【Match Preview】逆転でのプレーオフステージ突破へ。カギを握るのは、先制点と、90分の中での意思統一
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いよいよトーナメント方式に入った2019JリーグYBCルヴァンカップ。Cグループ首位通過を果たしたセレッソ大阪は、Bグループを2位で通過したFC東京とのプレーオフステージに挑んでいる。その第1戦、敵地に乗り込んでの一戦は0-1で敗れた。
アウェイゴールを1点も奪えなかった誤算はあったが、「悪い結果の中でも最低限の結果は出せた。十分、僕たちが勝ち上がるチャンスはある」(藤田直之)と選手たちは誰一人プレーオフステージ突破を諦めておらず、チーム全体の士気も高い。
決着が付く第2戦。カギを握るのは、先制点と、90分の中での意思統一か。セレッソが90分の中で勝ち上がるには最低でも2点が必要であり、延長戦に持ち込むにしても、1点は必要。無得点では勝ち上がれないだけに、どこかの時間帯で攻撃的に出る必要はある。これまで、ルヴァンカップにおけるホームゲームは、いずれもアグレッシブな姿勢で試合に入り、前半の内に先制点を奪っている。この試合でも、そういった試合の入りを見せることができれば、試合の主導権も握れるはずだ。
もっとも、リスクを冒し過ぎて守備に穴を空けてしまえばプランも崩れてしまうだけに、攻守のバランスや、攻めている時のリスク管理も重要になることは言うまでもない。今、試合がどういった状況なのか、チームとしてどのように試合を運んでいきたいのか。11人全体の共通理解を、逐一、ピッチで持ちながら試合を進めていくことが求められる。
今季のルヴァンカップでは、ここまで多くの選手が出場しており、総力戦で勝ち上がってきた。その過程において、カップ戦での活躍がロティーナ監督に認められ、リーグ戦でのポジションを掴んだ選手も多い。今季のチームを構築していく上で、「カップ戦が果たした役割は大きい」(ロティーナ監督)だけに、ここでその歩みを止めてしまうのは惜しい。
何より、「もう一度、カップを掲げたあの景色をみんなで見たい」(水沼宏太)という強い意欲がある。初の古巣戦となった第1戦で奮闘したGK圍謙太朗は、第2戦に向けて、「勝ちます!」と言葉に力を込める。「相手というより、今回は自分たち次第。相手に合わせるのではなく、相手を圧倒する気持ちが大事。こっちが躍動してやろう、という勢いで入れば、相手を飲み込むことができる」と試合を見据え、「ここで自分たちが逆転でプレーオフステージを突破できれば、選手層も厚くなるし、リーグ戦にもつながる。チーム全体の今後にもつながる大事な試合」とこの一戦の重要性を熱く語る。
国内外、どのカップ戦を見ても、平坦な道を歩んで頂点まで上り詰めるチームはない。逆境を跳ね返す力が、今のセレッソにはある。2年ぶりのルヴァンカップ奪還へ、チームとして、総力で乗り越えたい壁だ。
■ロティーナ監督
Q:第1戦から継続するところ、変えるところは?
「もちろん、勝たないといけない状況なので、より攻撃する必要はあります。強力な攻撃陣を擁している相手に対し、点を取りにいきながら、ディフェンスにも気を付けることは簡単なことではありませんが、この状況を乗り越えて、プライムステージに進みたいと思います」
■松田陸
「僕たちは勝つしかない。勝たないと上には行けない。失点したら難しくなる中で、どう点を取りに行くか、ということはあるけど、2点を取って勝つチャンスはある。今のチームは、誰が出ても勝てる自信はある。全員がいいトレーニングをして、いいパフォーマンスを見せている。次はホーム。ホームでは勝たないといけないし、全員で力を合わせて上に進みたい」
■水沼宏太
「上に進むためには勝たないといけないし、上に行きたい気持ちをみんなが強く持っている。その気持ちをピッチで体現したい。タイトルも意識しているし、ここで負けたくない。次はホームでできる。そのアドバンテージは絶対にある。試合に向けていい準備をして、自分たちからアクションを起こすサッカーをしたい」