2017JリーグYBCルヴァンカップ 決勝戦

埼玉スタジアム2002
入場者数:53,452人
セレッソ大阪
  • 杉本 健勇 (1'), ソウザ (90+2')
川崎フロンターレ
2-0
1-0 1-0

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 2 松田 陸
DF 14 丸橋 祐介 90+3
DF 15 木本 恭生 89
DF 22 マテイ ヨニッチ
MF 6 ソウザ 90+2'
MF 10 山口 蛍
MF 16 水沼 宏太
MF 46 清武 弘嗣
FW 8 柿谷 曜一朗 84
FW 9 杉本 健勇 1' 68'

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 5 田中 裕介 90+3
DF 23 山下 達也 89
MF 17 福満 隆貴
MF 24 山村 和也 84
MF 26 秋山 大地
FW 19 澤上 竜二
監督 尹 晶煥

川崎フロンターレ

GK 1 チョン ソンリョン
DF 18 エウシーニョ 6' 75
DF 5 谷口 彰悟
DF 23 エドゥアルド
DF 7 車屋 紳太郎
MF 21 エドゥアルド ネット 80
MF 10 大島 僚太
MF 14 中村 憲剛
MF 13 三好 康児 46*
MF 41 家長 昭博
FW 11 小林 悠

サブ

GK 30 新井 章太
DF 2 登里 享平
DF 28 板倉 滉
MF 19 森谷 賢太郎
MF 16 長谷川 竜也 46*
FW 20 知念 慶 75
FW 8 阿部 浩之 80
監督 鬼木 達
試合経過
田中 裕介 (in) 丸橋 祐介 (out) 90+3'
ソウザ 90+2'
山下 達也 (in) 木本 恭生 (out) 89'
山村 和也 (in) 柿谷 曜一朗 (out) 84'
80' 阿部 浩之 (in) エドゥアルド ネット (out)
75' 知念 慶 (in) エウシーニョ (out)
杉本 健勇 68'
6' エウシーニョ
46*' 長谷川 竜也 (in) 三好 康児 (out)
杉本 健勇 1'

シュート数

6 11
    杉本 健勇 (1'), ソウザ (90+2')

ゴールキック

16 5

コーナーキック

2 5

直接フリーキック

6 12

間接フリーキック

0 4

オフサイド

0 4

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ■慌ててボールを失っている。もっと大事にしよう。
    ■今の雰囲気をしっかりと続けていこう。
    ■みんながボールを貰う意識を持とう。
  • 【試合後】
    「今日、この場までたどり着くのは本当に簡単ではなく、平らな道ではなかったのですが、僕らの選手たちは、ここまで1回も負けることなく優勝できました。そういったことができるとは思いもよらなかったのですが、本当にすばらしいことをやったと思います。本当に、選手たちに『ありがとう、そしてご苦労さま』というメッセージを送りたいと思います。
    今日の決勝では、今まであまりルヴァンカップに出ていなかった選手たちが中心になって戦いました。この前の試合までルヴァンカップで走ってきてくれた選手の分まで出し切ってくれたと思います。本当に、責任感を持って、最後まで走り切ってくれたと思います。今回、僕らが優勝したのは、選手だけではなく、大勢のサポーターの皆さんと、フロント、コーチングスタッフ、全ての方々が最善を尽くしてやってきたので、こういう結果を得られたと思います。監督になって初めての優勝なので、どういう表現をすればいいのかわからないですが、最高の気分です。少し首も痛いのですが、緊張し過ぎて寝違えたのだと思います(場内笑)。本当に選手たちは最後の最後まで最善を尽くしてやってくれました。僕は幸せなチームにきていると思います。これで決して終わりではない、まだ天皇杯も残っていますし、リーグ戦でも3位以内に位置しています。最後の最後まで集中して、大きなケガなく今シーズンを終えることができればと思います。この場に集まってくださった皆さんにも、感謝の気持ちを述べたいと思います」

    Q:今日はセレッソ大阪にとって歴史的な日になったと思います。監督にとって、この歴史的な日はどんな意味があるでしょうか?そして、来年以降、リーグチャンピオンに挑むにあたって、この優勝がどういう意味を持つでしょうか?
    「川崎Fと言えば、17年前のことを思い出します。本当に優勝を目の前にして、逃してしまった記憶が僕には残っていますけど、17年経って、その借りを今日返すことができたと思います。歴史というのは、こういうふうに結果が出て、歴史を刻めるのだと思います。今日の結果で、セレッソの新しい歴史が始まります。もちろん、僕自身にも新しい歴史が始まったと思います。今、僕らの選手たちは、本当にチームとしてやるべきことを全うすることができるようになってきました。昔とは変わって来たと思います。これからは、波がなく、今までやってきたことを続けて出していくことが大事になるのかなと思います。そうすることができれば、僕らのチームはより一層、怖いチームになれると思います」

    Q:今日のゲームプランと勝因について
    「こんなにたくさんのお客様の前でプレーすることは、簡単なことではないです。緊張してもダメですし、緊張しなさ過ぎてもダメ。平常心を保つことは簡単ではないのですが、そういう部分が相手よりよく表現できたと思います。今日の試合に関しては、相手の隙をうまく突くことができて、得点までつなげて、それが今日の試合の一番大きなポイントだったと思います。実は、もっとボールを保持しながら試合を運ぶことができるのではないかと思っていましたが、思ったよりも早い時間帯での先制点により、自分たちが保持することは難しくなりました。それでも、最後の最後まで堅守で相手を抑えることができたことはチームの力だと思いますし、それがチームワークだと思います」

