サガン鳥栖
GK | 33 | 権田 修一 | |
DF | 8 | 藤田 優人 | |
DF | 5 | キム ミンヒョク | |
DF | 29 | 谷口 博之 | |
DF | 23 | 吉田 豊 | |
MF | 6 | 福田 晃斗 | 75 |
MF | 14 | 高橋 義希 | |
MF | 4 | 原川 力 | 64 |
MF | 7 | 鎌田 大地 | |
FW | 32 | ビクトル イバルボ | 56 |
FW | 11 | 豊田 陽平 |
サブ
GK | 1 | 赤星 拓 | |
DF | 3 | フランコ スブットーニ | |
MF | 20 | 小川 佳純 | 64 |
FW | 9 | 趙 東建 | 75 |
FW | 18 | 富山 貴光 | |
FW | 22 | 池田 圭 | |
FW | 27 | 田川 亨介 | 56 |
監督 | マッシモ フィッカデンティ |
監督コメント
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【ハーフタイム】
■攻撃のバリエーションを増やそう。
■数的優位を常に作ろう。
■もっと集中していこう。 -
【試合後】
「まず、(J1に復帰後、リーグ戦で)初勝利できたことを、大変うれしく思います。そして、初勝利をあげてくれた選手たちにも本当に感謝しています。今日全員が本当に、勝とうという強い気持ちで試合に臨みましたが、最後の最後まで集中を切らさずにやってくれたし、得点を決めて、最後まで堅守で守りきることができたのは、みんなが集中して最後まで意欲があったからではないかなと思います。そして、最も力を与えてくれているサポーターの皆さんが大勢いらっしゃったからこそ、その力で最後まで(選手たちは)走り切ることができたと思います。また、サガン鳥栖のサポーターの方々にも、応援をしに遠くまで来ていただき、本当に感謝しています。昔の想い出が浮かんだのとともに、また新しい気分にもなりました。(中断期間の)休みに入る前に、カップ戦(JリーグYBCルヴァンカップ)と(J1)リーグ戦で2連勝できたので、本当にいい休みに入ることができると思います」
Q:ゴールを決めた山村和也選手について、最近、FWで起用されていますが、その意図を教えてください。また、得点をとったあと、彼はDFもしていたが、そういう何でもできる選手として、監督は彼をどう見ていますか?
「まず、ボランチや守備のところを(山村について)みんな考えると思いますが、彼のことをキャンプで興味深く見ていました。そのとき、すごく攻撃での才能がある選手だなと思って見ていました。ヘディングの能力とか、足元とか、技術の場面もいいなと思いましたので。ただし、他の攻撃の選手よりは、スピードが少し足りないところもあるかと思いますが、それでも、運動量は多い選手です。本当にチームにプラスになる選手ですし、そして、チームが勝っている状況になると、守備にも役に立てるので、我々にとっては、いろんなところで活用できる、いい人材だと思っています」
Q:開始早々に山下達也選手が負傷交代を余儀なくされたが、代わって入った木本恭生選手について、ディフェンスでも無失点に貢献し、攻撃でも決勝点をアシストしました。彼について、Jリーグルヴァンカップでの活躍も含めて、評価をお願いします。
「ルヴァンカップでも本当によくやってくれましたが、少し時間が短かったという残念さは残っています。その試合は、本人が『本当に緊張してやっていました』という話をしていました。でも、勝って試合が終わったことで、それを自信に変えている姿を見ましたし、本人も自信にあふれている姿を見せていたので、私も、自信を持って果敢に交代投入しました。今回はセンターバックの位置に入りましたが、今日も自信を持ったプレーを見せていたので、もっと経験を積み重ねていくと、もっといい選手になって、もっといい活躍をしてくれると信じています」
Q:先ほど、「新しい気分になった」という話もされていましたが、試合後、サガン鳥栖のベンチやスタンド側にも挨拶にいったときの思いとは?
