第30節
2025明治安田J1リーグ
2025.9.20土
セレッソ大阪
ルーカス フェルナンデス (41')
1
HOME
FULL TIME
1
ヨドコウ桜スタジアム
1-1
0-0
柏レイソル
細谷 真大 (25')
ヨドコウ桜スタジアム
18,938人
明治安田サポーティングマッチ
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■アーサー パパス監督
「両チームとも特長を出そうとしたゲームでした。そこに関してはリスペクトもあります。失点してからの我々のリアクションは良かったと思います。点を取ったところも素晴らしかった。残念なところは、お互いに特長を出した中で、チャンスの質、より決め切れる形を作ったのは我々の方だったと思うので、決め切れなかったことは後悔するところです。柏と第3節で対戦した試合からチームは成長したと思います。ただ、こういった試合をしっかり勝ち切ることが目標なので、引き分けで満足することはできません」
Q:後半は柏に左右に揺さぶられて、押し込まれる時間も長かったですが、監督が言われたように、前後半を通じて明確な決定機の数ではC大阪が上回った試合だったと思います。今日、できたこと、課題になったことは?
「前節の福岡戦もそうですが、自分たちがやるべきことをできるかどうか。それができないと、後半開始から20分間のような展開になってしまいます。後半は、キックオフの後から強度が感じられなかった。相手チームはボールを大事にするチームなので、そういう形で入ってしまうと、難しい試合になってしまいます。上位を狙っていくためには、自分たちがやるべきことを表現し続けることが大事です。自信を持って言えることは、調子が良い時は、どのチームよりも優れていると思います。ただ、それをやり続けることが課題だと思います」
Q:試合の序盤から相手のビルドアップに対してプレスをかけようとしていたと思います。相手の1トップにもCBが激しく寄せるよう求めていたが、今日の守備について
「先ほどの答えとも重なりますが、自分たちがやらないといけないことをしっかり出すことが大事です。プレッシングをかけるときも、中途半端に行かない。行くと決めたら行く。一人だけではなくて、一人が行ったらそれに連動して全員が行く。ちゃんとできれば、うまく奪えます。福岡戦で勝利できた理由もそうですし、今日もプレスが全員でできている時は、チャンスにつながっています」
Q:前節の福岡戦に続き、今日もアシストでゴールに貢献した柴山選手について。余裕のあるプレーが見られ、自信も付いてきたように見えるが?
「ハードワークしているところ、自信を持ってプレーしている姿は、自分も嬉しく思います。自信を持ってプレーしている時のシバは、誰にも止められません。後はこれを継続し、より成長していこうとする意欲を持って取り組むことが、さらなる成長につながると思います」
選手コメント
■ルーカス フェルナンデス選手
Q:激闘でしたが、試合を振り返ると?
「良い試合だったと思います。相手のクオリティーも高かったですし、相手に支配された部分もありましたが、我々も最後まで集中して守れていました。そこから決定機も作ったので、勝つチャンスもありました。ただ、この勝点1を前向きに捉えたいと思います」
Q:チームとして左サイドで崩し、最後はルーカス選手が決めたゴールは美しかったが?
「我々のチームとしての特長がすごく出た得点でした。相手のプレスをしっかりかいくぐって、ビルドアップからのゴールでした。はがして、そこから速い攻撃につなげて、良いチャンスを作って、それをゴールにつなげることができました」
Q:少し角度はなかったと思いですが、コースはしっかり見えていた?
「トラップは思ったほど上手くはいかなかったですが、シュートは狙い通りに決めることができました」
Q:最後、本間選手の決定機を演出したシーンについて
「吉野選手も見えていたのですが、彼はオフサイドの位置にいたので、逆サイドにいた本間選手に出すことを選択しました。あのシーンだけではなく、決めるチャンスはあったので、そこで決め切れず、勝ち切れなかったことは悔しいです」
Q:8月の神戸戦、広島戦に続き、上位相手に良いゲームをしながら勝ち切れない試合が続いていますが、次節の鹿島戦へ向けて
「どの試合も勝つチャンスがあった中で勝ち切れなかったことは悔しいです。鹿島は特に彼らのホームでは強いと思いますが、リスペクトしつつ、勝利を狙って挑みたいです」
■柴山 昌也選手
Q:前節の2得点もあり、少しリラックスして臨めましたか?
「自信の部分では、あの2点で、良いイメージでこの試合にも臨めたかなと思います」
Q:というのも、ゴール前でのプレーが研ぎ澄まされている印象を受けました
「そうですね。(得点につながった)ルーカス(フェルナンデス)に出したパスも、(その後の決定機につながった)チアゴ(アンドラーデ)に出したパスも、良いラストパスを出せたと思います。ただ、立ち上がりのシュートを決めたかったです。そこで自分が決めていれば、この試合も勝てたかも知れないので、決めたかったです。もう少し冷静になるべきだったと思います」
Q:試合展開としてはいかがでしたか?
「ボールを持たれる時間は長かったですが、守備から入って、カウンターは自分たちの強みでもあるので、相手に持たせながら、カウンターは狙っていました。実際、良いチャンスは作れたと思います」
Q:守備では、相手のボランチを消しながらCBを追い込む守備もやっていたが、だいぶ頭も疲れたのでは?
