長崎県立総合運動公園陸上競技場
入場者数:6342人
2016明治安田生命J2リーグ 第17節
V・ファーレン長崎
  • 永井 龍 (90+2')
セレッソ大阪
  • リカルド サントス (13'), 木本 恭生 (90+4')
1-2
0-1 1-1
  • BF1I3084
  • BF1I3060
  • BF1I2378
  • BF1I2388
  • BF1I2455
  • BF1I2581
  • BF1I2689
  • BF1I2896
  • AK4Q3088
  • BF1I3099

V・ファーレン長崎

GK 1 大久保 択生
DF 7 李 栄直 78
DF 4 髙杉 亮太
DF 3 趙 民宇
MF 15 岸田 翔平
MF 6 前田 悠佑 86
MF 16 田中 裕人
MF 30 松本 大輝 46*
MF 18 佐藤 洸一 77'
MF 23 梶川 諒太
FW 9 永井 龍 90+2' 51'

サブ

GK 31 三浦 雄也
DF 5 田上 大地
MF 8 木村 裕
MF 10 養父 雄仁 86
MF 20 中村 慶太 46*
MF 22 宮本 航汰
MF 25 北川 滉平 78
監督 高木 琢也

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 5 田中 裕介
DF 14 丸橋 祐介
DF 15 松田 陸
DF 23 山下 達也
MF 6 ソウザ 65
MF 18 清原 翔平
MF 24 山村 和也 46'
FW 8 柿谷 曜一朗 8
FW 9 杉本 健勇
FW 10 ブルーノ メネゲウ 75

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 3 茂庭 照幸
DF 4 藤本 康太
MF 30 木本 恭生 90+4' 65
FW 11 リカルド サントス 13' 8
FW 20 玉田 圭司
FW 29 澤上 竜二 75
監督 大熊 清
試合経過
90+4' 木本 恭生
永井 龍 90+2'
養父 雄仁 (in) 前田 悠佑 (out) 86'
北川 滉平 (in) 李 栄直 (out) 78'
佐藤 洸一 77'
75' 澤上 竜二 (in) ブルーノ メネゲウ (out)
65' 木本 恭生 (in) ソウザ (out)
永井 龍 51'
中村 慶太 (in) 松本 大輝 (out) 46*'
46' 山村 和也
13' リカルド サントス
8' リカルド サントス (in) 柿谷 曜一朗 (out)

シュート数

6 11
    永井 龍 (90+2')
    リカルド サントス (13'), 木本 恭生 (90+4')

ゴールキック

11 18

コーナーキック

6 4

直接フリーキック

8 9

間接フリーキック

0 2

オフサイド

0 1

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・サイドのスペースを有効に使おう
    ・セットプレーでは集中しよう
    ・相手チームのカウンター攻撃に気をつけよう
  • 【試合後】
    「遠方までサポーターの皆さんにたくさん来ていただいて感謝している。ともに戦えて、心強かった。最後に粘れたのは、そういうサポーターの力のおかげもある。これからも、ともに戦っていきたい。
     このところ、立ち上がりでイレギュラーなことがある中で、今日は(柿谷)曜一朗が少し負傷してしまった。試合の入りで大きなアクシデントはあったが、前半についてはある程度、自分たちのリズムでできたと思う。ただ、後半は少し気持ち的にも守りに入った。初めてJ2のピッチに立った木本(恭生 )にしても、最後は取ってくれたけど、組織として共有する時間が少なくて、(チーム全体の)気持ちも守りに入り、なかなかディフェンスラインも上げることができなかった。かつ、前線も少し試合から離れているリカルド サントスだったこともあって、運動量が落ちた。全体的なミスも多かった。
     ただ、今は結果が必要なので、よく最後は頑張ったと思う。後半の修正点を、メンバー構成を含めて、澤上の使い方やポジションも含めて、考えたい。守りに入った最後の時間のなかでも、攻撃でもう少し起点を作ることができれば、守備の安定も図れる。時間はないけど、そこをしっかり修正して、次の試合(6/12vs岐阜@長良川)に臨みたい」

    Q:わかる範囲で、現在の柿谷選手の状態について
    「1週間やそこらで(治るケガでは)ないのかなと思う…。(ドクターからは)軽度だと聞いているけど、本人は『少し痛い』と。検査してみないとわからないけど、(全治)何カ月ということではないと思う」

