2016明治安田生命J2リーグ 第7節

IAIスタジアム日本平
入場者数:15,083人
清水エスパルス
セレッソ大阪
  • リカルド サントス (69'), 山村 和也 (82')
0-2
0-0 0-2

清水エスパルス

GK 13 杉山 力裕
DF 4 鎌田 翔雅 56
DF 15 ビョン ジュンボン
DF 2 三浦 弦太
DF 38 福村 貴幸
MF 16 六平 光成
MF 20 竹内 涼 86
MF 11 村田 和哉
MF 10 大前 元紀
MF 17 河井 陽介
FW 19 ミッチェル デューク 69

サブ

GK 21 碓井 健平
DF 3 犬飼 智也
DF 24 川口 尚紀 56
MF 7 本田 拓也
FW 9 鄭 大世 69
FW 14 澤田 崇 86
FW 23 北川 航也
監督 小林 伸二

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 5 田中 裕介
DF 14 丸橋 祐介
DF 15 松田 陸 53'
DF 23 山下 達也
MF 6 ソウザ
MF 10 ブルーノ メネゲウ 79' 79
MF 24 山村 和也 82'
FW 8 柿谷 曜一朗
FW 9 杉本 健勇 86' 90+1
FW 11 リカルド サントス 69' 86

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 22 中澤 聡太
DF 33 椋原 健太
MF 2 扇原 貴宏
MF 7 関口 訓充 79
FW 20 玉田 圭司 90+1
FW 29 澤上 竜二 86
監督 大熊 清
試合経過
90+1' 玉田 圭司 (in) 杉本 健勇 (out)
澤田 崇 (in) 竹内 涼 (out) 86'
86' 澤上 竜二 (in) リカルド サントス (out)
86' 杉本 健勇
82' 山村 和也
79' ブルーノ メネゲウ
79' 関口 訓充 (in) ブルーノ メネゲウ (out)
鄭 大世 (in) ミッチェル デューク (out) 69'
69' リカルド サントス
川口 尚紀 (in) 鎌田 翔雅 (out) 56'
53' 松田 陸

シュート数

8 5
    リカルド サントス (69'), 山村 和也 (82')

ゴールキック

9 8

コーナーキック

3 7

直接フリーキック

11 9

間接フリーキック

1 0

オフサイド

1 0

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・サイド攻撃を続けていこう
    ・攻撃の後の守備を意識しよう
    ・ボールを大切に繋いでいこう
  • 【試合後】
    「立ち合がり、相手の圧力がかかってきたけど、集中して攻守に戦ってくれた結果として、ああいうゴールが生まれたのかなと思う。0-2になった後も、過去の反省もみんなで踏まえ、『0-2で終わる』という意識もあったし、非常に集中した試合ができた。
     あとは、取るべき選手というか、リカ(ルド サントス)が、これまでも献身的に、得点ではない形で貢献してきたなかで、センターフォワードが点を取ることは、チームとしても彼自身にとっても非常に大きい。チームメイトもそれを望んでいたので、具現化できたことは今後に向けて非常に大きい。ただ、過去の試合を見ると、こういう試合の後のメンタルの準備が大事になる。今日の試合は忘れて、また次の試合、サポーターとともに、いい試合ができるように集中して準備したい」

    Q:お話にあったリカルド サントス選手ですが、常々「得点以外の貢献」を評価されていたなかで、あのシュートはストライカーとして彼の持ち味が発揮されたのでは?
    「そうですね。『体調が上がってきたかな』という時に、39度以上に熱を出して少しコンディションを落とした。その後、時間とともに落ちていく試合もあったけど、今日に関しては球際とかタイトにできている印象があったので、今日はできれば最後まで行かせて、どうにか点に絡めればと思っていた。お互い戦っていると、多少どちらかが落ちていくけど、今日に関しては彼は落ちずに耐えることで点につなげてくれて、非常にありがたかった」

    Q:序盤、押し込まれたなかで耐えて、3試合ぶりの完封を達成した守備の評価については?
    「今、思い出すと、金沢戦 の点を入れた後の20何分とかね…。ボールを握って守備を安定させること、いい守備によって攻撃につなげること、それが掛け合わさって相乗効果を生めばいいけど、やはり金沢戦みたいに相手にプレッシャーを与えることができないと、ああいう展開も起こり得る。そういう意味では、今日は後半も集中力も落ちなかった印象がある。多少、交代の選手にミスがあったけど、修正すれば守備の持続力につながると思っている」

