2016明治安田生命J2リーグ
第41節第1日

2016.11.12

東京ヴェルディ

澤井 直人 (90'+2)

1

AWAY

FULL TIME

2

0-1

1-1

セレッソ大阪

ソウザ (01')

田代 有三 (74')

味の素スタジアム

8,340

監督コメント

「J1昇格プレーオフに向けて、確認したいこと、積み上げなくてはいけないこと、チャレンジしなくてはいけないこと、いろいろとあるなかで、そんなにやったことのないポジションをやる選手や初先発の秋山(大地)がいたり、秋山はまだケガの復帰直後で体力的な問題があって、(山口)蛍もいないので替わりを関口(訓充)がやったり…イレギュラーが多かったが、結構確認することもできたし積み上げもあったかなと感じた。
 ただ、0-2で守りきるところで全体が下がってしまって、反省もしなくてはいけない。そこも含めて、いろいろな要因や選手の役割を確認しなくてはいけないところもあるが、よく最後は勝ちきってくれたなと思う。
 先ほどから言っている積み上げるところと修正しなくてはいけないところをきちっともっと積み上げ、やってはいけないことやこうあるべきだということをもっともっとやっていって、残り1試合とJ1昇格プレーオフに向けてチームとしてしっかりやっていきたい。
 今日も遠いところまでサポーターがたくさん来てくれた。残りの試合とJ1昇格プレーオフ、しっかりと一緒に戦っていきたいと思います」

Q:柿谷選手をフル出場させましたが?
「そうですね。試合途中にも交代するほうがいいかというのも含めて本人に声をかけたが、本人から『90分チャレンジしてみたい』という言葉もあった。まあ、まずは5カ月も試合をやっていなかったなかで、内容よりも90分ピッチに立っていたという自信というのが、今はキャプテン・曜一朗や周囲にとっていちばんいいかなというのがあった。途中で話したときにもかなり息が上がっていたし、クオリティーの問題もあるが、彼は彼なりに90分やってくれたというのがチームにとっては大きいかなと思う。あとリーグ戦は1試合あるので、彼がどれくらい戻ってくるかというのが正直言うとある。残りの試合とJ1昇格プレーオフに向けて、彼をどのように使うか、もちろん90分ピッチに立ってほしいが、今日の最後に足をひねっているというのもあるし、そこも見極めてどういう使い方をしていくか…ポジションを含めてだが。紆余曲折ありながら役割も少し開幕からは変わっているから、そこも含めて彼をどのポジションで使っていくのかは非常に大切なキーワードになるのかなと思っている。まずは90分できたことがよかったと思う」

Q:前節で7試合ぶりに完封した守備では、丹野(研太)選手の好セーブやメンバーの変更もあったが、監督の評価は?
「秋山の体力があるところでは、ボールホルダーにプレッシャーに行けた。ただ、彼はJ3でも90分はやっていないということで、彼の体力が落ちたところでは全体が下がってしまったというのもある。そこで秋山自身がボールをキープできればマイボールのうちに上がることもできるが…。彼の運動量が落ちたときにボールを触れるか握れるかが、チームに結構影響しているかなと思った。今のシステムではミラーでボールホルダーに行くというよりは少し下がるのだが、相手に隙を与えてシュートを打たれているので、そこはプレッシャーが少し足りないと感じていた。
 そのあたりや、曜一朗が帰ってきてどういう役割でやっていくかというのは、本来セレッソは4バックでやってきたし、前からのプレッシャーというのもあるので、最後までいい意味で悩みながらやっていきたい」

Q:柿谷選手は試合の最後のほうで足を負傷していたようだが?
「少しひねっていると思う。ただ、この間のような大ケガではないと思う」

Q:後半から杉本選手と柿谷選手の位置を入れ替えたが、J1昇格プレーオフに向けてということか?
「健勇は、1点リードしたり、逆に負けているときに、もっと自分がやらなくては…という思いから、中盤で球離れが悪くなるところが見受けられる。彼のパワーをもっと前で生かし、曜一朗が前を向いたほうがマル(丸橋)とも左でいいコンビネーションを作っていたりした。残りの試合とJ1昇格プレーオフで、システムというか役割も含めて、彼らをどこで使うことが相手への脅威を増していけるのか、勝利をたぐり寄せられるのかというのを見極めたい」

