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Match Review

  • 10/18 岡山戦
  • メディア

2得点に絡む中島元彦の活躍に決勝点はラファエル ハットン。連敗を3でストップし、5試合ぶりの勝利を掴む



試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025101809/

今季初の3連敗を喫した前節の名古屋グランパス戦から約2週間。代表ウィークによる中断を挟み、セレッソ大阪はファジアーノ岡山のホームに乗り込み、明治安田J1リーグ第34節に臨んだ。先発は名古屋戦から4人変更。中島元彦、喜田陽、奥田勇斗が3試合ぶり、進藤亮佑は4試合ぶりのスタメンとなった。また、今節は右のウィングにチアゴ アンドラーデ、左のウィングに本間至恩が入った。



ハイプレスに苦しんだ前節の反省も生かし、今節は保持の局面で足元だけになるのではなく、効果的に背後も使って相手を裏返す。押し込んだ後の攻から守への切り替えも早く、10分、11分と連続して奥田が高い位置で奪ってチャンス。前者は田中駿汰から中島、後者は中島から本間につなぎ、シュートまで持っていった。特にカットインから際どいコースへ放った本間のフィニッシュはあと少しで先制という場面だった。18分には自陣でのつなぎで相手のプレスに遭い、高い位置でボールを奪われてネットを揺らされたが、ここはオフサイドで胸をなでおろす。すると直後の19分、奥田から田中に通したパスで相手のプレスを外すと、田中が一気に左サイドの背後へロングパス。本間が縦に突破してCKを獲得、20分、このセットプレーからセレッソが試合を動かす。キッカーの中島が低くて速い弾道のボールを蹴ると、ルカオのクリアミスを誘い、オウンゴールで先制に成功した。その後も長いボールも効果的に使って攻めるセレッソは、チアゴと本間の両サイド、さらには中島とラファエル ハットンの縦関係も機能し、チャンスを作る。ただし、30分過ぎからは岡山のマンツーマン気味のプレスに押されると、32分に失点。福井光輝がハットンに入れたボールをハットンがコントロールミスしたところから奪われ速攻を受け、最後はホームでの対戦でも決められた佐藤龍之介にカットインからミドルシュートを決められた。ここから岡山の勢いの前に守勢に回ったセレッソだが、勝ち越しゴールは許さず前半を終えた。





後半も立ち上がりは岡山の攻勢を受けるが、大畑歩夢が体を張ってカバーするなど失点は防ぐと52分、試合の行方を大きく左右する出来事が起こる。奥田のフィードに抜け出したハットンが、飛び出してきた岡山のGKスベンド ブローダーセンに足をかけられて倒される。VARの助言を受けた主審がオンフィールドレビューを行った結果、「決定的な得点機会の阻止」の判定でGKは退場に。数的優位になったセレッソが63分、勝ち越しに成功する。中央で受けた奥田がボールを持った瞬間、中島が斜めに走って背後に飛び出すと、奥田のピンポイントパスを受けた中島がダイレクトでシュート。GKにはじかれつつゴールに向かったボールを最後に押し込んだのはハットン。中島の機転を利かせた動きに合わせた奥田のパス。両者の意図がかみ合って生まれたゴールだった。その後はリードしたセレッソが数的不利の岡山にチャンスを作られるシーンもあったが、決定的な形までは持ち込ませずにいると、3点目のチャンスを何度も作る。後半途中から入った吉野恭平や中島が決定機を迎えると、後半アディショナルタイムには、こちらも途中から右のウィングに入った柴山昌也がカットインから巻いたシュート。完璧な形だったが、惜しくもポストを直撃した。試合を決める3点目こそ奪えなかったが、10分という長い後半アディショナルタイムもしのいだセレッソが2-1で勝利。第29節・アビスパ福岡戦以来、5試合ぶりの勝点3を掴んだ。





「今節に向けて2週間あったので、相手を分析して、徹底的に練習した結果、良い形でボールを運べたシーンもありました」と振り返ったのは奥田だが、退場を誘発させた場面、さらには決勝点につながったシーンと、いずれも背後へ効果的なパスを通した背番号16の活躍も光った。トップ下に入って2得点を演出した中島は、自身が決め切れなかったことで反省の弁も残しつつ、「チームとしては久々に勝てたので、そこはポジティブに捉えたい」と笑顔も見せた。GKも含めたビルドアップの精度はまだまだ要改善ではあるが、5試合ぶりの勝利をプラスに変えて、次節、川崎フロンターレとのホームゲームに臨む。

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