Match Preview
- 5/18 川崎F戦
- メディア
3連勝にもチームに満足はなし。「勝ち続けながら成長」(登里享平)するサイクルへ、今節も勝利のみを目指す
ラファエル ハットンの決勝点で勝利し、3連勝を飾った前節の横浜F・マリノス戦から中6日。セレッソ大阪は、敵地に乗り込み、川崎フロンターレとの明治安田J1リーグ第17節に挑む。公式戦8連戦を終えて、久々に約1週間の間隔が空いて迎える一戦。2日間のオフを挟むなど一度リフレッシュした選手たちは、再び今節から最大で9連戦となる大型連戦に臨む。
第15節の京都サンガF.C.戦、第16節のヴィッセル神戸戦と、2試合続けて敵地で逆転勝利を収めたセレッソは、3試合ぶりにホームに戻った前節、勢いそのままに、前半から相手を押し込み、チャンスを作ると、24分、西尾隆矢が高い位置で奪ってショートカウンターを発動。喜田陽、ルーカス フェルナンデスとつなぎ、最後はルーカスのパスからハットンが決めて先制に成功した。昨シーズンの10という数字に早くもあと1つに迫る今季9アシスト目を記録したルーカスと、今季2度目の2試合連続ゴールを決めたハットン。2人の連係は今季のチームの大きな武器であり、相手にとって与える脅威は試合ごとに増している。さらに先制から3分後には、上門知樹に決定機。左足でのシュートは惜しくもGKに防がれ、クロスバーを直撃したが、「あそこに詰めていることが大事」と本人は振り返る。京都戦では追撃の1点目をアシストし、神戸戦では先制された直後に同点弾と、3連勝の過程で大きな仕事をやってのけた背番号7。今シーズンの序盤はポジション争いで後手に回る「苦しい時期」(上門)も過ごしたが、「腐ることなく、自分を信じてやっていた」と語気を強め、「今の形(システム)はしっくりきているし、やるべきことが頭の中で整理できている」と自信を覗かせる。今節へ向けても、「前半から勝ちに行く姿勢を出したい。自分も攻守に今のプレーを継続して、ゴールという結果を求めていきたい」と意気込む。
今節の相手、川崎は4月の終わりから5月の頭にかけてACLEを戦い、決勝に進出。アジアの頂点を懸けたファイナルこそサウジアラビアのアル・アハリに敗れて優勝とはならなかったが、Jリーグの代表として堂々たる姿を見せた。ACLEの戦いを「見ていました」と話す登里享平も、「やっぱりフロンターレは力のあるチーム。自分たちも3連勝で自信を付けていますが、今節はまた試される試合になります」と今節を見据える。ただし、「その相手を上回れるように準備して臨みたいですし、自分がオニさん(鬼木達・鹿島アントラーズ監督)とやっていたフロンターレ時代のように、勝ち続けながら成長していきたい」と話すように、連勝を伸ばしつつ、さらなるチーム力の向上も同時に追求していく考えだ。J1リーグ2連覇中の王者・神戸をアウェイで下した前々節に続き、ACLEのファイナルに進出した川崎から敵地で勝利をもぎ取れば、自信はさらに膨らむ。「メンタリティーとしても、チームの組織としても、強くなってきている実感はあります。今節も、強い姿勢を相手に見せられるように戦いたいと思います」とアーサー パパス監督も試合に向けた抱負を力強く話した。警戒すべき選手は、前線に陣取るエリソンと、左右のウイングに入るであろう、マルシーニョと伊藤達哉。特にマルシーニョには、昨シーズンのアウェイでの対戦時は何度も守備網を突破された。その記憶も鮮明なだけに、対峙する可能性が高い奥田勇斗、進藤亮佑の守備力が重要になる。その上で、相手の背後を取って押し返していくことで、逆にこちらが攻撃力で上回ることも大切だ。
今季初の3連勝を達成し、前節終了時には暫定だが7位まで浮上したセレッソ。ただし、「3連勝で満足している選手は誰もいません。ここからさらにチームが良くなるために戦うだけ」と上門も話すように、ギラつく指揮官と選手たちは、まだまだ勝ちに飢えている。ここからさらに連勝を伸ばし、上位に食い込んでいきたい。
試合前日コメント
アーサー パパス監督
Q:今節に向けては久しぶりに約1週間の準備期間がありました。この間、練習を含めてもう一度、確認したこと、チームで共有したことは?
