Match Preview
- 10/25 川崎F戦
- メディア
リーグ最多得点を記録している川崎フロンターレ相手にも貫く自らのスタイル。攻守にハードワークし、約2ヶ月半ぶりのホームでの勝利を目指す
5試合ぶりの勝利を掴んだ前節のファジアーノ岡山戦から中6日。セレッソ大阪は、ホームに川崎フロンターレを迎え、連勝を目指して明治安田J1リーグ第35節に臨む。ホームでの勝利は第25節・アルビレックス新潟戦から約2ヶ月半、遠ざかっているだけに、今節は何としてもホームでの勝利を手にしたい一戦だ。
今シーズンも残り4試合。ここまで積み上げてきた力を最大限に発揮していきながら、少しでも上積みを図って来季へとつなげていきたい。「中位で満足するのではなく、優勝争いできるチームを目指していきたい。どうすればそういうチームを作り上げていくことができるか、日々、考えています」と語るアーサー パパス監督にとって、1試合たりとも無駄な試合はない。前節の岡山戦を振り返り、「ポジティブな試合でした。エネルギーを出して、強度を発揮して、多くのチャンスも作りました。セットプレーも向上しています」と自チームを分析。今節に向けても「同じような形で進めていければと思います」と試合展開を描く。岡山と川崎ではチームの色や強みなど、正反対と言っても良いぐらい異なるが、「どんな相手に対しても、自分たちの特長を最大限に生かせるように戦います」と指揮官はキッパリ。攻撃力の高い相手に対しても、「引いて守るつもりはありません」(パパス監督)と、アタッキングフットボールを展開していく考えを示した。攻撃的な哲学は選手にも浸透しており、前節、決勝点を挙げたラファエル ハットンも、「相手の特長や長所も理解しつつ、大事なことは、自分たちがやるべきことに集中すること。自分たちのスタイルをしっかりと出すことが重要」と今節へ向けた意気込みを述べた。「自分たちのスタイル」とは、「試合の主導権を握って支配すること。相手陣地でできるだけ早くボールを奪い返すこと」(ハットン)の2点セットだ。そのためには、攻守において走ること、ハードワークが求められる。
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もっとも、川崎もボール支配に長けており、「誰でも、どこからでも点が取れる」(大畑歩夢)、攻撃力を備えているだけに、セレッソとしても「守備でどれだけ我慢できるか」(奥田勇斗)も重要になる。「簡単な失点をしているようでは勝てない。最近は失点も多いので、全員で危機感を持ってやらないといけない」とは大畑。中盤から飛び出してくる相手をしっかりと捕まえつつ、マルシーニョ、伊藤達哉の両ウィングに簡単に突破を許さないことを意識したい。アウェイで行われた前回対戦時は、試合後は敵将の長谷部茂利監督も、「結果は望んだものでしたが、内容は非常に苦しい、どちらが勝つか分からないゲームだったと思います。危ない場面もたくさんありました」と総括したように、終盤まではどちらに転んでもおかしくない拮抗した展開でゲームは進みながら、85分、88分と連続してエリソンにゴールを決められ0-2で敗れた。それまでは好守も見せながら結果的に2失点を喫してしまったことで、GK福井光輝、CBの畠中槙之輔を中心に守備陣にとっては悔しい結果に終わった。今節はホームで当時の借りも返したい。
負傷離脱したルーカス フェルナンデスの穴は簡単には埋まらないが、前節はチアゴ アンドラーデが右ウィングに入るなど指揮官も新たな可能性を探りつつ、途中から同ポジションで出場した柴山昌也もキレ味抜群のプレーを見せた。中島元彦、本間至恩も含め、2列目の競争は活性化しているだけに、チーム一丸でシーズン最後まで戦い抜きたい。「ホームなので、よりエネルギーは沸いてきます。サポーターの皆さんの声援、ポジティブなエネルギーを力に変えて、勝利したい」とはハットン。今シーズン、ホームでの試合も残すところ、あと2試合。何ものにも代えがたい勝利の喜びを試合後に味わうために、ヨドコウ桜スタジアムに集うサポーターも一体となって、川崎フロンターレを迎え撃ちたい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
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Q:前節から継続したいこと、足りないと感じていることは?
「前節の岡山戦はポジティブな試合でした。エネルギーを出して、強度を発揮して、多くのチャンスも作りました。セットプレーも向上しています。今節も同じような形で進めていければと思います。ビルドアップでは、まだまだ改善しないといけないところはあります」
Q:チームの特長としては、前節のファジアーノ岡山と今節の川崎フロンターレでは違いもあるが、相手の特長はどう踏まえていますか?
「川崎は直近の10年で見ても、すごくいいチームを作られています。攻撃のアイデンティティーも備わっており、魅力のある選手も多いです。ただし、そうした相手に対しても、引いて守るつもりはないですし、相手にダメージを与えるために、しっかりと自分たちがボールと主導権を握って試合を進めていきたい。どんな相手に対しても、自分たちの特長を最大限に生かせるように戦います」
Q:互いにボールを持って攻撃を仕掛けるチーム同士の対戦になりますが、その中で大事になることは?
「相手のコートでどれだけ支配できるか、攻撃できるかがカギになります。その一方で、カウンターを食らわないような守備、切り替えも早くしないといけない、という意識はあります」
Q:得点を量産している川崎の伊藤達哉選手に仕事をさせないために必要になることは?
「まずは1対1で負けないこと。あとは、彼をどう守備に回すか、ということも必要です」
ラファエル ハットン選手
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Q:開幕からしばらくは北野颯太選手、夏場には香川真司選手と前線でコンビを組んできた中で、最近の試合では柴山昌也選手や中島元彦選手がトップ下を務めることが増えています。誰と組んでも連係が取れるハットン選手の良さを感じていますが、現在の柴山選手、中島選手とのコンビネーションについては?
「誰と組んでもやりやすいです。今、名前が挙がった選手以外に(ヴィトール)ブエノと組む試合もありましたが、全員に共通して言えることは、質が高い選手だということ。誰と組んでも問題ないですし、自然とコンビネーションやゴールへ向かう形は生まれてくるのかなと思っています」
Q:前節は決勝点を挙げました。試合後のインタビューでは、「今日の勝利とゴールを(負傷離脱した)ルーカス フェルナンデス選手に捧げる」といった言葉もありましたが、その後、彼からレスポンスはありましたか?
「この前、病院にお見舞いに行った時に、『ゴール見たよ。まさか自分の名前を言ってもらえるとは思っていなかった。感動した』と言ってもらいました。自分のゴールや発言が彼のモチベーションになってくれたらいいなと思っていますし、彼の早い回復をチーム全員で祈っています」
Q:ボールを大事にするところ、得点にこだわるところ、前線も含めたタレントの質、セレッソと川崎はサッカーへの取り組み方で似ている部分も多いと思います。そうした相手を上回るために必要だと考えていることは?
「もちろん、相手が強敵なことは間違いありません。外国籍選手も活躍しています。相手の特長や長所も理解しつつ、大事なことは、自分たちがやるべきことに集中すること。自分たちのスタイルをしっかりと出すことが重要です。何よりホームでできるので、サポーターの皆さんの声援、ポジティブなエネルギーを力に変えて、勝利したいです」
Q:相手に自由にボールを回させないために前線からの守備も大事になると思うが、プレスについて考えていることは?
「試合の主導権を握って支配するために、大前提として守備は必要だと思っています。これまでと変わらず、相手陣地でできるだけ早くボールを奪い返すことは狙っていきます。先ほども言いましたが、ホームなので、よりエネルギーは沸いてくると思っています。期待してもらえればと思います」
