Match Review
- 8/11 新潟戦
- メディア
開始2分に先制されるも、その後は攻め続けて3得点。スタイルを発揮した逆転勝利でリーグ再開初戦を白星で飾る
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2025081101/
ホームにアルビレックス新潟を迎え、明治安田J1リーグ第25節に臨んだセレッソ大阪。天皇杯ラウンド16・FC東京戦から中4日、「夏の暑さ、疲れも考慮しました。強度を保ちたい思いもありました」(アーサー パパス監督)という理由により、先発は6人変更。GKは福井光輝、右サイドバックにはディオン クールズ、井上黎生人が加入後初出場、初先発でCBの一角に入り、前線では古巣対決となった本間至恩が加入後、リーグ戦では初先発。同じく新潟でプレー経験のある中島元彦も1トップで先発に名を連ね、トップ下には柴山昌也が入るフレッシュな布陣で臨んだ。
開始2分、新潟にロングボールからサイドで起点を作られ、クロスからのこぼれ球を堀米悠斗に決められ失点。ただし、ここからセレッソが猛反撃。10分、CKのトリックプレーから中島がシュートを放つと、12分には柴山がカットインから枠を捉えたシュート。立て続けに新潟のゴールを脅かすと、13分、同点に追いつく。CKをはね返され、新潟がカウンターに出ようとしたところで本間が素早い切り替えから奪い返し、逆にセレッソがショートカウンターを発動。ルーカス フェルナンデスのパスを受けた中島がトラップからすぐさま振り向き、反転してシュートを放つと、新潟のGK藤田和輝がキャッチし切れずゴールに吸い込まれた。早い時間帯で同点に追いついたセレッソは、尚も攻め立てる。16分、喜田陽のミドルシュートがDFに当たって際どいコースへ飛ぶと、ここで得たCKからも決定機。柴山のキックはGKにはじかれたが、セカンドボールに反応した奥田勇斗が左足でミドルシュート。素晴らしい軌道を描いてゴールに向かったが、ポストを叩いて逆転とはならず。飲水タイム明けの32分には、J1リーグ初先発が古巣対戦となった本間が左サイドからカットインしてシュート。得意の形でゴールに迫った。今節は前線からの守備も効いて、セカンドボールも回収。開始早々の失点以降は新潟に攻撃をほぼ許していなかったセレッソだが、前半の終盤はボールを持たれる時間も増えると、39分、先月までセレッソでプレーしていた舩木翔のサイドチェンジがズバリと決まり、右サイドからのクロスに中で合わせられ、新潟にチャンスも作られたが、ここは最後のシュートがヒットせず、事なきを得た。前半はセレッソが優勢に進めながらも、スコアとしては同点で折り返した。
後半も前半の流れを継続し、最初の決定機もセレッソ。何度も前で奪い返して分厚い攻めを繰り出すと、最後はゴール前で柴山が狙い澄ましたシュートを放つ。ここはGKのセーブに阻まれたが、54分、逆転に成功。新潟のCBから出たロングボールを畠中槙之輔がはね返すと、奥田、田中駿汰とつなぎ、 田中が左サイドの背後へスルーパス。抜け出した本間のクロスに逆サイドから走り込んだルーカスが合わせた。加入後初アシストを決めた本間。「ずっと練習している形でした。結果を残さないと生き残れない世界。アシストですが、一つ結果を残せたことは良かったです」と試合後は安堵の表情も浮かべた。3分後にもセレッソに決定機。右サイドを破り、クールズのクロスから柴山がフィニッシュに持ち込んだが、シュートはDFに防がれた。後半の中盤は新潟に攻められる時間帯もあったが、井上が好カバーを見せれば、畠中も体を張って相手のシュートは阻止。同点は許さず試合を進めると、81分に試合を決定付ける3点目。素早い攻守の切り替えから高い位置でボールを奪い、受けたルーカスがドリブルで運んで左サイドの背後へ短いパス。チアゴ アンドラーデには届かなかったが、対応した新潟DFがクリアし切れずオウンゴールとなった。ややラッキーな形ではあったが、高い位置で押し込み続けたからこそ生まれたゴールだった。
後半アディショナルタイムにも、84分に途中出場した香川真司が2つの決定機を創出。決めることはできなかったが、最後まで攻撃の手を緩めずに攻め続けたセレッソがシュート21本を打って3-1の逆転勝利。「自分たちが求めている、作り上げているフットボールを表現した上で勝ち切れた」と試合後はパパス監督も選手たちを称えた。リーグ戦3試合ぶりの勝利で勝点を37に伸ばしたセレッソは、次節はアウェイでのFC町田ゼルビア戦。現在、リーグ6連勝、公式戦9連勝中と絶好調の相手に対し、「真価が問われますし、チームの本質が結果に表れると思っています。しっかり準備したい」と香川。上位争いに加わっていくための大きな一勝をチーム一丸で掴みにいく。