Match Preview
- 6/8 横浜FC戦
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ルヴァンカップ プレーオフラウンド第2戦。第1戦の大勝にも気を緩めることなく挑み、勝利でプライムラウンド進出を果たしたい
横浜FCとの対戦となったJリーグYBCルヴァンカップ プレーオフラウンド。ヨドコウ桜スタジアムで行われた第1戦から中3日。セレッソ大阪は、プライムラウンド進出を懸けて、アウェイでの第2戦に臨む。
ホームでの第1戦を振り返ると、直近のリーグ戦から先発10人を入れ替えて臨んだ中、前半は0-0で折り返すも、後半に一挙4得点。香川真司が先制点を奪うと、ヴィトール ブエノが直接FKで追加点。後半アディショナルタイムには途中出場のラファエル ハットンと中島元彦もゴール。CKから1失点こそ喫したが、4-1という大差で勝利し、第2戦へ向けて優位な状況を作り出した。もっとも、プレーオフラウンドの突破が決まってない以上、第1戦後のアーサー パパス監督の表情に笑顔はない。あくまで2試合トータルでの結果が重要であり、第2戦へ向けても、「引いて守ることはしたくありません。自分たちがやり続けてきたフットボールをしっかり表現したい」(パパス監督)とキッパリ。あくまでアドバンテージを守る戦い方ではなく、第2戦も目の前の一戦にしっかり勝つスタンスで挑む。最終的に大勝したとは言え、第1戦の前半は横浜FCのペースで進んだ時間も多かった。両サイドを使われ、失点してもおかしくない場面はあった。「強度が足りず、プレッシャーがかかっていない」(パパス監督)状態で相手にボールを運ばれ、フィニッシュまでもっていかれるシーンも目立っただけに、第2戦に向けての修正も必要になる。プライムラウンド進出へ向けては、点を取って勝つしかない横浜FCは、ホームの利も含め、勢いをもって臨んでくると思われる。セレッソとしても、簡単な試合にはならないだろう。特に入りは重要だ。早い時間帯で横浜FCに得点を与えてしまえば、相手は勢いづく。「受け身にならずに、攻めの姿勢を取り」(中島)、横浜FCの心を折る先制点を奪いにいきたい。
試合に向けて中島は、「一つ一つのプレーに対して気の抜けていないプレーを連続することが大事ですし、試合を通して気持ちの入ったプレーができたら良いなと思います」と語ったが、まさに今回の試合で必要なことが、この言葉に凝縮されている。この試合で最も危険なことは、リードしている状況が慢心に変わること。そうした緩さを出さないためにも、一人一人がハードワークし、一つ一つの球際で競り負けないことが重要だ。5月以降、セレッソは7勝1分1敗と結果を出しており、9試合で奪った得点は21。パパス監督が就任以降、求めてきた攻撃サッカーが開花している。プレーオフラウンド第2戦へ向けて、「違った状況下での試合にはなりますが、自分たちが積み上げてきたことを変える必要はないですし、変える気もないので、それをしっかりと表現できる試合にしたいです」と指揮官も語るように、この試合でも果敢に攻めて、横浜FCの堅守を攻略したい。公式戦2試合連続ゴールを奪っている中島の、3戦連発にも期待が懸かる。
ここまでルヴァンカップは様々な選手がプレーしながら複数得点を取り続け、勇猛果敢に勝ち進んできた。1戦1戦を勝利するごとに、頂点へ向けた思いも増している。「チームとして苦しい時期もありましたが、ルヴァンカップもリーグ戦も勝利する試合が多くなってきました。チーム全体がまとまっているので、タイトルを獲りたいです」(中島)という思いが醸成され始めてきた今、その勢いを止めることなく第2戦も勝利で終えて、プライムラウンド進出(ベスト8)を果たしたい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:第1戦を4-1で勝利し、優位な状況で迎えるプレーオフラウンド第2戦へ向けて
「また最初からのスタートという気持ちです。アウェイゲームですが、良い入りができるように調整を行ってきました」
Q:点差はありますが、大事なことは、普段通り戦うことでしょうか?
