2018明治安田生命J1リーグ
第34節第1日

2018.12.1

横浜F・マリノス

天野 純 (50')

1

AWAY

FULL TIME

2

0-0

1-2

セレッソ大阪

山村 和也 (56')

清武 弘嗣 (61')

日産スタジアム

30,608

監督コメント

■尹晶煥監督
「何て言えばいいのか分からないのですが、2年間、本当に皆さまに感謝しています。ありがとうございました。今日は今季の最終節でしたけど、全選手が一生懸命戦って、素晴らしい姿勢を最後まで見せてくれたことに感謝しています。勝たせてくれたことも、本当にありがたく思っています。今日、試合前にミーティングした時も、そこまで多くの話はしていないのですが、『この2年間、やってきたことを今日の試合で全て出し切って欲しい』という話はしました。それを伝えて試合に臨み、選手たちは全員がそういう姿を見せてくれたので、この感謝の気持ちをどういう言葉で伝えればいいか分からないです。今年1年間、(公の場では)一回も話したことはないのですが、キャプテンの山口蛍選手に対して、1年間、チームのために一生懸命、頑張ってくれたことに感謝しています。自己犠牲の精神を持ち、チームのために頑張ってくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。もちろん、蛍選手だけではなく、2年間、よく自分についてきてくれた選手たちがいたので、こういった結果を得ることができました。感謝しています。今日をもってセレッソからは離れることになりますが、多くのサポーター、ファンの皆さまのことは忘れません。そして、関係者の皆さまにも、もう一度、感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました。ここに集まって下さった皆さまも、1年間、本当にお疲れ様でした」

Q:失点しても諦めない粘り強さ、奪った後に素早くサイドを突く攻撃、セットプレー、リード時は5バックで守り抜く姿勢。まさにこの試合はこの2年間の集大成のような一戦になりましたが、監督がこの2年間、選手たちに訴えてきて、今後のセレッソに残して欲しいことは何でしょうか?

「やはり、一番大きいのは、楽しくやるだけではなく、勝つためのサッカーをしないといけない、ということです。勝つことでチームを含めて多くの方々と喜びや幸せを分かち合えます。もちろん、選手たちは大変だったと思いますが、勝った後の喜びや幸せは何倍にもなります。そういった姿に変わってきていると思います。それが一番、大きいと思います。技術面に関しては、100%全部がうまくはできていないので、その部分に関しては改善し続けていかないといけないところですが、意識としてはすごく変わってきていると思います。これからセレッソがどう変わっていくのか分かりませんが、継続してこの姿を持ち続けていくのであれば、きっといい方向に向かっていけると思います」

Q:二冠という成果を残した昨季と違い、今季はシーズンオフも短く、思うような結果を残すことはできませんでした。今季の課題や、何が問題点で、どういったところが心残りでしょうか?

「今季もシーズンの前半に関しては勝点を積み重ねることができたと思います。ケガ人を含めて離脱する選手が多い中でも、そういった結果を残すことができました。後半戦も、もっと手綱を引っ張っていけば、もっといい成績を残せるのではないかとも期待しましたけど、中断期間を終えて、チームが勝てなくなって、少し沈んだようにもなりました。ここで全てを話すことはできませんが、ずっとリーグ戦では上位に付けていたことは確かです。もっと努力すればACL圏内にも手が届いたと思いますが、それは逃してしまったので、そのことは残念に思っています。それは自分だけではなく、選手たちも含めて全員がそう思っていると思います。この経験を選手たちは来季にうまく生かしてくれると期待しています」

Q:この2年間で最も印象深く残っていることは、やはり昨季のタイトル獲得でしょうか。それとも、何か別のことが残っているでしょうか。

「2年間、このチームを率いてきて、選手たちとの絆も生まれました。信頼関係も築けました。その結果が昨季の二冠にもつながったと思いますし、今季についても、「良くなかった」とは言われていますが、そこまで悪かったとも思っていません。選手たちに感謝したいという思いが頭に残っています」

選手コメント

■山口蛍
Q:尹晶煥監督と戦った最後の試合を終えて

「尹さんには感謝しかありません。一番、信頼を置いてくれて、今季はキャプテンも任せてもらった中で、苦しいときも多かったですが、うまくやれたこともありましたし、リーグ戦も最後は7位で終えて、そこまで悪くはなかったと思います。終わり方としては、今日の試合内容も含めてユンさんとやってきたことをしっかりと出せて終わったと思うので、今はスッキリした気持ちです」

Q:先ほどの会見でも、「楽しくやるだけではなく、勝つことで全員が幸せになる」という尹監督の言葉もありましたが、そういった試合を最後に見せることができましたか?

「今日の試合は、勝つサッカーにこだわった中でも、きつい中でもみんな楽しさを持ってやっていたと思うし、しんどいことばかりではなくて、しんどいことをやった中に楽しさもあったから、それはみんなが理解した上でプレーしていました。しっかり結果に表れてくれたことは良かったです」

Q:尹監督と出会ったことでの、自身の成長については?

「(尹晶煥監督の現役時代と)ポジションも同じでしたし、たくさん教えてもらったことはあるので、それを忘れないように、これからもやっていきたいと思います」

■水沼宏太
Q:最後に尹晶煥監督の元で培ってきたサッカーで勝つことができたのでは?

「そうですね。必死に1試合を通して戦うことが自分たちの特長でもありましたし、それを2年間、監督に植え付けてもらったので、それをとにかく必死に表現することが僕らのやるべきことでした。今日、それを出せて、勝利という結果で果たすことができて良かったです」

Q:水沼選手自身、戦うこと、縦に走って推進力を出すことなど、尹晶煥監督の求めていたプレーを出そうとしていたと思います。2年間、積み上げてきたことがここで終わってしまうことは、もったいないと思う気持ちもあるのでは?