    Q:監督が就任して、守備的に戦うという意味ではなく、守備の意識を植え付けたと思う。それが今日の勝利に出ていたと思うが?
    「今年、最初に選手たちと話したことが今も続いています。本当に選手たちは高い意識を持ってやってくれているので、ここまで続けることができていると思います。ただし、守備をしていたからといって失点しないとは限らないので、相手の長所を抑えることが大事になります。相手の長所を出させなくすることが大切です。今日はそういう試合になったと思います。今年、それがうまく機能して、いい結果につながっていると思います。簡単に言うと、失点をゼロに抑えて、1点でも取れば勝てるのがサッカーです。まずは失点しないことが大事になります。でもどういうふうに守備をするのかが大事。それを、選手たちはうまくできていると思います」

    Q:守備について。前半はサイドから攻め込まれて、守備が綻びかけている場面もあった。ただし、後半は組織がしっかりして、組織がほとんど崩されなかった。どう修正したのか?
    「前半、ピンチだと思われたシーンもあったとは思いますが、僕らの選手たちはカバープレーがしっかりできていました。距離感がすごく良かったので、そういうカバープレーができたと思います。後半に入って、もっと守備が堅くなったということは、選手たちが勝つために、その部分で高い集中力で臨んでいたと思います。それが前後半の差だと言えば差だと思います」

    Q:プレーオフステージのあたりだったか、「俺たちのルヴァンカップ、を合言葉に戦っている」というお話があった。まさにその通り、俺たちセレッソ大阪というべきルヴァンカップの結果になりました。どのようにして、このチームの団結力を作り上げたのか?
    「リーグ戦のメンバーとカップ戦のメンバーを分けて戦っていましたけど、リーグ戦で思わしくなかった時、ルヴァンカップに出場していた選手たちの走る姿、そして戦う姿勢が、リーグ戦に出ている選手たちにも大きな影響を及ぼしたと思います。ハードなスケジュールの中でカップ戦もあったので、2グループに分けて戦う必要がありました。でも、ルヴァンカップを戦う選手たちの姿が、監督の立場からすると、もう1回チャンスを与えないといけない、と強く思わせるものでした。実は、今日の試合のメンバーもすごく悩みましたけど、タイトルを獲るためには何かを犠牲にしないと獲れないと思いましたので、こういうメンバー構成になりました。そして、優勝できたからこういう話もできると思います。今日の決勝に出場できなかった選手もいましたが、全選手が互いに助け合って、よく戦っている姿を見たら、本当にいいチームになっているという気がします。一気にチームが良くなることは難しいですが、僕から選手に贈ることがあればすべて贈るし、全ての選手たちを信じて起用しました。選手たちもそれに応えてくれたので、信頼感が高くなったのではないかと思います。なので、こういうチームに変貌することができたと思います。僕らのチームの雰囲気はすごくいいです。もちろん、練習はハードできついのですが、でもみんな顔に出さず、元気に楽しんでやっていますので、チームの力として大きくなっていると思います」

    Q:杉本選手の存在と、彼がファイナル最優秀選手賞を獲ったことについて
    「昨年と比べてみても、すごく大きな存在感を発揮していると思います。少し浮き沈みもありますが、盛り返して、自分がやるべき仕事、自分はどうすればいいのかに気付いて、怖い選手に成長することができたと思います。みなさんに、もっと期待していただいていいと思います。明日からは日本代表に合流しますが、多くの応援よろしくお願いします」

選手コメント

  • ■柿谷曜一朗選手
    Q:優勝した感想を
    「最後までみんなで戦いたかったので、自分へのふがいなさが残る試合でした。ただ、これだけ注目されているなかで、結果が残せてすごくよかったと思います」

    Q:表彰台からみた景色は?
    「すごく不思議な気持ちでした。川崎Fの選手の気持ちが…何度もあそこ(準優勝の)に残されて、何度もそんな経験をしてきているのに、僕たちはそこ(準優勝)にも行っていないのに…こっち(優勝)にきちゃって、と思いました。ただ勝負ごとなので、勝った者が喜ぶのは当たり前で。でも、そういう(強い)チームになれたとは思っていませんし、この先こういう試合が続けていけるようにしないといけないです。ただ、タイトルを獲れたときに自分もこのチームにいられて本当に幸せでした」

    Q:先制点が予想外に早く入ったが?
    「いつもは(杉本)健勇がヘディングをして、僕が後ろにいるんですけど、今日は反対になって、たまたま僕がヘディングして(落としたボールを)健勇が取って抜け出て…GKと1対1で、どうかな?と思ったけど、今年は打てば入る、たくましいですね(笑)」

    Q:先制した後は相手にボールを持たせたのか?
    「いや、持たれたという感じですね。あれだけ技術の高い選手に共通の意識を持ってプレーされると、なかなか僕たちのサッカーはできないですけど、今日は後ろの選手、ボランチの選手が相当走っていたと思うから、そういうサッカーが結果につながったかなと思います」

