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Match Review

  • 5/3 京都戦
  • メディア

2点をひっくり返す大逆転劇!古山兼悟にプロ初ゴールが生まれ、決勝点は中島元彦。総力を結集させて掴んだ大きな勝点3



試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025050307/

4試合ぶりの勝利を目指して臨んだ今節。セレッソ大阪は、アウェイに乗り込み、京都サンガF.C.との明治安田J1リーグ第14節に挑んだ。先発は前節のFC町田ゼルビア戦から7人変更。前節、J1デビューを果たした古山兼悟がプロ初先発、上門知樹が今季リーグ戦では初先発、さらには奥田勇斗が3試合ぶりに戻ってきた。

 
この試合、セレッソは、守備時は奥田が3バックの右、ルーカス フェルナンデスが右ウイングバックに入る3-4-2-1、攻撃に移った際はルーカスが高い位置を取る4-2-3-1と可変式を採用。開始8分、ルーカス、上門とつないで最後は古山がシュートを放つなど、入りは悪くなかった。ただし、12分にクロスから失点。この試合は1トップで先発した京都の原大智のヘディングを一度はGK福井光輝が弾いたが、こぼれ球を原に詰められ、京都に先制を許した。このゴールで勢い付いた京都に対し、セレッソは14分にも失点。西尾隆矢から喜田陽へ出たパスがズレて相手に奪われると、平戸太貴のシュートをここでも一度は福井がセーブしたが、弾いたボールを松田天馬に決められた。厳しい展開になったが、18分、すぐさま1点を返す。中島元彦のパスを受けたチアゴ アンドラーデが左サイドで溜めを作り、古山、上門とつなぐと、最後は上門のスルーパスに抜け出したルーカスがGKとの1対1を落ち着いて決めた。「失点して、チームがどうしても落ち込んでしまう中で、『まだ終わっていない』と示すことができた」と自身も振り返ったルーカスのゴールでチームが再び前を向くと、38分に決定機。奥田のパスから背後を取った上門の落としを古山がシュート。良い形を作ったが、シュートはクロスバーを越えた。直後の41分には決定的なピンチを招くも、ここは相手のシュートがクロスバーを越えて事なきを得ると、43分、同点に追い付く。高い位置でのスローインからセカンドボールを喜田が奪い、ルーカスがつなぐと、最後は古山が相手CBを背負った状態から反転してシュート。「大学時代からずっと練習していた形」というストライカーらしい一撃を叩き込み、感情を爆発させた背番号29。待望のプロ初ゴールにベンチも大盛り上がり。「みんなが一緒に喜んでくれている姿が嬉しかった」(古山)とチームの一体感はさらに増した。2点のビハインドにも下を向かず、「しっかり立て直して、良い形で前半を終えたことが今日は大きかった」とは、この試合でキャプテンマークを巻いて引っ張った畠中慎之輔の言葉だ。



後半も立ち上がりは京都の攻勢を受ける形となったセレッソだが、50分、55分のピンチでは、前半のミスを取り返すように西尾が体を張ってシュートブロック。京都の勢いに飲まれず耐えると、65分、FKからセレッソが勝ち越しゴールを奪う。ルーカスのキックに中で合わせたのは中島。「元々はこぼれ球を狙う役割だった」と話すが、「決めた過ぎて、(北野)颯太と代わってもらった(笑)」とペナルティーエリアに残ると、相手のマークを巧みに外してフリーになり、ヘディングを叩き込んだ。2点をひっくり返したセレッソは、ここから守備時は明確に5枚になり、5-4-1で対応。84分にはペナルティーエリア内の深くまで進入されてヒヤリとしたが、畠中が気迫の守備でカバー。シュートは打たせず、ガッツポーズも飛び出した。攻撃では、古山、上門とこの試合で出番を得た選手たちが力を出し切ってバトンを渡すと、76分には、彼らに代わって入った北野、ラファエル ハットンが絡んで好機も作る。相手を突き放す4点目こそ奪えなかったが、逆転してからも守備の集中力は途切れず、後半アディショナルタイムに迎えたピンチも相手のシュートを西尾がブロック。試合終了の笛が鳴った瞬間、決勝点を決めた中島がピッチに大の字になるなど力を尽くした激闘となった。



連敗中という状況に加え、離脱者も増えている中での過密日程。それでも、今節の試合前、「選手一人一人がいい準備をしていますし、これまでチャンスがなかった選手がメンバーに入って試合に出る可能性もあります。そういった選手たちが鼻息荒くやってくれると思います」とGK福井も話していたように、古山、上門、喜田、髙橋といった、これまでのリーグ戦では控えに回ることが多かった選手たちが活躍。「チームは難しい状況に立ち向かい、逆転まで行けました。ただの勝利ではなく、チームに勢いや自信をもたらすと思います」と殊勲の1得点2アシストを決めたルーカスも強調する。もっとも、プロ初ゴールを決めた古山も、「すぐ中2日で次の試合が来るので、浮かれているのもそろそろ終わりにして、切り替えて次の試合に準備します」と話したように、一息つく間もなく、中2日で次節・アウェイでのヴィッセル神戸戦が控えている。復調してきた昨季王者との一戦。再びタフな試合になることは間違いないが、今節のようにチーム一丸で挑み、今季初の連勝を目指す。

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