    Q:少し試合に入れていない部分も垣間見られた木本選手だが、J2デビュー戦で劇的なゴールを決めた。彼に対する評価は?
    「球際の一歩の遅さというか。U-23で鍛えてきたけれど、J2とJ3の差異はあって。自分がボールを刈れるタイミングで取りに行ってファウルになったり、マイボールにならなかったりしたと思う。『アレッ?』と思った場面もあったと思う。彼を入れた狙いとしては、ボールをつなぐこと、チャンスがあれば出て行くこと。そういう意味では、最後の場面はよく出て行ってくれた。彼はそんなにスピードがあるほうではないので、今後、予測とかJ2のスピードに慣れることが大事。ポジショニングや、前を利用しながら自分がインターセプトすることとか。ボランチとしては、そういうことの力を付けていってほしい。ボールを落ち着かせるという意味では、初戦にしてはある程度、慌てずにつなげたところもあるので及第点。ボールを奪うところでは、ソウザがいなくなって、なかなかいいボールの奪い方ができなくなって、全体が少し下がった。かつ、先ほど言った、攻撃の起点が後半はなかなかできなくてラインが下がった。さらに力をつけて、こういうアクシデントがあった試合でも力が出せるようにやってほしい」

選手コメント

  • ●木本恭生選手
    「(Q:J2デビュー戦。試合に入った時の気持ちは?)
    『守備から入れ』と言われていたので、自分の持ち味を出そうと思った。タマさん(玉田圭司)とかベンチの選手からも、『思い切ってやれ』と言ってもらえた。自分的には思い切って入ったつもりだったけど、始めはうまくいかなくて…。J3でやってきたことを信じてプレーしようと思ったけど、いなされたりして、始めはあまり試合に入れなかった。
    (Q:デビュー戦で劇的な決勝ゴールを決めたが?)
    いい思い出にはなるけど、1-0で自分が入ったということは、追加点を狙いつつ試合を締める役割だと思うので、失点した時は『ヤバいな』と思った。役割を果たせなかったなと思った。ただ、J3でも思い切って前に出ることもあるので、最後まであきらめずに前に行ったら、いいボールをキヨさん(清原翔平)がくれた。そういう意味ではJ3での経験が生きたと思う。
    (Q:決めた後、選手が駆け寄って来た時の気持ちは?)
    正直、今まであんまり点を取ったことがなかったので、点を取ると、こういう感じなんだと思った(笑)。あんまり覚えていないけど(苦笑)」

    ●リカルド サントス選手
    「(Q:アクシデントで試合に入ることになったが、その時の気持ちは?)
    まず、(柿谷)曜一朗がケガをして残念だという気持ちがあった。自分自身としては、ここ2試合、試合には出ていないけど、ずっといい準備はしていた。チャンスが来たら結果を出せるような準備はしてきた。実際にチャンスが来て、シンプルにプレーしようと思った結果がゴールという形になった。完璧なクロスだったし、完ぺきなヘディングだった。ナイスゴールだったと思う。
    (Q:クロスからのヘディングは練習では何度も決めていたが、試合で決まったことは、ご自身としても手応えがあったのでは?)
    そうですね。練習もすごくしているし、マル(丸橋祐介)やリク(松田陸)とも、いつも話をしている。今日はすごくいいボールが来た。決めることができて幸せだった。いい勝利だったと思うけど、曜一朗が早く戻って来られるように祈りたい。ただ、曜一朗が試合に出ても出なくても、自分たちは強いチームにならないといけない。今日は曜一朗のためにも全員が頑張った結果、勝利を掴めたと思う」

    ●松田陸選手
    「(Q:1点目のリカルド サントス選手へのアシストについて)
    いつもリカルドとはクロスからシュートの練習をやっているので、練習でやっている通り、ピンポイントで合わせることができた。良かった。
    (Q:ここ数試合、松田選手のアシストや得点が続いているが?)
    やっぱり結果にこだわることは意識しているので、そういう意識が自分自身にプラスになっていると思う。もっともっとチームに還元していきたい」