    Q:表彰式は、森島寛晃部長たちも一緒に…
    「このチームに関わってくれているいろいろな人がいて、いろいろな思いがあるなかで、シャケ(酒本憲幸)さんと一緒に優勝したかった。そういう思いを持ちながら僕自身はやっていて、今日はシャケさんのユニフォームを借りて、一緒に最後まで戦って、シャケさんに見せたかった。それができなかったのはすごく悔しいです。だからこそ、またこういう試合ができるように頑張っていけたらなと思います。
    ルヴァンカップは僕たちはあまり試合に出ていないので、グループリーグから出ていた選手たちがもっと賞賛されるべきだと思っています」

    Q:カップを掲げた気持ちは?
    「1つ優勝したからといって、何かが変わるわけではない。続けていってこそ意味がある。今日の試合に関して、僕はいろんな思いを背負っていたつもりだったので、悔しい気持ちはあります。でも、クラブとしては一歩前に進んだと思うので、みんなで喜べたらいいかなと思います」


    ■丹野研太選手
    「1点先に取れたので、(そのあとは)すごく長く感じましたけど、この試合に関してはこういう(しっかり守る)戦い方ができたので時間が経つにつれてうちのリズムだと思いました。みんなの気持ちがすごくこもっていたので、信頼して見られました」

    Q:ここまで丹野選手たちが支えてきた大会だったが?
    「自分たちだけじゃなくて、今日メンバーに入れなかった選手たち、U-23に行っているメンバーも含めてやった大会であったし、全員で戦ったということ。そんな中で結果をつかめて、最高のことだったなと思います」

    Q:13試合負けなしでのタイトル獲得だったが?
    「大会の前は、こんなことになるとはだれも思っていなかったと思います。自分たちも1試合1試合必死でやったなかで、自信をつけながらやれて、すごくいい大会だったなと思います。また天皇杯とリーグ戦につなげるように、ここからまた新たな歴史が刻めるようにできればいいなと思います」


    ■田中裕介選手
    「ここまで僕らはグループステージから、イチから、下から戦ってきたという自負がありましたし、決勝トーナメント(ノックアウトステージ)で強い相手も倒してきている。間違いなくターンオーバーしないと(チームは)回らなかったと思うし、そういう意味ではチーム一丸となって、今日ベンチに入っていないメンバーも一緒に戦っているという気持ちでやっていたと思う。試合に出ていた選手全員にそれ(気持ち)が移ったのかなと。魂が…。そう思います」

    Q:古巣・川崎フロンターレを乗り越えてつかんだタイトルということで、その価値の大きさも感じられているのでは?
    「やはりいいチームだし、今日もポゼッションでいったら負けていたと思います。でも、僕らはリーグ戦の等々力で、あそこで負けたというところから『もう1度やろう!』とスタートして、すぐにルヴァンカップ準決勝の大阪ダービーがありましたが、そこで勢いに乗れて、もう1度こういう舞台で再戦できるチャンスが来た。それはすごいラッキーでしたし、今日はみんな本当に魂(気持ち)のところ、そこだけしか、みんながお互い言い合っていなかった。結果だけを見れば2-0でしたが、本当にどっちが勝ってもおかしくなかったのかなと思います」

    Q:球際の強さで負けないところだったり、ハードワークだったり、チームの原点が、このルヴァンカップを通じてチームに備わっていったのでは?
    「そうですね。僕らはキャンプから精神的なところを弱いと言われて来た。朝の暗い頃から3部練習をしたり、キャンプをきついなかでやったりしてきて、少しはそういう部分は報われたのかなと、チームとして強くなれたのかなと思います」


    ■杉本健勇選手
    Q:先制点について
    「本当に、今までのどんな試合よりも先制点が大事だということをみんなで言っていましたし、自分自身感じていました。川崎Fに先に1点取られると非常に乗ってくると思ったので、最初のチャンスを決めることができて良かったです。まさかあそこで相手がミスするとは思わなかったけど、『来た!』と思って、しっかりミートというか、思い切り打てました」

    Q:直近の J1リーグ第31節・大宮アルディージャ戦の後、「次、決めればいい」と話していたが?
    「かなり大宮戦で外していたので…。チームが勝ったから良かったんですけど、個人的には悔しかった。でも、みんなからも『次の決勝で決めればいいやん』って声をかけてもらって。俺が絶対に決めてやる、という強い気持ちで今日の試合に臨みました」

    Q:先制後は、守備に回る時間も長かったが?
    「勝ったチームが強いんです!うわー、やっと言えた(笑)」

    Q:チーム全体で、どういうプランでこの試合を戦っていたのか?
    「相手も技術が高い選手が多いので、ボールを回されても焦れずに我慢して、絶対に失点しなければチャンスが来ると思って、それをモノにしようと話していました。ある程度プラン通りというか、そういうゲームだったと思います。守備の時間は多くて、相手にもチャンスはありましたけど、最後はみんなで体を張って、しっかり守れたと思います」

