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Match Review

  • 5/28 浦和戦
  • メディア

前倒し開催のアウェイ・浦和戦は、後半の猛攻も実らずスコアレスドロー。それでも、GK福井光輝の好セーブで得た勝点1を次につなげたい


 

試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025052802/


アビスパ福岡との明治安田J1リーグ第18節から中3日。セレッソはアウェイに乗り込み、浦和レッズとの明治安田J1リーグ第22節に臨んだ。本来、第22節は6月末に予定されているが、浦和が6月から7月にかけて行われるFIFAクラブワールドカップ2025に出場するため、前倒しでの開催となった。スタメンは福岡戦から3人変更。登里享平が6試合ぶり、チアゴ アンドラーデが5試合ぶり、さらに前節、先制点を決めた柴山昌也がリーグ戦では第3節・柏レイソル戦以来となる先発を果たした。システムはリーグ戦では6試合ぶりとなる4バックで臨んだ。



立ち上がり、セレッソはルーカス フェルナンデスが3度クロスを入れるなど、素早く右サイドにボールを運んでチャンスを作ると、12分に決定機。西尾隆矢のパスを受けたルーカスのクロスにラファエル ハットンがヘディングで合わせたが、わずかにポストの外。浦和の両センターバックのちょうど真ん中にボールを落とすルーカスの絶妙なクロスにハットンも上からしっかり叩いたが、惜しくも先制とはならなかった。直後の15分、浦和の右サイド、金子拓郎を起点にチャンスを作られると、渡邊凌磨のクロスのセカンドボールから安居海渡に強烈なシュートを打たれたが、GK福井光輝が弾き、西尾がクリア。最初のピンチを逃れると、以降は再びセレッソが試合を掌握。右サイドを起点に何度もCKを獲得すれば、27分には喜田のパスをハットンが落とし、相手の裏に走り込んだ柴山がシュート。ただし、ここはGK西川周作に止められた。ボールを握りながらも得点は奪えずにいると、35分ごろから試合のペースは浦和に傾く。セレッソは奪ったボールもすぐに奪い返され、自陣に閉じ込められると、45分、浦和に決定機。サミュエル グスタフソンのパスをマテウス サヴィオが振り向きざまにボレーで合わせるワールドクラスのプレーが飛び出したが、ここも福井がビッグセーブで失点は阻止。互いの時間帯でチャンスを作り合った前半は、球際の攻防も激しい好内容で、0-0で折り返した。




前半とは反対に、後半の入りは浦和が主導権を握る。浦和のボール保持に対してセレッソは守勢に回ると、奪った後も全体の距離感が遠く、パスがつながらない。間延びした状態で押し込まれると、52分、浦和に決定機。前半に続いて金子に起点を作られ、サヴィオのクロスに石原広教がヘディング。セレッソとしては失点も覚悟した瞬間だったが、福井が右手を伸ばしてビッグセーブ。ゴールラインを割る寸前で止めた。「ブロックの組み方として、距離感が良くない」と見たアーサー パパス監督は、58分、2枚代えを敢行。柴山とチアゴに代えて、北野颯太と阪田澪哉を投入。ポジションはそのまま北野がトップ下、阪田が左ウイングに入った。すると、ここから流れが変化。北野が相手のライン間でうまくボールを受け、自分たちの時間を作ると、相手を押し下げることに成功。再びセレッソが前向きの状態でボールを握る。前半と同様、ルーカスと奥田勇斗の右サイドに加え、後半は左サイドも活性化。阪田が縦に仕掛けるところと登里との連係で崩すところを使い分け、左右からバリエーション豊かに攻め立てると、76分、左サイドを崩した形から決定機。登里のパスを受けた喜田がミドルシュート、GK西川が弾いたところにハットンが詰めて無人のゴールへ押し込んだが、シュートはポストを直撃した。2分後、今度は北野のパスを受けた登里が得意の左足を振り抜くと、素晴らしい弾道のシュートが飛んだが、ここもポストを直撃。良い形で攻めながらも先制のチャンスを生かせない。こうなると、得てして浦和にワンチャンスを仕留められる展開になりがちであり、実際に84分、自陣右サイドを関根貴大に突破され、中で大久保智明に合わせられたシュートがクロスバーを直撃。冷や汗をかいた。難を逃れると、ここからは試合終了までセレッソがボールを保持し、攻め続ける。84分、87分と阪田、北野、登里で左サイドを崩してゴールに迫ると、後半アディショナルタイムには、CKのセカンドボールを拾った喜田が良いコースへ枠内シュートを放ったが、西川に止められた。結局、最後まで浦和のゴールは割れず、試合は0-0で終了。セレッソにとって今季初のスコアレスドローとなった。




「内容的に見たら僕らが勝ちに相応しかったと思います。勝ちたかった、というのが率直な気持ちです」(香川真司)、「勝点3を取りたかった内容でした。僕自身も決めたかったですし、チームとしても、押し込んだ時間帯で決め切らないといけない試合だったと思います」(喜田)。この試合でもたくさんボールを触り、攻撃のリズムを作り続けた両ボランチが振り返ったように、セレッソとしては試合終盤、あれだけ押し込んだだけに、浦和のゴールをこじ開けて勝点3が欲しい試合展開ではあった。それでも、前半終盤と後半立ち上がり、浦和に先制されてもおかしくないピンチもあっただけに、「ポジティブな0-0だった」(福井)ことも確か。「0-0という結果でしたが、エキサイティングな試合だったと思います」と指揮官が会見の冒頭で述べたように、時間の経過が早い、クリーンな好ゲームでもあった。「今日はチームも個人的にも良い戦いができましたが、このあとが僕たちの課題。次、勝てるか、また試されています。貪欲に勝ちにいきたいと思います」と香川。ホームに清水エスパルスを迎える次節、ここでしっかり勝つことができれば、今節で得た勝点1の価値も高まる。9連戦の5試合目、再び中3日での連戦となるだけに、まずはしっかりとリカバリーに務め、チーム一丸で臨みたい。


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