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Match Preview

  • 7/12 大宮アルディージャ戦
  • メディア

タイトルにつながる大切な天皇杯3回戦。チームの総力で、ラウンド16進出を目指す

 

雨中の激闘となったサガン鳥栖戦から中3日。セレッソ大阪は、舞台を天皇杯に移し、大宮アルディージャとの3回戦に挑む。タイトル、そしてアジアへ続く道のり、ホームで開催できることもプラスに捉え、確実にラウンド16へコマを進めたい。


リーグ戦2試合ぶりの勝利を目指して臨んだ前節の鳥栖戦。セレッソは、前日から降り続いた大雨の影響でボールが止まりやすいピッチ状況も踏まえ、比較的ボールが動くサイドを徹底して狙うと、前半13分、セットプレーから先制に成功。ジョルディ クルークスのクロスにレオ セアラが頭で合わせ、今季8ゴール目を決めた。ただし、流れの良かった前半に追加点を奪えずにいると、後半は劇的に回復するピッチコンディションに合わせたかのように、鳥栖が通常のつなぐサッカーを展開。そうした相手の出方に守備で若干の戸惑いを見せると、64分、同点に追いつかれてしまう。

展開がオープンになった終盤はセレッソも得点のチャンスを作ったが、仕留め切れずにいると、後半アディショナルタイムに痛恨の失点。無念の連敗を喫した。試合後、小菊昭雄監督は「今シーズン2回目の試練。必ず波は来る中で、自分たちでしっかり乗り越えていきたい」と話し、顔を上げた。天皇杯3回戦、そこから中3日で迎えるJ1第21節・浦和レッズ戦は、今季何度目かの正念場であり、チームの総力が問われる局面になる。


対する大宮は、現在はJ2で最下位に位置し、苦しいシーズンを送っている。ただし、「元々、J1にいたチーム。経験のある選手、将来が楽しみな若い選手もたくさんいる」(小菊監督)ことは間違いなく、かつてJ2で対戦経験もある上門知樹も「攻撃陣も守備陣も、素晴らしい選手がたくさんいる」と警戒する。7月に入り、J2で首位を走る町田と接戦を繰り広げ、千葉には勝利するなど、調子も上げている。ここ数試合、守備時は[5-4-1]となる[3-4-2-1]にシステムを変え、まずは守備から入りながらも、途中で[4-4-2]に変える試合もある。元々はポゼッションも志向しており、様々なスタイルを備えているチームと言えるだろう。セレッソとしては、「下に見るとやられてしまうので、最初から点を取って勝つ勢いで、飲み込む勢いで戦いたい」(上門)。試合開始から、最初の決定機で仕留める勢いで入りたい。

高温多湿、夏場のリーグ戦に挟まれた日程ということで、先発は大幅な入れ替えが予想される天皇杯3回戦。「普段、リーグ戦では先発で出ていない選手もこれだけできる、ということを見せたい」(上門)と、プレーする選手たちのモチベーションは高い。平日の夜に集まってくれるサポーターの期待に応えるためにも、今後のリーグ戦にもつながる内容と結果でラウンド16進出を果たしたい。


試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:天皇杯2回戦も、リーグ戦の名古屋戦での敗戦を払拭する勝利を収め、週末の神戸戦につなげた流れがあったが、明日の天皇杯3回戦へどう臨みたい?

「今日のトレーニングも素晴らしい準備をしてくれました。鳥栖戦に敗れてから、選手たちとミーティングで共有したことは、『シーズン中、毎年いろんな波がある』と。昨年もありました。今年も開幕3試合で勝てずに17位の降格圏からスタートしました。そこから、私自身も鮮明に覚えていますが、ルヴァンカップの初戦(FC東京戦)、当時、なかなか試合に出られなかったメンバーが一つになって、ルヴァンカップのホームで勝ってから、全員の努力の成果でリーグ5位まで上がりました。今回の2回目の波も全員で乗り越えたい。その中で、明日はフレッシュな選手たちが必ずチームに火をつけてくれると思います。素晴らしい内容で、天皇杯優勝へ向けて3回戦を全員で乗り越えたいと思います」


Q:「フレッシュな選手」という言葉もありましたが、明日は先発がかなり入れ替わることが予想されます。その中でも、リーグ戦で先発してもおかしくない選手が大勢いると思いますが、そうした彼らに期待することは?

「仰るように、我々のチームには、経験がある選手、クオリティーの高い選手がたくさんいます。若手も含めて日々、競争し、いい準備をしてくれています。明日、勝つためのメンバー18人を選びたいと思います。毎年、天皇杯3回戦はJ1のチームが敗退していくこともあります。難しい試合だと思っていますので、競争に勝ち取った、素晴らしい準備をしてくれた勝てるメンバーで明日は臨みたいと思います」


Q:「フレッシュで、競争を勝ち抜いた選手」が出るという中で、若手はどこまで絡んでいけそうか。そこに入っていけるだけのパフォーマンスを見せている?

「若手も楽しみな選手は多いですし、しっかり取り組んでくれています。そこは始動日から変わらず、どんなときでも100%でトレーニングに向き合ってやってくれています。ただ、残念ながら、軽いけがをしている選手も数名います。当然そういった選手たちは試合に絡むことはできませんし、一番、大事にしている競争を勝ち取らないと、試合には出られません。明日は、経験ある選手、若手に関わらず、正当に勝ち上がった選手が試合に出る。そこを大事にしていきたいと思います」


Q:鳥栖戦からのフィードバックとして、選手たちと共有したことは?

