Match Preview
- 6/14 FC東京戦
- メディア
9連戦のラストであり、リーグ後半戦のスタートとなる今節。上位に食い込む勝点3だけを目指す
天皇杯2回戦から中2日。セレッソ大阪は、アウェイに乗り込み、FC東京との明治安田J1リーグ第20節に挑む。公式戦9連戦の9試合目となる今節。チームの総力を結集させて、最後の力を振り絞り、連戦を勝利で締めくくりたい。
アルテリーヴォ和歌山をヨドコウ桜スタジアムに迎えた天皇杯2回戦は、守備を固める相手に対し、前半はPKによる1得点にとどまったが、後半に一挙4得点。今シーズンの特長である攻撃的な姿勢、爆発力を示し、3回戦進出を果たした。“まさかの”敗退となったJリーグYBCルヴァンカップ プレーオフラウンドから再起を図った一戦は、延長120分を戦った試合から中2日という厳しい日程ではあったが、「前に進むには勝つしかないと、チームも腹をくくっていました」(登里享平)と、チームは見事なリバウンドメンタリティーを発揮。試合に向けて、「フィジカル的なリカバリーと、メンタル面をもう一度、立て直すことが大事になります」と話していたアーサー パパス監督も、「強いメンタリティーを発揮して、這い上がった精神力は評価したい」と選手たちを称えた。再び中2日で迎える今節は、9連戦のラストであり、リーグ後半戦のスタートとなる一戦。清水エスパルスに4-2で勝利した前節の結果、前半戦は勝ち越して終えることに成功した。ここからさらに上位へ向かっていくためにも、一戦必勝の精神で臨みたい。FC東京とは、ホームで対戦した明治安田J1リーグ第11節では1-1の引き分けに終わった。相手のビルドアップのミスを突き、再三作ったチャンスを仕留め切れずに勝点1で終わっただけに、敵地に乗り込む今節は、決定力を発揮して、勝点3を獲得したい。
そのFC東京は、代表ウィークの間は試合をしておらず、直近はリーグ戦3連敗、公式戦4連敗で、約2週間の中断期間を過ごした。それだけに、今節に向けて立て直しを図ってきたことは想像され、セレッソとしても出方が読みにくい一戦になる。クラブW杯が行われる影響により設けられた特別登録期間による選手の補強も活発だった。長倉幹樹、室屋成、キム スンギュに加え、昨日はアレクサンダー ショルツの獲得も発表。彼らの内、何人かは早速、今節に出場してくる可能性もあるだけに警戒したい。本来もつ堅守速攻に加え、松橋力蔵監督が就任したことでビルドアップにもトライしている今シーズンのFC東京。まだ戦い方が定まっていない様子は見受けられるが、どのような戦い方を志向するにしても、リーグ屈指のタレント力は脅威。特に攻撃陣には、マルセロ ヒアン、俵積田晃太ら推進力とドリブル突破に秀でた選手が多く、彼らを勢いに乗らせないこと、スペースを与えないこと、1対1のバトルで負けないことが重要になる。もっとも、今シーズンから新監督を迎えたチーム同士、リーグ前半戦を通しての成熟度という点では、セレッソに分がある。今節へ向けても、「攻撃的で、相手の陣地でサッカーをしたい。自分たちがやるサッカーは変えずに臨みたい」(ルーカスフェルナンデス)と、自分たちの良さを全面に押し出して、相手を上回りたい。
ここまでの8連戦、チームは5勝1分2敗と大きく勝ち越して、タフに戦い抜いてきた。「出場時間が増えれば増えるほど、プレーのリズムは戻ってきます」と話すチアゴ アンドラーデなど、多くの試合を戦うことで調子を上げた選手もおり、短期間でチームの成長も加速した。そうした選手たちに加え、「選手をサポートしてくれているスタッフの皆さんにも感謝を伝えたいと思います」と指揮官は裏方の労もねぎらった。チームの一体感は増し、ピッチに立つ誰もがチームのやり方に自信を深めている中で迎えるリーグ後半戦。攻守においてアグレッシブなサッカーを継続しながら質を高め、さらなる上位に食い込んでいきたい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:今節は9連戦のラストとなります。今もてる全ての力を出し切る試合になる?