「それはクラブが決断したことであり、クラブがこれからどうやって成長していきたいか、ということだと思う。でも、今日は尹さんのメッセージを受け取って、今日のような試合ができたことは、やっぱり染み付いていたことだし、忘れてはいけないこと。間違っていなかった、ということを今日は表現できたので、これをもちろん、選手たちも忘れてはいけないですが、クラブ自体も、どういう形で進んでいくかは考えてもらわないといけないこと。僕らはその方針に沿って戦うだけ。尹さんには、ベースの部分を教えてもらっただけと言えばそうですが、それが一番、大事なことでした。ピッチでプレーする選手としては、それを忘れずにこれからもやり続けることが一番かなと思う。僕自身は本当に監督に感謝しているし、教えてもらったことは絶対に忘れたくないところ。今年は大変なシーズンでしたけど、仲間にも助けられたし、尹さんにも助けられたし、周りの全ての人に助けられた1年だったので、感謝しています」

Q:前節は先制された後にズルズルと失点を重ねてしまったが、今節は逆転まで持ち込みました。昨季の天皇杯決勝を彷彿とさせる粘り強い内容でしたが?

「こうやって逆転できる力があることは示せたし、やるべきことをやれば、間違いなく力のあるメンバーたちだと思う。今日は試合が始まる前からみんな気持ちが入っていたし、『絶対にやってやる』という気持ちを出せたので、良かったと思います」

Q:得点後のゆりがごパフォーマンスは、第一子が生まれたばかりの柿谷曜一朗選手へ向けてですか?

「はい。曜一朗へ届けばいいなと思って、みんなでやりました」

■杉本健勇
「何より勝てて良かったです。自分自身、苦しいシーズンでしたけど、人間、苦しい思いもしないとアカンかなと思うので、しっかり来季につなげたいと思います」

Q:今季の自身がぶつかった壁はどういったところでしたか?

「別に壁とも思っていませんけど、点を取れなかったことは事実なので、それは悔しいし、それを自分の中でしっかりと考えて、来季はもっと取れるようにしたいです」

Q:今季の自身を振り返ると?

「不甲斐なさというか、納得のいくシーズンではなかったけど、ハッキリ言って、昨季も今季も悔しい気持ちは変わりません。昨季は22点を取ったことで自分の価値は上がったかも知れないですが、もっと取れるところで取れなかったですし、変な話、昨季の方が悔しいくらいです。昨季も今季も悔しいですね」

Q:結果は出なかったですが、肩を脱臼した後にすぐ戻ってきたり、戦う気持ちは示せたのでは?

「今季はケガも多かったですし、迷惑をかけることも多かったですが、セレッソのトレーナー、スタッフに早く復帰できるようにサポートしてもらったので、感謝しています」

Q:尹監督と出会って変わったところは?

「分からん(笑)『2年間ありがとうございました』という気持ちですね。ずっと僕のことを信じて使ってくれましたし、ケンカや言い合いもしましたし、ぶつかり合うことも多かったですが、そういうところから信頼関係も生まれてくると思うので。これまで自分がステップアップしていく過程において、いい指導者の皆さんと出会えましたけど、尹さんもその一人ですし、これからも成長する姿を見せることができるように、頑張りたいと思います」

■キム ジンヒョン
Q:前節がああいう負け方だっただけに、今日、勝って終われたことは良かったですね。

「そうですね。ホーム最終戦でああいう負け方をしてしまい、サポーターの方に申し訳ない試合をしてしまったので、今日は本当の最終戦ということで、『来季につながるサッカーをしよう』ということは試合前からみんなでしていましたし、最後だから、ではなく、最近は勝てていなかったので、勝たないといけないという気持ちはみんなが持っていました。それをしっかり出せたのではないかと思います」

Q:逆転した後は相手もさらに攻撃的に来て、何度もピンチがありましたが、“さすが”という好セーブを何度も見せましたね。

「いや、まず、逆転してくれたことが守る上で力になりました。先制されたんですけど、2点を取ってくれたことは、後ろからしたらありがたいですし、強い気持ちを持って守ることができました。今日は前で頑張って守備もしてくれていたし、こういうやり方で戦えばそう簡単にやられないということもあるし、どこが相手でも簡単には負けないということが感じられました。結果として勝ったから言うのではなく、こういうサッカーを1年間を通してずっとやれていれば、もっといい順位で終われたのではないかと思います」

Q:これまで、セレッソで何人もの監督の元でプレーしてきたジンヒョン選手ですが、改めて尹晶煥監督の元で戦った2年の意味については?これからのセレッソにどう生かしていくべきでしょうか?

「これまで、何人も監督が替わりましたけど、勝敗の責任は監督が持つモノと言えばそうですが、選手もしっかりと責任を持たないといけない。監督だけ責任を取って替わっていくだけでは、チームの成長にはならない。グラウンドでプレーする選手が責任を持ってチームのことを考えてやり続けないと、強いチームにはならないと思う。『(監督の)戦術がうまくいかない』『個人、個人のミスが多い』とか言う前に、人のせいにせず、チームのために戦って、みんながみんなで助けながらやっていくことが大事で、それが目に見えるところまでいくことで、強くなると思う。監督だけが言うのではなく、選手たちも、僕も含めて、もっとそういうところで気持ちを強く持ってやっていかないといけない。セレッソは、選手は揃っているのに波があるということは、そこまで強いチームにはなっていない、ということ。波をなくすためには、今日みたいな試合を1年間やり続けることだと思う。そうすれば、強いチームになっていくと思います。来季へ向けて、そういうところに気付いてやっていかないといけないし、僕もセレッソでプレーすることができれば、そういうところをみんなに伝えて、強いチームにしていきたいと思います」