2019明治安田生命J1リーグ
第29節第1日

2019.10.18

北海道コンサドーレ札幌

0

AWAY

FULL TIME

1

0-1

0-0

セレッソ大阪

柿谷 曜一朗 (06')

札幌ドーム

12,443

監督コメント

■ロティーナ監督
「前半の45分は良かったと思います。攻守において、いいボールの動かし方もできたし、守備も良かった。その中で、(柿谷)曜一朗の素晴らしいゴールが決まったのですが、もう一点、取るチャンスはあったと思います。後半は、より札幌が前からプレッシャーをかけてきて、交代でも攻撃的な選手を入れて来て、より攻撃力を増してきました。その中で、ボールを持ってビルドアップできなくなり、リトリートする時間が長くなりました。前半はプレーしながら狙った通りにチャンスを作れたのですが、後半は、よりカウンターからのチャンスが増えました。札幌は後半も素晴らしい攻撃をして、たくさんのチャンスを作っていました。リーグの中で屈指の攻撃力を持っているチームに勝利できて、満足しています」

Q:前半から札幌のセットプレーの回数が多かった中で、GKキム ジンヒョン選手とCBマテイ ヨニッチ選手を中心に守り抜いた守備について

「札幌のストロングポイントの一つが、セットプレーだと思います。素晴らしいキッカーもいますし、背の高い選手たちも揃っています。それでも、全員が集中して、全員で守備をすることができたと思います。その中で、(キム)ジンヒョンが難しいボールに勇気を持って飛び出してくれて、弾き出してくれました。それは、我々に自信を与えてくれました。私は、ああやって、空中戦に積極的に出てくるGKが好きです。飛び出さずに決められてしまう、ゴールの下で待っていて決められてしまうより、飛び出して、ミスして決められる方を好みます」

選手コメント

■柿谷曜一朗
Q:素晴らしい一撃でしたが、先制点のシュートを振り返ると?

「最初やし、思い切って打とう、という気持ちはありました。前半の開始からいいところでみんながボールを受けられていたし、流れは良かったので、その流れの中で点が取れたらいいなと思っていました。それがゴールという形になったので、良かったと思います。(崩しの形は)練習通りの形でした」

Q:チームとしても、いい入りができたが、柿谷選手自身、立ち上がりからサイドの良いところでボールを受ける場面が多かったが、左サイドでの役割も整理されてきたのでは?

「試合に出る回数も増えてきて、その経験値は確実に上がっているとは思いますけど、もっともっと効果的な攻撃ができるとも思います。それと、前節の途中から(左サイドバックが)マル(丸橋祐介)から(舩木)翔になって、自分としても、守備でいつも以上にしっかりやらないといけないと意識していました。(舩木も)久しぶりに出て、崩されて失点したら嫌やろうなと思ったので、より守備を意識していたところもあります。ただ、あれだけ相手のセットプレーがあって、攻められて守って勝てたのは、守備陣の活躍が素晴らしかった。僕のゴールがどうこうというより、今日はそちらかなと思います。今日は久しぶりに90分出たのですが、最後の方はピッチの中でも感動していました。得点以上の価値があったのではないかと思います。前半、攻撃でチャンスは作れていたので、あそこで追加点が取れていれば、後ろはもっと助かったと思いますが、最後までよく踏ん張ってくれたと思います」

Q:前節の負けを払拭する勝利になりましたか?

「いや、でも、前節、鹿島に勝っていれば、『優勝も狙えたのでは?』という位置まで行けたので。そういう試合で負けたのは、まだまだとも思う。ただ、これだけケガ人が出ている中でも勝てていることはいいことだし、もうすぐみんなも帰ってくると思う。いい順位でみんなを迎えたいし、残り試合は少ないですが、いまいるメンバーで何とか踏ん張って、結果を残していきたいと思います」

■マテイ ヨニッチ
Q:かなり仕事量の多い試合になりましたね。

「そうだね(苦笑)最後の方は特にやることも多くて、プレッシャーもきつかったですが、守る時間も長い中で、みんな一生懸命やっていましたし、最後まで失点せずに勝てて良かったです」

Q:特にセットプレーでは、前節も失点しただけに、より集中力も増していたのでは?

「それはありますね。今日はみんな、集中していました。チーム一丸で、いいディフェンスができたと思います。特に相手はファーサイドを狙ってきたので、常に気にはしていました。練習から、チームとして、個人として、相手に合わせて準備はしていました」

■キム ジンヒョン
Q:試合終盤にかけて守る回数も多くなっていきましたが、どういった気持ちでプレーしていましたか?

「前節の鹿島戦で負けてしまい、逃したモノを取り返さないといけない状況だったので、勝点3を取って帰ることだけを考えてプレーしていました」

Q:試合前から、「ファーサイドも含めてセットプレーには警戒したい」と話していたが、そのセットプレーも含めて、無失点で抑えたことについては?