「まずは、選手たちをしっかり休ませる時間になりました。あとは通常通りですね。ハードワークしながら、川崎という相手に向けて、しっかり調整してきました」
Q:川崎フロンターレはACLEでも決勝に進出するなど、改めて優れたチームということを示しています。監督は常々、「自分たちが持っている力を出すことが大事」ということを話されていますが、川崎という相手をどのように見ていますか?
「日本のクラブの中でも力があるチームです。それはACLEの決勝に出たということでも証明しています。選手も一人一人、クオリティーが高いです。チームとしても、選手個々としても、過去、見てきた川崎の力が戻ってきているのではないか、という印象を受けています」
Q:ただ、そうした相手に対しても、自信をもって挑めるチーム状態では?
「そうですね。先ほど言われた通り、相手がどうこうというより、自分たちがどうするか、それが一番大事です。メンタリティーとしても、チームの組織としても、強くなってきている実感はあります。最近は得点も取れていますし、良いパフォーマンスも出せています。今節も、強い姿勢を相手に見せられるように戦いたいと思います」
Q:髙橋 仁胡選手の成長ぶりや、期待することについて
「チームの中で見ても、走れる選手ですし、エネルギーを与えてくれる選手です。成長したい、という意欲も強いです。まだまだ改善しないといけないこともありますが、練習に向かう姿勢も評価しています。まだまだ若いですし、経験を重ねていきながら、より良い選手に育てていく、それも我々の仕事だと思っています」
髙橋 仁胡選手
Q:セレッソに加入して、ここまで続けて試合に出ているのは初めてですが、今の期間は髙橋選手にとって、どのような期間になっていますか?
「監督が信じて使ってくれることも嬉しいですし、毎試合、毎試合、『次も出るために、もっと頑張らないといけない』と思っています。このチャンスを絶対に掴みたいと思っています」
Q:まさに来たチャンスを掴んでいると言いますか、試合ごとに成長している様子も見られますが、試合に出ることが、今は一番大事ですか?
「大切なことは、チームとして試合に勝って、リーグ戦でもルヴァンカップでもできるだけ上に行くことです。もちろん、個人的にずっと試合に出たい気持ちはありますが、チームが勝つことが一番大事です」
Q:毎試合、色んな相手と対戦しています。今節も対面は伊藤達哉選手や家長昭博選手といった実力者が予想されます。そうした相手とマッチアップを続けていることについては、どのような思いですか?
「色んな素晴らしい選手とマッチアップできるので、毎試合、新しいことを学べます。結果を残してきた選手と対戦することはとても勉強になるので、今節も楽しみにしながら、しっかり抑えたいです」
Q:川崎フロンターレには、U-20日本代表のチームメイト(大関友翔選手、神田奏真選手、土屋櫂大選手)がいます。これまでU-20日本代表の選手と対戦した試合では、ファジアーノ岡山戦では佐藤龍之介選手、京都サンガF.C.戦では平賀大空選手とユニフォーム交換もしていました。この2試合は勝利していますが、今節に向けての抱負もお願いします。
「いま、チームは3連勝しているので、4連勝を目指して戦います。もっと上にいくために全員で戦いたいですし、絶対に勝つ気持ちで臨みます。交換したユニフォームは家に飾っています。フロンターレには、前回のU-20ワールドカップでチームメイトだった高井(幸大)選手もいます。相手としては、上手い選手が多いですが、対戦が楽しみです」
Q:同じ左サイドバックとして、登里選手と一緒に練習していて学んでいることは?
「いっぱいありますが、プレッシャーがどれだけ来ても、落ち着いて相手を見て、パスを出せるところです。パスを出した後に受ける動きもうまいですし、考えてプレーしているところは自分も学んでいます。毎日、一緒にいて、練習でも見て学んでいますし、アドバイスもくれます。そういう選手と隣でやれていることは勉強になりますし、自分にとっても凄く大きいです」
Q:登里選手も、髙橋選手から「刺激を受けて、パワーになる」と話していました。2人の関係性は、どのような感じですか?
「サイドバックのポジションは一つなので、試合に出られるのは1人ですが、ノボリ(登里)さんともよく話しますし、自分からも聞いています。(バチバチの)ライバルという感じではないです。もちろん、試合に出るために、もっと頑張らないといけない、という気持ちは常に持っています」
試合情報
2025明治安田J1リーグ 第17節 vs.川崎フロンターレ 15:00キックオフ @Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu