Match Preview
- 8/11 新潟戦
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リーグ再開初戦・アルビレックス新潟戦でリーグ戦で上位に加わっていくためにも重要な一戦
1-2で敗れた天皇杯ラウンド16・FC東京戦から中4日。セレッソ大阪は、ホームにアルビレックス新潟を迎え、明治安田J1リーグ第25節に挑む。リーグ戦で上位に進出するためにも非常に重要な一戦になる。
天皇杯の敗戦直後は、「選手たちもすぐに切り替えることは難しいところはありました」と率直に田中駿汰は話す。それでも、「ミーティングでしっかり話し合いもして、チームとして方向性を揃えてやる」(田中)ことを確認し合ってトレーニングに励み前を向いた。FC東京戦の試合後、「守備のところで規律正しく守れていれば防げた失点」と振り返ったアーサー パパス監督だが、今節に向けて改善すべき部分についても、「ボールを持っていない時もハードワークして守備をすること。切り替えの局面も含めて、全員が一緒になって守備をすること。そこは徹底しないといけない」と話す。FC東京戦での2失点は、攻から守に切り替わった局面も含め、ボールを取り切るべき場所で奪えなかったことが原因にもなっている。ファーストディフェンスを定め、そこから「相手の自由を奪う連動したプレス」(田中)の徹底は、競った試合を勝ち切るためには重要な要素になる。もっとも、このポイントはFC東京戦の前にも確認しており、FC東京戦でも前半は出来ていた場面も多かった。新潟戦に向けては、90分トータルで隙を見せない守備を心掛けたい。もちろん、暑さもあり、ボールの動かし方がうまい新潟に対し、連動した守備で全てはめることは不可能。相手にボールを運ばれたとしても、選手一人一人がしっかりと潰し切る意識も強く持ちたい。リーグ戦の前節・湘南ベルマーレ戦、天皇杯のFC東京戦と複数失点が続いている状況を、今節でしっかりと止めたい。
もう一つ、今節、重要なことは、戦う気持ちで負けないこと。新潟は夏の移籍市場で大幅な選手の入れ替わりがあり、離れた選手も多い一方、7人の選手を新たに獲得。中断期間は新戦力と既存戦力の融合を深め、チームを再構築したと思われるだけに、再開初戦の今節へ向け、流れを変えるべく並々ならぬ思いで臨んでくるだろう。J1残留へ懸ける執念をぶつけてくる相手に対し、セレッソとしてもそうしたエネルギーをはね返すメンタリティーが必要になる。「強い気持ち、しっかりとしたパフォーマンスを表現することが大事」(パパス監督)になる。また、新潟に加わった7選手の中には、7月15日にセレッソから新潟へ完全移籍した舩木翔も含まれている。つい先日までともに戦っていた選手だけに、相手としてぶつかることに不思議な思いもあるが、彼の武器である「左足のフィードやセットプレーでのヘディング」(田中)には十分、警戒したい。舩木だけではなく、両チームには古巣戦となる選手も多い。新潟には、セレッソ大阪U-23でプレーしていた島村拓弥、セレッソのアカデミー出身の奥村仁。セレッソには、本間至恩、中島元彦、ラファエル ハットン。試合になれば、各選手とも勝利を求めて戦うことに変わりはないが、彼らのプレーは今節の勝敗を分ける一つの要素にもなり得るだろう。
8月はFC町田ゼルビア、ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島と上位陣との対戦も控えている。今節、リーグ戦3試合ぶりの勝利を掴み、上位争いに加わっていく勢いを手にしたい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:敗退した天皇杯から今節にかけて、チームで確認したことは?