「水曜日(天皇杯2回戦)に見せてくれた選手たちの反応はすごく良かったです。他の天皇杯を見ても、いい結果を出せていないチームもある中で、あのような結果が出たことは凄く良かった。ここまでチームはリーグ戦、カップ戦を合わせて26試合で52得点を取っています。チーム内で16人、違う選手が決めています。(※北野颯太選手を含めると17人)。ただし、関東でなかなかいい結果を出せていないので、『明日はしっかり勝とう』という話は選手たちともしています。中2日ですが、いい試合ができるように調整してきました」
Q:連戦の間、選手のやり繰りは大変だったと思いますが、多くの選手が出場したことで、一人一人の成長が見られた面もあったのでは?
「そうですね。選手たちは連戦にしっかり向き合って、出た試合で結果を残す、という思いでやってくれました。その裏側で、選手をサポートしてくれているスタッフの皆さんにも感謝を伝えたいと思います。できるだけ良いコンディションで試合に臨めるよう、選手たちに付き添ってくれたスタッフの力も凄く大きかったので、スタッフの働きも称賛したいと思います」
Q:今節の相手は、監督もよく知る松橋力蔵監督が率いるFC東京です。ここまで結果という面では思わしくない様子も見受けられますが、一人一人のタレントを見ればJ1でも屈指です。現在のFC東京をどう見ていますか?
「文句の付けようがないスカッドだと思います。この移籍期間でも4人の新しい選手を獲りました。2週間、準備する期間もあったので、彼らとしては、今節に向けて良い準備をして臨んでくると思います。そうした相手に対して、しっかり向かっていきたいです」
Q:2週間の準備期間で仕込んできたこと、新加入選手もいることを考えると、試合の入りは、より重要になりそうですか?
「彼らがやってきそうなことは、予測しています。もちろん、2週間で何か(新しいことを)準備しているかも知れません。ただし、大事なことは、自分たちがどうあるか、ということ。相手に対応する部分も含めて自分たちも準備はできているので、僕らにとっても明日は挑戦の試合になります」
ルーカス フェルナンデス選手
Q:リーグ戦としては、前節の清水エスパルス戦以来となります。その清水戦で、リーグ前半戦が終わりましたが、ここまで新監督と歩んできた前半戦はどう振り返りますか?
「開幕戦は素晴らしいスタートを切れました。そこからは、勝てた試合で勝ち切れない試合、勝点を落としてしまった試合もありました。今、振り返ると、そうした試合でしっかりと勝てていれば、さらに上の順位に行くこともできたと思います。ただし、現状は8位ということで、悪い順位ではないですし、後半戦次第では、さらに高い位置まで行くこともできると思っています」
Q:ルーカス選手自身は、前半戦で3得点11アシストと申し分ない結果を残しています。個人としてのここまでをどう振り返りますか?
「良い数字を残せたとは思っています。パフォーマンスに数字も付いてきているのかなと思っています。ただし、ここからは相手も分析してきますし、対策もしてくると思います。その中で、前半戦のような、もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮して数字を残せるか、自分にとってはチャレンジになります」
Q:今節の相手、FC東京は、結果は出ていませんが、タレント力はJ1でも屈指です。そうした相手に対して、どのような試合を見せたいですか?
「前半戦で見せてきたように、攻撃的で、相手の陣地でサッカーをしたいです。どの相手に対しても、そのような目的で試合をしています。もちろん、FC東京は強いチームだと思いますが、いい意味でリスペクトしながらも、自分たちがやるサッカーは変えずに臨みたいです」