「前に鳥栖にいたとき、セレッソの試合に来たときは、セレッソのサポーターの方々に自分の名前を叫んでいただきました。その状況が、今日は(これまでと)逆の状況になって、(鳥栖サポーターも)自分を愛してくれて、応援してくれた方々なので、挨拶をするのは礼儀として当然のことだと思いましたし、それで挨拶をしに行きました」
Q:清武弘嗣選手が決勝ゴールを演出しました。日本代表にも選ばれている彼の、この試合での評価について。
「いつもいい話ばかりしましたが、今日は少し悪い話もしようと思います。まだ彼は身体がちゃんと作られていないということと、それでコンディションが100%まで上がってきていないと感じています。日本代表に行って、そこでいい影響を及ぼしてくれれば本当にいいなと思いますが、もう少しコンディションを上げることができればという思いもあります。でも、やはり、清武選手が合流したことで、チームの雰囲気がすごく変わったということは、間違いないと思います」
選手コメント
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■山村和也選手
「勝ててよかったです。
Q:決勝点について
「ヤス(木本恭生)がフリーで折り返してくれたので、『来い!来い!』と思っていましたが、そこに来たので、決めることができてよかったです」
Q:現在の前線に入るシステムについて、流れのなかでもチャンスを作ることができていたが
「いい距離感で(清武)弘嗣、(杉本)健勇、(柿谷)曜一朗と連動して動けるようにすることを意識していたのと、あとは守備のところでしっかりと(相手の)ボランチの前の選手を見るようにしていました」
Q:終盤は3バックの一角での守備もあり、前に後ろに奮闘していたが
「ルヴァンカップでも最後は3バック(の一角)に入っていたので。尹さんもそういうことを考えていると思っていたし、そこはしっかりできたかなと思います」
Q:尹監督から高い信頼を置かれているなか、現在の起用のされ方について
「あまり今まで経験はなく、前線(のポジション)をやるのもあまりなかったので。後ろに入ったときはセーフティーにすることを考えて、時間帯も最後、そういうところ(が求められるよう)になるので、後ろではセーフティーにやろうと思ってやっていました」
■丹野研太選手
「とにかく勝ちがほしかった試合でした。途中まではすごくいいサッカーができていて、最後ちょっとばたばたしましたが、結果的に1-0というスコアで勝てたのはよかったと思います。多くの時間では相手のやりたいことはやらせていなかったと思うので。主導権を握る時間も多かったし、そこの(ゴールを決めきるまでの)クオリティの部分だったり、(攻撃の)連係の部分をもう少し上げていったり、守備の最後のところ(締めくくり方など)をどうするかということを突きつめていくことだったり、課題も出たし、次につながるのかなと思います」
Q:山下選手に替わって木本選手が入ったとき、何か声をかけていたが、気をつけていたことについて
「ヤス(木本)もこの前のルヴァンカップに出ていて、昨年から一緒にプレーする機会も多かったので、全然問題ないと思っていました。逆にあいつのストロングポイントが出て、そういう意味ではすごくよかったと思います。いろんな形で、選手が替わっても、結果を出せるということは、すごくいいことだと思うので、そういうように自分も頑張っていきたいです」
Q:最後、5バックで守りきるところでの課題について
「昨年も今までもそういう(終盤での)失点というのが多かったと思うので、やり方がどうあれ、そういうところできっちり締めて終わるというのを、やっていかないとダメだと思います。勝ちゲームをしっかり勝ちで終わらせることができるよう、練習して、もっとよくなるようにやっていきたいです」
Q:相手のストロングポイントである豊田選手を押さえ込めたことについて
「途中までは本当にやらせなかったと思うし、どこのチームとやるにしても、ああいう核となる選手がJ1の各チームにはいると思うので、そこをいかに抑えられるかは守備陣にとっても、毎試合の課題。またこれを自信にして、もっとよくなるように、上を目指してやっていきたいです。(お子さん2人と一緒に入場したのは初めて?)そうです(笑)。負けたら嫌な感じになるので、勝ててよかったです!(笑)」
■木本恭生選手
Q:開始早々、緊急出場となったときの気持ちについて
「今日に限っては、急すぎて、はじめ前半は、正直、ちょっといい意味で力が抜けていたというか。そういうように、何も考えずにプレーできていたと思います」
Q:カテゴリーを着実にステップアップしたなか、J1リーグ戦に出てみて、感じたことについて
「まず雰囲気が(J2やJ3とは)全然違うということと、選手のレベルも質も全然違いました。こういうJ1のリーグで戦えたことは、本当にいい経験になったと同時に、また試合に出たいと改めて強く思ったので、よかったです。(監督は結果を出せば試合に使ってくれることを、木本選手の活躍で証明できているが)本当に監督もルヴァンカップだったり普段の練習の姿勢だったりを見てくれているので、本当に試合に出ていない人もモチベーションを落とさずに練習できているのは、非常にいいことだと思います」
■杉本健勇選手
「前半は僕もボールに関わりに行こうとしていたが、(山村)和也くんもそうですし、キヨくん(清武弘嗣)、(柿谷)曜一朗くんもボールを持てるということもあって、途中からはあまり僕が引きすぎず、前のところで相手と駆け引きして勝負しようというプレーに切り替えてやっていました。もうちょっとゴールに向かえればよかったのですが・・・」
Q:ゴールを決めたかったと思うが、それでも、この勝利は気持ちとしても、前向きになれるところもあるのでは?
