2016明治安田生命J2リーグ 第33節

鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
入場者数:7657人
徳島ヴォルティス
セレッソ大阪
  • 杉本 健勇 (82')
0-1
0-0 0-1

徳島ヴォルティス

GK 31 長谷川 徹
DF 26 橋内 優也
DF 5 石井 秀典
DF 4 藤原 広太朗
MF 8 岩尾 憲
MF 28 井澤 惇
MF 7 木村 祐志 61' 65
MF 22 広瀬 陸斗
MF 19 内田 裕斗 84
FW 18 佐藤 晃大
FW 10 大﨑 淳矢 88

サブ

GK 1 相澤 貴志
DF 25 冨田 大介
MF 14 濱田 武
MF 3 アレックス 90' 84
MF 11 キム キョンジュン
FW 17 山﨑 凌吾 65
FW 16 渡 大生 88
監督 長島 裕明

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 3 茂庭 照幸 13'
DF 4 藤本 康太
DF 5 田中 裕介
DF 15 松田 陸 78
MF 6 ソウザ
MF 14 丸橋 祐介
MF 18 清原 翔平 69
MF 41 山口 蛍
FW 9 杉本 健勇 82'
FW 20 玉田 圭司 60

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 17 酒本 憲幸 60
DF 33 椋原 健太
MF 7 関口 訓充
MF 24 山村 和也
FW 11 リカルド サントス 69
FW 29 澤上 竜二 78
監督 大熊 清
試合経過
アレックス 90'
渡 大生 (in) 大﨑 淳矢 (out) 88'
アレックス (in) 内田 裕斗 (out) 84'
82' 杉本 健勇
78' 澤上 竜二 (in) 松田 陸 (out)
69' リカルド サントス (in) 清原 翔平 (out)
山﨑 凌吾 (in) 木村 祐志 (out) 65'
木村 祐志 61'
60' 酒本 憲幸 (in) 玉田 圭司 (out)
13' 茂庭 照幸

シュート数

4 7
    杉本 健勇 (82')

ゴールキック

7 7

コーナーキック

6 5

直接フリーキック

6 15

間接フリーキック

0 1

オフサイド

0 0

ペナルティキック

0 1

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・相手の裏を意識して攻めよう
    ・数的優位を作り出して攻めよう
    ・ディフェンスと中盤でコミュニケーションをとりしっかり守ろう
  • 【試合後】
    「まず、今日も遠くまで、天候が悪い中、多くのサポーターに来ていただいて力になりました。サポーターに感謝したいと思います。途中から出た選手、そして、ずっと応援し続けてくれたサポーターの気持ちが1点を生んだと思うし、粘り強い守備を続けることができました。ただ、自分たちに休んでいる時間はないので、さらに気を引き締めて、この熱いサポーターとともに残りの9試合、1試合、1試合、集中して戦っていきたいと思います。今日も前の選手を代えたんですけど、雨の中での役割を、酒本(憲幸)にしてもリカ(ルド サントス)にしても、理解してくれて、ピッチコンディションを含めて自分たちで微調整できたことは大きいかなと思います。今後も、選手が主役で、自分たちで感じながらやることが、残りの試合も大切かなと思うので、しっかり続けていきたいです」

    Q:PKの場面について伺います。ソウザ選手が獲得して、最初はソウザ選手がボールを持っていましたが、キッカーを杉本選手にしたのは指示ですか?

    「指示です。日々、PKの練習をしている中での決める確率とか、今、気持ちが乗っている選手とか。悔いがないように、というところで、ソウザが悪いとかではなくて、体が万全ではない中で気持ちを表していた彼が蹴ることが、チームにとって非常にプラスなのかなということで、彼に蹴るように指示をしました」

選手コメント

  • ■杉本健勇
    Q:PKの場面を振り返って下さい。
    「ソウザがもらって、ソウザもPKはうまいんですけど、ベンチが僕に任せてくれて、任せてくれた以上、絶対に決めないといけないと思って蹴りました。少し、間もありましたけど、しっかり決めることができて良かったです。途中から雨が強くなって、ピッチの状態も悪くなってきましたけど、これもサッカーなので、しっかり勝ち切ることができて良かったです。ただ、また次に大事な試合がありますし、今日はPKを決めた以外は、個人のプレーとしてはダメだったので、もっともっとチームの力になれるように、1週間しっかり準備したいと思います」

    ■キムジンヒョン
    Q:後半にFKを止めた場面を含めて、守備陣がしっかり守った勝利でもありましたね。

    「そうですね。どんな試合でも相手にチャンスは来ると思っていますし、FKについては、判定が変わることはないので、どう止めるか集中して守りました」

    Q:かなり際どいコースに速いキックが飛んで来ましたが?