「前節、セットプレーでやられた失点も含めて、相手がファーサイドを狙ってくることは頭の中に入れていました。(舩木)翔とヤス(木本恭生)にも、いつも以上に声を掛けて、集中させて、うまく対応できました。もちろん、ファーサイドだけではなく、相手はニアも狙ってくる技術も持っていますし、そういうシーンもあったのですが、全員が最後まで集中して守れたと思います。相手に触らせないという勢いで強く行かないとやられてしまう。競り合いのところで体を張れたと思います」

Q:クロスに飛び出して失点すると、次に躊躇する気持ちも生まれてしまう部分もあるかと思いますが、監督も「待って失点するより、出ていくGKの方が好きだ」と言っていました。ジンヒョン選手自身も、勇気を持って飛び出すことを意識していますか?

「今年は、失点は少ないのですが、クロスの対応が良くないというか、クロスからの失点が多い。ただ、ミスしたからといって、後ろで構えるより、出るところは出て行かないといけないと僕も思っています。今でも、もっと上手くなりたい気持ちがありますし、成長したい気持ちもあります。どんどんチャレンジしないと、いつか引退した時に後悔することもあると思うので。出て取れば、また自信に繋がります。監督は、ミスをしても、文句を言うより選手を上手くコントロールしてくれます。『チャレンジしてミスしたら、それは運がない』という感じで言ってくれます。『ミスはサッカーの一部で起きるものだから、それは仕方がない』と。その中で、『怖がって構えて、出ていかない方が良くない』と言われているので、すごくメンタル的に、監督に助けられている部分が多いです」

Q:今日はその信頼に応えたというか、より信頼関係が強くなった試合ですね

「自分からしたら、クロスの対応で結構ミスが多い中でも、監督は信じて使ってくれていますし、できることをしっかりやらせるという、メンタルを上手く持っていってくれています。僕からしたら、上手くやらないと信頼関係は強くならないと思っているので、まずはチームがしっかり勝つことを意識して、しっかりチームのためにプレーして、これからも、ミスを怖がらずにチャレンジしていきたいと思います」

■木本恭生
「後半は攻められる時間も長かったのですが、なんとか耐えて勝てました。こういう試合も勝ち切れるようになれば上が見えてくると思う。今日の勝利は良かったなと思います」

Q:相手はセットプレーでファーサイドを狙ってくることも多かったが?

「札幌とは、ホームでやった時にファーでやられたので、自分がファーに行って、しっかりケアすることは意識していました」

Q:途中から、札幌にボールを持たれる時間が長かったことについては?

「試合前は自分たちがボールを持つことを意識していましたけど、相手もいることなので。相手にボールを握られることも考えながら、つながれてもしっかり守るという気持ちでしっかり守れたと思います」

Q:今節を迎えるにあたり、前節の鹿島戦での負けを引きずることも、多少はありましたか?

「勝てば優勝も見えてきた試合で負けてしまい、少し落ち込んだ部分もありましたけど、みんなで声を掛け合いながら、『もう一回、ACL圏内に向けて頑張ろう』という声も出ていたので、今日の勝利につながったと思います。みんなで切り替えてやれたのかなと思います」

Q:今節は左サイドバックに舩木選手が入りましたが、よりケアしながらプレーすることも考えましたか?

「何より自信を付けるためには勝利が必要だと思いました。翔も良いモノを持っているので、その良いモノを出せるように、自分も声掛けは意識していました。最後、マークの受け渡しでピンチも作られてしまったので、そこはまた、次に向けて修正できればと思います」

■舩木翔
「結果は勝つことができましたけど、自分の出来としては足りないと思います。前半は上手く自分のところで前にボールを配給することもできたのですが、後半、もう少し上手く自分がボールを裏に落とせれば、そこから攻撃のチャンスも拡がったと思います。相手が前からプレッシャーに来ている中でも、そういった状況を自分がキックの質などで一枚剥がせる部分がもう少しあったと思います」

Q:守備の時間が長かった中でも、全員で失点ゼロに抑えたことについては?

「ヤス君(木本)もヨニッチもリク君(松田)もすごく声を掛けてくれたし、ジンヒョンも、たくさんのアドバイスや、『ここはこうして欲しい』という言葉をくれました。自分は足りない部分ばかりでしたけど、いつも出ている後ろの3人が上手くサポートしてくれたので、自分は1対1で相手の選手に負けないところに意識してやれました。ここから、もっと上手くみんなと合わせていけたらなと思います。攻撃力のあるチームを失点ゼロで抑えたことは自分にとっても収穫ですけど、もう少し攻撃でも貢献したかったので、そこはこれからの課題です。やっぱり、マル君(丸橋祐介)がドンドン前に出て行くところを自分はいつも外から見てきたので、そういう部分は自分に足りない部分だし、もっとそこにチャレンジしていかないと、マル君の壁は越えていけないのかなと、また今日の試合で改めて思いました。ただ、全てをマイナスに捉えず、ポジティブに捉えてやっていければ良いと思います」