選手コメント

■田代有三選手
復帰戦で点が取れたので良かったです。コンディションはここ数週間、ずっと良かったですし、いつ出てもいいように準備していました。これをあと1カ月キープして、もっといいコンディションにしながら、チームに貢献したいと思います。得点場面は(杉本)健勇がよく見てくれていたので、ああいう場面で、いいところで顔を出せるように、これからも練習から心掛けていきたいと思います。
(Q:得点は第4節のモンテディオ山形戦以来となりましたが、長かったですか?)
そうですね。ケガが長かったから、苦しんだ分、大事なところで回ってくると信じてやってきた。J1昇格プレーオフで、今日と同じような場面を思い浮かべて、得点できることをイメージしてやっているので、大きな仕事ができるように、これからまた準備したいです。ヒザもすごく良くなったし、いいトレーニングもできています。あとは試合に出させてもらって、結果を続けて出していきたいです。
Q:昨季のプレーオフを経験している田代選手としても、今年は同じ思いは味わいたくないのでは?
そうですね。昨季と同じ順位になりましたけど、昨季のような思いはしたくないし、なんとか悔しい思いをみんなと一緒に今季は晴らせるように、全員でいい準備をしていきたいと思います。

■ソウザ選手
練習からかなり打っているんですけどね(笑)。ようやくその成果が出たと思います。自分の得意分野なんですけど、今日やっと決めることができました。良かったです。勝利に貢献できたことが一番です。これからJ1昇格に向けてすごく大事な試合、時期に入ってくるので、チームとしても個人としても、メンタル的にもフィジカル的にも最大限に良くしていかないといけません。しっかり準備していきたいと思います。
(Q:今節は秋山大地選手とのコンビとなりましたが?)
今まで練習では一緒にやっていたので、どういうタイプかということはわかっていました。ただ、実際に試合で一緒にプレーしてみて、すごく驚きました。すごく良かったです。積極的に自分のプレーを出していました。積極的にボールを奪いに行くし、積極的に絡んで行くし、本当にいい選手だなと思いました。そういう選手と隣でプレーすることは、自分自身もやりやすいですね。かなりいい選手です。

■丹野研太選手
(Q:好セーブで何度もチームを助けていましたが、試合を振り返ると?)
とにかく、勝ってJ1昇格プレーオフにつなげたいという気持ちが強かったので、個人的にも、いいパフォーマンスで勝利につなげることができたことは良かったと思います。自分がやれることはしっかりやれたと思います。
(Q:試合前に話されていた、無失点まであと少しだったが?)
そうですね。まあでも、チームが2点目を取ってくれたことは大きかったですし、プレーオフでもこういう試合や展開になる可能性もあるので、チームとして、どういうふうに試合を終わらせるかは反省点ですけど、勝って、いい気持ちで次につなげることもできるので、またみんなで修正していきたいと思います。
(Q:代表選手が不在のなか、前節の勝利をつなげることができたことは、ホーム最終戦や1昇格プレーオフにもつながりますね?)
そうですね。僕にしても、代わりに出た選手にしても、(秋山)大地にしても(田代)有三さんにしても、そういう選手たちが活躍することはチームにとってもいいことだと思うし、チームがまた1つになって挑めると思うので、ホーム最終戦も勝って、プレーオフに臨みたいと思います。

