Match Preview
- 5/24 福岡戦
- メディア
逆転で快勝したルヴァンカップ3回戦の勢いも得て、リーグ戦でも勝利して再び連勝の流れを作りたい
京都サンガF.C.とのJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦から中2日。セレッソ大阪は、ホームにアビスパ福岡を迎え、明治安田J1リーグ第18節に臨む。勝点22で並ぶチーム同士の対戦。勝利して相手を引き離し、中位から上位に食い込みたい一戦だ。
ルヴァンカップを勝ち進んだことで、前節の川崎フロンターレ戦から中2日や中3日での公式戦9連戦が確定したセレッソ。ここからはコンディション調整が重要になり、勝利という結果を求めることは前提として、いかにケガ人を出さずに戦い抜くか、プレータイムを含めた繊細なマネジメントが求められる戦いが続く。だからこそ、川崎戦から先発9人を入れ替えて臨んだ京都戦で、出た選手がいずれも高いパフォーマンスを示したことは大きい。今節の前日、アーサー パパス監督は京都戦について、「ポジティブな面がたくさんありました」と振り返り、今節に向けて、先発やシステムなど、いい意味で頭を悩ませていることを吐露した。誰が出ても戦力が落ちず、サッカーの質を維持できることは、連戦を乗り越える上で大きなアドバンテージになる。その京都戦で出色のプレーを見せた柴山昌也も、この連戦でキーマンになる1人。現在の役割について、「色んなところに顔を出し続けて、前を向くことは意識しています」と話し、今節に向けても、「チームの勝利に貢献できるよう、最善の準備をしたいと思います」と意気込む。前節の川崎戦ではチームとして5試合ぶりに無得点に終わり、リーグ戦の連勝も3で止まったが、4得点を奪った京都戦で再び良い流れを作っただけに、今節も入りから積極的な姿勢でゴールに迫り、得点を重ねていきたい。
対戦相手の福岡は、4月には首位に立つ時期もあったが、現在はリーグ戦7試合勝利なしと苦しんでいる。ただし、前節の名古屋グランパス戦では、81分に先制される苦しい展開ながら、終盤にCBの安藤智哉を前線に上げてパワープレーを仕掛けると、90+5分に起死回生の同点ゴールが生まれ、勝点1を獲得。土壇場でリーグ戦4連敗を回避し、水曜日に行われたルヴァンカップ3回戦でも勝利しているだけに、今節に向けて士気も上がっているだろう。「臨機応変にシステムや戦術を変えてくる難しい相手」と福岡の印象を語ったパパス監督だが、名古屋戦では岩崎悠人を1トップに置き、前からのプレスを強化。この試合で岩崎は31回のスプリント数を記録するなど攻守に走力を発揮した。前線の外国籍選手に負傷者が相次いでいる中、福岡が前節のやり方を踏襲してくるのであれば、セレッソとしては前線からのプレスには警戒したい。また、こちらがリードして終盤を迎えれば、再びパワープレーを仕掛けてくる可能性もある。しっかりとクロスやロングボールを跳ね返すことが重要であり、点差を付けて試合終盤を迎えることができればベストだ。また、明日の試合の時間帯は雨が強く降る予報もあるだけに、環境に適応することも必要になるかもしれない。
リーグ前半戦は今節も含めて残り2試合。ガンバ大阪との開幕戦に快勝した後、6戦未勝利と生みの苦しみも味わったシーズン序盤を経て、現在は2つのシステムを併用しながらチームのやり方も浸透。5月に入って3連勝を飾るなど状態は上向きだ。それだけに、リーグ後半戦へ向けてさらに勢いを付けるためにも、今節での勝点3は非常に重要。ルヴァンカップ3回戦から中2日という条件は両チーム同じだけに、選手層の厚さ、質の高さを発揮し、ホームで福岡を撃破したい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦から中2日。コンディション調整が主にはなると思うが、今節・アビスパ福岡戦に向けた準備について
「試合翌日の昨日は、リカバリーのグループとトレーニングするグループに分かれていましたが、今日に関しては全員でトレーニングしました。水曜日にプレーしたメンバーが凄くいいプレーを見せてくれたので、明日は誰を使おうか、頭を悩ませている最中です」
Q:ルヴァンカップ3回戦・京都サンガF.C.戦から得たことは?
「ポジティブな面がたくさんありました。まず、フォーメーションを変えた中で素晴らしいパフォーマンスでいい結果が出たこと。リーグ戦に続き、京都という難しい相手に対して、ビハインドの状態から逆転勝利をできたこと。形を変えてもいい結果が出たことは、いい要素だと判断しています」
Q:最近のリーグ戦は3バックで結果を残している一方、ルヴァンカップの京都戦は再び4バックで快勝を収めました。今後も2つのシステムを併用していく?
「水曜日の戦いぶりは素晴らしかったですし、結果として出たことは良かったです。明日のメンバーやシステムはまだ決めていませんが、水曜日の内容も参考にしたいと思います」
Q:アビスパ福岡については、どう見ていますか?
「アグレッシブなチームであり、フレキシブルに、臨機応変にシステムや戦術を変えてくるチームです。難しい相手だと思っています」
Q:柴山昌也選手の最近の状態や、活躍ぶりについて
「常にハードワークしていますし、重要な存在になってきています。プレーを見ていただいて分かるように、リーグ戦の神戸戦、カップ戦の京都戦と、大きなインパクトを残しました。とても成長していますし、これから先も、『どのようなプレーを見せてくれるんだろう』と期待しています」
柴山昌也選手
Q:ルヴァンカップ3回戦の京都戦では再三チャンスを作るなど素晴らしいパフォーマンスを示していたが、パパス監督のサッカーで求められている役割をどう捉えていますか?
「あの試合に関してはシャドーで出たので、色んなところに顔を出し続けて、前を向くことは監督からも言われていたので、意識してプレーしました」
Q:元々、もっていた高い技術をピッチで発揮できているのは、第15節・ヴィッセル神戸戦のゴールが大きな自信になったのかなと思うが、メンタル的に変わった部分はありますか?
「あのゴールは自分の中でも自信になりました。ルヴァンカップの京都戦も含めて、自分のプレーをしっかりと自信を持って出せていると感じています」
Q:今節に向けての意気込みをお願いします
「3連勝していた中で、前節は川崎に負けてしまったのですが、ルヴァンカップの京都戦で勝ったことで、今はまた勢いがあると思うので、チームの勝利に貢献できるように、最善の準備をしたいと思います」
Q:京都戦から中2日と日程はタイトだが、それを上回るチームの前向きなエネルギー、プラスの要素の方が大きい?
「試合は続いていますが、今は結果がついてきているので、気持ちだけではなく、体も前向きに動きます。みんなポジティブにプレーできていると思います」
Q:人数的にはギリギリの戦いも続いていますが、逆にチーム内でいい競争ができている感じでしょうか?
「みんなにチャンスが回ってくるので、人数が少ないことは、自分たちにとってネガティブなことだけではないなと感じています」
Q:練習では香川選手と一緒にいる様子も多く見られます。彼から学ぶことは多いですか?
「全てのことで、真司さんから学ぶことはあります。サッカーはもちろん、私生活もそうです。向上心が高く、ジムでのトレーニングもたくさんやっています。こういう選手が日本のサッカーを背負っていくんだなと、近くにいて感じます。プレー中の技術の高さはもちろん、堂々とした姿、ミスした後でも下を向かず、すぐに次のプレーに入れることなど、見習うことは多いです」