2016明治安田生命J2リーグ 第14節

ニッパツ三ツ沢球技場
入場者数:10,524人
横浜FC
  • 市村 篤司 (87')
セレッソ大阪
  • ブルーノ メネゲウ (89')
0-0 1-1

横浜FC

GK 1 渋谷 飛翔
DF 15 市村 篤司 87'
DF 5 西河 翔吾
DF 21 大﨑 玲央 10'
DF 3 田所 諒
MF 8 佐藤 謙介 49'
MF 10 寺田 紳一
MF 16 野村 直輝 88
MF 19 小野瀬 康介
FW 14 イバ 79
FW 11 三浦 知良 58

サブ

GK 18 南 雄太
DF 22 永田 拓也 88
DF 4 デニス ハリロヴィッチ
MF 20 ロク シュトラウス
MF 28 藤井 悠太
FW 39 大久保 哲哉 79
FW 9 津田 知宏 58
監督 ミロシュ ルス

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 3 茂庭 照幸 81'
DF 14 丸橋 祐介
DF 15 松田 陸
DF 23 山下 達也
MF 6 ソウザ
MF 7 関口 訓充 79
MF 24 山村 和也
FW 8 柿谷 曜一朗
FW 9 杉本 健勇 69
FW 11 リカルド サントス 84

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 5 田中 裕介
MF 2 扇原 貴宏
MF 18 清原 翔平 79
FW 10 ブルーノ メネゲウ 89' 69
FW 20 玉田 圭司
FW 29 澤上 竜二 84
監督 大熊 清

シュート数

11 18
    市村 篤司 (87')
    ブルーノ メネゲウ (89')

ゴールキック

14 7

コーナーキック

3 6

直接フリーキック

11 14

間接フリーキック

1 5

オフサイド

1 5

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・ポジショニングを高い位置に修正しよう
    ・カウンターに気を付けよう
    ・無駄なファウルをしないこと
  • 【試合後】
    「後半は非常に距離感も良く、圧力をかけて自分たちのサッカーができた。カウンターのケアだけは今後、改めて気を付けないといけない。ただ、前半に関しては相手がきちっとブロックを作り、引いて出てこないなかで、距離感良くクサビを入れることが、DFラインとボランチを含めてできなかった。サイドを変えてもボランチのサポートも遅くて、少し淡泊な印象を受けてしまった。これから我々も攻撃でのリスクを後半のように思い切って取って、相手が引いたとしても距離感を良くして後半のようなサッカーを前半から勇気を持ってやっていくことが大切。カウンターのケアは引き続きマネジメントしながら、しっかり攻撃の構築もしていきたい」

    Q:後半に入ってソウザ選手のポジションが高くなったが、指示だったのか?
    「前半から山村をアンカーにして、ソウザを高い位置でということだったけど、相手もそんなに高い位置から枚数を掛けてプレッシャーに来ないので、後半に関しては両ボランチが両サイドの横パスを受けて、2トップとの距離を縮めて欲しい、と。相手の運動量が落ちたこともあるが、横のサポートも早くなって、サイドチェンジもでき始めた。前との距離も縮まって厚みもできたし、時間によってボールを奪う位置も高くなった。先ほども言ったように、今後は前半からそういうポジションを取って、お互いの距離感をもう少し縮めて、後半のようなサッカーを90分続けていけるようにしたい」

    Q:どうしても相手が引いてくるなかで、例えばサイドチェンジのパス1発で狙うのではなく、もう1つ手間をかけることも必要なのでは?
    「(前半は)リズムを作るためにボランチに下がれという指示を私がしたこともあるが、後半は山村を経由しないでサイドに付ける指示もした。相手がブロックを敷きながらボールサイドに来ることはわかっていたので、1つ飛ばして早くサイドに付けることも重要だった。茂庭や山下もそういうチャレンジはしているが、相手が引いたなかでのビルドアップはなかなか難しくて。練習のなかでそういうチャレンジもしている。後半は少し付けられたかな、とは思う。今のご指摘を含めて、サイドに振りながら、ボランチとトップの距離を縮めていきながら、中もあるし外もあるサッカーをしていかないといけない」

    Q:ここ数試合、勝利から遠ざかっているが、今後、浮上するためにテコ入れしたい部分は?
    「メンバー構成については、技術、体力、後から出したほうが生きるのかなどいろいろあるが、誰が出ても、今述べたようなサッカーをできるようにしていかないといけない。勇気を持って、ボールサイドはもう少しプレッシャーをかけること。ボールの回しももっともっと勇気を持って、高い位置で受けること。ブロックの前でボランチが受けるのではなく、もう1つ近くまで入って受けること。相手が引いたとしても、もう少し中盤が中に入るなり、トップの足元にクサビを入れることによって、絞った中でサイドも使えるようになる。そういうこともやっていかないといけない。あれだけ相手が引いていて、ストッパーから中央のクサビを通すことは難しいので、ボランチのポジションとか技術や勇気が大事なのかなと思う」