■秋山大地選手
(Q:驚きの先発でした)
めっちゃ驚きでした(笑)。正式に言われたのは、今日のメンバー発表の時です。まぁでも、いつでも行けるように準備はしていたので、うまく試合に入れました。
(Q:トップチームでのメンバー入りも今季初でしたね)
昨日、決まりました。(まさか)出ることになるとは、という感じです(笑)。
(Q:序盤から気持ちが見えて、飛ばしていましたね)
自分でもどれくらい体力が持つかわからなかったので、とりあえず前半から行きました。
(Q:そういった秋山選手の勢いで先制点が生まれた部分もあったかと思います)
(柿谷)曜一朗くんや(田中)裕介くんがうまく声をかけてくれて、自分らしさが出しやすい環境でした。
(Q:ソウザ選手も秋山選手のプレーを絶賛していました)
そうですか(笑)。ソウザも声をかけてくれて、自由に動きたいタイプだということはわかっていたので、そのあたりはうまくバランスを取りながらできたかなと思います。ただ、まだまだ改善しないといけない部分もあります。
(Q:今季はケガで戦列を離れる期間も長かったですが、このタイミングでトップチームで先発して勝利を掴んだことは、1つ報われたのでは?)
そうですね。今季はなかなか苦しい時が続いて、コンディションが上がらずにJ3でもスタメンで使ってもらう試合が少なくて。『こういったチャンスを絶対にモノにしてやろう』という気持ちだったので、とりあえず勝てて良かったです。

■関口訓充選手
(Q:ボランチとしての途中出場になりましたが?)
ピッチに入った時、相手の高木大輔にも『なんでボランチなの?』と言われました(笑)。試合では初めてやったポジションだったんですけど、しっかり勝てて良かったです。
(Q:紅白戦や練習試合を含め、最近はボランチをやる機会も多いですね)
そうですね。自分にとって新しいポジションです(笑)。ただ、試合に出ている選手たちと一緒にやる時間はなかったので。サブ組の選手たちとなら、ある程度わかっているんですけど、トップチームになると、初めてやるポジションに加えて、今日の選手たちとほとんど一緒にやっていないので難しい部分はありました。勝利に貢献できて良かったです。
(Q:今節で4位が確定しましたが?)
昨季と同じになりましたが、昇格に向けて勝つしかないですね。初戦は京都か岡山で、決勝はどこになるかわからないですけど、いい準備をして臨みたいなと思います。

■田中裕介選手
(Q:前節で7試合ぶりに完封して、今節は1失点はしましたけど、継続できた部分もあるのでは?)
そうですね。今日は(藤本)康太がいなくて、山下(達也)が入って、ボランチには(秋山)大地が入って。スタメンに変化はありましたけど、『誰が出てもやれるように』というところの積み重ねはできていたのかなと。大地はしっかり頑張ってくれたし、山下も相変わらず安定感があったので、ゴール前の守備ではチャレンジ&カバーはしっかりやれていたのかなと思います。
 今日の課題は(ボールを)取ってからですね。今はまた、最後に体を張って守るところをフォーカスしてやっているなかで、そこは1つの収穫として継続して、あとは取ったボールをいかに攻撃につなげていくか。今日で4位も決定しましたし、(J1昇格プレーオフの)最後の試合は絶対に勝たないといけないというところで、これから残りの期間は点を取ることにフォーカスしていきたいです。今年は1年を通して、アウェイの試合はこういう戦い方が多いのかなという印象が強くて。成績もアウェイのほうが安定していますし、失点数も少ない。今年に関しては、この戦い方が一番ハマるのかなと個人的には感じています。守備に対するみんなの意識や集中力は、ホームでやっている時より高いのかなと感じます。粘り強い戦いで今日も勝ちましたけど、もう1回、次も継続して、守備はこのままで、点を取るところ、ボールを支配するところにフォーカスしてやっていきたいと思います。
(Q:ボールをつなぐという話もありましたが、これだけ耐える時間帯が長いと、後ろとしてはやはり苦しいのでは?)
特に前半、相手に回されたシーンでは、相手がボールを出し入れしてきたので、突かれたりやられそうな雰囲気もあったんですけど、後半はどちらかというと相手も1発を狙ってきたり、裏を狙ったりというプレーが増えて、出し入れが減ったので楽にはなった。逆に、蹴られた分、途中で引っ掛けるシーンが少なくて、最後で最終ラインが体を張ってからの攻撃ということが多くて、奪った後に前との距離が遠くなりました。試合展開上そうなったんですけど、やっている選手としてはもう少しサイドチェンジを組み入れてやっていきたいなと。(山口)蛍がいればまた違うと思いますが。どうしても同サイドには相手もプレッシャーに来るので。最後も俺が引っかかったんですけど、ああいう時も常に逆を意識したい。そういうことが、前に行くためには必要だと思ったので、そこはみんなとコミュニケーションを取っていきたいです。