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Match Preview

  • 9/16 鹿島戦
  • メディア

今季初の4連勝へ。個々のバトル、チームとしての組織。両面で相手を上回りたい

 

前節、セレッソ大阪は川崎フロンターレに3-0で勝利し、今季2度目の3連勝を飾った。その後、リーグは代表ウィークに突入。JリーグYBCルヴァンカップはすでに敗退していたセレッソは3日間のオフを取り、英気を養うとともに蓄積疲労の回復にも努め、京都サンガF.C.とのトレーニングマッチも行いつつ、今節に向けて準備を重ねてきた。再開初戦は敵地での鹿島アントラーズ戦。ラスト8試合、より高みを目指しつつ、明治安田生命J1リーグ第27節に挑む。

 

8月、セレッソは天皇杯ラウンド16の湘南ベルマーレ戦、リーグ第22節のFC東京戦と連敗スタートとなった。「自分たちが思い描く結果ではなかっただけに、ガタガタと崩れる恐れもあった」と指揮官は率直な胸の内を明かす。それでも「選手たちは、今やっているサッカーにブレることなく取り組み続け、やるべきことを全うした。その結果が、直近の3連勝につながっている」と振り返る。土壇場で追い付いて勝点1を拾った第23節・柏レイソル戦で流れを変えると、そこから横浜FC戦、名古屋グランパス戦、川崎戦と一戦一戦、内容も向上。直近2試合は複数得点で勝利できている。「ここ数試合、常に安定したパフォーマンスを発揮して、素晴らしい内容で勝利を重ねることができている」(小菊監督)「チームとしてのバランスは非常にいい」(上門)。監督、選手がそう口を揃える通り、現在の攻守両面の安定感は今季の中でも随一。今節のアウェイ鹿島戦でも重要なことは、普段通りの力をいかに発揮できるかということ。相手サポーターが作り出すアウェイ感の中でも冷静に粘り強くプレーし、勝利を手繰り寄せたい。今節のテーマについて香川真司も「忍耐強くプレーすること」を挙げる。控えに並ぶ選手たちもコンディションは良いだけに、失点せずに試合を進めていけば、必ずこちらが優位な展開にもっていける。昨年はカップ戦における敵地・鹿島戦でプロ初ゴールを決めた北野颯太も「強くガツガツくる相手は好き。自分のプレースタイルを発揮しやすい」と“鹿島キラー”襲名となるゴールを目指す。

 


直近の3連勝も含め、ここ1ヶ月は3バックの相手が続いたセレッソ(4バックがベースの川崎も、後半途中までは3バックだった)。昨年まではやや苦手にしていた3バックの攻略が目に見えて進歩。確かな成長を示した中、今節は久々に[4-4-2]の相手と対峙する。ミラーゲームとなり、個々のバトルが試合の流れにも直結するだけに、まずは1対1の競り合いで負けないことが大切だ。その上で、チームとしていかにズレを作って攻撃できるかもポイント。ジョルディ クルークスと毎熊晟矢で組む右サイドでうまく数的優位を作りつつ、左サイドのカピシャーバをいい状態で1対1にもっていくこともカギになる。初招集された日本代表で1アシストと結果を残すなど活躍を見せた毎熊は、帰国後は関東近郊で調整を重ね、「今節に向けて、いい準備ができている」と小菊監督。周囲の注目も高まる中、チームを勝利に導くプレーに期待したい。

 

リーグ戦における鹿島との対戦は、17年、第6節の勝利を最後に12試合勝利がない。ただし、そうした相性の悪さも覆せるだけの地力と勢いが、今のセレッソにはある。「鹿島とは、前半戦の退場を思い出す。個人的にも悔しかった。そのリベンジも含め、チームとしても、ここで勝てたら昨年とは違う景色が見える。勝てるメンバーは揃っている。あとは、いつも通りやるだけ」と上門。相手のキーマン、鈴木優磨と対峙する進藤亮佑も、「凄く楽しみな相手。同学年で、初めて対戦したのは中3。そこから何度も対戦してきた。意識する部分はある。昔に比べて質も高まり、万能な選手になっているが、しっかり抑えたい」と意気込む。選手個々の戦いで負けず、チーム全体の組織としても相手を上回り、今季初の4連勝で、さらなる上位進出を目指す。


試合前日コメント

小菊 昭雄監督


Q:代表ウィークもあり、今節へ向けては通常より1週多く準備期間があったが、その間も含め、現在のチーム状況について

「代表ウィークで試合が空いて、その時間をどう過ごしていくのか。選手はずっと張り詰めた中で試合を重ねてきましたので、難しさもあったと思うのですが、私が選手たちに伝えたことは、『心技体すべての面で成長する2週間にしよう』ということ。一度リフレッシュもしながら、トレーニングを積み重ねてきました。選手たちは、自分としっかり向き合って、コンディション、クオリティーのアップ、競争の面でもアグレッシブに、ポジティブに捉えて取り組んできました。チームとしても、個人としてもレベルアップした2週間になったと思います」


Q:再開初戦は今季初の4連勝が懸かった試合ですが、アウェイ鹿島戦で勝利するために大事になることは?