「みんなさぼらず走ることができていたと思いますし、みんなチームのために、『自分も走ろう!』という思いを持ってやりきることができていました。自分自身のプレーとしては、個人的には全然ダメだなという思いがありますが、まずは走りきるというところで、そこは最低限やらなきゃいけないことでもありますし、それについては全員ができていたと思います。ここで1勝できたのは大きいですし、チームの雰囲気もいいですし、これからもっとよくなっていくと思っています」
■丸橋祐介選手
Q:相手にあまりカウンターを出させなかったが
「ボールを取られたあとの切り替えも、みんな早かったし、ボールホルダーにしっかり寄せることができていたので、そこがよかったのかなと思います」
Q:攻撃の形も多彩に出せていたが
「テンポ良くボールを回せたし、サイドからもいい形で攻めることができたと思うので。あとは、最後のところでゴールを決めきるということを、(チームとして)もっと精度を上げてやっていきたい」
Q:前半から、豊田選手が丸橋選手のところに流れてきてマッチアップする場面もありました。そこでも身体を当てるなどして、相手を自由にさせなかったが
「狙ってくるとしたら、豊田選手だと思ったので、そこは飛び込まず、しっかり身体を寄せて、できるだけ負けないようにと考えてやっていました」
Q:リーグ戦初勝利です。最後の時間帯は長く感じたところもあったと思うが
「最後は結構押しこまれて、最後にも危ない場面がありましたが、みんなで身体を張って守ることができたと思うので。次に切り替えてやっていきたいです」
■秋山大地選手
「試合は勝っていたし、しっかり締めくくる形ということで、中を固めながらプレーすることを意識してやっていました。しっかり勝って終われてよかったです。最後ピンチもありましたが、中を固めてしっかりみんなで組織的に守ることもできていたと思います。今季、(J1では)ずっとベンチには入れさせてもらっていましたが、なかなか試合に出られる機会はなかったので、今日試合に出ることができて、個人的に、もっと試合に出たいという欲も強くなりましたし、もっと練習からどんどんアピールして、今のスタメン(先発組)を脅かすくらいにしていきたいし、全体で、みんなでそうやって底上げすれば、もっとチームはよくなると思うので。続けていきたいです」
■マテイ ヨニッチ選手
ルヴァンカップでも勝ちましたが、それが自信になった結果だと思います。今日もファンの前で無失点という結果で終わったのがとても良かったです。とにかく今は嬉しくて、勝ててホッとしています。
Q:山下選手のけがでハプニングから始まりましたが…
「ヤマ(山下)が大丈夫だと良いのですけど、その穴にヤス(木本)が入ってくれて、自分は横でアドバイスやちょっとした指示を出していましたが、彼はとても良いパフォーマンスが出来たと思います。なによりも失点しなかったのが大きかったと思います」
Q:木本選手は乗ってますよね?
「水曜日に得点とアシストをして、今日もまたアシストができて、彼もすごく成長が見えてきて、将来もスタメン争いをすると思いますし、今後の活躍を期待しています」
Q:勝利が次に繋がりますよね?
「次の試合までに2週間ありますので、ゆっくり休んで、また次もホームゲームなので、練習もしっかりして今日と同じような内容で勝てたら嬉しいです」
■ソウザ
まずは勝利できて本当に嬉しく思っています。今はすごく良いリズムで来ているので、自分たちのホームでは強さを見せられたと思います。
監督が要求しているサッカーに対しても体現できたと思いますし、とにかく勝利できてすごく嬉しく思っています。
Q:山下選手から木本選手に代わって、何か気を付けたことは?
「特に無いです。ヤス(木本)は若いですけどすごく良い選手だと思いますし、ボランチにしてもセンターバックにしてもすごく質の高いプレーのできる選手だと思います。ヤマ(山下)に関しては、けがをしてしまって悲しいですけど、その反面、ヤスの活躍は嬉しいです」
Q:セットプレーは今シーズンの得点源ですね
「ブラジルでは自分はセットプレーが長所だったので、今年はもっとそれが見せられればと思っています。それをもっと日本で証明したいと思います」
■柿谷曜一朗選手
「浦和との試合は相手に合わせすぎたので、もう少し自分たちでアクションをしていこうとする中で、試合が続いていくので良い時悪い時はありますけど、本当に監督のサッカーというよりか、チームが本当に1つになっていく段階だと思います。ちょっとずつ良くなっていくと思います。流れのところからもう少し良い形が出来れば良いと思います。とりあえず何でも勝つ事ができて良かったと思うけど、この先まだまだ試合は続くと思うので良いところは良いところで、悪いところはもう一度見直して出来れば良いと思います。今日は『鳥栖は走る』と散々言われてきたので、そういう相手に僕たちも走り負けたくなかった。結果がどうであれ、やって来た事を全員が出せたと思うし、出せたからといって勝てるかどうかは分かりませんが、結果が付いてきたので、しっかり休んで次の試合に繋げていけるようにできれば良いと思います」
試合後記
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山村のゴールを守りきり、J1復帰後リーグ戦初勝利! 公式戦ホーム2連勝!
