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Match Review

  • 8/23 神戸戦
  • メディア

スタイルを取り戻し、攻守に前向きなメンタルを発揮。勝利にはあと一歩届かずも、王者・ヴィッセル神戸を相手に堂々と渡り合い、勝点1を獲得



試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025082306/

0-3で完敗を喫した前節・FC町田ゼルビア戦から中6日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、ヴィッセル神戸との明治安田J1リーグ第27節に臨んだ。先発は町田戦から4人変更。大畑歩夢、吉野恭平が加入後リーグ初先発を果たし、本間至恩が第25節・新潟戦以来2試合ぶり、香川真司が第24節・湘南戦以来3試合ぶりのスタメンとなった。



開始早々、セレッソは最終ラインでボールを失い、ショートカウンターを浴びると、GKと1対1のシーンを作られたが、ジェアン パトリッキのシュートはGK福井光輝がストップ。守護神のビッグセーブで失点は免れた。2分にも、神戸のロングボールからサイドで起点を作られピンチも招いたが、ここもしのぐと、9分にビッグチャンス。吉野が中盤でボールを奪い、香川、本間を経由して左サイドを崩し、最後は大畑のクロスにファーサイドからルーカス フェルナンデスが飛び込む。シュートこそ打てなかったが、鮮やかな崩しだった。12分にも高い位置で奪って、ショートカウンターから決定機。香川のラストパスに抜け出したルーカスがシュートを放ったが、DFのブロックに防がれた。試合の中盤は神戸にロングボールやセットプレーからゴールを脅かされたが、失点はせずに飲水タイムを迎えた。ボール保持では上回るセレッソは、32分、この試合でもキレのある動きを見せていた本間が左サイドからカットインしてシュート。惜しくもクロスバーを越えたが、積極的にゴールを狙う。攻勢に出た35分、セレッソが先制に成功。GK福井を起点に後ろからパスをつないで前進、神戸のプレスをはがして右サイドへ展開すると、ルーカスがドリブルから中へ持ち運び、ファーサイドへパス。ペナルティーエリア内で受けた本間が冷静に中へ折り返し、香川が左足で決めた。この場面では、実に10人の選手がボールに関わり、20本のパスをつないで得点に至った。GKの福井は、「このサッカーは一人だけではダメですし、みんながつながっていないとうまくいきません。練習の成果、スタイルを信じた結果が、得点にもつながったと思います」と誇らしげに振り返った。





神戸はハーフタイムに2枚代え。エース・大迫勇也とエリキを投入し、攻撃に変化と厚みを加えてきた。ただし、後半最初の決定機はセレッソ。47分、右サイドを崩し、最後は香川のパスを受けたルーカスのクロスに田中駿汰がヘディングで合わせたが、無情にもクロスバーを越えた。すると、直後のゴールキックから失点。前川黛也のキックをエリキが競り、収めた大迫のスルーパスに抜け出したエリキにGKとの1対1を決められた。神戸のロングボールに対し、競ったあとのこぼれ球を拾われる攻撃は、セレッソとしても最も警戒していた形だったが、この場面では相手の個の力に上回られた格好となった。後半、神戸に許した決定機はこの一つだけ。キャプテンの田中も、「防がないといけなかった」と試合後は悔しさを滲ませた。もっとも、同点に追い付かれた後も気落ちすることなくプレーを続けたセレッソは、カウンターから左サイドを起点に何度も好機を創出。59分、本間から香川、吉野とつなぎ、最後は中島元彦がシュート。この試合では出場停止のラファエル ハットンに代わって1トップに入った背番号13は、7分後にも決定機。大畑のクロスに完璧なタイミングで合わせたが、渾身のヘディングシュートはGK前川のビッグセーブに防がれた。82分にも左サイドを崩すと、最後は途中出場の喜田陽が右足を振り抜いたが、DFにブロックされた。神戸の攻撃もしのぎつつ、試合終盤にかけても攻勢をかけたセレッソだったが、勝ち越しゴールは奪えず、試合はこのまま1-1で終了。白熱の関西対決は勝点1を分け合う結果に終わった。





「両チームが勝ちを目指して最後まで戦いました。互いに違うスタイルのフットボールをぶつけ合った試合になりました。試合を通して、『自分たちがやりたいことを出そう』といった部分はすごく良かったと思います」とアーサー パパス監督も試合を振り返るなど、セレッソとしては神戸のストロングである球際でも負けず、吉野や大畑といった新戦力も躍動。前節の完敗からしっかりとリバウンドメンタリティーを発揮したことは収穫だった。一方で、神戸が直近の試合から中2日のアウェイ連戦だったことも踏まえると、試合内容も含めてホームで勝ち切りたい試合であったことも確か。再びホームにサンフレッチェ広島を迎える次節こそ、「結果を求めたいし、勝ち切ることが何より大事」と香川。1週間、再びチーム全員で良い準備を重ね、近年の天敵でもある広島から勝点3を掴み取る。

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