「ここ数試合、常に安定したパフォーマンスを発揮して、内容も素晴らしい内容で勝利を重ねることができています。明日も一番大事なことは、いつも通り、私たちのサッカーを全うすること。アウェイ鹿島の地でも、それを全うできるかどうか。それが一番大きなポイントになると思いますし、その準備をしっかりとやってきました」

 

Q:日本代表での活動から戻ってきた毎熊選手について

「時差調整、疲労回復、色々と考慮して、関東でコンディションを調整しました。スタッフも派遣して、万全のサポートができたと思います。試合前日、向こうで合流する形です」


Q:状態としては、試合出場も問題ないということでしょうか?

「そうですね。向こうに行っているスタッフから全ての情報は入ってきています。明日の試合に向けて、いい準備ができていますので、代表での経験を、しっかりとパフォーマンスで発揮して欲しいと思います」


Q:昨日、優勝を決めた阪神タイガースについて

「優勝の瞬間も見ました。私は野球も好きですので、阪神が優勝する瞬間を見て、サポーターがああやって笑顔になって、みんなで喜ばれている姿を見て、私も感動しましたし、鳥肌が立ちました。パ・リーグではオリックスが首位を走っています。野球では阪神とオリックス、サッカーでは今は神戸が首位ですが、私たちもそこへ参戦できるように、明日の大一番を全員で戦いたいと思います」


上門 知樹選手


Q:公式戦を先発で出続けた8月は上門選手にとっても大きな1ヶ月になったと思います。試合を重ねるごとにフィットしてゴールも奪い、自身のプレーも磨かれていったと思いますが、レオ セアラ選手とのフィットも含め、現状をどう感じていますか?

「最初は、(レギュラー組と)一緒に組んでやっていなかったので、誰かが孤立したり、距離感が遠かったり、攻撃のリズムがなかなか作れない中で負けた試合もありました。自分の中でも色々と考えることはありました。でも、自分の原点に戻るではないですが、いい守備からいい攻撃は常に続けていましたし、気持ちを切らさないことが大事だと、自分に言い聞かせていました。レオも一緒にやっていくうちに、自分の動きを見てくれるようになりました。試合を通して目が合うシーンも増えてきましたし、動きが被ることがなくなったので、相手も絞りにくいかなと思います。攻撃に関してもスムーズにいくようになりました。僕自身、色々と考えながらサッカーをした1ヶ月だったかなと思います」


Q:現在のセレッソはサイド攻撃に特長がありますが、上門選手が入ることで、1,5列目で受ける上手さもありますし、サイドだけではなく、中からの攻撃も増えてきたと思います。そのあたりのバリエーションは、意識されていますか?

「レオ、ジョルディ、カピ。その3選手は強力ですし、当然どのチームもそこを警戒してきます。そこを抑えれば大丈夫だろう、と思われると僕自身も悔しい。真ん中から、ミドルシュートだったり、名古屋戦のような2ゴールだったり、そういうゴールを取り続ければ、どこからでも点が取れるし、より前の3人の攻撃力も生きる。それプラス、後ろの選手が毎試合、体を張って守ってくれています。チームとしてのバランスは非常にいいかなと思います。そうした中で、試合に出続けながら一番考えているのは、レオ、ジョルディ、カピを、より攻撃に専念させてあげること。素晴らしいクオリティーをもった選手たちなので、その分、僕が守備で頑張るではないですが、そういうところでも自分は力になれると思っています。攻守において、中心になっていけたらと思っています」



Q:現在の力をもってすれば、アウェイ鹿島でも勝利できるという手応えを見る側も持っています。チームとしても、個人としても、ホーム鹿島戦での借りを返す強い思いもあると思うが、明日の試合に向けた意気込みについて

「ここ最近は3連勝できていますが、その3試合では、先制点を与えていないことが大事なポイントだと思います。負けていた試合は、先に失点して、崩せず終わる試合もたくさんありました。もちろん得点も大事ですが、失点しないことが一番重要。前半は0-0でもいいかな、というくらいの気持ちでやっていけば、必ず後半、チャンスは訪れると思います。僕らなら必ず点が取れると思います。ここで勝てば、優勝も見えてくる。確実に上を捉えることができると思うので、凄く楽しみな試合です」


試合情報

明治安田生命J1リーグ 第27節 vs.鹿島 18:00 キックオフ @県立カシマサッカースタジアム

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