JリーグYBCルヴァンカップのグループステージ第1節で勝利し、今季公式戦初白星という勢いを得た、セレッソ大阪。中2日でやってきたJ1第4節では、ホーム・キンチョウスタジアムに、尹晶煥監督の古巣でもあるサガン鳥栖を迎え撃った。スターティングメンバーには、日本代表に選ばれた清武弘嗣、山口蛍をはじめ、J1第3節北海道コンサドーレ札幌戦と同じ顔ぶれが並んだ。
ただし、序盤からセレッソはアクシデントに見舞われる。守備の要、山下達也が負傷により、開始7分で交代を余儀なくされてしまう。チームに動揺が走ってもおかしくない状況だったが、そこで替わってピッチに入った木本恭生が、J1デビューとは思えない落ち着きを見せ、マテイ ヨニッチとともに最終ラインを統率。「ボールを取られたあとの切り替えも、みんな早かったし、ボールホルダーにしっかり寄せることができていたので、そこがよかった」と丸橋祐介もいうように、チーム全体でも、前半から相手の長所であるカウンターや、豊田陽平をターゲットにする攻撃を出させない。途中、数度、決定機を作られかけたが、松田陸の好カバーリングなど、最後の最後まで体を張り、ピンチをしのいでいく。
一方で攻撃に目を移すと、木本や山口からの縦パスで突破口を開けば、ソウザ、清武、山村和也、柿谷曜一朗らが絡んだ攻撃で主導権を握り、鳥栖を押し込んでいく。17分には清武が右からカットインして左足でミドルシュートを放てば、34分にも丸橋の左クロスから、44分には松田の右クロスから、いずれも山村がヘディングシュートでゴールを襲う。しかし、得点には至らず、前半はスコアレスで折り返す。
後半も流れはセレッソ。57分には松田の右クロスから清武がヘディングをあわせ、60分にもコーナーキックの2次攻撃から得たチャンスで、柿谷の左クロスから杉本がヘッドでゴールを狙う。さらに、64分には柿谷に決定機。決めきるまでには至らなかったが、相手にプレッシャーを与え続けると、桜色のサポーターが歓喜するシーンがやってくる。再び柿谷のシュートから得たコーナーキックにて、左サイドからソウザの蹴ったボールは、一度はクリアされるも、そのこぼれ球を拾った清武が、ゴール前の状況をよく見て、冷静に右クロスをあげる。それをファーサイドで木本が頭で折り返すと、ゴールマウスのすぐそばで待っていたのは、山村。「ヤス(木本恭生)がフリーで折り返してくれたので、『来い!来い!』と思っていた」という24番は、頭でゴールに押しこんだ。最近は前線での起用が続くハイタワーが、均衡を破った。
1点のリードを奪ったセレッソは、その後も杉本がヘッドで追加点を狙うなどしたが、75分までに交代枠を使い切ってきた鳥栖の反撃を次第に受けるようになる。そこでセレッソの尹監督も動き、77分には田中裕介、85分には木本らとともにルヴァンカップで活躍した秋山大地を投入。終盤には山村をセンターバックの一角に回すなど、守備を固めて対応する。そのなかで終了間際にはセレッソゴールをこじ開けにきた鳥栖の前に、この試合最大のピンチを招くが、守備陣をはじめ、最後まで体を投げ出し、相手のシュートミスを誘い、ゴールを守りきった。結局、1−0で逃げ切ったセレッソは、リーグ戦初白星、公式戦ホーム2連勝を達成。試合後のキンチョウスタジアムは歓喜に包まれ、ルヴァンカップに続き、Cerezo(さくら)満開が響き渡った。
「今日全員が本当に、勝とうという強い気持ちで試合に臨んだが、最後の最後まで集中を切らさずにやってくれたし、得点を決めて、最後まで堅守で守りきることができたのは、みんなが集中して最後まで意欲があったから」とイレブンの奮闘を讃えたと述べたのは、この試合に人一倍闘志を燃やしていた尹監督。ルヴァンカップ、そして、J1リーグと、それぞれにメンバーが躍動してつかんだ勝利。「ここで1勝できたのは大きいし、チームの雰囲気もいい。これからもっとよくなっていく」と杉本。3月をいい形で締めくくり、今後に向けて期待を抱かせる1週間になったことは間違いない。
シュート数
11
5
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山口 蛍(1), 山村 和也(3), 清武 弘嗣(2), 柿谷 曜一朗(2), 杉本 健勇(3)
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キム ミンヒョク (1), 吉田 豊 (1), 原川 力 (1), 鎌田 大地 (1), 豊田 陽平 (1)
ゴールキック
9
9
コーナーキック
6
4
直接フリーキック
9
10
間接フリーキック
2
4
オフサイド
1
4
ペナルティキック
0
0