「(天皇杯ラウンド16・FC東京戦は)結果とともに難しい試合になりました。次の日、心を打ち明けて、話をしました。パフォーマンスに対して責任を持つこともそうですし、チームとして、この後、どう反応していかないといけないのか。前回の試合で見せることが出来なかった部分、本当は見せるはずだった部分をしっかり次の試合で出そう、という話をしました」
Q:試合後は、「守備のところで規律正しく守れていれば防げた失点。攻撃も同様で、しっかりとしたポジションが取れていれば、こぼれ球を押し込めたシーンもあった」という言葉もありましたが、そのあたりは練習で反復していくことが大事でしょうか?
「結果が出ても出なくても、細部に関してのトレーニングは、日々、意識してやっていくことは間違いありません。ボールを持っていない時もハードワークして守備をすること。切り替えの局面も含めて、全員が一緒になって守備をすること。そこは徹底しないといけない、ということも話しています」
Q:アルビレックス新潟はこの夏の移籍市場で選手が大きく入れ替わったが、どのような印象を持っていますか?
「新たに7人を獲得したということで、勝利に懸ける思いは伝わってきます。もっとも、試合に出られるのは相手も自分たちも11人ということは変わらないですし、勝負に徹することだけを考えて今節に臨みたいと思います」
Q:新潟は監督交代後も連敗が続いています。それだけに、中断明けの今節に向けて、気持ちを強く出して臨んでくると思われるが、そうした相手との対戦で気を付けることは?
「相手がどの順位にいようと、どのカテゴリーであろうと、リスペクトを持って戦うこと。そこに関しては、毎試合、変わりません。今、考えていることは、自分たちのグループが、敗戦後にどのようなパフォーマンスを示せるか、ということです。ホームですし、強い気持ち、しっかりとしたパフォーマンスを表現することが大事になります」
田中 駿汰選手
Q:敗退した天皇杯から今節にかけて、チームで確認したことは?
「敗戦の直後は選手たちもすぐに切り替えることは難しいところはありましたが、ミーティングでしっかり話し合いもして、チームとして方向性を揃えてやろう、という話もできたので、そこからはいいトレーニングができました。切り替えて、新潟戦に向けて雰囲気も良く充実した練習ができました」
Q:7月以降、天皇杯の徳島戦以外は勝利から遠ざかっていますが、何か大きな問題があるというよりも、細部で勝敗が決まっている印象を受けます。だからこそ、もどかしさもあるのでは?
「結果が出ていないので、自分たちがやっていることを疑いがちですが、やっていることに間違いはないと思っています。最近は結果が出ていないですが、やり続けることが大事。細かな修正は必要ですが、自分としては、やってきたことを大きく変えるのではなく、今までやってきたベースをもちながら、チームとしてやり続けることが大事かなと思います」
Q:「細かな修正」という部分では、どのあたりを直していきたい?
「守備のところですね。しっかりはめて、相手の自由を奪う連動したプレスが最近はあまり出来ていなかったと思います。攻撃も修正点はありますが、自分としては守備の連動や奪い方の修正が必要だなと感じています」
Q:仲の良かった舩木選手が新潟へ移籍し、今節、セットプレーなどでマッチアップする機会もあると思うが、彼と試合で対戦することへの思いは?
「率直に楽しみですね。左足のいいフィードもありますし、ヘディングも強いので、警戒しながらプレーして、自分たちがしっかりと勝って、試合後に翔と話せたらと思います」
Q:今節から「8秒ルール」(GKがボールを手で保持する可能な時間が8秒になる)が適用されますが、意識はしますか?
「8秒ルールに関しては、元々、自分たちはすぐリスタートするチームなので、そこまで影響はないと思います。普段から8秒以内にやっているので、特に気にはしていません」
Q:もう一つ、「キャプテンオンリー」(PKなど重要な事象の決定後に主審に話しかけられるのはキャプテン一人になる。これまで通り、各選手が主審と通常のやりとりはできる)に関しては、何か意識することはありますか?
「今まで以上に自分がしっかり審判の方とコミュニケーションを取らないといけないとは思っています。入場の時から、より審判の方とコミュニケーションは取っていこうかなと思っています」