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Match Review

  • 9/23 鹿島戦
  • メディア

前節から先発全員を入れ替えて臨んだ首位・鹿島アントラーズとのアウェイ戦は、幸先良く先制するも、3失点を喫して逆転負け



試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025092301/

激闘の末、1-1の引き分けで終わった前節・柏レイソル戦から中2日。セレッソ大阪は、首位・鹿島アントラーズのホームに乗り込み、明治安田J1リーグ第31節に臨んだ。先発は柏戦から全員変更。過密日程によるコンディションの側面が大きいが、その意図についてアーサー パパス監督は試合後、「このクラブの将来を考えた時、今後どう優勝争いをしていくか、シーズン終盤でもありますし、選手たちがどこまでできるのか、しっかり試さないといけない時間だと思いました」とも述べた。



GKキム ジンヒョン、ディフェンスラインは左から復帰戦の髙橋仁胡、畠中槙之輔、西尾隆矢、奥田勇斗が並び、ボランチは吉野恭平と喜田陽、左ウィングに本間至恩、トップ下にヴィトール ブエノ、右ウィングに阪田澪哉、1トップに中島元彦でスタートすると、開始からビルドアップでバタつく場面が続き、鹿島にチャンスも与えるが、ピッチコンディションにもアジャストしていきながら、少しずつボールを運べるようになると、逆に鹿島のビルドアップを良い形で奪うシーンも増えていく。すると15分、両チーム合わせて最初の決定機はセレッソが作る。本間が高い位置で奪ったところから左サイドを突破、中央にパスを送ると、ブエノのスルーを挟み、中島がワントラップからシュート。強烈なフィニッシュを放ったが、ややコースが甘く、鹿島のGK早川友基に右手一本で止められた。19分にも本間がカットインからシュートを放つと、23分にもショートカウンターから決定機。阪田がプレスで相手のミスを誘うと、ボールを拾った中島がドリブルからスルーパス。抜け出したブエノが浮かせたシュートを狙うも、ここもGKに止められた。それでも次のチャンスを得点につなげる。26分、柴崎岳にボールが入ったところを本間と喜田で挟んで奪い、本間、中島、阪田とつないでペナルティーエリア内に進入。最後は阪田の折り返しに飛び込んだ本間が知念慶に倒されてPKを獲得。これをブエノが落ち着いて右スミに決め、セレッソが先制に成功した。フルターンオーバーながらも意思統一された守備から攻撃で良い形を作り続けたセレッソが主導権を握るかに思われたが、得点から3分後、同点に追い付かれてしまう。センターバックの植田直通が右サイドを駆け上がり、上げたクロスにファーで知念に頭で合わせられ、失点。直後の柴崎のミドルシュートはジンヒョンが好セーブではじくと、43分、セレッソがカウンターから数的優位を作る。ただし、ドリブルで持ち運んだ中島のシュートはクロスバーを越えた。このまま前半は1-1で終了。立ち上がりこそ不安定さも見られたセレッソだったが、時間の経過とともに流れを掴んで先制しただけに、リードで終えたかった。





後半は両チームとも頭から選手交代。セレッソは髙橋に代えて大畑歩夢、鹿島はエース・鈴木優磨とボランチの舩橋佑が入った。後半開始早々、その鈴木にシュートを2本打たれたが、入り自体はセレッソがボールを握っていい形で進めていこうとしていた矢先、鹿島の1本のロングボールから失点。植田からレオ セアラに出た背後へのパスに対し、飛び込んだ西尾がカットできず、ボールを後ろに逸らすと、そのままセアラに独走を許し、GKとの1対1を仕留められた。昨年まで2シーズン、桜のエースとして得点を量産したセアラの決定力もさすがだったが、セレッソとしては不用意な形で喫した失点でもあった。勝ち越された瞬間、スタジアムの雰囲気も試合の流れも一変。ここからは鹿島が攻守に前向きな矢印を全開に襲い掛かってくると、一度、相手に傾いた流れをセレッソは押し返せない。62分にはルーカス フェルナンデス、香川真司、田中駿汰と3選手を同時に投入したパパス監督だったが、68分に3失点目。自陣右サイドでボールを失い、カウンターを受けると、サイドを崩され、入ったばかりの松村優太に決められた。ここで事実上、勝負あり、84分、ルーカスがドリブルで運んでチャンスを広げ、最後は中島がシュートを放つシーンこそあったが、鹿島に4点目を取られそうなピンチも何度も招いた中、畠中を中心に何とか最後は体を張った。善戦した前半から一転、後半は鹿島に圧倒される形で1-3の敗戦を喫した。





「鹿島は優勝に向けて全てを捧げているクラブですが、相手というより、自分たちができることに集中して臨みたい。勝ち切れるゲームをしたい」(パパス監督)と臨んだ首位とのアウェイゲームだったが、「きっちり決めてくるところが、今、(鹿島が)首位にいる理由なのかなと思います」(喜田)、「優勝争いしているチームの試合の運び方やメンタリティーは見習う部分も多い」(本間)と、首位に立つ強さをまざまざと見せ付けられる格好となった。次節はホームに戻っての京都サンガF.C.戦。前節終了時点で首位・鹿島と勝点5差の3位に付けている相手から、今節の敗戦を払拭する勝利を目指す。

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