    Q 対エスパルスという点で、攻守にどんなポイントを置いていたのか?
    「やはり本当に強いチームで、歴史のあるチーム。スタジアムの雰囲気やすばらしいサポーターも含めて、最初は圧力がかかるというのは予想の中だった。そこで耐えて点を入れられないこと、ブロックの外からシュートを打たれたけど、最後は裏には入れさせないという意味では集中していたのかな、と思う。いい選手も多いので、裏をケアしながら、自分の前の懐で守備をすることは集中できていた。そこが無失点につながったと思う。今後もこういう時間帯はあるので、そういうところをきちっとチームとして耐えて、ボールを握りながらまた自分たちの時間にしていくことが必要」

選手コメント

  • ●リカルド サントス選手
    「(Q:みんなが待っていたゴールだと思うが?)
    みんな待っていたと思うけど、僕が一番待っていた(笑)。ゴールを決めないといけないという要求も自分の中であった。ただ、監督からも『心配しないでいいから。十分、チームに貢献はしてくれているから』という言葉があって、自分もゴールを取れていないことは心配していなかった。もちろん、ゴールを決めようという気持ちは常にあったので、シュートを打った後にGKが届かなかったところを見た瞬間、ホッとした気持ちが大きかった(笑)。その後は『サポーターのところに向かって行くしかない』という思いだった。今まで支えてもらっていたので。
    (Q:やはり、ストライカーとして初ゴールは早く欲しかった?)
    そうですね。ゴールするために練習もしているので。ただ、今、日本で学んでいることは、ゴールがすべてじゃない、ということ。勝つために守備だったり戻る部分だったり、貢献している。体の強さやメンタルを準備していかないといけない部分も大きくて。以前はそういうことはあまりやっていなかったけど、今はそういう貢献が大事だなとも思うし、チーム全員が『J1に上がるぞ』という雰囲気の中で一生懸命やっているので、勝利に結びついていると思う。
    (Q:チームメートからの祝福もあったのでは?)
    特に試合が終わった瞬間、ハグしてくれたり、うれしそうな顔をしてくれた。みんなも自分が頑張っている姿を見てくれていたからこそ、そういう行動を示してくれたとのだと思う。また次の試合に向けて、集中していかないといけない。今までやってきたいい練習を続けていきたい。次もグラウンドで、できる限りの貢献をしたい。
    (Q:ブルーノ メネゲウ選手、ソウザ選手が決めて、サントス選手にもゴールが生まれましたね?)
    先週、言っていましたよね(笑)、『あとは自分だけだ』と。その瞬間が来たので、待った甲斐がありました(笑)」

    ●山村和也選手
    「立ち上がり、清水の流れが続いた中で、失点ゼロで抑えることができて、そこから僕たちのリズムになった時に点を取ることができたので良かったと思う。
    (Q:山村選手のパスからリカルド サントス選手が決めた1点目が大きかったと思うが?)
    そうですね。あの場面は、トラップした瞬間にリカがフリーということがわかった。リカがよく決めてくれたなと思います。
    (Q:2点目は、山村選手の得点でした。あのコースは狙ったのか?)
    はい。狙っていました。うまく入ったので良かったと思います(笑)。これからもっとプレーの質も上げて、もっともっとチームに貢献したいと思います」

    ●田中裕介選手
    「(Q:立ち上がり、相手も一気に来たと思うが?)
    そうですね。相手も最初は迫力を持って向かってきた。自分たち自身の細かいミスも、マイボールの時に出てしまった。ボールも縦に速く入ってきたので、最初の20分くらいは相手の圧力を受けてしまった。
    (Q:次第にミッチェル デューク選手などへの対応も慣れてきた感じか?)
    彼、思ったより強かった。最初にぶつかった時に感じたので、無理して飛び込んで入れ替わられるより、ゴール前でパワーを持って対応すれば、そんなに怖くないのかなと最初にうまく切り替えられた。前半の最初の時間帯で失点しなかったことが大きかった。ピッチでプレーしていても『ここは我慢しよう』とみんなで声を掛け合ってやれていた。
    (Q:田中選手や山下選手のシュートブロックがかなり光ったが?)
    相手としては、僕らが空けたスペースでワンツーとか斜めのランニングをやりたかったのかなと思ったので、そこは空けないようにしていた。その結果、ミドルシュートやバイタルからシュートを打たれる回数は増えたけど、(キム)ジンヒョンもいるので信用して。コースを限定して、あとはジンヒョン、というところで。欲を言えば、もう少し寄せたり体を当てたりしたかったけど、今日に関して言えば、そっちのほうが良かったのかなと思ってやっていた。
    (Q:完封勝利という結果は大きいのでは?)
    やっぱり、同じ勝ち試合でも完封は大きい。チームとしても個人としても、守備の選手としてはこだわっている。1試合1試合、相手も変わるので、そこに合わせてしっかりやっていきたい。スタッフもしっかりとスカウティングをしてくれているので、自分たちも自信を持ってプレーできている」

