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Match Review

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■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ) https://www.cerezo.jp/matches/2022-09-25/ 1-1の引き分けに終わった第1戦から中3日。浦和レッズのホームに乗り込んでのJリーグYBCルヴァンカップ準決勝・第2戦。セレッソ大阪の先発は、第1戦からGKのみ変更。直近の公式戦2試合を欠場したキム ジンヒョンが復帰し、ゴールを守った。
立ち上がり、この試合はスコアレスドローでも勝ち上がりが決まる浦和は慎重な入り。対してセレッソは、無得点では勝ち上がれない。試合前、「相手の良さを消すサッカーから、今回の試合は、我々のサッカーを貫く、全うする。そういったサッカーを表現したい」と小菊昭雄監督が話していたとおり、攻守に自分たち主導のアグレッシブな入りを見せる。守備では加藤陸次樹と上門知樹の2トップを起点に、両サイドハーフやボランチも連動する形でハイプレス。また、この試合はビルドアップも改善。ボール保持の際は鈴木徳真がアンカーの位置を取り、奥埜博亮と縦関係を構築。毎熊晟矢と為田大貴がウィングのような形でサイドに張り出した。
攻守に主導権を握って試合を進めると、23分、欲しかった先制点を奪う。毎熊が起点となり、奥埜、鈴木とつなぎ、鈴木のスルーパスに抜け出した毎熊が相手の左サイドバックの背後を取ると、クロスが相手に当たってゴールイン。オウンゴールという形で先制に成功した。ここからさらに勢いづいたセレッソは、浦和のビルドアップに襲い掛かり、プレスで押し込む。すると、30分に追加点。今度は左サイドを起点に崩し、為田のクロスを加藤がスルー、2列目から飛び出した奥埜がワントラップからGKの動きもよく見てループシュート。鮮やかな連係でネットを揺らした。守備でも前半は浦和のシュートをゼロに抑える会心の試合運び。1度だけ、アディショナルタイムにサイドの深い位置まで進入されたが、最後は山中亮輔が見事なタックルでシュートは阻止。前半を2点リードで折り返すことに成功した。
後半、選手と配置を変えてきた浦和に対し、立ち上がりは落ち着かない入りとなったセレッソだが、51分、相手を突き放す3点目を奪う。松田陸のパスを中央で受けた為田が大外の山中へ丁寧なパス。これを山中がダイレクトでファーサイドへクロスを上げると、飛び込んできた加藤が頭で合わせた。リーグ戦に続く埼玉スタジアム2002でのゴールに歓喜を爆発させた背番号20。このゴールでさらに優位に立ったセレッソは、以降は前半に比べてプレスの位置を落とし、浦和の攻撃をはね返す。もっとも、前から奪いにいく姿勢自体は最後まで変わらない。
80分、途中から入ったジェアン パトリッキと北野颯太が連動してプレス。北野がボールを奪って素早くパスを送ると、ジェアン パトリッキがDFを振り切り、GKとの1対1を沈めて4点目。勝利を決定付ける一撃を放った。後半は浦和に攻め込まれるシーンこそ増えたが、選手全員の出足は最後まで落ちず、危機を未然に回避。何度かミスからピンチも招いたが、味方がしっかりカバーし、クリーンシートを達成した。
終始、主導権を握った中で試合を進めた選手たちに対し、「攻守に準備してきたことを100%表現してくれたことが本当に嬉しく思います」と称えた小菊監督。1年前と同じカードになった今年のルヴァンカップ準決勝だが、この1年の成長を見せ付ける形で突破したセレッソ。決勝の相手はサンフレッチェ広島に決まった。「リーグ戦、天皇杯、今季3度対戦して敗れた相手と、ファイナルという素晴らしい舞台でもう一度、戦えること、リベンジできるチャンスを得られたこと。非常に嬉しく思います」と指揮官が語れば、「ファイナリストとして、しっかり勝って終わりたい。何よりも僕は、セレッソのプライドを持って、タイトルを手にしたい」と鈴木。「昨年の忘れ物を取りにいく」を合言葉に戦い続けた今季のルヴァンカップも残すは決勝のみ。必ずや勝利し、3つ目の星を刻んでみせる。

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