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Match Review

  • 6/3 名古屋戦
  • メディア

カピシャーバのリーグ初ゴールで幸先良く先制も、相手の圧力に屈して3失点。課題の残る上位対決に


■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)

https://www.cerezo.jp/matches/result/2023060304/


敵地に乗り込み、名古屋グランパスとの明治安田生命J1リーグ第16節に臨んだセレッソ大阪。上位を追いかける5位のセレッソにとって、勝点3差で迎えた3位・名古屋との直接対決は、今後を占う上でも非常に大きな一戦となった。先発は前節から1人変更。ジョルディ クルークスに代わり、カピシャーバが右サイドハーフに入った。

立ち上がり、ボールを動かしリズムをつかんだのはセレッソ。すると4分、いきなり先制に成功する。香川真司の縦パスを奥埜博亮が収め、右サイドへ展開。カピシャーバのカットインからのシュートはDFにブロックされたが、こぼれ球を山中亮輔がシュート。ここもDFに当たったが、クリアが不完全になったところを拾ったカピシャーバが、ワントラップから左足で豪快に蹴り込んだ。小菊昭雄監督の先発起用に応える背番号27のリーグ戦初ゴールにより勢いが生まれると、続く7分にも決定機。レオ セアラが起点となり、山中のクロスに為田大貴がヘディングで合わせたが、ここはクロスバーを越えた。17分にも、香川、奥埜とつなぎ、最後はレオ セアラが角度のないところからシュートを放つなど、良いリズムで攻めていったが、徐々に名古屋のプレスも強くなり、ボールを握られ押し込まれる時間帯も増えていく。




すると21分、名古屋にダイレクトでつながれ、左サイドの背後を取られて失点。直近3試合はいずれもクリーンシートで勝利を収めていたセレッソにとって、第12節・鹿島アントラーズ戦以来の失点となった。一気に流れをもっていかれたセレッソは、続く31分にもCKからニアを割られて失点。直前に、主審の判定にナーバスになっていたチーム全体の隙を突かれた格好となった。短時間で逆転を許すと、43分には、中盤でのボールロストからマテウス カストロにドリブルで運ばれミドルシュートを決められ3失点目。

「1失点してメンタル的にガタっときた。技術的な判断もそうだが、精神的なところ、セルフコントロールのところで、珍しくみんながバラバラになった。そこを修正できなかった私の責任」と指揮官も悔やんだが、一度傾いた名古屋の流れを止めることができず、一気に飲み込まれてしまった。



後半、小菊監督はGKを含めて3枚替え。ヤン ハンビン、舩木翔、中原輝を投入し、チームを落ち着かせるとともに、反撃に出る。53分には、早くも4枚目の交代カード。鈴木徳真に代えて喜田陽をボランチに送った。2点のリードで相手が引いたこともあるが、後半はセレッソが圧倒的にボールを握って攻め込む。58分、FKからレオ セアラが直接狙ってゴールを脅かすと、68分には、奥埜からレオ セアラに渡って決定機になりかけるも、戻ってきたDFに防がれた。80分、81分には、連続して奥埜が相手DFの背後を取るも、シュートは打ち切れない。82分、CKから放った進藤亮佑のヘディングもGKの正面を突いた。カウンターからいくつか与えた相手のチャンスでは、リーグ初出場となったGKヤン ハンビンが好セーブを見せて追加点は許さず。ただし、反撃の1点を奪うことができず、最後は途中出場、上門知樹のシュートがクロスバーを越えたところでタイムアップ。「ここで勝たないと上にはいけない」(香川)と強い決意で臨んだ上位対決だったが、第10節のサンフレッチェ広島戦、第12節の鹿島戦に続き、またもその壁に跳ね返される格好となった。




「心技体で、まだまだ成長していかないといけないと痛感したゲーム。現時点での我々の力だと、しっかり受け止めないといけない」と指揮官も潔く完敗を認め、「色んな課題に対してしっかりと自分たちで矢印を向けて、個人としてもチームとしても、成長していけるようにやっていきたい」と前を向いた。「同じことを繰り返さないことが何より重要」とは香川。天皇杯を挟んで迎える次節は、首位・ヴィッセル神戸とのホームゲーム。下を向いている時間はない。浮き彫りになった今節の課題をしっかり分析し、次節の勝利へつなげていきたい。


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