2026明治安田J1百年構想リーグ第3節

2026明治安田J1百年構想リーグ

2026.2.22

セレッソ大阪

櫻川 ソロモン (90+5')

1

HOME

FULL TIME

2

0-0

1-2

サンフレッチェ広島

ジャーメイン 良 (55')

東 俊希 (90+7')

ヨドコウ桜スタジアム

21,013

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

今季初のヨドコウ桜スタジアム開催。後半アディショナルタイムに櫻川ソロモンのバイシクルシュートで追い付くも、直後に勝ち越されて悔しい敗戦


今シーズン初勝利を手にしたアビスパ福岡との明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第2節から中6日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、サンフレッチェ広島との明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第3節に臨んだ。今シーズン初のヨドコウ桜スタジアムでの開催となった今節はチケット完売。熱気に包まれた中でキックオフを迎えた。

前節は体調不良で帯同しなかったアーサー パパス監督も復帰。先発は前節と同じ11人が並んだ。開始2分、櫻川ソロモンが右サイドの奥でキープしCKを獲得。良い入りを見せたが、前半は広島のプレスの圧力を受けて前進に苦しむ展開に。広島に左右を広く使われクロスからピンチも招く。22分には決定機も作られたが、ここは相手のシュートを大畑歩夢が戻ってスーパークリア。最後はアクロバティックな体勢になりながらも懸命に足を伸ばして防いだ。続くCKからの広島の決定機も最後のシュートを大畑がゴール前でクリア。「GKのポジション的にファーが空いていたので、ファーを消すことを考えていたら、体が勝手に動いた感じです」(大畑)と振り返る2度のビッグプレーだった。25分には、その大畑のクロスからチアゴ アンドラーデがニアでヘディング。ただし、セレッソにとって前半のシュートはこの1本のみ。保持率こそ上回ったが、前半は効果的に相手陣地に入っていくことができなかった。それでも、際の攻防も含めて失点ゼロで防いだことで、後半につなげることができた。

後半開始から井上黎生人に代わり畠中槙之輔がCBに入る。前半とは変わり、後半は中盤の空いたスペースでボールを持てるようになり、広島陣地に入っていく回数が増え始める。52分には大畑のフィードを櫻川が頭で逸らし、背後へ抜け出したチアゴがそのまま持ち込みクロス。前半には見られなかったスペースを取る攻撃でチャンスを作る。ただし、セレッソが盛り返し始めたこの時間帯で、広島に先制される。荒木隼人のロングキックに対応した畠中が鈴木章斗に競り負け、こぼれ球を拾ったジャーメイン良に左足でミドルシュートを決められた。追いかける展開となったセレッソは、ここから矢継ぎ早に攻撃の選手を投入。64分、横山夢樹が左ウイングに、76分には中島元彦とイェンギ クシニが入り、システムを4-4-2に変更。昨シーズンはあまり見られなかったFWを並べる形について、「通常であれば、ソロモンのところにイェンギを入れるのですが、ソロモンが素晴らしいパフォーマンスを見せていたこと、FWをもう一人入れることで、相手のCB陣にエラーを起こせると思って2トップにしました」とパパス監督はその意図を語る。櫻川自身、「効果的だった」と振り返ったこの采配により、後半の終盤はセレッソが立て続けにチャンスを作る。90分には柴山昌也のスルーパスを櫻川が落とし、後方から入ってきた香川真司がGKと1対1のシーンを迎えた。決定的なシーンだったが、左足で流し込んだシュートはわずかに枠を外れた。ピッチを叩いて悔しがる背番号8。その熱が伝播したか、90+5分にも、今度は登里享平がペナルティーエリア内に進入して決定機。ここは仕留めることができなかったが、直後に同点ゴールが生まれた。ディオン クールズのロングスローに対し、相手DFのクリアが後ろに流れると、櫻川が胸トラップからボールを浮かせてバイシクルシュート。「落とす選択肢もありましたが、自分が決めてチームを引っ張りたい。その気持ちでゴールに入れようと打ちました」と振り返った見事なゴールが決まり、セレッソが土壇場で同点に追い付いた。ただし、PK戦に突入かと思われた試合はラスト、広島の猛攻を受けて90+7分に勝ち越しゴールを許す。2点目を取りにいくのか、同点のまま終えるのか。一瞬の逡巡があだとなり、試合を締めることができなかった。

「引き分けでオーケーと思っていた選手はいなかったと思います。でも結果的に見たらもったいない試合の終わり方になりました。そこはみんな感じているので、チームとして共有して消化できればいいと思います」と振り返ったのは畠中。チーム全体で最終盤の戦い方をどう統一するかは今後の糧としたい。「現在地が見える試合になる」(パパス監督)と臨んだ今節は悔しい結果に終わったが、劣勢でも失点ゼロでしのいだ前半の守備。新たなオプションも増えて反撃姿勢を強めた後半の攻撃。今後へ向けて収穫を得たことも確か。中5日で臨む次節のV・ファーレン長崎戦で勝利するために、チーム全体で攻守に高めていきたい。

