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Match Review

  • 6/14 FC東京戦
  • メディア

開始早々の失点をはね返し、復帰戦となった田中駿汰のゴールで一度は逆転に成功も、終盤に追い付かれてドロー。悔しさ残るも、9連戦を全員で戦い抜く



試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2025061404/

天皇杯2回戦から中2日。セレッソ大阪は、アウェイに乗り込み、FC東京との明治安田J1リーグ第20節に臨んだ。公式戦9連戦の9戦目となった今節、先発は天皇杯2回戦から6人を変えて臨んだ中、頼もしい仲間がベンチに戻ってきた。田中駿汰が明治安田J1リーグ第12節・東京ヴェルディ戦以来、本間至恩が明治安田J1リーグ第10節・鹿島アントラーズ戦以来、メンバーに入った。



雨脚が強まる中で始まった試合は開始3分、低い位置でボールを持ったルーカス フェルナンデスが複数の相手選手に囲まれてボールロスト。そのままショートカウンターを受けて、マルセロ ヒアンに先制点を決められた。今節まで2週間の準備期間があったFC東京。メンバー、システムを含め、どのような戦い方をしてくるか、立ち上がりに見定めたいセレッソだったが、出鼻をくじかれる格好でビハインドを背負った。1トップのヒアンを生かした堅守速攻スタイルで臨んできたFC東京に対し、その後もカウンターから何度かピンチを招いたセレッソだったが、26分のシーンでは登里享平が懸命に戻ってブロックするなど2失点目は許さない。攻撃では思うようにチャンスを作れずにいたが、失点によって浮足立つことなく、試合自体はコントロール。その中心にいたのが香川真司。「2失点目を食らったらゲームは終わってしまうので、それをしないようにうまくコントロールしながらやっていました。上手くボールを回していけば、じきにチャンスをクリエイトできる感じはありました」と焦れずに試合を進めていくと、42分、ワンチャンスを生かして同点に追い付く。相手のサイド攻撃を中央で畠中慎之輔がはね返したボールがパスになって香川につながると、フリーで受けた香川は前方のスペースへ精度の高いロングパス。相手CBと駆け引きしながら背後へ抜け出したラファエル ハットンへピタリと届けると、ハットンが絶妙なトラップで前を向き、そのままドリブルでGKを交わしてゴール。まさに出し手と受け手の呼吸がパーフェクトでかみ合った、美しい得点だった。





「自分たちが持っている形を出しながら展開することを求めている中で、前半に関しては、ボールを受けても前を向けず、奪われてカウンターを受ける形も多かった」と前半の内容に満足していなかったアーサー パパス監督は、後半に向けてさらにテンポを上げていくよう指示を送ると、後半はセレッソが敵陣でサッカーを進めていく時間が増えていく。65分には、田中と本間が同時にピッチに入ると、71分、セレッソが勝ち越しゴールを奪う。決めたのは、入ったばかりの田中。相手のパスを自身が敵陣でカットし、前方のハットンへ付けて前へ出て行くと、ハットンの落としを受けたルーカスが、ペナルティーエリアに走り込んだ田中へ絶妙のスルーパスを送る。動きながらこのパスを受けた田中がうまくトラップして前を向き、グラウンダーのシュートを流し込んだ。「完全にイメージ通り」と振り返ったキャプテンの、自らの復帰を祝うゴールにより、一歩前に出たセレッソだったが、ラスト15分は選手交代も含めてサイドからの圧力を強めてきたFC東京に対し、防戦一方の展開に。77分の俵積田晃太のクロス性のシュートはポストに当たり、79分のピンチでは畠中が執念でカバー。何とか失点は防いでいたが、81分、自陣左サイドを破られて、同点に追い付かれた。そこからさらに、ホームの勢いも背に猛攻を仕掛けてきたFC東京だったが、88分の枠内シュートはGK福井光輝が好セーブで防ぐと、後半アディショナルタイム、完全に崩された場面では、最後のシュートを西尾隆矢がゴール前で魂のブロック。再逆転は許さず、試合は2-2で終了した。





「自分たちもチャンスを作りましたが、FC東京もビッグチャンスを作りました。ドローという内容の試合だったと思います」とパパス監督が総括したように、互いに攻め合った末の2-2。一度は逆転までもっていっただけに、そのまま勝ち切りたい思いもあったが、9連戦の9戦目、最後はやや足が止まった中で、何とか勝点1を持ち帰ることには成功した。「2ヶ月間で17試合をこなしてきました。その中でも選手たちはハードワークを惜しまずやってくれたので、そこに関しては評価したいと思います」とパパス監督。明治安田J1リーグ第10節・鹿島戦からの8連戦、さらには明治安田J1リーグ第17節・川崎フロンターレ戦からの9連戦。計17試合を戦い抜いた中で、選手個々、チームとしての成長も大きく見られた。負傷していた選手たちも続々と復帰し、競争も激しさを増していくだろう。さらなる高みを目指し、一戦必勝でリーグ後半戦も戦っていきたい。

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