    Q:試合後はピッチに突っ伏していたが、泣いていたが?
    「泣いてないです(笑)。
    いろんな思いが込み上げてきて。なんていうんですかね、勝ってから話すと言っていたんですけど、ここまでのルヴァンカップ、僕は今日の試合しか出ていないですし、ましてやベンチにも1回も入っていなかった。ここまで連れてきてくれたメンバーに対して、僕だけ決勝に出たので申し訳ないというか、しっかり責任を持って戦わないといけないという思いがありました。負けたらどんな顔をすればいいのか、顔を見せられへんなと。そういう不安もありました。(今日、試合に出られなかった選手たちは)相当、悔しかったと思う。だから、俺らのほうが(川崎Fよりも)絶対に気持ちは強いと思っていた。今日、必ず勝って、そういう気持ちをルヴァンカップを戦ってきたメンバーに報告したかったです」

    Q:そういう思いが、表彰台での最後の絶叫に込められていた?
    「そうですね(笑)。上から見る景色は初めてだったので。すばらしい景色でした。でも、ここがゴールではなく、通過点だと思っています。もっとタイトルを獲れるように、ここからが始まりだと思います」

    Q:セレッソのユニフォームに星が1つ付くことになるが?
    「カッコイイと思います(笑)。今は1つですけど、もっと付くようなクラブにならないといけないと思いますし、これからもっと歴史を作っていきたいです。今日は勝利に浸っていいと思いますけど、明日からはまた、僕も勝負ですし、また切り替えてやっていきたいです」

    Q:MVP受賞について
    「MVPは仲間がいてのことなので。MVPを取れたうれしさよりも、勝てたこと、タイトルを獲れたことのほうが断然すばらしいし、大きなモノだと思います」

    Q:今日、背負っていた重圧は初めての感覚だった?
    「すべてのシチュエーションが初めてだったので。決勝もそうですけど、仲間がつれてきてくれたということも含めて初めてですし、いろんな気持ちがあったんですけど、タイトルを獲れましたね!決勝に連れてきてくれたみんなに感謝です」


    ■清武弘嗣選手
    「勝てて良かったです。みんな、まだ優勝した実感はないと言っていましたけど、そういうものだと思うし、時間が経って実感は沸いてくると思います。
    先制が早かったので、試合はどうなるかわからなかったです。明らかに相手は(自分たちの)左サイドを狙ってきている感じはありました。僕のサイドを押し込むことを狙いにしていたと思う。なので、割り切って守備に専念して、あとはカウンターを狙うことを意識しました。結果的に2点目も入って良かったなと思います。川崎Fにはリーグ戦では1-5で負けていたので、中はやらせないようにしようと思っていたけど、川崎Fの選手1人ひとりの位置や間を取る感覚はなかなか掴みづらいところがあって…。正直、崩されたシーンもあったんですけど、最後の相手のシュートミスもあり、運があったかなと思います」

    Q:カウンターでの2点目について
    「もう時間も時間でしたし、ソウザが最後はうまかったですね。良かったです。DFが1人しかいなかったので、すごくチャンスだと思って。そうしたら(水沼)宏太が後ろから全力で走ってきて、うまくつないで入って良かったです」


    Q:試合後は監督に水をかけていましたが、どんな思いでしたか?
    「どんな思い…。まあ尹さんも、この決勝のメンバー選考はすごく悩んだと思う。正直、ここまで戦ってきたメンバーは、リーグ戦に出ていないメンバーだったので、今日の先発は悩んで選んだと思う。セレッソがここまで激しく戦える集団になったのは尹さんのおかげだと思うので、感謝の気持ちを込めて喜びました。ただ、さっきも言ったように、僕たちが感謝しないといけないのは、ルヴァン組のメンバー。ここまで戦ってきてくれたので、本当に、感謝しないといけないです」


    Q:感謝と言えば、今年2月にセレッソに復帰した時も「感謝」という言葉を残していました。少し返せた感じですか?
    「今年の目標がタイトルを獲ることだったので、まずは獲れて良かったですけど、もう終わったことなので。すぐリーグ戦もあります。(山口)蛍と(杉本)健勇と(キム)ジンヒョンは代表で休む時間はないんですけど、僕たちは少し休んで、またリーグ戦に備えてACLを目指してやっていきたいです。また元日(天皇杯決勝)、ここに戻って来るチャンスはあるので、またここでいい結果を残したいと思います」


    ■キム ジンヒョン選手
    「自分のサッカー人生であるかないか位の思いを持っていたので、すごく嬉しく思っています」

    Q:トロフィーを見た瞬間は?
    「試合が終わった後、泣けました。本当にみんなで頑張って勝ち取ったトロフィーだと思っているのですごく感動しました。
    色んな悪い時の記憶や良い時の記憶が浮かびました。自分はほとんど悪い事しか覚えてないので、そういうことを含めてしっかり優勝できたことで、そのイメージがなくなれば良いですけど、悪い事があったから今日の試合も経験で耐えられたと思います。そういう事を思った時に、涙がでてきました」

    Q:この大舞台でゼロで終えられたことの要因は?
    「まずは11人が頑張って、我慢強く守れるところまでしっかり守って、ちょっとキツイ中でも守備の意識をしっかり持っていたので、ゼロで抑えられたと思います」