    「最初は左利きの選手が蹴るかなと思って、左足でニアの上を狙ってくるかな、と読んでいたのですが、右利きの選手も走ってきたので、最後までボールを見たことが良かったのかなと思います。壁に相手の選手は立っていたのですが、何とかしてボールを見るコースをずっと探していました。それが良かったと思います」

    Q:試合途中の雨で難しい試合になったと思いますが?

    「難しかったですね。滑るし、スパイクもかなり重くなりました。ただ、今季はこういう試合が何試合もあったので、相手のチャンスは絶対に止めようと思ってプレーしていました。残り10試合、去年と違って、今年は全勝で行けるような試合がしたかったので、今日、勝てて良かったです」

    ■ソウザ
    「雨が強くなり始めてから、難しい試合になるなと感じました。それでも適応はできました。水たまりができてパスをつなぐ部分で難しくなったので、競り合いや、パワー系のプレーが増えてきたので、気持ちを見せることができたと思います」

    Q:PKを獲得した場面については?
    「ボールが超えてきて、自分も下がりながらのプレーだったのですが、相手選手に軽く引っ張られて、審判がそれを見てくれていました」

    Q:PKは蹴りたかったですか?
    「正直なところ、蹴りたい気持ちはありましたし、蹴ろうかなとも思ったのですが、(杉本)健勇は今、チーム得点王ですし、好調をキープしている選手なので、彼が蹴ることもいいのかなと思いました。自分のことだけではなく、チームのことも考えるべきだと思いました。彼がきっちり決めてくれて、うれしかったですね」

    Q:前半からかなりソウザ選手がボールを奪う場面がありました。天皇杯3回戦の鳥栖戦後はかなり悔しそうでした。その思いもこの試合にぶつけましたか?
    「鳥栖戦はかなり悔しかったですね。先発で出たかった気持ちもありますし、もっとチームに貢献したい気持ちもありました。ただ、監督の判断は尊重しないといけませんし、選手も全力を尽くしていました。それでも、J1の相手に勝ちたかったので、悔しい気持ちは強かったです」

    ■山口蛍
    「天皇杯3回戦から中2日で、全体的にみんな動きも重かったし、ミスもあったり、難しい試合になりました。ただ、その中でも、ずっと失点ゼロで抑えようということは声を掛け合ってやっていたし、(キム )ジンヒョンを含めて後ろがしっかり守ってくれて、交代した選手も前から追ってくれて、チームのみんなで勝ち切った試合だったと思います。引き分けと勝ちでは全然違うし、こういう試合をPKでもモノにすることは、これから上に上がっていくためには必要なこと。こういう難しい試合で、いかに失点ゼロで抑えて勝点を持って帰るかは大切なことなので、交代選手も含めてチーム全体で取った勝点3だと思います」

    ■藤本康太
    「途中から雨が強くなってサッカーではなくなってきて、下(グランダー)でパスを回すことも難しくなってきました。途中から入った選手が体を張って押し込めたからこそ、コーナーキックも取れて、PKも取れたと思うので、チーム全員の勝利だと思います」

    Q:守備の選手としても、かなり気を遣うコンディションになりましたね?
    「そうですね。下でギャンブルみたいなパスは出せないし、難しかったですけど、チームとしても、途中から、ああいう(パワープレー気味の)サッカーをしよう、という方向をみんな向いていたと思います」

    Q:割り切りは自然とできた感じですか?
    「交代カードのメッセージもそうだったと思いますし、自分たちの判断で、つないでも(仕方ない)ということもありました。形はPKの1点でしたけど、内容より勝ちが何より優先されるので。内容がついてくればいいですけど、そこは練習からもっと高めていきたいです。次も絶対に負けられない試合なので、しっかり修正しないといけないと思います」

    Q:こういう展開で勝点3を取れたことは大きい?
    「天皇杯から中2日で、少し重そうな選手もいましたし、相手がしっかりブロックを作って守って来る中でいかに崩していくかということは今の自分たちの課題です。これからもそういう相手は多いと思うので、そういう相手にも崩していかないといけないと思います」

    ■玉田圭司
    Q:前半はボールもしっかり回っていたと思いますが、試合を振り返ってみていかがですか?
    「自分としては物足りないというか、もう少し有効的な攻撃をしたい思いがありますね。個々の能力で何とかすることもいいことだとは思うけど、もう少し組織として攻撃や守備ができれば、一人ひとりがもっとやりやすくなると思うし、機能もすると思います。一生懸命やることはできていると思うし、こういう試合を勝ち切ることはものすごく大きいと思うけど、この前の鳥栖のような相手には負けてしまう。試合自体を見ることはできていないですけどね。だから、今日の勝利に満足することなく、もっと高めていきたい欲の方が強いです」

    ■酒本憲幸
    Q:PKにつながったクロスについて
    「ニアに引っかかったら何も起きないと思ったので、いつもより強く蹴ったら、ああいう形になりました。こういうコンディションの中で、セットプレーで取れたことは大きかったですね」

