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Match Review

  • 4/1 横浜FM戦
  • メディア

待ち望んだレオ セアラの2得点が決勝点に。チーム一丸の守備も披露し、昨季王者を撃破


■試合データ(スタッツ/試合レポート)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2023040107/


リーグ戦としては2週間ぶりの開催となった今節。ホームに昨季のJ1王者、横浜F・マリノスを迎えたセレッソ大阪は、前節から先発を1人変更。加藤陸次樹に代わり、古巣対戦となったレオ セアラが1トップに入った。


 

立ち上がりこそ勢いよくプレスをかけたセレッソだが、前半15分までは横浜FMに主導権を握られる展開に。特に、17年から19年までセレッソでもプレーした水沼宏太に再三ゴールを脅かされたが、GKキム ジンヒョンを中心にゴールは割らせない。すると16分、自ら獲得したFKからレオ セアラに決定機。ここでのヘディングはGKに防がれたが、続くCKから再びレオ セアラが頭で合わせてゴール。ついに飛び出した背番号9の加入後初ゴールに、スタジアムは一斉に沸いた。ただし、ここからもセレッソは耐える時間が続く。それでも鳥海晃司のシュートブロックやキム ジンヒョンのビッグセーブで同点ゴールは許さない。前半、セレッソは良い守備から何度かカウンターを放つことに成功していたが、得点に結実したのが35分。中央で鈴木徳真がパスカットし、縦にボールを入れると、中央で収めたレオ セアラが相手DFを交わして運び、サイドの奥埜博亮へパス。GKと1対1になりかけた奥埜だが、シュートは打たずに中を見て、ふわりとした優しいクロスを送った。ここに飛び込んだのがレオ セアラ。豪快なヘディングを突き刺し、この日2点目を奪った。横浜FMの攻撃力を前に難しい時間帯もあったが、際の部分では体を寄せて戦い、試合前に小菊昭雄監督がポイントに挙げた「強度や切り替え」で一歩も引かない姿をみせたセレッソ。セットプレーとカウンターから効果的に得点を重ね、2点リードで前半を折り返した。


 

後半、セレッソは[4-5-1]で中央を締め、奪ったボールは素早く前のスペースへ送る戦い方で試合を掌握。50分、奥埜のボール奪取から、香川真司、為田大貴、山中亮輔とつなぎ、最後は山中のクロスにレオ セアラが飛び込みヘディングも、わずかに枠を外れた。66分にも、いい守備からセレッソに決定機。香川のパスに抜け出したレオ セアラがGKと1対1を迎えかけたが、戻ってきたDFにシュートは防がれた。惜しくもハットトリックとはならなかったが、この試合で見せた背番号9のプレーは圧巻だった。起点を作る動き、スペースへ走る動き、前からの守備、その上で試合を決める2得点。文句ないプレーぶりで74分にピッチを退いた。後半も横浜FMにボールこそ握られたが、チャンスらしいチャンスは与えず試合を進めたセレッソ。65分に一度、右サイドを突破された場面があったが、最後のシュートはキム ジンヒョンが好セーブ。「非常にオーガナイズされた」(小菊監督)攻守を見せていた中、83分、再び右サイドを崩され、オウンゴールから失点。ここから試合を締め方が問われた中で、直後に小菊監督は進藤亮佑を投入し、布陣を5バックに変更。逃げ切り策として[5-4-1]を選択した。


 

アディショナルタイムも含めた約10分、まさに今季の命運が懸かった時間で、CBのマテイ ヨニッチと鳥海を中心に最後まで体を張り続けたセレッソ。見事1点を守り切り、上位追撃を目指す4月の初戦、全員の力で昨季王者との一戦に勝利を収めた。「この瞬間を待ちわびていました。今日、取れて自信になったので、ここからもっと取っていけると思います」と笑顔を見せたレオ セアラに、今季初のフル出場を果たして最後はキャプテンマークを巻いてチームを引っ張った香川。そして、試合終盤の課題克服に向け、一つのオプションを提示した小菊監督。セレッソでのヨドコウ桜スタジアム最多入場者数を更新したサポーターの前で、今季の分岐点にもなり得る大きな1勝をつかんだ。



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