    Q:リーグで5点入れられた相手をゼロで抑えられた違いは?
    「みんなが1つになって守備のやりました。1人2人じゃなくて、10人が同じ事をやっていました。リーグ戦ではそれがバラバラになって、相手にスキを突かれたから5失点しましたが、今日は1度2度じゃなくて3度でも頑張って走って守備をする意識が強かった。その違いが今日の試合をゼロで抑えられたと思います。
    耐えるのは頑張れるけど、奪った後に前に出る力がみんな体力を使ってしまって前に出られないかもしれないのに、そこを1回乗り越えて、しっかり前に行って出し切っていた。
    守備だけじゃ耐えきれないと思います。その次の前に行く力のところで、今日もみんな頑張っていたし、ずっと守るだけじゃなかったのですごく良かったと思います。
    川崎さんはクロスを上げたり、ミドルシュートがそこまで多くなかった。今日は茂庭選手がいなかったし、相手にそこまでミドルシュートが上手い選手がいなかったので、絶対に中に崩してくると分かっていたので、ズレずに慌てていかず我慢して、自分のところをしっかり守れるように一歩でも相手より早く動けるようにということと、耐える時間が長かったので、集中力が落ちやすかったので、そういう時にみんなに声をかけて集中をもう一回できるようにしました」

    Q:韓国代表のGK同士の対決でしたが
    「余り意識はしていなかったです。決勝は誰でも、どのチームでもやることは1つしかないです。勝つしかないので、まずチームが勝つために自分がゼロで抑えれば絶対に負けることはないので!
    初タイトルでしたが、まだ僕たち選手は若いので、あと5年6年もっともっと出来ると思っています。こういう経験をしたら、もっと強くなると思っていますし、勝ち方とかもみんなの体にしっかり残せたと思う。
    これからもっと良い試合ができるように、タイトルが取れるようにできると思います」


    ■山口蛍選手
    「本当にキツイ戦いでしたし、終始相手にボールを握られていましたけど、本当にみんな気持ちのこもった試合ができたんじゃないかなと思います。アウェイの川崎戦で、結果的に無駄に、行かなくても良い、バラバラに前から行ってしまったりして、5失点してしまったので、そういうところで、今日は行くところと行かないところの区別をしっかり出来たと思う。早い時間帯で点が取れたので、そんなに慌てず前から行かなくてもしっかりブロックを作ってカウンターを狙うというサッカーに徹しられたのが良かったと思います。本当に今日は球際で全員が戦えていたし、走れたと思うので、そこが一番の要因だと思います。
    自分たちのサッカーが出来なかった時は負けてしまったりしていたので、そういった意味ではルヴァン組が体現していた1-0でも勝つ、相手にボールを握られていても体を張って走って戦って勝つというのを自分たちも今日、体現できたと思う。自分たちのサッカーをして勝つ事も大事ですが、こういうゲームをこういう気持ちのこもったプレーで勝てたということが一番大きかったかなと思います。

    Q:先制点は楽になった?早すぎた?
    「楽になったと思います。
    試合は自分も含めてみんな気合いが入っていたので、それが球際の激しさに繋がったと思います」

    Q:最後まで走ってとどめを刺しましたね
    「かなり相手も前掛かりになっていたし、1−0だったら最後に追いつかれる可能性もないことはないので、2点目を決められて非常に良かったと思います。(川崎が)ずっと繋いできていたけど、最後は放り込んできていたので、そういった意味では逆にウチとしては良かったのかなと思います。その時間にはカズヤ君(山村)も入って5枚になって、ロングボールに対する対処は出来ていたと思うので、逆に相手がやり方を変えてくれて良かったと思います。
    自分たち、ケンユウとかも、決勝でしかやってないという中で、みんなに連れてきて貰ったという思いが強いので、チーム・セレッソとして全員で取ったタイトルだということには間違いないと思います」

    Q:初タイトルの意味は?
    「これから名門になっていくためには、タイトルは必要だと思うし、タイトルを取ってないチームは名門とは呼ばれないので、まだ天皇杯もあるし、今日は本当に意味のある一勝だったと思います」

    ■丸橋祐介選手
    「素直に嬉しいです」

    Q:攻められている時間が長い中で耐え切れた要因は?
    「早い時間に先制点が取れて、気持ち的にも落ち着けたし、そこから川崎さんには結構攻められましたけど、しっかりとブロックを敷いて組織で守れたかなと思います。
    長年タイトルを取れていなかったので、僕たちが初のタイトルを取れたということは本当に嬉しいことですし、ここからどんどんタイトルが取れるようなチームにしていかないといけないなと思います。
    これまで非常に惜しい試合や苦しい試合をしてきたのを子どもの頃から見ているので、僕たちは絶対にその悔しい思いを胸に戦ってやって来たのが結果に繋がったのじゃないかなと思います」

    Q:尹監督が来て一番変わったことは?
    「みんなの戦う意識というか、どんどん激しくみんなが行けているというのはセレッソにとって強みですし、攻撃陣は良い選手が揃っているので、良い感じで組み合ったんじゃないかなと思います。ずっと『セレッソでタイトルを取りたい』という思いがあったので、今日取れて本当に嬉しく思います」


    ■松田陸選手
    「素直に嬉しいです。早い時間帯に1点取れたので、気持ちよくディフェンスは出来ましたし、全員がシャベリながら、前の選手も結構守備してくれていたので助かりました。全員が最後の最後で体を張って出来ていたので良かったと思います」

