2016明治安田生命J2リーグ
第11節第1日

2016.5.3

松本山雅FC

0

AWAY

FULL TIME

1

0-1

0-0

セレッソ大阪

柿谷 曜一朗 (25')

松本平広域公園総合球技場

17,302

監督コメント

「アウェイですけど、サポーターとともに最後まで戦うことができた。相手も気持ちが入って、ウチも最初は風下でなかなかリズムが出ない中、耐えて耐えての先制点だった。もう少しグラウンダーでつなぎたかったけど、風が思った以上に強くて、うまくいかなかった。それでも、耐えるべきところは耐えて、選手はよく頑張った。なんと言っても、相手の最大の特長であるセットプレーと長いボールへの対応について、選手個人、グループ、チームとしてできたことが、今日の勝利につながった。松本は途中でグラウンダーの得意な選手も入れてきたけど、ウチも交代選手も含めてマネージメントしてくれた。ただ、追加点を取れる場面があったので、それをきちっとつないで、決め切ることが必要。あとから入った選手もスムーズに試合に入ってくれて、気持ちの入った試合をやってくれた。これを続けていきたい」

Q:先制点は、リカルド サントス選手、杉本健勇選手、柿谷曜一朗選手の前線3人から生まれた。形を前々節までの形に戻し、試合前に監督が話されていた「トップに強さを求める」という意味では、先制点の場面では狙いが出ていたのでは?
「そうですね。多少、(リカルド サントスに)疲れがあったり、マンネリがあったかもしれないけど、やはりリカルドが熱とパワーを出して前線で起点を作ることで、相手も一度真ん中に集中する。そうなればサイドも空いてくる。それはわかっていたけど、これまで90分の中で波がある部分もあった。今日に関しては攻守によくやった。最後、欲を言えば追加点を取ることができたけど、彼がチームを前で引っ張ることで、(柿谷)曜一朗も空いてくる。今日は気持ち良くというか、攻撃のモビリティーや前に出て行くスピードも上がっていた。ただ、1人では無理なので、逆に曜一朗が調子悪いとリカも出せないと思う。あの2トップが今日くらい熱とパワーを持ってやることが、サイドが空いたりすることにもつながる。前節の交代出場後のプレーを見て、やってくれるのではないかという期待の下に、今日は(リカルド サントスを)先発させた」

Q:連敗を止めた今日の勝利の意味について
「両チームとも今日も非常にパワーを使った。こっちも最後は足をつったり、お互いケガにつながりそうなプレーをやったり。中3日できつい試合が続いている。メンバーをうまく使いながら、回しながらやっていくことが重要。今日の茂庭もそうですけど、選手をうまく休ませて使っていきながら、次の試合に向けてやっていくことが必要。
(開幕から)連勝や連敗もあったけど、J2は非常にタフなリーグなので、なにしろ1試合1試合出し切ることで結果がついてくるのかなと思う。ある意味では後先考えず、とにかく目の前の試合で出し切ること。そういうパワーが必要なのかなと、今日も改めて思った。今後の残りの試合も、アディショナルタイム含めて今日は94分だったんですけど、毎試合、こういう試合ができるかどうかということに勝利はかかってくるのかなと思います」

選手コメント

●柿谷曜一朗選手
「最近は勝点を積み重ねることができていなかったから、勝てたことが素直にうれしい。こういう1つにまとまって戦ってくる強い相手にアウェイで勝ち切れたことは良かったです。
(Q:得点場面を振り返ると?)
あまり覚えていないけど、うまく入って良かったです。ゴール前にブルーノ(メネゲウ)も入って、人数もかけることができていた。得点でチームに貢献できて良かったと思うけど、後ろがしっかりゼロで抑えてくれたからこそ。ただ、これからもまだまだ試合は続くので、今日の1勝もシーズンの中の1勝だと考えて、次に向けて頑張ります。
(Q:序盤はかなり押し込まれた中で、しっかり耐えることができたが?)
今日は風も強くて、相手のセットプレーもかなり多かった。それを後ろがしっかり防いでくれたことが、今日の勝利につながった理由だと思う。得点は誰が取ってもいいと思うけど、あれだけ守ってくれたら、前の選手は仕事をしないといけないという気持ちになる。その中で得点という結果を出せて良かったです。
(Q:満員の両サポーターで埋まったスタジアム。セレッソサポーターも、会場入りから力強い応援だったと思うが?)
そうですね。うれしかったし、ここまで来てくれてサポーターに勝利を届けられて良かったです。ゴールデンウィークということもあって、松本のサポーターも多かったけど、セレッソも松本に負けないぐらい来てくれて、とても頼もしかったです。スタジアム全体の雰囲気も良かったですね。
(Q:試合終盤の戦い方について)
ウチの狙いとしてカウンターもあった。そこで決め切れれば良かったけど、チャンスが全くなかったわけではないから、カウンターの質、自分の運動量も含めて改善しないといけない。一瞬の判断で間違っていたことも多かったと思うから、また修正して、次の試合に向けて頑張ります」

●リカルド サントス選手
「(Q:先制点を見事にアシストしたが?)
美しいゴールでしたね(笑)。ゴールが生まれて、勝利できて、本当に良かった。チームに貢献できたことをすごくうれしく思う。難しい試合だったけど、セレッソのサッカーを見せられたんじゃないかな。セレッソと対戦してくるチームは毎試合、挑戦者として臨んでくるので、逆に自分たちも挑戦者の気持ちを持って戦っていかないといけない。
(Q:セットプレーの守備も含め、空中戦でも戦っていましたね)
相手はセットプレーが強いチームだということはわかっていたし、厳しい試合になることも予想されました。それでもセレッソは集中して戦っていたし、カウンターも効いていたと思います。なにより一番大切なことは、勝点3を取れたことです」

