桜なでしこ物語【第2章】| 第30回 巻き返しならず、厳しいシーズンに

巻き返しならず、厳しいシーズンに

 2018年、念願のなでしこリーグ1部に挑んだセレッソ大阪レディース。リーグ前半戦の9試合は予想通り厳しい結果に終わったが、夏のインターバルをはさんでの後半戦についてはポジティブな気持ちがあった。

「後半戦は、確実に前半までの戦いとは違うものになると思います。1部残留もかかってくるので、勝つことが大事になってくる。夏を過ごしたあとは、毎年よくなる傾向、右肩上がりになっていくので、夏をどう過ごすかにかかっている。それは今までも何度もやってきていることなので、みんなそれぞれに手応えがあるはず」

 と、話したのはキャプテンの林 穂之香だった。前年2017シーズンからゲームキャプテンとしてチームの先頭に立ってきた林。後半戦を戦う上でのポイントはメンタルだと話していた。

「(開幕戦の)ベレーザ戦は、挑戦する気持ちがみんなの中にあって、雰囲気が今までとは違いました。そういうものをどの試合でも出していけたらいいけど、まだそこまでではなくて……。(2017年の)皇后杯で負けたレッズには絶対負けたくないとか、そういうのは点々とあるんですけど。どうすれば毎試合ベレーザ戦のような雰囲気に持っていけるのか、自分がどうやったらチームのみんなをそういうふうに持っていけるのか。自分だけではなくて、全員の共通の思いにしていくことが必要です。シーズンが始まったころは、あせりとか、どうしようというのがあったんですけど、これが今の実力だというのが、3試合目か4試合目ぐらいではっきりわかりました。でも、残留は絶対にできると思っていますし、前半勝てなかった相手にも、次にやるときは勝つチャンスは出てくると思います。日体大(FIELDS 横浜)とか、絶対に落としたらいけない試合を取れるかがポイントになってくると思います」

 それまでのシーズンも、スタートで苦しみながら経験を積み、夏のインターバルで鍛えて挽回につなげてきた。しかし、1部の壁は思った以上に高く、分厚いものだった。善戦はしても勝ちきれなかった。もっと成長しなければ、追いつき追い越すことはできない。そう痛感させられた。
 なでしこリーグ1部で18試合を戦い、2勝2分14敗で10位、1シーズンでの2部降格となった。リーグカップ、皇后杯でも結果はふるわず、非常に厳しいシーズンになってしまった。

文・横井素子

 

2018年10月24日 マイナビベガルタ仙台レディース戦、矢形海優の先制ゴールに笑顔を見せる


しかし逆転され1-2の敗戦に。勝ちきれない試合が続くシーズンになった





2018年リーグ最終節(11月3日)、ヤンマースタジアム長居で日テレ・ベレーザと対戦。

宝田沙織が相手と競り合う。結果は0-3だった。



キャプテンとしてチームを引っ張った林 穂之香。残留を信じて戦った。