    Q:ボールを持たれても慌てることなくプレーしていたと思いますが…
    「相手がどんどん攻めてくる中で、相手にチャンスもありましたけど全然点が入らない時間帯が続いていて、結構相手が焦れてきていたので、自分たちのペースだなと思いながら選手もやっていました。そういうメンタルの部分が良かったかなと思います」

    Q:タイトルを取った実感は?
    「みんなで取れたし、チームが1つになれたということが良かったです」

    Q:ルヴァン組が勝ち上がって取ったタイトルですが、決勝にチームを代表して出た気持ちは?
    「本当にマジで負けられなかったので、何がなんでも勝ちたかったですし、プラス、無失点で勝てたということは本当にこれからのリーグにも繋がると思うので、良かったと思います。自分も小さい頃から余りタイトルということに縁が無かったので、こういう大きい舞台でタイトルが取れたのは自信にもなりますし、今後のサッカー人生にも大きく影響する事なので、今日は本当に全員が体を張って勝てたことは本当に良かったと思います」


    ■山下達也選手
    「そんなに(優勝の)実感はないですけど、こんだけチームみんながまとまれば、簡単にじゃないですけど、運は付いてくるんやなと思いました。僕がピッチに入った時に相手が放り込んでくる状態だったので、シンプルでしたけど、それでも最後まで走り続けてもう1点取ってくれたので、後としてはすごく楽が出来た。ルヴァン組は守備がいつも堅いし、今日もゼロで終わっているので、そういう選手たちの支えやサッカーがありながら、今日のこのサッカーに繋がったんじゃないかなと思います」

    Q:表彰台の景色は?
    「すごく感動的でしたし、リーグや天皇杯でもこの感動をもう1回味わいたいと思います。
    1回取る事によって執着心とか、決勝戦への気持ちの入り方にも慣れてくると思うので、そういう面ではこれを経験出来たということはセレッソにとってすごく大きい事かなと思います」


    ■水沼宏太選手
    「(試合後)騒いではいましたが、(優勝の)実感は沸かないというか。優勝した先に何が見えるかなと、みんなで言っていましたが、その前に、ちょっと騒ぎすぎて、あんまり覚えていないです(苦笑)。でも、本当に、このルヴァンカップの大会で、ほぼ全員が試合に出て、みんなが戦ってここまでつないでくれたので、最後もそういう戦いができたのかなと。ピッチで、僕たちらしいサッカーやパスとか、なかなかできなかったですが、本当にみんなで守って、みんなで攻めて、みんなで勝ち取った優勝だと思うので。とにかく、セレッソのユニフォームに初めて星を付けることのできる一員として、ピッチに立てたことを、幸せに思います」

    Q.先制したあと、試合展開は相手がボールを握る形でしたが、ある程度割り切って戦っていたのですか。
    「そうです。ボールを回させている感じで僕らはやっていたので。最後のところの質とかは、(相手が持つ)ボールに寄せたりして、ちょっとミスとか誘えたのかなと思いますし、取ってカウンターというところで、最後、僕たちのよさが出たので、ああやって最後に点を決めて、みんなで喜びながら、そのまま試合を終えることができたのは、すごいよかったのかなと思います」


    ■ソウザ選手
    Q.リカルド サントス選手とともにカップを掲げた思いについて。
    「最高ですね! もう説明できないくらい。つねって、夢じゃないかって確認しないといけないくらい(笑)。非常にうれしいです。神様に御礼を言わなければいけない。自分もゴールを決めることができて、チームも勝ったので。クラブの歴史に名を刻めたことがすごくうれしいし、自分がゴールを決めることができたのもうれしいです」

    Q.リカルド サントス選手がこのルヴァンカップではここまでゴールを決めるなど活躍して、この決勝の舞台に連れてきてくれました。その思いも受けて戦っていたと思いますが。
    「リカだけではなく、他の選手、今日の試合に出られなかった選手の分も、みんなの気持ちをあわせて、この試合に持っていくことができました。リーグ戦で試合に出られず、このカップ戦を一生懸命やってくれていましたし、彼ら(ルヴァン組)なしでは、この優勝はなかったと思います」

    Q.その思いが、ソウザ選手をゴール前まで走らせて、試合を決める得点につながったようにも思います。
    「そうですね。最高のクラブ、最高のチームメイト、チームワークも素晴らしいですし、そういう環境があると、力がもっと出ます。そういう力で、(ゴールを)決めることができたと思います」

    Q.天皇杯決勝も、この埼スタであります。またタイトルを取りたい思いも強くなったのでは?
    「努力して、頑張って、そのためにここにまた戻ってきたいですね。次には準決勝でヴィッセル神戸戦がありますが、リーグ戦もそうですが、日本では簡単な試合は1つもない。準備をしっかりして、いい試合にしたいです。もちろん、今までどおり、サポーターの声援も必要になってくるので、それがあれば、決勝へ進めると思います」


    ■マテイ ヨニッチ選手
    Q.カップを掲げたときの思いについて。
    「今までは、カップを掲げる瞬間のシーンなど、テレビでしか見たことがなかったので、自分自身がそれをできて、本当にうれしかったですね。サッカー人生でも最高の瞬間でした。今年のルヴァンカップでは、自分自身も結構チームに貢献できたと思うので。こんなにチームの優勝に貢献できたというのも、(今までのキャリアのなかで)初めてです」

