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【5/15 神戸戦】Match Preview

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≪前節からの改善を図り、現状を打破する勝利を掴みたい一戦≫

拮抗した展開の中、悔しい敗戦となった前節の名古屋グランパス戦から中6日。セレッソ大阪は、再び敵地に乗り込み、ヴィッセル神戸との一戦に臨む。

名古屋戦は、前々節の大阪ダービーで負傷した大久保嘉人が欠場。代わりに大阪ダービーで先制点を決めた中島元彦がJ1初先発を掴み、左MFに入った。トップ下に清武弘嗣、右MFに坂元達裕が入る、今季初めて[4-2-3-1]の布陣でスタートさせたセレッソは、序盤はその中島も絡んだ形で左サイドから良い形を作る。ただし、大阪ダービーと同様、前半途中にアクシデント。中島が右ハムストリングを痛め、途中交代を余儀なくされた。

試合は互いにチャンスが少ない、堅い展開となる中、後半、セレッソがアンラッキーな形から失点。その後は名古屋の堅守に対し、決定機を作ることができずにタイムアップ。「日本に来てから、なかなかここまで悔しい思いをする負け方はなかった」とレヴィー クルピ監督も苦い表情で振り返る敗戦を喫した。この試合での少ない収穫と言えるのが、大阪ダービーで“セレッソデビュー”を飾り、圧巻の強さを示したチアゴとダンクレーのCBコンビが再び好プレーを見せたこと。試合後、初の取材対応となったチアゴは、敗戦に悔しさも滲ませつつ、「自分としては、よくやっていると思う。チームにも慣れてきた。こうやってプレーできていることを嬉しく思う」と、今後へ向けた手応えも覗かせた。

今節の神戸戦においても、直近2試合で発揮されている堅守は継続していきたい。何より求められるのが、神戸の得点源である日本代表FW、古橋亨梧の抜け出しをいかに防ぐかという点。一瞬の隙を突く鋭さとうまさを併せ持つストライカーに対し、古巣戦となるダンクレーとチアゴがしっかり封じることが、セレッソが勝利を掴むためには欠かせない。古橋へパスを届けるセルジ サンペールや山口蛍、アンドレス イニエスタらパサーに対する警戒も常にしておく必要があり、神経を使う一戦になる。今節がJ1通算300試合となるGKキム ジンヒョンも含め、チーム全体で3試合ぶりの無失点を目指したい。

攻撃では、いかに神戸のプレスをかいくぐり、シュートにつなげていくか。前節の名古屋戦では、「マンツーマンで(プレスに)来た相手に対し、自分たちの長所であるサイドの仕掛け、自分やタツ(坂元)のところで差を作れなかった」と、途中から入った高木俊幸も試合後に振り返ったように、相手の厳しいマークに攻め手を欠いた。負傷者が続出するチーム状態ではあるが、後方からのビルドアップを含め、対峙する相手をはがし、スピード感を持ってゴールに迫っていきたい。

5月に入り、2試合未勝利で順位を下げている現状を打破するためにも、勝点3のみが求められる一戦。攻守両面での戦術に加え、関西圏のライバルでもある相手に対し、気持ちで負けないことも大事になる。兵庫県に発令されている緊急事態宣言が延長され、政府および兵庫県の指針に基づいた入場制限(上限5,000人)に従っての実施となる今節。ビジター席は設けられないが、浮上のきっかけとなる一勝を、映像を通して試合を見守るサポーターに届けたい。

≪前日コメント≫

■レヴィー クルピ監督

Q:前節の試合後、「日本に来てから、ここまで悔しい思いをする負け方はなかった」という言葉もあったが、今節に向けて内容を改善すべく、戦術的、メンタル的にどうアプローチされてきた?
「今の言葉に全ての答えが入っているので、お答えする必要はないかと思います(笑)まさにメンタル的な部分、技術的な部分、戦術的な部分、その全てに関して、この1週間、準備してきました」

Q:具体的に、前節の名古屋戦で物足りないと感じたところは?
「足りなかったモノが多すぎて、ここで全部、お話すると、明日になってしまいます(笑)なので、今日はお話ししませんが、あの試合を通して色んなことを学んだことは確かです」

Q:攻撃陣に負傷者が続出しているが、どう乗り越えていく?
「残念ながら、特に前線の選手にけが人が出ているが、こういう厳しい時こそ、『本当にいい選手と呼べるのは誰なのか』ということが分かる状況です。その意味では、楽しみな部分もあります」