「天候、ピッチコンディション、ゲームの流れ、非常に変化が多かったゲームですが、前半は、自分たちでしっかりとピッチコンディションに対応できるサッカーを披露できたと思います。後半は急激にピッチが回復し、私自身、監督としての戦い方の共有、そして、プレーしている選手たちのゲームコントロール、流れを読むこと、そのあたりは今回の課題だと認識しています。最後、敗れはしましたが、長いシーズン、神戸戦のように最後に決めて勝つ試合もあります。鳥栖戦も、レオ(セアラ)のシュートがボール一つ、二つズレていれば勝てた試合です。しっかりと反省するところと、自信をもってブレずにやり続けるところ。もちろん課題はしっかり認識しながらも、たくさんいいところもあったゲームですので、自信をもって、明日の試合もチーム一丸で取り組みたいと思います。明日、勝つことによって、チームの雰囲気もまた一気に良くなり、強度の高い練習ができると思います。明日は大事な試合です」


Q:大宮アルディージャの印象は、どう見られていますか?

「相手が大宮に決まってから、もちろん大宮のスカウティングもしました。元々、J1にいたチームですし、クラブ力もあり、経験のある選手もいます。将来が楽しみな若い選手もたくさんいる印象を受けています。ここ数試合、システムを変えて、堅い守備からのカウンターを武器にしながらも、しっかりボールをもてる選手も多い。カウンターとポゼッションを使い分ける素晴らしいチームだと思っています。成績はJ2で良くない順位ですが、必ずこれから上がってくるだけの大きなポテンシャルを秘めているチームだと思います。しっかりとリスペクトした中で精一杯戦わないと、勝てない相手だと思っています」


上門知樹選手

Q:チームは連敗中だが、逆に火が付いた部分もあると思う。明日の天皇杯3回戦に向かうチーム全体の雰囲気は?

「連敗中ですが、やっていることは間違っていないと思います。結果が付いてきていないだけ。昨年も連敗している中で、ルヴァンカップや天皇杯で、出ていない選手が結果を残してチームに勢いを付けた例もあるので、明日もそれをやるだけだと思います。チームとして結果を出せれば、みんなにチャンスも回ってくると思いますし、リーグ後半戦へ向け、出場機会を掴むために、明日はいい試合にしたいと思います」


Q:鳥栖戦は、同点で迎えた終盤は、どちらにも勝つチャンスがありました。こちらにも得点する機会があった中で、最後に失点して敗れることはしんどい部分もあると思いますが、最後の結果はどう受け止めましたか?

「1-1の状況で、前に、攻撃的にいくことをやり続けることは大事です。あそこで守備的になってしまうと良くない。僕たち途中から出た選手が結果を出すことが重要でした。鳥栖戦に関しては、途中出場の選手で(結果に)違いが出たと思っています。自分を含めて途中から出る選手がもっと得点に関われば、チームとしても勢いが付くと思います」


Q:鳥栖戦に関しては、自身も含めた途中から出た選手たちがもっとチームに勢いを与えないといけなかった、という反省もあったということですね。

「そうですね。どんどん仕掛けることなど、積極的にゴールに向かう姿勢を見せれば流れをもっていけたと思います。自分たちがプラスαの力を出せれば、チームの力になれると思います。一番は、最初から出てチームに貢献することですが、与えられた役割をしっかり全うすることも大事です」


Q:J2という、カテゴリーとしては下の相手と戦う上で、重要になる部分は?

「いま、大宮さんはJ2で最下位なので、そういうところを見がちですが、元々J1にいたチームですし、実力のあるチームです。攻撃陣も守備陣も、素晴らしい選手がたくさんいます。下に見るとやられてしまうので、そこは関係なく、しっかり臨みたいです。僕はJ2でもプレーしていたので、大宮さんの力は分かっています。ただ、こっちも、普段、先発で出ていない選手が明日は出るので、モチベーションは高い。最初から点を取って勝つ勢いで、飲み込む勢いで戦いたいと思います」

Q:かつて琉球や岡山でプレーしていた上門選手としては、上のカテゴリーを相手にモチベーション高く戦う、大宮の選手の気持ちもよく分かるのでは?

「そうですね。気を緩めると流れをもっていかれます。足元がうまい選手もたくさんいますが、こちらも気を抜かずに全力でプレーすれば、必ず結果は出ると思います。特別いいことをやろうとせず、いつも通り、守備でも規律を守ってしっかり戦うことが大事だと思います。僕らも結果が欲しいので、最初からガムシャラにプレーしたいと思います」


Q:明日は、メンバーが替わったとしても、中盤やDFラインは経験豊富な選手が揃っています。そういった選手たちの支えを受けながら、明日は上門選手も含めた前線の躍動がカギを握ると思います。改めて、明日、平日の夜に集まってくれるサポーターにどのようなプレーを見せたいですか?

「ここ2試合、途中から入った選手がなかなか流れをもってこられていない中で、明日はそういった選手たちが最初から出ます。スタメンの選手に負けないくらいの勢いを出さないといけないですし、それをサポーターの皆さんに示したいと思います。チームとして、勝つことはマストとしてやりながら、個人としても、しっかり見せたい。だからと言って、個々でバラバラに戦うのではなく、守備の規律も含めて普段やっていることをいつも通り出したいです。明日はサポーターの皆さんに、普段、リーグ戦では先発で出ていない選手もこれだけできる、ということを見せたいと思います」


試合情報

天皇杯 JFA 第103回 全日本サッカー選手権大会3回戦 vs. 大宮アルディージャ 19:00 キックオフ @ヨドコウ桜スタジアム

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