    Q.ガンバ大阪との準決勝から得た勢いを、この決勝にもしっかりつなぎ、結果を出すことができましたね。
    「そうです。あの試合でセレッソは本当に変わったと思います。チームもまたよくなりましたし、その勢いで優勝できたと思います」

    Q.あれだけ守る時間が長くても耐えきることができたのは、DF冥利に尽きるのでは。
    「試合前からそれは想定していたのですが、セレッソが最初に得点してから、さらにプレッシャーを受けるようになり、守備においても、DFの4人だけではなく、MFの選手にもすごく負担がかかっていたと思います。本当に、全員でなんとか守ったような感じでした」

    Q.想定内で戦えたところもあったか?
    「想定はしていましたが、川崎という強い相手は、長くボールを保持しながら、サイドから、中央からと、どこからでも攻撃できるようなチームで、本当に強い、上手い、スピーディーな選手がそろっているので。想定していたとはいえ、本当につらい試合でもありました。でも、みんながすごい努力しましたし、試合中も何人かがケガをしながらも、最後まで戦い続けてくれたし、そういうのも含めて、これは全員でとったトロフィー(優勝)です」

    Q.試合前から雰囲気を作ってくれたサポーターについて。
    「試合開始から試合終了まで、本当に多くのサポーターの声援がピッチに聞こえてきました。特にゴールのときもそうですし。大阪からも本当に多くの人が来てくれましたので。本当にみんなの勝利だと思います。将来もこういう試合ができて、また多くの方々が応援に来てくれるとうれしいです」


    ■木本恭生選手
    「先制すると相手がボールを持って攻めてきて、自分たちが引いてしまった部分はあってチャンスを作られてしまったのですが、我慢強く守れたので、それが結果につながったのかなと思います。個人個人がみんなしっかり走って、コミュニケーションもしっかり取れていて、1人が抜かれてもカバーするというのができていました。クロスもしっかり対応できていました。それが、引いていても無失点で抑えられた要因だったと思います」

    Q.クラブ史上初のタイトル獲得の立役者の一人になった実感は?
    「いや、それはまだないですけど、2年目でこんなタイトルを獲れるということを想像もしていなかったですし、非常にうれしいことなので、これをしっかり自分の経験として来年だったり、これからのリーグ戦だったりに生かしていきたいです」

    Q.90分攻められて苦しかったと思うが。
    「自分の想像していた以上に攻められたかなというのがありました。もう少し攻撃できるかなと思っていましたが、自分たちがちょっと引いてしまって…それでも今日は我慢強くできれば勝てるかなと思っていて、我慢して最後に追加点も取れて、しっかりゲームプラン通りに進められたのかなと思います」

    Q.川崎Fが縦にボールを入れてきたときに強く行っていたように見えたが。
    「そうですね、あそこでキープされてワンツーだったりというのがイヤだったので、まずは小林悠選手や家長選手にボールが入った時に強く行く、というのは自分の中で意識していました」


    ■山村和也選手
    「(セレッソでの初タイトルは)うれしいですね、すごく。試合では、途中から出場する準備は、どこのポジションでもあったのですが、今日は3バック(の一角に入る)ということで、勝っている状況だったので、リスクを避けながらやっていこうと思ってやっていました」

    Q.ダメ押しとなる2点目が入ったときの思いについて。
    「終盤の最後のところで(チームで)2点目を取ることができ、優勝に近づくことができたという思いが強かったですし、笛が鳴ったとき、本当にすごく喜びを感じました」

    Q.昨シーズンのJ2から、J1に戻り、チームがこのルヴァンカップで大きく成長したと思います。
    「ルヴァンは、セレッソのほぼ全選手が絡んできた大会ですし、そういったなかで優勝できたということは、チームとしても、すごく意味のあるものだと思います。またここから、今季、J1は優勝こそできないですが、天皇杯とJリーグもいい形で終われるように、チーム一丸となって頑張りたいと思います」

    Q.初タイトルをかけたチーム同士の対戦でしたが、セレッソが相手を上回ることができた要因について。
    「そこはちょっとわからないところもありますが、決めるべきところをしっかり決めてくれていましたし、守るところでも最後のところまで粘って、ゴールを割らせなかったということは、優勝するためには、そういったことがすごく大事だと思うので。それがしっかりできたことが、優勝につながったと思います」

    Q.セレッソに強い想いを持ってやってきて、タイトルを獲得できたのは、個人にとっても意義深いものでは。
    「本当に、このシーズンにタイトルを取ることができてよかったと思いますし、これからも取っていかないといけないチームだとも思うので。この結果に満足せずに、また向上できるようにしていきたい」

試合後記

  • クラブ史上初のタイトル獲得!ここに、新たな歴史が刻まれた

    25回目を数えた今年のJリーグYBCルヴァンカップ決勝戦。舞台を埼玉スタジアム2002に移して迎えた決勝史上、最多の観客数となる53,452人を飲み込んで行われたセレッソ大阪と川崎フロンターレの一戦は、試合開始の数時間前からスタジアムの周りをピンクと水色のユニフォームを着用した多くのサポーターが埋め尽くす、クラブ史上初のタイトル獲得へ、両クラブの並々ならぬ気持ちが充満していた。

