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「Yanmar Sports & Sustainability Leadership Conference」を開催しました!

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3/25(水)、YANMAR TOKYO「HANASAKA SQUARE」にて、ヤンマーホールディングス株式会社と共催でYanmar Sports & Sustainability Leadership Conference Powered by Blue Unitedを開催しました。本カンファレンスでは、「環境とサッカークラブにおけるサステナビリティの追求」をテーマに、企業・クラブ・グローバルの視点から多角的な議論が展開され、100名を超える関係者の方にお越しいただきました。本イベントは単なる事例紹介にとどまらず、「スポーツを起点に社会をどう変えていくか」、「企業とクラブがどのように共創できるか」といった問いを起点に、参加者とともに考える場として実施されました。会場となったYANMAR TOKYOは、CO₂排出実質ゼロを実現するなど、サステナビリティを体現する空間であり、イベントのテーマを象徴する場となりました。



まず、ヤンマーホールディングス株式会社 取締役 CSuO 白藤 万理子氏より、「スポーツを通じたサステナビリティの推進」をテーマにご講演いただきました。同社の創業理念や事業概要に触れつつ、「人の豊かさ」と「自然の豊かさ」の両立を目指すサステナビリティ戦略について説明。温室効果ガス排出削減や資源循環の推進に加え、顧客の事業活動まで含めた持続可能性の実現を掲げる「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」などの取り組みが紹介されました。また、滋賀県で展開する観光農園事業などの具体事例を通じて、「社会課題の解決には企業間連携や地域との共創が不可欠である」と強調。サステナビリティの実現に向けた“共創”の重要性が示されました。さらに後半では、スポーツの持つ力に言及。ヤンマーにとってサッカーは、グローバル展開を支えてきた歴史的背景を持つとともに、企業経営の本質とも通じる存在であるとし、セレッソ大阪との連携を通じた取り組みを紹介しました。スタジアムにおけるCO₂削減や資源循環、次世代育成など、クラブとともに進める具体的な施策が共有されました。



続いて、ボルシア・ドルトムント サステナビリティ担当 副責任者 Ingo Klein氏が登壇。サステナビリティ領域における戦略立案および実行プロセスの構築について紹介があり、特にEUにおける規制強化を背景とした取り組みについて言及がありました。中でも、企業に対してサステナビリティ情報の開示を義務付けるCSRD(企業サステナビリティ報告指令)への対応を軸に、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関するリスクと機会をどのように特定し、経営戦略へと落とし込んでいくかについて説明がなされました。また、サステナビリティは単なる規制対応ではなく、ビジネス機会の創出にもつながる重要なテーマであるとし、エネルギー分野や循環型経済への取り組み、さらにはパートナー企業との連携による価値創出の重要性が強調されました。加えて、クラブとして地域社会との関係性を重視し、教育・コミュニティ支援などを通じた社会的インパクトの創出にも取り組んでいることが紹介されました。最後に、「サステナビリティは義務ではなく、未来に向けた“機会”である」と締めくくられ、クラブ経営における新たな価値創出の可能性が示されました。

後半では、「グローバル・フットボールにおける日本サッカーの未来」をテーマにパネルディスカッションを実施。Blue United 中村 武彦氏、株式会社セレッソ大阪 代表取締役社長 日置 貴之ボルシア・ドルトムント東アジア代表 Benjamin Wahl氏らが登壇し、中村氏からはメジャーリーグサッカーが歩んできた歴史、日置からは、セレッソ大阪が育成主導型クラブへの転換を進めている点、Benjamin氏からは、育成→移籍で稼ぐモデルは今は成功しているが、将来的な限界や課題点があるといったそれぞれの視点から議論が交わされました。以下はセッション内の登壇者の発言をそれぞれ一部抜粋したものです。





Blue United 中村 武彦
『MLSは最初から育成があったわけではなく、リーグの成長とともに段階的に整備されてきました。その根底にあるのは“投資して回収できるのか”という考え方です。育成の価値は、トップチームで活躍する選手の輩出、移籍による価値創出、そしてプロになれなかった選手もクラブ価値を高める存在になること、この3つで成り立っています。MLSはリーグ全体で投資を行う構造です。ピッチ上では競争しますが、ビジネスの面ではパートナーであり、リーグ全体としてどう成長するかを常に考えています。これまで一部の“目利き”に依存していた評価は、テクノロジーやデータによって客観化されつつあります。今後はよりビジネス的な視点と専門性が求められる時代になると思います』



株式会社セレッソ大阪 代表取締役社長 日置 貴之
『いまセレッソ大阪は、いわゆる“育成型クラブ”へと大きく舵を切っています。これまでのように選手を獲得して強化するモデルは再現性が低く、マネーゲームになりがちです。だからこそ、自分たちで育て、その価値を高めていくという縦の成長に軸足を置いています。育成において最も重要なのは哲学です。何を大事にし、どんな選手を育てるのか。そのフィロソフィーを言語化し、指導者や選手を含めて共有することが不可欠だと考えています。トップ選手になれるのは一握りです。だからこそ、プロになれなかったとしても社会で活躍できる人材を育てる責任がクラブにはある。そのために、競技面だけでなく、メンタルや教育、生活面も含めて支える体制を整えています。いまは選手が海外に出ていく時代です。それ自体はポジティブですが、一方でJクラブの存在意義が問われているとも感じています。契約や育成、海外との連携のあり方を含めて、構造そのものを見直していく必要があります。感覚に頼っていた育成から脱却し、データとして蓄積しクラブの資産にしていく。人が変わっても価値が残る仕組みをつくることが重要です』



ボルシア・ドルトムント 東アジア代表 Benjamin Wahl氏
『クラブはユースで選手を育成し、移籍によって価値を生み出すビジネスモデルを軸としており、実際に複数の選手が大きな収益をもたらしてきました。しかし、プロになれるのはごく一部であり、育成は決して容易ではありません。そのため、技術だけでなく人間性やキャリア支援も含めた包括的な育成を重視し、個別トレーニングやキャリアパスを用意しています。ユースでは短期的な勝利にこだわらず成長を優先する一方で、クラブとしてはタイトル獲得や欧州大会で一定の成果を上げており、このモデルは現時点では機能しています。ただし、資金力のあるリーグとの格差拡大により、移籍ビジネスには将来的な限界も見え始めています。それでも、外部投資家に依存せずファンに開かれた持続可能なクラブ運営を続けることが重要であり、今後はプレミアリーグとの格差をどう埋めるか、そして欧州全体での連携が課題となります』

カンファレンス終了後には、登壇者と参加者によるネットワーキングを実施。講演内容を踏まえた活発な意見交換が行われ、新たなビジネスや共創につながる交流の場となりました。本カンファレンスを通じて、サステナビリティは単なる理念ではなく、企業やクラブの持続的成長を支える基盤であることが改めて共有されました。セレッソ大阪は今後も、スポーツの持つ力を通じて社会に新たな価値を創出し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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