選手コメント

  • ●ブルーノ メネゲウ選手
    「今日のサッカーの内容なら勝点3を取るべきだった。残念ながら結果は付いて来なかったが、少なくとも勝点1を積み重ねることはできた。
    (Q:失点後、すぐに気持ちを切り替えることはできたか?)
    自分としては、途中出場で出た時からもう最初からガンガン相手に行こうと思って試合に入った。先に失点して、さらにその気持ちは強くなった。同点、そして逆転まで狙った。
    (Q:今節は先発から外れたが、試合に臨む前の気持ちは?)
    先発で出ようと途中から出ようと、気持ちは変わらずに準備はしていた。もちろん、先発で出たい気持ちはあるけれど監督の判断は尊重しているし、自分は出た時に仕事をすることだけを考えていた。監督に対してもサポーターに対しても、自分は先発で出られる選手だということは示したいと思っている」

    ●松田陸選手
    「(Q:同点につながったクロスについて)
    負けていたので、『とにかく誰か決めてくれ』という気持ちで上げた。点につながって良かった。失点したことは全員ですぐに切り替えて、勝つことだけに集中してプレーし続けた。
    (Q:試合内容には課題も残ったのでは?)
    相手が引いてくることはわかっていたなかで、どうやって崩していくのかということは、もっともっと練習からやっていかないといけない。とにかく自分たちは勝ち続けていきたいので、次のホームでは絶対に勝って、強いセレッソを取り戻していきたい」

    ●丸橋祐介選手
    「引き分けに持って行けたことは良かったけど、試合全体を通してチャンスは多く作ったので、結果に関してはもの足りない。もう少し最初から距離感を近くしてボールを回すことが出来れば良かったけど、少し遠かった。
    (Q:前半はブロックを敷いてくる相手に、相手の前で回している感じになったが?)
    ブロックを敷かれると難しいし、1つ飛ばしたパスも有効かなと思うけど、そこで取られてカウンターを食らうことも気を付けないといけない。崩していく攻撃の精度は高めていかないといけない。今日は少しパスのテンポも遅かったし、もっとFWに当てることができれば良かった」

    ●澤上竜二選手
    「試合に入る前、監督からは『点を取って来い』と言われた。(ポストに当てたヘディングは)決めないといけなかった。クロスをもらう前からGKは見えていて、コースを狙い過ぎてポストに当ててしまった。
    (Q:あのシュートからCKになって、同点弾につながったが?)
    そうですね…。でも、あのシュートは決めないといけない(苦笑)。
    (Q:追いついた後も逆転する意識がチーム全体から見えたが?)
    相手もあの時間帯はバテていたので、どんどん前から行けばボールを奪えると思った。守備から奪いに行こうと意識した。
    (Q:短い時間でも良さを出せたと思うが、もっと試合に出たい欲も生まれるのでは?)
    そうですね。もっと長い時間プレーしたいという気持ちもあるので、練習からアピールして先発で出られるようにやっていきたい」

    ●ソウザ選手
    「(Q:後半の攻撃は迫力があったが?)
    困難な状態になっても、戦う姿勢は持てたと思う。ただ、試合全体の内容はウチの方が良かったので、カウンターからの失点はもったいなかったし、自分たちが勝つべき試合だったと思う。
    (Q:最後に追い付いた第8節・ギラヴァンツ北九州戦のように、ソウザ選手からも最後まであきらめない気持ちが伝わってきたが?)
    もちろん、皆がそういう気持ちでいたと思うし、たとえ技術的なミスがあったとしても、誰一人最後まで気持ちを切らした選手はいないと思う。
    (Q:前半の内容に関してはもの足りなさも残ったが?)
    前半はもしかしたら暑さも影響したかもしれない。ただ、自分たちが進む道は間違っていないと思うので、次節からのホーム連戦は必ず勝点6を取りたい」

    ●山下達也選手
    「最後はなんとか引き分けに持ち込んだ形にはなったけど、前半はボールを後ろに下げたり横パスが多くなってしまった。後半はサイドバックからでもどんどん前に預けていこうとプレーした。(杉本)健勇とかクニくん(関口訓充)はキープできるので、多少孤立しても前に入れていこうという意識があった。
    (Q:前半、うまくビルドアップできなかった要因は、今思うとどんな点か?
    自分たちセンターバックの球の持ち方もそうだし、ボールを動かすリズムやサポートの質だと思う。
    (Q:後半は改善された部分もあるということか?)
    クニくんや(松田)陸のところで回せるようになったり、全体の距離が良くなったと思う。
    (Q:少し勝てない試合が続いているが、どのあたりを変えていくことが大事だと思うか?)
    まず、負けた試合は走り負けているし、切り替えの部分とかで相手より走ることも必要。サイドバックの選手とかも、リスクを冒しても前に行くことが攻撃の厚みにもなる。あとは、今日でも途中からキヨ(清原翔平)が出たけど、そういう選手が新しい部分をもたらしてくれると思う。チームの総合力も大事になる」

試合後記

  •  日中の最高気温が30度近くまで上昇。照り付ける日差しも強く、初夏を思わせる陽気の中で行われた明治安田生命J2リーグ第14節。セレッソ大阪は敵地に乗り込み、横浜FCと対戦した。