    ●清原翔平選手
    「(Q:J3でも一緒にプレーしてきた木本選手のゴールをアシストする形となったが?)
    そうですね(笑)。ヤス(木本選手)とは、J3でも一緒にやっていたし、彼がずっと一生懸命やっている姿は見てきた。そういう選手が決めて勝てたことは、チームが勝利したことと同じくらいうれしかった。
    (Q:試合全体としては、前節と似た展開となり、後半は押し込まれてしまったが?)
    前節と同じように先制して、その後、2点目が取れたら理想的ではあったし、そのチャンスもあった。それができなかった時に、ある程度、守備の時間帯は絶対に来る。そこで自分たちが守備でハメる形というか、ボールの取りどころや相手に持たせるところをチームとしてハッキリさせることができれば、耐える時間も少なくなる。攻撃の形もそうだけど、そういう守備の連係をもっと高めていかないといけない。どうやっても守備の時間は絶対に来るけど、その時間を短くするためには、そういう話し合いをしていかないといけない。もちろん、僕たちもこういう試合の後でも浮かれているわけではないし、自分たちでも、課題というか、やられている守備の時間がどうすれば短くなるか、考えながらやっている部分もあるので、そこを早くピッチで表現することができればいいと思う」

    ●山村和也選手
    「前半はいい入りができて、点も取れたと思うけど、後半は少し運動量も落ちて、相手のペースで試合が進んでしまった。僕たちも、もう少しボールを持つ時間を増やすことが必要だった。後半もしっかり自分たちのペースで試合を進めながら、相手の体力を奪って、追加点を取ることを考えていかないといけない。1人ひとりの意思というより、チーム全体でやらないといけない。ボールに対する反応を速くすること、ボールに対して粘り強く行くこと、そういうことが今後、夏に向けて試合を勝っていくためには大事だと思う。
    (Q:故郷の長崎での試合。懐かしさなどもあったのでは?)
    いろいろな人が試合を見に来てくれてうれしかった。スタジアムは自分がプレーした時から変わっているけど、逆にプロのクラブが長崎にあるんだな、と改めて思うことができた。今日、ここで試合ができて良かったと思う」

    ●ブルーノ メネゲウ選手
    「前半の内容はすごく良かった。ゴールを決めることもできたし、自分にもチャンスはあった。自分のチャンスの場面では、少しボールが逃げてしまった。2点目を決めていれば、もっと試合を早く決めることができた。
    (Q:2試合続けて、リードした状態で迎えた後半に、相手に攻められる状態が続いているが、何が原因だと思うか?)
    ボールを簡単に蹴ってしまうことが原因だと思う。もう少しみんなが(パスコースに)顔を出して、パスをつないでいけば、内容は改善されると思う。ボールを大きく蹴って、相手が拾って、攻められる展開が続いている。そこまでリトリートしなくてもいいと思う。勝っている時に引き過ぎて、攻めることを忘れている。もう少しチーム全体を前に押し出してプレーすることが必要だと思う」

    ●ソウザ選手
    「(Q:前半と後半で違う試合になってしまったが?)
    そうですね。前半はコントロールできていたし、パスも回っていた。後半は相手が負けていたこともあって、前に前に出てきた。自分たちも、後半もう少しボールをキープしないといけなかったけど、簡単に蹴ってしまう場面が多かった。それで相手にボールを渡す展開になってしまった。もう少し勇気を持って、勝っている時こそ、もう少しボールを持ったり、ファウルをもらったり、考えてプレーしないといけない。
     ただ、個人的には復帰できてうれしいし、今日、勝てたことは良かった。これからもチームの勝利に貢献していきたい」

試合後記

  • 開始1分。柿谷曜一朗が前を向いてドリブルを開始すると、マークに来たV・ファーレン長崎の選手の足がかかり、柿谷は着地時に右足首を捻って転倒。担架に乗せられピッチを退くと、以降はプレー続行不可能となった。予期せぬアクシデントに見舞われたセレッソだが、選手たちは動揺することなくボールを握って試合を支配すると、13分、松田陸のクロスに頭で合わせたのは、柿谷に代わって投入されたリカルド サントス。ここ2試合、先発から外れ、出場機会もなかったリカルド サントスの10試合ぶりのゴールでセレッソが前節に続いて先制に成功した。