●杉本健勇選手
「(Q:連敗を止めて勝ち切れたことは良かったですね?)
そうですね。このスタジアムはいつ来てもいい雰囲気ですし、その中で勝ち切れたことは良かったです。
(Q:得点場面について。杉本選手のクロスが起点になったが?)
右サイドも左サイドも、あのスペースを狙っていくことは試合前から話していました。そんなに数は多くはなかったけど、その1本をゴールまでつなげることができて良かったです。
(Q:クロスを上げる前は完全に相手を振り切っていた。その後、うまくリカルド サントス選手に合わせたが?)
振り切った後にクロスを上げる時は、最初にリカを見ることがいつも多いですね。リカは見やすいので。得点場面はファーに動き出したので、うまく合わせることができました」

●キム ジンヒョン選手
「自分たちは連敗していて、今日は勝たないといけない試合でした。しっかり先制点を取って、最後まで集中して守り切ったと思います。前半は風下で、相手のキックもどんどん飛んできた。セットプレーも増えたけど、前節でセットプレーから2失点しているので、今日は絶対にやられたくなかったし、全員で集中して対応できたと思います。
(Q:立ち上がり、相手のCKが続いた時間帯はきつかったですか?)
そうですね。早い時間帯にセットプレー1本でやられると、チームとしてもきつくなる。今日は相手のCKが続いている時も集中してマークできていた。(山村)和也が効いていて、結構跳ね返してくれた。いいポジションを取ってくれたと思います。
(Q:後半も、相手の猛攻に対してセレッソの選手が体を張って守っていたが?)
そうですね。相手の攻撃の形は、ロングボールからのセカンドボールやセットプレーだったけど、そこの対応を最後までうまくできたと思います。あまり相手にもチャンスを与えなかったと思います。
(Q:後半は松本サポーターのすぐ前でのプレーとなったが?)
初めて松本と対戦したけど、スタジアムの雰囲気も良かったし、松本のサポーターの応援もすごかった。でも、セレッソサポーターの応援も負けていなかったと思うし、アウェイだけど人数も多かったですね。
(Q:セレッソのバスが会場に入るときの出迎えも、すごい声援でしたね)
そうですね。やっぱりサポーターもこの連敗で悔しい気持ちがあったと思うし、この試合は絶対に勝たないといけないと感じていたんじゃないですか。それで、あれだけ来てくれたと思うし、応援もしてくれたと思います」

●山村和也選手
「連敗した次の大事な試合だったので、しっかり失点ゼロで抑えて勝つことができて良かったです。
(Q:相手のセットプレーを山村選手がかなり弾き返していたが?)
チームとしても、セットプレーは練習からしっかり集中してやれていたので、それが結果につながったと思います。ただ、続けていかないといけないし、今季はセットプレーからの失点も多いので、練習から継続してやっていかないといけません。
(Q:アルウィンでのプレーは初めてですか?)
2度目なんですけど、1度目は10分くらいしか出ていません。今日は風が強かったので、風下に立った前半は相手のペースで試合が進んで、シュートやCKまで行かれることも多かった。ただ、その時間帯を、(キム)ジンヒョンを中心に守ることができたので、それが良かったと思います。
(Q:今日はセレッソサポーターもすごく多かったが?)
そうですね。連敗した中で、サポーターの人もすごくもどかしい気持ちがあったと思うので、今日は結果で応えることができて良かったです」

●田中裕介選手
「(Q:風下に立った前半は苦しかったのでは?)
めちゃきつかったですね(苦笑)。風がすごく強かったので、なかなか相手陣地でサッカーすることができなかったですけど、劣勢の中でも前の選手が個人技というか、点を取ってくれたので、後ろもやられちゃいけないという思いがさらに強くなりました。それに、前節はCKから2失点しているし、向こうもセットプレーはストロングポイントなので、セットプレーの場面では『集中してやろう』という声は出ていました。つなぎでミスが出てシュートまで持ち込まれたり、風で舞って相手のCKになったり、難しい場面もありましたけど、その中でも最後は体を寄せたり跳ね返したり、泥臭いですけど、今日は内容がどうこうより結果が全てだったし、連敗を止められたということが全てだと思います。
(Q:試合終盤は左サイドバックに移ったが?)
モニさん(茂庭照幸)が中に入って、またしっかり守ろうという形になって。相手も前に人数をかけてきたけど、そこまで怖さはなかったです。サイドバックはずっとやっているポジションなので、やり辛さはなかったです」

●茂庭照幸選手
「(Q:連敗を止めたことは大きいのでは?)
そうですね。前半は風下で『厳しいな』とベンチから見ていたけど、最後まで体を張って耐えていた。サッカーの根本というか、どんなうまい選手でもそこをサボったら試合には勝てないよというところで踏ん張る、泥臭くやる。俺がずっと言い続けていたようなこと。うまい選手が『ボールを持ったらやりますよ』ではなくてね。(杉本)健勇なんかも、必死に下がってカバーしたり。ああいうプレーは、一緒にピッチでプレーしていても感じるモノがある。ああいうプレーを自分もしたいし、周りにも求めたい。
(Q:前節の試合後に『変わらないといけない』と話されていました。これからも継続していかないといけないことはもちろんですが、すぐ次の試合で結果を出したことはポジティブなのでは?)
そうですね。松本は11得点中6点がセットプレーと聞いていて、今日もセットプレーは多かったですけど、そこを耐えたことは次につながる。これをベースにというか、『やればできるんだから、じゃあ、やろう』ということですね」