    ●山下達也選手
    「(Q:今日の結果は、守備陣の勝利でもあると思うが?)
    そうですね。全員でハードワークした結果だと思う。(キム)ジンヒョンのビッグセーブはそこまでないくらい、みんな、その前で止めることができた。ミドルシュートとかはあったけど、クロス対応などは、みんな集中してやれたと思う。
    (Q:山下選手のシュートブロックもすばらしかったと思うが?)
    その辺の勘は冴えてきていると思うので、継続してやっていきたい。
    (Q:サントス選手の得点はチームメートとしても良かった?
    うれしいし、ポストプレーとかでも頑張ってくれている分、あいつにも結果が出て良かった。これからも、どんどん得点を取ってくれると思う」

    ●丸橋祐介選手
    「(Q:対面には、元チームメートの村田和哉選手もいたが?)
    ブルーノ(メネゲウ選手)も結構、守備で頑張ってくれたので、前半はそんなにやられるシーンはなかったかなと思う。後半は少し前を空けて、抜かれるシーンもあったけど、最後は全員で体を張れたと思う。失点ゼロで終われたことは収穫だし、これからも続けていきたい。今は1試合1試合集中してやれているし、どこが相手でも自分たちらしさ、セレッソらしさを失わずに勝っていきたい」

    ●キム ジンヒョン選手
    「(Q:センターバック2人を含めて、かなり守備で体を張れていた印象だが?)
    そうですね。前半は相手のシュートも何回かあったけど、ほとんど正面だったし、最後まで下がらず、一番前から守備してくれた。今日は自分にそんなに仕事もなかった。みんなで話していたのは、『前半は失点ゼロで行こう』と。前半をゼロで抑えれば、後半は絶対に前の選手が点を取ってくれると信じていた。前半を0-0で終われたのが大きかったと思う」

    ●柿谷曜一朗選手
    「(Q:前半は相手もかなり圧力をかけてきたが?)
    そうですね。相手の外国籍選手に結構ボールも収まっていた。そこを後ろがしのいでくれた。シュートも打たれたけど、最後のところで体を張って、正面にしか行かなかった。毎試合そうですけど、守備陣に感謝しながら、前がしっかり仕事をして、という意識でプレーしていました。結果として0-2で勝てて良かったです。
    「(Q:リカルド サントス選手にゴールが生まれたことは、チームにとっても大きいのでは?)
    チームっていうよりは、リカ自身にとって大きいと思う。これまでもいっぱいチャンスがあった中で取れず、逆に『何であのシュートが入るの?』っていうようなシュートがいいところに決まって。あいつ自身も、いろんな焦りはあったと思うけど、チームとして早く取ってほしいということは、そこまで…。それ以外の部分でかなり貢献してくれていたので。もちろん、早く取らせてあげたいなという思いはあったけど、今日、自分の力で取ってくれた。僕らというより、あいつにとって大きな試合になったのかな、と思う。
    「(Q:チームとして、今季初の2点差での勝利になったが?)
    そうですね。2点差でしたけど、(山村)和也のシュートがパーフェクトだっただけで、もっとチャンスは作らないといけない。個人的にも、もっとボールを引き出してできれば良かった。今日の試合については、自分と(大前)元紀が3点ずつくらい取れれば良かったような試合かもしれないけど、僕自身、目指すところは個人的なことより、最後に全員でJ1に上がることに意味があると思うから。個人的にも注目されるなかで、いろんなプレッシャーもあるけど、気にせず、チームとして勝点を積み重ねていく楽しさや喜びがあるし、そのなかで自分としてもチームを助ける得点やアシストなど、目に見える結果も出さないといけないけど。これからも大事な試合が続いていくので、頑張ります」