Q:ヴィッセル神戸には、監督の教え子でもある山口蛍選手がいます。彼の成長はどんなところに感じていますか?
「蛍に対しては、いい印象しかありません。彼の活躍を心から願っていることは今も変わりません。ただし、それは明日の試合が始まるまでの話。試合が始まったら、パスミスを連発して欲しいし、シュートも枠を外して欲しい(笑)活躍されるのは困るのが正直なところです。それはさておき、彼のキャリアがこれからも輝かしいモノになることを今も願っています。明日の試合で一つ望みたいのは、ケガをしないで欲しいということです」

Q:神戸のホットライン、サンペール選手から古橋選手について
「明日の試合に限っては、そのホットラインが開通しないことを願っています(笑)」

Q:キム ジンヒョン選手の今季ここまでのプレーについて
「今季だけに限らず、Jリーグ全体を見渡しても、彼ほどのクオリティーの高いGKはいないと思います。その中で、我々の誰しもがミスをするのと同じように、彼もミスをすることはありますが、それでも全幅の信頼をおけるGK、それがキム ジンヒョンだと思っています」

Q:以前に指揮を執られていた時期からの成長は、どこに感じる?
「一番、成長を感じるのは、ビルドアップにおける足元でのプレーです。左右両足であれほど問題なくボールを蹴れることは、なかなかないことです」

■ダンクレー

Q:昨季までプレーしていたヴィッセル神戸との対戦に向けて
「日本で初めてプレーしたクラブとの対戦を前に、とてもワクワクする気持ちでいます。試合をするのが楽しみで仕方ないです。自分自身もチームもいい状態ですし、しっかり準備できています。勝利できるように頑張ります」

Q:神戸の強みについて。その強みを上回るために必要なことは?
「神戸の強みは分かっています。どう準備しているかはここでは言えませんが、明日の試合を見て欲しいです。神戸の強みについては、スタッフや選手にも話をしています。どういうところを消していけば良いかは話をしています。コミュニケーションを取って、全員でまとまって戦えば、勝利できるのではないかと思います」

Q:今季の古橋選手は特に好調だが、どう見ている?
「古橋選手は、いま一番良い時期を迎えているのではないかと思います。裏への飛び出しに特長がある選手ですが、そのプレーを消しながら、僕たちがケアして点を取られなければ、負けはありません。古橋選手は神戸を代表する選手ですし、日本代表にも選ばれています。本当に素晴らしい選手だと思っています」

Q:刺激を受けた部分や交流など、イニエスタ選手とのエピソードはありますか?
「イニエスタ選手は素晴らしい選手です。常にグラウンドでリーダーシップを発揮していました。選手にもよく声をかけていました。僕はスペイン語で会話もできたので、イニエスタ選手とは話もできました。復帰を嬉しく思います。明日、セレッソのユニフォームを着て試合ができることは楽しみですし、試合後はユニフォームの交換ができたらなと思っています(笑)」

Q:前節について。ビルドアップがうまくいっていない部分もあったが?
「前節に関しては、お互い、いいところを消し合うような試合になりました。ビルドアップもお互い、うまくいなかったと思っています。その中で、僕たちは運悪く相手にボールが渡ってしまい、失点しました。ビルドアップに関しては、今週も含めてずっと練習しています。明日も続けてやっていけたらと思います」

Q:負傷者も出ているが、練習や実戦を通して連係を高める工夫について
「セレッソには素晴らしい選手が集まっています。けが人が出ていることは残念ですが、どの選手が出てもチームの力は落ちません。練習でもみんなで話し合っていますし、全員で同じ方向を向いてやれています。(負傷者が出たことで)チャンスを得る選手もいます。それがチームの底上げにもなります。そういった競争で、チーム力は向上していくと思います」

Q:チアゴ選手とのCBコンビについて。サポーターの間で“チアダン”というニックネームが付いていることはご存知か。

「それは知りませんでした(笑)親しみを込めてそう呼んでいただけるなら嬉しいです。僕とチアゴ選手だけではなく、CBは全員仲良く練習でも競い合っています。それがチームのプラスになり、高まっていくと思っています。勝利につながれば、僕とチアゴだけではなく、CB全員の勝利です。その争いがシーズンの最後まで続いていくと思います」

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