    両サポーターが作り上げた美しいコレオグラフィーの出迎えを受け、ルヴァンカップのアンセムとともに入場してきた両チームの選手たち。これからどんな試合が繰り広げられるのか。期待と不安が入り混じる高揚した雰囲気の中で始まった試合は、いきなり動く。開始1分、丸橋 祐介のスローインを柿谷 曜一朗が頭で落としたボールを、川崎DFのエドゥアルドがクリアミス。労せずしてこぼれてきたボールを拾った杉本 健勇がGKチョンソンリョンと1対1になる。願ってもない絶好機で冷静に杉本がシュートをゴールネットに突き刺した瞬間、普段は浦和レッズのサポーターが陣取るホームゴール裏を埋め尽くしたセレッソのサポーター席から地鳴りのような大歓声が沸き上がった。

    この電光石火の杉本のゴールにより、試合展開は、ボールを握って攻める川崎、守備ブロックを作ってカウンター狙いのセレッソという構図で進む。17分には、セレッソのパスが奪われると、家長 昭博、中村 憲剛とつながれ、最後はペナルティーエリア内でエウシーニョにシュートを許すも、GKキム ジンヒョンが好セーブでゴールを割らせない。26分には、家長のパスから三好 康児に裏を取られ、折り返しを小林 悠に詰められるも、マテイ ヨニッチが阻止した。43分には、中村と家長とのワンツーから中村にペナルティーエリア内に進入され、シュートを許したが、ここは枠を外れた。先制後は守勢に回る時間帯が長かったセレッソだが、守備陣が集中した対応で川崎に得点は許さず、無失点で前半をしのいだ。

    後半開始と同時に選手を1人入れ替えてきた川崎。試合展開は、前半と変わらず進んでいく。セレッソは、49分、56分と立て続けに小林にシュートを許すも、決定的な形までは持って行かせない。61分にはセレッソも反撃。水沼 宏太から裏に出たパスに反応した柿谷がシュートを放つもGKに防がれた。前半同様、組織立った守備が崩れないセレッソ。すると、川崎の鬼木 達監督が動く。右サイドバックのエウシーニョに代えてFW知念 慶を投入。長谷川 竜也を右サイドバックへ移し、知念と小林の2トップへと変更した。パワープレー気味のシフトを敷くと、セレッソの尹晶監督も、84分、柿谷に代えて山村 和也を投入。ディフェンスラインに入れて、3バックで応戦し、真ん中の守備はより強固さを増した。

    セレッソ初戴冠へ、刻一刻と時が刻まれていく中、90分+2分。セレッソの勝利を決定付ける、待望の追加点が生まれた。前線に人数をかける川崎が前がかった隙を突き、松田 陸が前線の清武へロングフィード。絶妙なトラップで前を向いた清武は、後ろから走ってきた水沼へパス。さらに、水沼が大外でフリーのソウザへ送ると、ソウザは対応に来たGKチョン ソンリョンをかわしてDFのカバーも届かないコースへシュートを決めた。歓喜に包まれるセレッソゴール裏。ベンチからも選手、スタッフが一斉に駆け出してソウザを祝福した。この得点により、優勝へのムードがグッと高まった。そして─。西村 雄一主審の試合終了を告げる笛が鳴り、ついに、この瞬間、セレッソがクラブ史上初のタイトルを獲得。チーム、選手、サポーターの溜め込んだ思いが爆発した。

    MVPを獲得した杉本は、「(勝った瞬間)いろんな思いが込み上げてきた。ここまでのルヴァンカップ、僕は今日の試合しか出ていないし、ましてやベンチにも1回も入っていなかった。ここまで連れてきてくれたメンバーに対して、僕だけ決勝に出たので申し訳ないというか、しっかり責任を持って戦わないといけないという思いがあった」と、ここまでルヴァンカップを勝ち抜いてきた選手たちへの感謝の思いと、だからこその、この試合に懸けた責任感を述べた。横浜FMとのグループステージ第1戦から始まった今年のルヴァンカップ。最初はJ1で戦えるのか。不安も入り混じった中でのスタートとなったが、一戦一戦、勝点を重ねるごとに、チームは力強さと逞しさを増していった。いつしか、「俺たちのルヴァンカップ」。そんな呼び方でチームの団結力は高まっていった。ノックアウトステージ以降は、ここまでカップ戦を戦ってきた選手、リーグ戦を戦ってきた選手が一つのチームとして融合。準決勝では、宿敵・ガンバ大阪を退けて決勝へ進出した。

    2017年、11月4日。ここまで5度の戴冠のチャンスを逃してきたセレッソが、ついにチャンピオンとなる瞬間が訪れた。それでも、ここからが始まり。クラブ史上初の優勝カップを掲げたキャプテンとなった柿谷は、「こういうシーズンを毎年やっていきたいし、そういうチームになっていくべきやと思う」と話し、常勝チームへなるべく、視線を未来へ向けた。最後に、セレッソ大阪に新たな歴史が刻まれた2017 YBCルヴァンカップで見せた全選手の奮闘と貢献に、心からの感謝と祝福の言葉を送りたい。

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