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【10/29 大宮戦】Match Review

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柿谷のゴールなど大宮を下し、リーグ戦3連勝! 10月公式戦負けなしで乗りきる J1第31節は、4日前に行われた第97回天皇杯準々決勝と同一カード。セレッソ大阪は、大宮アルディージャとの再戦に挑んだ。天皇杯では、主にカップ戦で活躍してきたメンバーで構成していたセレッソだが、今回の一戦では、最近のリーグ戦で名を連ねていた選手たちが先発。第30節ヴァンフォーレ甲府戦と同じ顔ぶれが並んだ。また、天皇杯でゴールを決めた福満隆貴や澤上竜二のほか、山村和也らが控えメンバーに入った。 1週間前に続き、台風の影響で、試合直前まで風雨が強かった、キンチョウスタジアム。前半途中の一時を除き、天候こそ回復したのだが、水含みのピッチコンディションのなかで行われた試合は、序盤からお互いにボールを運びにくい状況となる。そこで、ロングボールを多用してくるカウンターを狙ってくる大宮に対して、セレッソは、「みんなそのピッチ状況に合わせてサッカーができた。シンプルにするところはシンプルにして、つなぐところはつないでいくというメリハリが、しっかりできていた」と清武弘嗣。さらに、「グラウンド状態のこともあったので、球際と出足というところが前半のすべてだった」と水沼宏太もいうように、これまでの戦いと同じく、球際の強さをしっかりと出して、相手を押し込む。そのなかで、18分には大宮のマテウスが、マテイ ヨニッチへのラフプレーで一発退場。これで数的優位となったセレッソ。31分、先制に成功する。 試合を動かしたのは、過去の大宮戦2試合、そして、前節の甲府戦でも威力を発揮した、セレッソの今季の強み、セットプレーからだった。左サイドからソウザが蹴ったコーナーキックは、直接ゴール方向に。これが相手DFに当たって大宮ゴールに吸い込まれていった。「セットプレーで点が入ったら、優位に立てると思いますし、そういうのは1つの今のセレッソの武器」と戦前から清武も言っていたとおりに、理想的な形で、セレッソはリードを奪った。 そこからは、桜色の戦士たちの攻撃がさらに加速。1-0で折り返した後半も、主導権を握って攻勢を展開すると、55分、貴重な追加点を獲得。その形もセットプレーだった。右サイドで、丸橋祐介が左足で蹴ったコーナーキックのボールは、大外にフリーで待っていた柿谷曜一朗にわたる。これを桜の8番を背負う男が、冷静にゴールゲット。柿谷のリーグ戦3試合ぶりとなる得点で、リードを広げた。 ただし、その後は、「決めるべきところで決められれば、もっと楽な試合になった」と水沼もいうように、「相手が1人少なかったことで、チャンスはたくさんあった」(柿谷)なかでも、ダメ押しとなる3得点目が奪えない。杉本健勇やソウザ、柿谷らのシュートがことごとく大宮GK加藤順大の好セーブにあい、もやもやとした雰囲気にもなっていくと、72分、一瞬の隙から失点。オウンゴールにより1点差に詰め寄られた。そこから、J1残留のために勝ちに来た大宮の反撃に手こずるところもあったセレッソだが、77分に田中裕介を入れて立て直しを図り、アディショナルタイムには福満も投入。シュート20本で2ゴールのみと、決定力には課題を残したが、しっかりと難敵・大宮に勝ちきり、リーグ戦3連勝。順位も3位に浮上した。これが2017年最後となったキンチョウスタジアムでの試合は今季15勝1敗。桜の聖地で圧倒的な強さを発揮することができた。 悔しい1失点があったとはいえ、「相手に1点を取られても、最後まで我慢して勝ちきるということが大切」と水沼もいうように、この終盤戦において、結果を出せたことに価値がある。そして、次週はいよいよ、悲願のタイトル獲得がかかる、JリーグYBCルヴァンカップ決勝。そこに至るまで、同準決勝のガンバ大阪戦から10月は5勝1分け負けなしで来ることもできた。「また新しい歴史を刻める時間が、あと1週間に迫ってきたが、いい姿を見せるために、いい準備をして、高い集中力を持っていけるように最善を尽くして準備します」と尹晶煥監督。桜色の戦士たちは一丸となって、「俺らにとっては本当に特別な一戦」(柿谷)へと向かっていく。

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