「違った状況下での試合にはなりますが、自分たちがやってきたこと、積み上げてきたことを変える必要はないですし、変える気もないので、それをしっかりと表現できる試合にしたいです」
Q:相手は得点を奪うために攻撃的に来ることも予想されますが、そうした相手に対して、普段通りの力を発揮するために必要なことは?
「必要なことは、前回の試合を振り返って、改善すべきことは改善すること、また、後半は良い点が見られたので、それを継続すること。この2つになります」
Q:先日、吉野恭平選手とディオン クールズ選手の加入が発表されました。特に吉野選手は練習にも合流しているようだが、彼のコンディションは?
「合流して、すでに良い動きを見せてくれています。人数が少ない状況なので、彼が入ってくれたことは、大きな補強になっています」
中島 元彦選手
Q:第1戦を4-1で勝利し、優位な状況で迎えるプレーオフラウンド第2戦へ向けて
「勝負事なので、チームとして勝ちしか目指していません。ホームで4-1で勝ったからと言って、守りに入るわけではなく、自分たちがこの試合に向けて準備してきたことをしっかり出して、応援に来て下さるファン、サポーターのためにも勝利を届けたいです」
Q:相手は得点を奪うために攻撃的に来ることも予想されるが、そうした相手に対して、自分たちの対応で気を付けることは?
「受け身にならずに、攻めの姿勢を取ることが大事かなと思います。(横浜FCとは)リーグ戦を含めて3試合目なので、相手も自分たちがやってくるサッカーを理解していると思いますし、自分たちも相手のことは理解しています。その上で、1試合に懸ける意気込みや、一つ一つの球際など、勝負どころでの気持ちの入り方が、勝敗に影響すると思います。先制点を取れば相手も苦しいと思うので、入りからチーム全体で勝ちに向かう姿勢を出したいです」
Q:横浜FCと2試合戦って、相手の印象について
「相手のウイングバックにボールを保持されて、クロスを上げられる、というシーンは多いので、そういうところも含めてチーム全体でミーティングはしました。相手のビルドアップに対しての守備についても、チーム全体で発揮していけたらと思います」
Q:北野選手が抜けて、新たな選手が加入したり、という状況もありますが、ここまでパパス監督のサッカーの浸透度はどう感じていますか?
「(北野)颯太が海外に行ったり、ケガ人が出たり、ということはありますが、チームとしてやりたいことは練習でもハッキリと言われている中で、それを何度も何度もすり合わせていますし、もし出来ていない部分があれば、(出来るようになるまで)同じ練習を行っています。チームとしてやりたいことは明確になっていますし、そこはチーム全員で共有できていると思います」
Q:横浜FCとの3月のリーグ戦対戦時は今季の中でもワーストに近い、厳しい試合だったように思いますが、同じスタジアムで戦う今回の試合は、その記憶を払拭した思いもありますか?
「第1戦の試合前は、少し不安な気持ちもあったと思いますが、チームの完成度やメンバーの配置もだいぶ固まってきて、シーズンを通して良くなっている中で、第1戦で嫌なイメージはなくなりました。次は相手のホームですが、飲まれることなく自分たちが前からいけたらチャンスも増えると思いますし、受け身に回らず戦いたいと思います」
Q:ここまでルヴァンカップは良い形で勝ち進んでいます。勝ち進むにつれて、大会に懸ける思いも強くなっている?
「チームとして苦しい時期もありましたが、ルヴァンカップもリーグ戦も勝利する試合が多くなってきました。チーム全体がまとまっているので、タイトルを獲りたいです」
Q:明日も多くのサポーターがスタジアムに訪れると思うが、どのようなプレーでサポーターを熱狂させたい?
「素晴らしいゴールを獲ることでも見ている人は熱狂できると思いますが、まずは一つ一つのプレーに対して気の抜けていないプレーを連続することが大事ですし、試合を通して気持ちの入ったプレーができたら良いなと思います」