Match Review

≪押し込みながら先制されるも、土壇場でアダム タガートが同点ゴール。第2戦につなげる≫


■試合データ(選手・コーチのコメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2022-08-03/

明治安田生命J1リーグ第23節・アビスパ福岡戦から中3日、セレッソ大阪は、川崎フロンターレとのJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝・第1戦に臨んだ。試合前に小菊昭雄監督が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受け、ベンチ入りできず。高橋大輔コーチが指揮を執ることになった。また、この一戦は「Jリーグ公式試合における声出し応援の段階的導入運営検証試合」にも指定され、セレッソのホームゲームでは約2年半ぶり、ヨドコウ桜スタジアムとしては初となる声出し応援が実施された。

ゴール裏のサポーターからの大きな声援を受け、前半、主導権を握ったのはセレッソ。加藤陸次樹と上門知樹の2トップが果敢に前からプレスをかけ、奪ったボールはサイドに展開。山中亮輔が鋭いクロスを入れる。7分、山中のクロスから上門のヘディングで最初のシュートを放つと、11分にも山中がニアへ鋭いFKを入れたが、飛び込んだ毎熊晟矢にはわずかに合わず。その後も奥埜博亮が前線に飛び出せば、為田大貴もサイドから突破。上門もDFラインの背後を取るなど、多彩に攻める。20分には、上門が高い位置でボールを奪い、そのままミドルシュート。強烈な一撃だったが、GKチョン ソンリョンにセーブされた。

高い位置で奪って2次攻撃につなげるセレッソは、27分にも波状攻撃を仕掛けるが、ネットを揺らすことはできない。すると33分、川崎にワンチャンスを生かされ、先制を許してしまう。40分には、上門のパスから加藤が背後に抜けて決定機も、GKの位置をよく見て浮かせたシュートはわずかに枠を外れた。

後半は、システムを[4-4-2]に変えてスペースを消してきた川崎に対し、セレッソは前半のようにチャンスを作ることができない。62分には、攻撃的な選手を3人同時に投入するなど、局面の打開を図る高橋コーチだが、思うようにギアは上がらない。すると67分、川崎に右サイドを崩され、クロスから決定機を作られたが、GKキム ジンヒョンが右足でのビッグセーブでゴールを割らせない。

ここで2失点目を喫していれば厳しい展開になっただけに、試合を左右する大きなプレーだった。川崎の運動量が落ち始めた終盤、セレッソが再び盛り返す。83分、鈴木徳真のパスを受けたアダム タガートがターンから前を向き、惜しいシュートを放つと、89分、起死回生の同点ゴールが生まれた。西尾隆矢がレアンドロ ダミアンを止めると、ここから奥埜、北野颯太、山中とつなぎ、最後は山中のピンポイントクロスにCBの背後を取ったアダム タガートが合わせた。

土壇場での同点弾にスタジアムのボルテージもさらに上昇。後半アディショナルタイムにはジェアン パトリッキが高速ドリブルでサポーターを沸かせた。「最後の時間帯は、『もう1点、取りにいくぞ』と」(高橋コーチ)最後まで逆転を目指したセレッソだったが、2点目は奪えずタイムアップ。準々決勝の“前半”は1-1で終了した。「理想はアウェイゴールを与えず、自分たちがスコアを伸ばして勝つことでしたが、そんな簡単な相手ではないことも理解しています。追い付いて1-1で終えたことはポジティブに捉えています」と高橋コーチは総括。試合後、グラウンドを周る選手たちには、サポーターから「カップをピンクに染めよう」の歌声が送られた。執念の同点劇は、最後まで声を枯らして声援を送り続けたサポーターの力も大きかった。まさにスタジアム全体が一体となって戦い抜いた一戦だった。

2022Jリーグ YBC ルヴァンカップ 準々決勝 第1戦 川崎フロンターレ 1 - 1 2022Jリーグ YBC ルヴァンカップ 準々決勝 第1戦