    Q:途中で雨が強くなり、やりにくさもあったと思いますが?
    「こうなったら、技術がどうとかではなく、球際や気持ちが大事になる。秘めていても伝わらないので、分かりやすい形で勢いを出すプレーをしようと思ってピッチに入りました。難しいコンディションになりましたけど、得点後も含めて、チームとして同じ方向を向けていたと思います」

    ■リカルドサントス
    Q:どういうことを考えてピッチに入りましたか?
    「グラウンド状態も悪かったので、とにかく競ることしか考えていなかったです。途中から入ることは難しいのですが、いくつかいいプレーもできたと思います。もう少しで、ヘディングで決めるシュートもありました。いい時間帯にPKが生まれたと思います。勝ちだけを求めていたので、最高の結果です。今はチームワークがいいので、自然とこういう結果になったのだと思います」

試合後記

  • 前半から降り始めた雨が後半開始から強い粒に変わり、後半途中からは叩きつけるような豪雨となった。視界が遮られる難しい状況下、82分、杉本健勇がPKを決めた瞬間、アウェイゴール裏は一斉に歓喜に包まれた。前節のギラヴァンツ北九州戦 に続く背番号9の決勝点で、セレッソ大阪が粘る徳島ヴォルティスを振り切って、リーグ戦4連勝を達成した。

     9月22日(木・祝)に行われた天皇杯3回戦・サガン鳥栖戦 から中2日。リーグ戦の前節・北九州戦も含めると8日間でアウェイ3連戦という過酷な日程の締めくくりが、今節の徳島戦だった。
     前半、セレッソは8分に杉本がドリブル突破で徳島ゴールに迫ると、9分にも松田陸のクロスに飛び込んだ杉本がヘッドでゴールを狙う。幸先良く試合に入ったかに思われたが、その後は徳島のプレスに苦しむ時間帯もあるなど、思うように攻め切ることができない。25分には玉田圭司のニアを狙ったシュートが徳島GK長谷川徹に防がれ、38分には6試合ぶりの先発となった清原翔平がドリブルからカットインしてのシュートでゴールを脅かすも枠を捉えることができず。被シュートこそ2本に抑える内容ながらも、セレッソは前節の北九州戦に続いて相手の守備を崩すことができない我慢の前半となった。

     冒頭で記したように、後半に入ると雨足が強まり、次第にピッチに水たまりができ始める。「途中から雨が強くなって、下(グランダー)でパスを回すことも難しくなってきた」(藤本康太)状態のなか、指揮官の決断は早かった。クロスに特長のある酒本憲幸と高さのあるリカルド サントスを早めに投入。パワープレー気味の戦い方にシフトすると、ピッチ上の選手たちも呼応。79分、茂庭照幸の左サイドからのクロスに頭で合わせたのはリカルド サントス。このシュートこそGKに防がれるも、ここで得たCKを酒本がファーサイドに思い切りよく蹴ると、ソウザが徳島DF橋内優也にユニフォームを掴まれ転倒。セレッソがPKを獲得した。
     最初はソウザが自らボールを持ってPKをセットしかけたが、ベンチからの指示によりキッカーは杉本に変更。「体が万全ではないなかで気持ちを表していた杉本が蹴ることが、チームにとってプラスなのかなということで、彼に蹴るよう指示をしました」と試合後に大熊清監督はその意図を話したが、杉本は期待に応えて確実に決めた。

     この決勝点の数分前には、この試合を左右するもう1つのビッグプレーが生まれていた。76分、徳島の直接FKをキム ジンヒョンが防いだ場面だ。ボールをセットした位置には、左利きの内田裕斗と右利きの岩尾憲が立っていた。「最初は左利きの選手が左足でニアの上を狙ってくるかなと読んでいた」と言うキム ジンヒョンだが、「右利きの選手も走ってきたので、最後までボールを見たことが良かったのかなと思います」と高い集中力を発揮。最後までキッカーとボールを見極め、ゴール隅の際どいコースに飛んできたキックを完ぺきに防いで見せた。

     今節の結果、セレッソは4位・ファジアーノ岡山との勝点差を5に広げ、2位・松本山雅FCを勝点1差でピタリと追走する。守備を固める相手から得点を奪い切る課題こそ持ち越されたが、状況に応じたサッカーの変化やプランを完遂するメンタルは、グループとしての成長の証だ。「こういう難しい試合で、いかに失点ゼロで抑えて勝点を持って帰るかは大切なことなので、交代選手も含めてチーム全体で取った勝点3だと思います」。山口蛍は今節をそう総括した。
     次節は、自動昇格争いのライバル、5位・清水エスパルス(勝点差6)との直接対決。ヤンマースタジアム長居が決戦の舞台となる(10/2 14:00キックオフ)。意地とプライドがぶつかり合う、激しい試合となることは必至だ。

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