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Match Preview

  • 7/8 鳥栖戦
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リーグ上位に踏みとどまるためにも勝点3が必要な一戦。前節、無得点で終わった攻撃の活性化が求められる
 

前節のアビスパ福岡戦から中7日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、サガン鳥栖との明治安田生命J1リーグ第20節に臨む。前節はホームで痛い敗戦を喫したセレッソにとって、上位進出を狙う上で連敗は厳禁であり、勝利のみが求められる一戦となる。

 

前節の福岡戦、セレッソは、ビルドアップが停滞した前半、CKのセカンドボールを拾われ、2次攻撃から先制点を与えてしまうと、後半は固められた相手の守備を崩すことができず、0-1で敗戦。ヴィッセル神戸、北海道コンサドーレ札幌に連勝した良い流れを継続することができなかった。そうした課題を受け、今週の練習では、主に攻撃面にフォーカス。「イメージの共有、デザインの共有ができているサイド攻撃に加え、中央の攻撃、3人目の関わり、キーパスからのイメージの共有。そのあたりのトレーニングを積み重ねてきました」と小菊昭雄監督が語れば、攻撃を司る香川真司も、「守られた相手に勝ち切れないことは、自分たちのクオリティーに課題があるということ。

偶発的ではなく、自分たちで意図的に崩すには、練習しかない。練習から明確に落とし込むことは大事。毎日、やり続けてそれを試合の中で発揮できるようにしたい」と真剣な眼差しを向ける。今節は攻守に矢印を前に向けてくる鳥栖が相手ということで、前節とは試合展開も変わる可能性はあるが、引かれた相手をどうこじ開けるかは、引き続き追求していきたい。「前節、無得点で終わったことは前線の責任。毎試合、(攻撃陣として)1点は必ず取れるような前線の強さは見せたい。次の試合はとにかく点にこだわってプレーしたい」と加藤陸次樹も今節に向けた意気込みを話す。

鳥栖も前節は浦和レッズに敗戦を喫しているが、それまではリーグ戦7戦無敗と調子を上げており、前回対戦時よりさらに洗練された好チームに仕上がっていることは間違いない。モビリティーの高い選手たちが前線に並ぶ攻撃は鋭く、サイドチェンジでの揺さぶりも含め、相手のサイド攻撃には十分、警戒したい。そうした鳥栖の攻撃に対し、「相手は機動力があるからこそ、自分たちはしっかりラインをコントロールして、札幌戦のように全体を押し上げたい。相手に後ろでプレーさせるようなイメージをもって守ることができれば、失点の確率は下がる」と進藤亮佑はイメージを膨らませる。セレッソとしては、ホームの後押しも受けて勢い良く向かってくる鳥栖の攻撃をしのいでゲームをコントロールすること、奪ったボールは素早くスペースを突いてゴールに迫ること、その両面を意識したい。また、第4節の対戦時では、前からの連動したプレスで先制点も奪っている。今節も相手のビルドアップにどうプレッシャーをかけ、ボールを奪うか。チーム全体のハードワーク、連動した守備も重要になる。当日は雨予報もあるだけに、球際でのバトル、スリッピーなグラウンドへの対応もポイントになるかも知れない。

7月後半のブレイク期間まで、リーグ戦は今節を入れて残り2試合。鳥栖に浦和レッズと難敵が続くが、ここで連勝を果たすことができれば、目標の“トップ3”に一気に近づくことができる。試合前日、七夕である7月7日が誕生日の小菊監督も、「再びタイトルの景色を見たい」と願いを込めつつ、「ここから夏場にかけて、本当の意味でチーム力が試される。1試合1試合、いい準備をして、リーグ戦、天皇杯、全員でタイトルを目指して戦っていきたい」と意気込む。トーナメント方式の天皇杯はもちろん、リーグ戦もまだまだ上位を狙える位置に付けているセレッソ。ここから天皇杯3回戦も含めて公式戦3連戦となる中、まずはアウェイでの鳥栖戦、チーム一丸で勝点3をもぎ取りたい。


試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:今節に向けて、練習の中から取り組んできたことは?

「前節の福岡戦は、相手のリトリートした守備に対してなかなかゴールを割れなかった、チャンスの構築回数が少なかったことも踏まえて、攻撃面を中心に練習しました。オートマティックにサイドからの攻撃のイメージの共有、デザインの共有はできていますので、もう一つ、二つオプションを加えること。特に中央の攻撃、3人目の関わり、キーパスからのイメージの共有。そのあたりのトレーニングを積み重ねてきました。もちろん、鳥栖は福岡ともスタイルの違う相手なので、また違う展開になるとは思うのですが、今後も私たちに対して守備ブロックを落としてくる相手はいると思いますので、そういう相手にどう攻撃していくか、どう得点していくか。そのためのトレーニングをしっかりやった1週間でした」

 

Q:鳥栖の特長も踏まえ、明日、大事になりそうなポイントは?