     11分、セレッソにビッグチャンスが訪れる。リカルド サントスがボールを持った相手GKに寄せると、慌てたGKがキックミス。柿谷曜一朗がカットし、GKとの1対1になりかけたが、トラップが乱れDFにクリアされる。そのこぼれ球を拾った関口訓充がシュートに持ち込んだが、GKの正面を突いた。2分後にも同じようなシーンが訪れる。今度は相手DFのパスが再び柿谷へ渡る。今度は落ち着いてリカルド サントスへパスを送った柿谷だが、ここは惜しくもオフサイドとなった。

     先制の絶好機を逃すと、以降の時間帯、セレッソは思うようにシュートまで持っていくことができない。DFラインと中盤で2ラインを敷いて守る横浜FCに対して、セレッソはブロックの外側でボールを回すばかり。相手のプレスの開始位置が低い分、セレッソのDFラインやボランチでボールを持つことはできたが、トップとの距離が遠く、間で受ける回数も少ない。「自分たちセンターバックの球の持ち方もそうだし、ボールを動かすリズムやサポートの質も良くなかった」(山下達也)。
     ビルドアップが思うようにいかない前半は、守備でも何度かピンチを招く。前節のレノファ山口FC戦でも見られた相手ボール保持者への寄せの甘さが散見され、22分にはサイドからクロスを上げられ、寺田紳一に決定的なシュートを打たれる。ここは、キム ジンヒョンが素早い反応でセーブ。32分にはCKからフリーで野村直輝にシュートを許したが、クロスバーを越えて事なきを得た。

     内容の乏しい前半から一転、後半は立ち上がりから積極的に相手を押し込んだセレッソ。開始30秒、関口のクロスに柿谷が飛び込みゴールを脅かすと、以降も右サイドは関口と松田陸のコンビで制圧し、左サイドも杉本健勇が起点となってチャンスメイク。ボランチのソウザが高い位置で自由に動いて圧力をかけるなど、セレッソは「非常に距離感も良く、圧力をかけて自分たちのサッカーができた」(大熊清監督)。

     59分には柿谷のドリブル突破からチャンスが広がり、杉本のクロスにソウザがヘッドで合わせたが、惜しくも相手GKに防がれる。64分にも高い位置でボールを奪った柿谷がドリブル突破で相手のファウルを誘う。ゴール前で得たFKはソウザのシュートがバーを越えたが、この時間帯は明らかにセレッソペースだった。それでも崩し切るまでには至らず、先制点を奪うことができない。

     0-0のまま試合が推移した前回のアウェイ・愛媛FC戦では交代枠を1枚残した大熊監督だが、今節は積極的に選手を投入。セレッソ移籍後初出場となった清原翔平や澤上竜二を交代で送り込み1点を取りに行ったが、87分、松田のバックパスがミスとなり、カウンターを受ける。素早くシンプルに横浜FCにボールを運ばれると、左サイドの佐藤謙介のクロスに大外から走り込んできた右サイドバック市村篤司に決められてしまった。警戒していたカウンターから失点したセレッソ。後半はほぼ敵陣でプレーするなど押し込み続けたが、自分たちの時間帯で得点を奪えないとこうなるという、サッカーにおける典型的な流れで先制を許してしまった。

     それでも、ホームのゴール裏以上とも言える大勢のセレッソサポーターが最後まで応援してチームを鼓舞するなか、ピッチの選手たちも勝負をあきらめない。「誰一人最後まで気持ちを切らした選手はいない」(ソウザ)と反撃を開始すると、89分、松田のクロスに合わせた澤上のヘディングはポストを叩くも、跳ね返ったボールをDFがクリアして得たCKを柿谷がショートコーナーで素早く松田へ渡す。失点時の名誉挽回とばかりに松田が絶妙なクロスを上げると、合わせたのはブルーノ メネゲウ。味方と相手で密集した状態のなか、見事なジャンピングボレーが完ぺきに決まってセレッソが同点に追いついた。その後も逆転を目指して最後まで攻めたセレッソだが、スコアは動かず1-1で試合は終了した。

     試合前、横浜FCを第8節で対戦したギラヴァンツ北九州 にも例えていた大熊監督だが、奇しくもスコアの推移も似た展開となった。大敗した前節を払拭する勝利が欲しかったセレッソだが、放ったシュート18本で奪った得点は1点のみ。「相手が引いてくることはわかっていたなかで、どうやって崩していくのかということは、もっともっと練習からやっていかないといけない」(松田)と崩しの質で課題は残った。

     それでも、途中出場のブルーノ メネゲウが2戦連発でチームを敗戦の危機から救えば、清原や澤上といった、ここまで出場機会(時間)の少ない選手たちも自身の持ち味の一端を発揮。新たな力が躍動を見せたことは収穫だ。次節以降、セレッソはホームでの連戦となる。まずは次節。勝点25で並ぶ2位・ファジアーノ岡山との直接対決は、今後のリーグ戦の流れをも左右する大一番となる。

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