティーの高いプレーが出てくることを確信している」とロティーナ監督は話していましたが、やはり守備でハードワークする負担は感じていますか?

「ハードワークというより、頭の部分ですね。ユンさんの時も左サイドをやっていましたけど、感覚でやっていた部分もあって。いまも感覚でやれる部分もあるけど、『そうではない』と。やり方があって、という中で、自分の体と頭で迷うこともあります。体が自然と動くように、トレーニングからやっていければいいかなと思います」

Q:前節に比べると、今節は攻撃で関わる回数も多かったが?

「前節はディフェンスのことばかり考えていた部分もありました。いまは“勉強中”と言ったら、シーズン終盤にもなって、今更かと思われるかも知れないですが、自分の中で、そういう部分(勉強中)もあるかなと。ただ、その一方で、プレーしていて楽しいとか、プレーする喜びも忘れないようにしたい。もっともっといいプレーを見せたいです。チームとしても、一つひとつ勝っていけたらと思いますし、個人としても、試合を重ねていくごとに良くなっていければと思います」

■水沼宏太
Q:前節の鈴木選手に続き、今節は田中選手と、交代で入った選手が決勝点を決めました。いまのチーム状態を表すような、勢いが付く勝ち方になりましたね。

「ほんとチーム一丸になっていると感じます。誰が出てもチームに貢献できるところが、いまは強みになっています。今日にしても、亜土夢が決めてくれたことは、僕自身、めちゃくちゃ嬉しかった。また一つ、チームとしてレベルアップできた試合になったと思います」

Q:前半は、ボールを保持しつつも崩し切れない場面も続いたが?

「うまくいかなくても、継続しつつ修正して、後半に2点を取れました。2点目にしても、僕がサイドに開いて、(スペースを)空けて、そこに(松田)陸が入って、という、いい流れでゴールまで行けました。みんながポジションを守りながら、お互いの距離を見ながら、プレーできていることが、いまの強みになっています。もちろん、まだまだ積み上げないといけないこともたくさんありますが、今日も複数得点を取って勝てたので、これからさらに勢いを増していける勝利になったと思います」

■鈴木孝司
Q:前節に続き、今節も同点の場面で投入された中、前線でキープしてポイントを作るなど、チームに貢献し、重要な役割を果たしたように思います。プレーを振り返ると?

「同点だったので、僕が点を決めて勝ちたいと思って試合に入ったのですが、結果として、前で起点も作れましたし、監督が求めていることはできたのかなと思います」

Q:(2枚目の警告で)阿部選手を退場に追い込んだ場面では、キープしつつ、前に出る動きも光りました。

「相手の守備は、後ろはマンツーマンだったので、個ではがせれば、チャンスになると思っていました。その一方で、前で簡単に失わないことも、あの時間帯ではチームとして大切なことでした。ボールを失わないことも大切にしながら、自分で行くところは行くと。途中で入った選手として流れを変えるためにも、そういったプレーが大切になるのかなと思っていました」

Q:2点目の場面では、流れの中でうまく関わっていました。連動した素晴らしいゴールでしたが、あの場面については?

「あの場面はセットプレーからの流れで、(自分たちの)CBも中に残っていました。そこで自分も中に入ると、スペースが狭くなる。中にいるだけがFWではないし、(サイドに)スペースがあることも分かったので。あのポジションに立てば、相手も付きづらい。ディフェンスが付きづらいレーンにうまく顔を出せたことが良かったと思います」

Q:ロティーナ監督のポジショナルサッカーへの理解も早いように感じるが?

「FWに求められることはどの試合でもあまり変わらないので。センターバックやボランチ、サイドバック、サイドハーフの選手は相手に応じてポジションも変わるし、複雑で要求も高いと思いますが、FWに関しては、そこまで難しさはないのかなと。チームとしてのやり方は違いますが、町田でやってきたことも生きていると思っています。前で縦関係を作ること、守備では相手のボランチへのパスコースを切ることなどは、町田でもやってきたことですし、それが普通のことだと思っているので。なので、深く考えながらプレーするというよりは、状況を見ながら普通にやっている感じです」

Q:自身が入ってからチームも4連勝です。貢献できている実感もあるのでは?

「まぁ…そうですね(笑)結果が付いてきていることは、選手としては嬉しいですし、これからもチームへの貢献を続けていきたいです」