「鳥栖は私たちと同じように、攻守に重心を前にかけてくるチームです。強度の高い、エキサイティングなゲームをお見せできると思います。当然、攻守の切り替えやバトルも大事になってきますし、相手の前からかけてくるプレスに対して、私たちがどう安定して、相手にとって嫌なことを徹底できるか。ゲームプランもそうですし、ゲームコントロールも含めて、攻守に自分たちの時間を長くできるか。そこが大事になってくると思います」

 

Q:本日が誕生日ということで、おめでとうございます。改めて、抱負を聞かせて下さい。

「ありがとうございます。選手、スタッフの頑張りのおかげで、毎日、刺激的な日々を過ごせていることに感謝しています。そうした感謝の気持ちを胸に、毎日を選手とともに精一杯頑張っていきたいと思います。その毎日の積み重ねが、明るい未来を作っていく、3つ目の星を刻むことにつながっていくと思います。ここからリーグも夏場にかけて、そして第4コーナーを回ったところから、本当の意味でチーム力が試されます。しっかりと1試合1試合、いい準備をして、最終的に、リーグ戦、天皇杯、全員でタイトルを目指して戦っていきたいと思います」

 

Q:本日は七夕でもありますが、監督から何か願うとすれば?

「もう、一つですね。二冠を取ったあの景色は、今なお鮮明に覚えている素晴らしい景色です。もう一度、あの光景をファミリーの皆さんと、今一緒に戦っている選手、スタッフ全員で見たい思いでいっぱいです。まだリーグ戦、天皇杯と、十分にチャンスはあると思いますので、そこを目指して全員で戦っていきたいと思います」

 

Q:今週、復帰した清武選手について。現状はどう捉えていますか?

「今週から完全合流しました。素晴らしいパフォーマンスを日々のトレーニングで発揮してくれています。懸念していたリバウンドもなく、順調に、強度の高いトレーニングも紅白戦も、全て今週はフルメニューを行うことができました。大切なキャプテンが帰ってきてくれたことを私自身も嬉しく思いますし、チームの雰囲気も一気に明るくなり、熾烈なポジション争いが繰り広げられました。何より彼が入ることで、トレーニングのクオリティーもまた上がった1週間でもありました。ここから彼のコンディションをメディカルスタッフとも共有しながら、少しずつ試合出場に向けて取り組んでいきたいと思います。順調に進んでいけば、この先、近く公式戦での出場も見えてくると思っています」

 

Q:やはり彼が戻ることで、チームの質や雰囲気は違いますか?

「もちろん、クオリティーもそうですが、彼の人間性、リーダーシップ、何よりもハッピーオーラですね。そうしたオーラをグラウンドで存分に発揮してくれています。元々、明るいチームですが、さらにチームの雰囲気も明るくなりました。さらに、やるときはやる、戦う集団にもなっています。この1週間は有意義な時間になりました」

 

加藤陸次樹選手

Q:今節に向けて、主にどのようなことに取り組んできましたか?

「動き出しを含めた前線の関係性ですね。僕が裏に走ったらレオ(セアラ)が落ちることや、両サイドハーフも含めたインアウトの関係性を深めてきました」

 

Q:加藤選手以外、前線3人は外国籍選手になりますが、どのようなことを意識してプレーしていますか?

「距離を近くすることを心掛けています。ハードワークして、レオの近くでポジションを取ること。両サイドハーフの選手とも、いかに近い距離でパスをもらって起点を作るか。その上で、点を取れるポジショニングも意識しています」

 

Q:攻撃面で、彼ら3人に要求していることはありますか?

「常に背後を狙うことは意識しているので、動き出したときに、(パスを)出せるときは出して欲しいと要求しています。1発で相手をはがせればチャンスなので、そこは常に見ていてくれ、と。あと、相手がマークに付いてきて空いたスペースを誰が使うのか。そこはお互いに要求し合っています」

 

Q:守備でスイッチを入れることに関して、注意していることは?

「僕一人でスイッチを入れるだけでは、はがされてしまうし、バラバラになってしまうので。スイッチを入れるタイミングですね。後ろの声を聞きながら、全体で合わせることは意識しています。もう一つは、サイドに追い込むこと。ボランチに当てられると一気にはがされてしまうので、2トップで中を閉じながら、外に追いやる守備を意識しています」

 

Q 鳥栖の特長も踏まえて、今節、大切になることはどう考えていますか?

「一つはハードワークだと思います。前線からボールを取りに行くことは共通理解としてあるので、そこで全員がサボらず取りにいくことができれば、ショートカウンターで点が取れるチャンスも増えます。ボールを前線に運んだ後の後ろのラインの押し上げも含め、ハードワークが大事になってくると思います」

 

Q:前回の対戦時では、前からの連動した守備で得点も奪っています。やはり前からのプレスは今節も重要になる?

「そうですね。前節、無得点で終わってしまったので。そこは前線の責任でもあります。毎試合、(攻撃陣として)1点は必ず取れるような前線の強さは見せたい。次の試合はとにかく点にこだわってプレーしたいと思います」


試合情報

明治安田生命J1リーグ 第20節 vs.鳥栖 19:30 キックオフ @駅前不動産スタジアム

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