試合後記

  • 昨季のJ1チームである清水エスパルスのホームに乗り込んで迎えた今節。セレッソ大阪は、J1自動昇格を争うライバル相手に今季初の2点差を付けての0-2で勝利。開幕からの負けなしを7試合に伸ばすとともに、首位もがっちりキープした。

     最終的には快勝と呼べるスコアで試合を終えたセレッソだが、前半は、攻勢に出る清水に対してボールをつなげず、思うようなサッカーをさせてもらえなかった。組織立った守備から奪ったボールは縦に当ててサイドに展開、シュートまで持ち込むなど、ピッチで自分たちの狙いとするサッカーを披露したのは清水だった。それでも、セレッソの選手は球際で競り負けず、ピンチになりそうな最後の場面では山下達也と田中裕介を中心としたディフェンス陣が体を張って守った。

     前半の中盤以降も、前からの守備が少しハマらず、清水に縦パスを通される時間帯も続いたが、相手のシュートはすべてキム ジンヒョンの正面。ここでも、決定機と呼べるシーンは相手に作らせなかった。自分たちの流れではない時間が続いても、焦れずに耐えることができるのが、今季のセレッソの強み。「前半の相手の時間帯でも、『ここは我慢しよう』とみんなで声を掛け合ってやれていた」と試合後に田中が振り返ったように、メンタルも強く持ち、決して慌てることはなかった。

     そんな清水のゲームとも言えた前半だが、両チーム通じて最もゴールに近付いた瞬間は、28分に柿谷曜一朗がシュートを放った場面。松田陸のクロスに合わせた柿谷のシュートはゴールに吸い込まれる手前で、相手DFに惜しくもクリアされた。

     スコアレスで迎えた後半も、ゴールに迫る回数が多かったのは清水。オープンな展開になり始めた60分過ぎからミッチェル デュークが再三シュートに持ち込むも、山下が背中でブロックするなど、ゴールは割らせない。そんな守備陣の奮闘に応えて先制点を奪ったのは、今季、ここまで無得点のリカルド サントスだった。69分、キム ジンヒョンのゴールキックを杉本健勇が競って流れたボールを収めてゴール前に向かうと、山村の隙を逃さない縦パスを受けた瞬間、生まれたスペースで左足を振り抜いた。GKも届かないギリギリのコースに決めた後、一目散にリカルド サントスがセレッソサポーターで埋まったゴール裏に駆け寄ると、ウォーミングアップ中の選手も含めてチームメートはみな、背番号11を祝福。先週の紅白戦後もただ一人、ダッシュを行い、コンディションを高めるなど、惜しみない努力を重ねてきた新助っ人の来日初ゴールに、歓喜の輪は広がった。現在のチームの雰囲気の良さを示す、良い光景だった。

     82分には待望の追加点も生まれた。決めたのは、先制点をアシストした山村。スローインの流れから松田がクロスを上げ、リカルド サントスと競った相手DFのクリアを拾った山村がワントラップから右足を一閃。アウトにかかったシュートは見事な軌道を描き、ファーサイドのゴールネットに突き刺さった。今季初めて2点のリードを奪ったセレッソ。90+1分には玉田圭司が今季初出場も果たした。

     前節のジェフユナイテッド千葉に続き、今節も難敵・清水を撃破したセレッソ。IAIスタジアム日本平での勝利は、2004年5月以来、実に12年ぶりのこと。第5節でツエーゲン金沢に引き分けて開幕からの連勝が『4』で止まった後の、非常に大きな連勝となった。長丁場のJ2リーグ戦、これから先、まだまだ山場は待ち構えていると思われるが、J1自動昇格に向けて開幕ダッシュに成功したことは確か。

     それでも、試合後の大熊清監督は、「過去の試合を見ると、こういう試合の後のメンタルの準備が大事になる。今日の試合は忘れて、また次の試合、サポーターと共に、いい試合ができるように集中して準備したい」と話し、手綱を締め直した。今季の目標を達成するまで、目の前の1試合1試合で「全力を出し切って」戦い抜く姿勢は、次節以降も変わらない。

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