監督コメント

■アーサー パパス監督

「終え方が難しい試合になりました。同点に追い付いたことは良かったですが、あそこで終えないといけなかったです。リードされた状況から追い付くまでのメンタリティは選手たちを称えないといけないですが、少なくとも1-1で終えないといけない試合でした」

Q:今節の前には、「チームの現在地が見える試合になる」という言葉もありました。前半は相手の圧力を受ける時間が続きましたが、その中でも無失点で耐えて折り返しました。後半は時間の経過とともにスペースでパスを受ける回数も増えて、決定機も作って追い付きました。今日の試合について、中身の部分はどう評価されますか?
「前半に関しては、ボール保持のところで勇気を持ってプレーできていませんでした。動き直すこともできていませんでした。常に状況は変わる中で、(ボールを動かすために)もっと効果的にプレーしないといけなかった。それができた時は、相手のプレスを簡単にはがして突破できていたシーンもあったので。後半に入ってから距離感を修正して、ボールを持っていない選手もハードにランニングできるようになり、動き出しも良くなりました。マンツーマンで来る相手に対しては、そのような動き出しが必要です。スペースはそこから空いてきました。ただし、そのような後半に関しても、もっとチャンスの数を増やさないといけなかった。最初のプレスをはがした後、そこから動き出すこと、ボールを前に送る回数をもっと増やしていかないといけなかった。1失点目は、浮き球のボールに勝たないといけないところで勝てなかったところから始まりました。ただ、失点してからも、こちらも十分にチャンスは作れると思っていました。巻き返そうと思って前線の選手も増やしました。ただ、試合を締めるところのメンタリティは、まだまだ取り組んでいかないといけません。デュエルをした時に、コーナー付近で倒れていたらいけない。止まらずアグレッシブにいかないといけない。そこで負けてしまったと思います」

Q:後半31分にイェンギ クシニ選手を投入して以降、システムを4-4-2に変更されました。前線にFWを並べる形は、昨シーズンはあまり見られなかった形ですが、その形を選択した理由について。また、途中出場の横山夢樹選手が良い突破からチャンスも作ったが、彼が見せたプレーについて
「1つ目の質問に関しては、ソロモンが素晴らしいパフォーマンスを見せていたからです。通常であれば、彼のところにイェンギを入れるのですが、FWをもう一人入れることで、相手のCB陣にエラーを起こせると思って2トップにしました。夢樹に関しては、彼の仕掛ける姿勢はまさにウイングに求めているプレーです。我々には期待の若手がたくさんいます。こうした難しい状況でも起用することは怖くないですし、成長していって欲しいです」

Q:2トップに関しては、今後も選択肢に入っていきそうですか?
「全ての選択肢がありますが、0-1で負けている状況で、より攻撃に転じないといけない、ペナルティーエリアに人数をかけないといけない。そういった状況になった時に、今年は(打開する)クオリティを持った選手がいるので、昨年とは違う選択肢も可能になります」

選手コメント

■櫻川 ソロモン選手

Q:直後に勝ち越されたことで喜びも半減かとは思いますが、同点ゴールは素晴らしいバイシクルシュートでした。あの場面を振り返ると?
「落とす選択肢もありましたが、自分が決めてチームを引っ張りたい。そういう気持ちで無理やりゴールに入れようと思って打って、それが入って良かったですが、チームとしてクロージングのところはしっかりやらないといけないと思います」

Q:追い付いた後の時間帯について
「もう一回、映像をみんなで確認して、どこに問題があったのか(考えたい)。(最後のシュートに至る)前のプレーも含めてチームで振り返って、修正したいです。監督もクロージングところで指示はしていたので、みんなで意思統一できればもっと良くなると思います」

Q:イェンギ クシニ選手が入って以降は2トップになったが、2人でプレーした感覚は?
「点を取りに行かないといけないシチューションだったので、効果的な交代だったと思います。イェンギの後ろに僕がいたり、イェンギ一人だとなかなか難しかったと思うので、良い交代だったと思います。その結果として同点に追い付けたと思います」

■大畑 歩夢選手

Q:前半のスーパークリア2つについて
「GKのポジション的にファーが空いていたので、ファーを消すことを考えていたら、体が勝手に動いた感じです」

Q:前半は押し込まれる展開が続きましたが、失点ゼロで終えたことは今季の良さでもある?
「そうですね。昨年なら失点していたと思いますが、あの展開でも失点ゼロで折り返せたことは良かったです。ただ、後半に2点を取られたので。上位を目指す上で広島さんは勝たないといけないチーム。自分たちの立ち位置として、まだ上には行けないと思いました」

