Match Review
- 7/5 G大阪戦
- メディア
リーグ戦50回目の大阪ダービーは0-1で敗戦。再三の決定機で仕留め切れず、セットプレーの流れから失点。悔しさ募る結果に
試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/result/2025070508/
直近の明治安田J1リーグ第21節・東京ヴェルディ戦から中13日。セレッソ大阪は、ホームにガンバ大阪を迎え、明治安田J1リーグ第23節に臨んだ。リーグ戦では50回目となる大阪ダービー。セレッソの選手が着用するユニフォームには特別なロゴもあしらわれた中、東京V戦から先発は3人変更。ヴィトール ブエノ、喜田陽、登里享平が外れ、中島元彦がトップ下、田中駿汰が復帰後初スタメンでボランチ、髙橋仁胡が左サイドバックに入った。
開始早々、互いにCKを獲得してゴールに迫ると、6分にはルーカス フェルナンデスの良い守備からボールを奪い、香川真司が中島につないで中島がミドルシュート。ガンバも8分、山下諒也のクロスからトップ下の満田誠がシュート。序盤からヒートアップした試合は前半、ガンバペースで進む。開始25分で2失点を喫した前節・京都サンガF.C.戦の敗戦を受け、先発の人選と守備の再構築を図ってきたガンバに対し、セレッソはボールを前に進めることができない。中央を閉じられると、好調のルーカス フェルナンデスも抑えられ、サイドからの攻撃も機能しない。我慢の時間帯が続いた中で、23分にはショートカウンターを受けて山下に抜け出され、ガンバの決定機となりかけたが、畠中槙之輔が懸命に戻り、スライディングでシュートは阻止。ここで与えたCKから許した三浦弦太の決定的なヘディングも畠中が頭でクリア。背番号44の好守備でガンバに先制点は許さない。すると飲水タイム明け、セレッソが反撃。28分には、西尾隆矢が右サイドへ展開し、奥田勇斗のクロスにファーサイドでチアゴ アンドラーデが合わせて決定機も、シュートはポストを叩き、惜しくもゴールとはならなかった。33分には再びガンバに決定機を作られたが、山下のシュートは枠を外れ、事なきを得た。ここから前半終了にかけて、セレッソが猛攻を仕掛ける。38分、香川のパスを受けた中島が振り向きざまにシュートを狙うと、38分にはCKから田中がヘディング。ただし、前者はGKに防がれ、後者はわずかにクロスバーを越えた。42分にもセレッソに決定機。中島のスルーパスに抜け出したチアゴが左サイドを突破し、中へクロス。相手DFに当たってこぼれたボールを拾ったラファエル ハットンがGKをかわし、体勢を崩しながらも角度のないところからシュートを放ったが、ここもポストを直撃。「前半の終盤は2点、3点と取れていてもおかしくない時間もあったので、そこで決め切る力を発揮できていれば、また違った展開になったと思います」と試合後に畠中も振り返ったように、ここで仕留めることができなかったことが、試合としては大きく響いた。
前半終盤の流れのまま、後半もセレッソが高い位置までボールを運び、敵陣でプレーを続けていくが、48分の中島、50分のルーカス、さらには、ペナルティーエリア内に進入して放った60分の香川と、いずれもシュートが枠を捉え切れず、スコアを動かすことはできない。後半はガンバに攻め込まれることなく試合を進めていたセレッソだったが、69分、カウンターからピンチを招くと、ここで与えたCKの流れから失点。セカンドボールを拾った満田のパスに合わせたネタ ラヴィのシュートが半田陸の背中に当たって軌道が変わり、ゴールイン。セレッソとしては、ややアンラッキーな形で失点を喫してしまった。直後の73分、アーサーパパス監督は3枚替え。この試合がJデビュー戦となったディオン クールズを右サイドバックに、2列目に柴山昌也と本間至恩を投入して反撃に出るが、守備を固めるガンバをこじ開けることができない。84分には、香川と田中を下げて、喜田陽と阪田澪哉を投入。喜田をアンカーに、[4-1-4-1]の布陣で攻撃に枚数を割くと、後半アディショナルタイムに決定機。阪田がドリブルで倒されて得たFKを柴山が蹴ると、ファーサイドでクールズが合わせ、最後は中でハットンが押し込んだが、クールズがわずかにオフサイドの位置でノーゴール。沸きかけたヨドコウ桜スタジアムだったが、土壇場での同点とはならなかった。
その後も攻め続けたセレッソだが最後まで1点が遠く、0-1でタイムアップ。ホームでの大阪ダービー敗戦は2018シーズン以来7年ぶり。「ただただ、めちゃくちゃ悔しい」(田中駿汰)結果に終わった。試合前は、ゴール裏だけではなく、メインスタンドとバックスタンドも含めた壮大なコレオグラフィーを作り出すなど、チームを後押しするサポーターの熱量も最高潮に達していた中、「これだけの雰囲気を作ってくれたサポーターに報いることができませんでした」とパパス監督も肩を落とした。同時に指揮官は、「自分たちのフットボールを2倍ぐらいにして、強くなっていかないといけない」と今後のさらなる成長も誓った。大阪ダービーでの敗戦という苦い経験も糧に、残りのシーズン、チーム全員でさらなる強さを追求していきたい。