     その後も守備に緩さの見られる長崎を攻め立て、チャンスを量産するも、2点目が遠い。23分にはブルーノ メネゲウが抜け出して長崎GK大久保択生と1対1を迎えたが、コントロールに失敗してボールが流れたところを防がれる。28分にもリカルド サントスがGKとの1対1を迎えかけたが、トラップがわずかに乱れてGKに距離を詰められた。39分には、松田、リカルド サントス、清原翔平、ソウザとテンポ良くパスがつながり、最後はソウザがミドルシュートを放つも、わずかにポスト横に逸れた。42分には丸橋祐介の鋭い突破からのクロスに杉本健勇がヘッドで合わせるも、この決定機もGKに防がれた。

     再三の決定機を逃したツケは後半に回ってきた。とは言え、後半も開始から10分間は前半と同じくセレッソがいいリズムで試合を運び、52分には丸橋のFKから抜け出したブルーノ メネゲウのシュートがポストを叩く場面もあった。しかし、次第に運動量が落ち始めたセレッソは、55分過ぎから流れを長崎に渡すと、守勢に回る時間帯が続く。前線に人数をかけてきた長崎のプレスも強まり、セレッソはパス回しが覚束ない状況に置かれると、長いボールを前線に入れるもキープできず、セカンドボールを拾われる悪循環に陥る。それでも、田中裕介や山下達也の奮闘で最後の場面はしのぐも、前節と同様、後半に相手に傾いた流れを引き戻すことができないまま時間は経過した。

     65分には大卒ルーキー木本恭生が投入されたが、木本にとっては今節が初のJ2でのプレー。「始めはあまり試合に入れなかった」と試合後に本人も振り返ったように、流れを引き寄せるプレーを見せるには至らない。決定的なピンチこそないものの、セレッソのディフェンスラインが深くまで下げられる状況で迎えた90+2分だった。この試合の主役である永井龍の右足が火を噴いた。梶川諒太のクロスにダイレクトで合わせた永井の巧みなシュートがゴールに突き刺さり、セレッソは土壇場で同点に追いつかれた。咆哮する永井を中心に喜びを爆発させたホームチームだが、セレッソも諦めない。直後の90+4分。リカルド サントスのクロスを清原がヘッドで折り返すと、詰めたのは木本。ダイレクトで冷静にゴールに流し込むと、今度はアウェイチームが歓喜に包まれた。「点を取ると、こういう感じなんだ(笑)」。無我夢中で決めた劇的なプロ初ゴールの感想をそう話した木本の一撃で、前節のカマタマーレ讃岐戦とは真逆の展開でセレッソが勝点3を獲得した。

    「今は結果が必要。よく最後は頑張った」。険しくも安堵の表情を浮かべた大熊清監督だが、リードした状況での試合運びには今節も課題が残った。また、主将でありチーム得点王の柿谷の負傷も気がかりだ。試合後の会見では大熊監督も、「1週間やそこらで(治るケガでは)ないのかなと思う…」と顔をしかめた。軽傷を祈りつつ、今は検査結果を待ちたい。それでも、今季の開幕時にはJ3が主戦場だった清原や木本といった新戦力の活躍は明るい材料であり、「曜一朗が早く戻って来られるように祈りたい。ただ、曜一朗が試合に出ても出なくても、自分たちは強いチームにならないといけない」(リカルド サントス)ことも確かだ。課題にも目を向けつつ、次節以降もチーム全員でチームの力を高めていきたい。

     最後に、やはり今節はこの男にも触れておきたい。「中学生の頃からお世話になってきたピンクのユニフォームと対戦する時、自分が舞い上がっているのか落ち着いているのか、どんなプレーをしているのか…想像がつかない。でも個人的に特別な感情もあるけど、今は長崎の選手として、戦って勝ちたいという気持ちが本当に強い」と試合前に話すなど、今節を並々ならぬ思いで迎えた永井だ。ビハインドの状況でも決して諦めることなくプレスを怠らない姿勢は彼の真骨頂であり、後半アディショナルタイムには、一時はセレッソを絶望の淵に追い込む素晴らしいシュートも決めた。長崎のエースとして。第31節にキンチョウスタジアムで迎えるセレッソホームでの対戦も心待ちにしたい。

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