Q:前半は苦しめられた一方、後半は自分たちでボールを握りながらチャンスも作って盛り返しました。広島と対戦した肌感覚として、どのような思いがありますか?
「強いですね。あの時間帯で自分たちが点を取って追い付いたらPK戦にいくと思うのですが、もう1点を取りに行く姿勢も含め、上位のチームだなと思います。チャンスは作れましたが、決め切るところはまだ足りていないので、そこはまた練習からやっていきたいです」

■田中 駿汰選手

Q:勝ち越された結果の受け止めについて
「もっと上手くやらないといけなかったです。判定どうこうもありますが、その前に自分たちでやれることもあったと思います。自分たちに矢印を向けたいです」

Q:追い付いた後の時間帯について
「時間はなかったですが、勢いは出ていたので、もう1点取りに行く意識はありました。結果論になってしまいますが、それで失点しているので、悔しさはあります」

Q:前節に続いてCBでのプレーになったが?
「どこで出ても与えられたポジションで引っ張っていく気持ちなので、どこで出ても気持ちは変わりません。1失点目は自分の股を通された形。ブロックできたシーンだったと思うので、しっかり反省しないといけないと思います」

■畠中 槙之輔選手

Q:今節は、「やれる」という思いでメンバーに入った形ですか?
「そうですね。監督の判断としても自分の思いとしても、やれる状況だったので、ベンチに入りましたし、途中からも出ました。アクシデントという形で後半から出ることになりましたが、いつ出てもいいように準備して、試合前から気持ちも作っていました」

Q:前半は攻撃の回数が少なかったですが、後半は左サイドからチャンスも作って、終盤は香川選手や登里選手の決定機もありました。課題とやれた部分と両方見られた試合になったと思うが?
「(勝つ)チャンスはゼロではなかったので、こういう試合を勝ちに持っていけたらチームとしての成長につながったと思います。ただ、僕が入ってから2失点したという部分では自分の責任です」

Q:追い付いた後の試合運びについては、シンプルにクリアして試合を切って、1-1のPKでオーケーという判断もあったとは思うが?
「引き分けでオーケーと思っていた選手はいなかったと思います。でも結果的に見たらもったいない試合の終わり方になりました。そこはみんな感じているので、チームとして共有して消化できればいいと思います」

■横山 夢樹選手

Q:加入後、最も長い時間出場して、持ち味を発揮する場面も多かったが?
「J1で初めてちゃんと試合に出て、ドリブルはJ1でも通用すると自信になりました。それをこれからどう結果に結びつけるかが一番重要なので。ドリブルだけできても意味がないので、どうアシストやゴールにつなげるか、次はそれを考えながらプレーしたいです」

Q:横山選手がボールを持って相手と1対1になった瞬間、スタジアム全体が期待感で満ちた雰囲気を感じたが、ヨドコウ桜スタジアムでプレーした感想は?
「J1の雰囲気を感じました。セレッソはもちろんアウェイのサポーターも含めて臨場感ある雰囲気だったので、プレーしている身としては嬉しかったです。『J1に来たんだな』と実感しました。これからスタメンも奪っていきたいですし、チームのために貢献したいです」

■登里 享平選手

Q:前半はペースを掴めず攻め込まれたが、後半は終盤に決定機も作りました。広島は強かったですが、こちらもやれた部分はあったと思います。この試合をどう振り返りますか?
「前半はボールの動かし方など課題もありましたが、我慢しながら0-0で折り返して。後半、自分が入った中で勝ち切れずに最後に負けてしまったので、情けないと思います」

Q:同点ゴールにつながったロングスローの前でのゴール前への進入など、チャンス構築という部分では、登里選手らしさも出ていたと思うが?
「もうちょっと相手のウイングバックを引き出しながらできたら良かったです。ハーフスペースも空き始めて、(中島)元彦がそのスペースに入って前進できたシーンもありました。ユメ(横山)と一緒に入ったのですが、もっともっとグループで崩せれば良かったです。ユメに関しては1対1でも行けますが、横に付いてあげるだけで選択肢も増えて、もっと脅威になると思うので、もっと自分がサポートしたかったですが、今日はそれ以前の球際だったり、自分自身、(試合への)入り方が良くなかったです」

Q:ファウルに見えた部分もありますが、勝ち越しゴールにつながった場面で競り負けたシーンも自分自身に矢印を向ける?
「そうですね。言いたいこともありますが、自分自身に向けたいです。その前のプレーの選択もそうですけど、攻めにいけるスペースがあったので、つなぎにいったのですが、結果的にそれで(勝ち越しゴールにつながる流れになった)。クリアするのも一つだったのですが、相手のストロングでロングスローもあったので、マイボールにしようと思いました。落ち着かせて攻撃に転じることができなかった。もっと押し込む作業や攻撃の起点にならないといけなかった。今回はできていないことが多かった。こういう試合こそ、途中出場の選手がカギを握るので、そこで役割を果たせなかったことは自分の問題です。しっかり反省してやっていきたいです」