「特にブラジル人選手3枚が前にいる時は、攻撃面で馬力もありますが、その分、自分が(守備で)カバーする部分も多少増えますが、相手にうまくボランチを使われても、自分がプレスバックで戻ることは意識しました」
Q:試合に出続けるためには、守備も大事になる?
「そうですね。走らないといけないですし、自分は走れると思っているので、走力でも貢献したいです」
Q:後半は押し込まれる時間もありながら、2点目が取れそうなチャンスもありました。結果はどう受け止めていますか?
「柏は上手かったですし、常にフリーマンを1枚作って、プレスに行ってもそこを使われてはがされる場面はありましたが、その中でも自分たちにチャンスはかなりあったので、決めていれば勝てたと思います。自分たちの決定力次第だなと思ったし、そこは課題です」
■大畑 歩夢選手
Q:柏のプレッシャーも感じる中での入りになった?
「進藤選手も復帰して、新加入選手3人と新たなディフェンスラインで臨んだ中で、連係面では少し課題も残りましたが、(失点しても)追い付けると思ったので、すぐに気持ちを切り替えました」
Q:得点シーンでは、左サイドをうまく崩して、大畑選手がドリブルで持ち運ぶ中から生まれました。狙いを出せた?
「(チアゴから)ボールを受けた時にパッと浮かんだ自分の考え、プランが、あの場面では理想通りに発揮できました」
Q:外だけではなく、内側に入っても周りとうまく関われる良さが出ましたね。
「そう…かもですね(笑)」
Q:最後まで動いて戦っていました。奪えるボールは奪ってやろう、という意志も感じられたが?
「そうですね。自分のところで奪うことは意識しながら走っていました」
■進藤 亮佑選手
Q:勝点1をどう受け止めていますか?
「後半は特に、相手に押し込まれてプレスもかからずでしたが、守備は我慢できました。収穫を挙げるとすれば、それは収穫だったと思います」
Q:アウェイでの対戦時も後半は押し込まれて左右に振られて苦しい展開でしたが、今日は耐えることができた?
「アウェイで対戦した時からの違いで言えば、そこでしっかりしのげたこと。ただ、それでOKではなくて、そこまで運ばれた事実はあるので。柏のボール運びは規律正しく、とてもトレーニングされているなと思いました。僕はミシャサッカーをやっていたので、そこに立たせて、そこに走れば、空いてくるよね、ということは感じながらプレーしていましたが、1人で他の9人の配置を動かすのは無理なので、ゴール前でどっしり構えて、体を張ることにシフトしました」
Q:あの展開でも耐えたことで、こちらのカウンターから決定機もありました
「そういう狙いでしたね。我慢して。前線のクオリティーはウチもかなり自信はあるので。良い形でボールが入れば、決定機は作れます。ただ、ディフェンスラインはきつかったです」
Q:失点につながった場面を振り返ると?
「しっかり映像を見て反省します。(福井)光輝にはパススピードの部分を伝えました。ただ、僕も『(パスが)出て来ないだろう』と準備が悪かったところもありました。受けた後も、ああいう状態なら、もう一つ前のハットンを見ないといけなかったし、僕が出したパスもバウンドになって、技術的なクオリティーも足りなかった。結果的にああなるのであれば、ラフに前に蹴って裏返すことも必要だったので、失点の責任は僕にあります」
Q:その後はチームとしてもしっかりリカバーし、得点シーンではうまく背後を取りました。一つはがせば決定機までいける、と
「相手も前から来ていましたが、僕らの3トップに対して相手は3バックだったので。7対7と、3対3ができていた状態だったと思いますが、それなら7対7をすっ飛ばして3対3に持ち込んだ方がいいので。前線のクオリティーは高いので、その形にどう持ち込むか。そこは上手くいった部分もありますし、トレーニングでもっと高めたいです」
■本間 至恩選手
Q:最後の決定機は、柏のGK小島選手も「駆け引きがあった」と話していましたが、あの場面を振り返ると?
「駆け引きはありましたが、決めたかったです。ルーカスの良いパスから、ヨシくん(吉野)と自分が2枚、スプリントして裏に抜け出して。(ボールを受けた時に)時間があって、考え過ぎたなと思います。最終的には、一回フェイントをかけてコジくん(小島選手)の体を倒したので、冷静に流し込みたかったです。倒したまでは良かったですが、コースは誘われたというか…。でも絶対、決めないといけないシーンだったので、サポーターの皆さんに申し訳ないですし、これから結果で返すしかないと思います」
Q:小島選手は「最初はニアを空けて、そこに誘ったけど、乗ってこなかった」と話していたが?
「そうですね。ニアは空いていましたが、一回、フェイントを入れて、そこで体も倒れたので、右のスミに流せば入ったと思いますが、間合いとか、後ろからディフェンスが来ているとか色々考え過ぎて、結局、首のところに当ててしまって…。悔しいとしか言いようがないシュートになったと思います。決め切りたかったです。それが今日の全てです」
Q:後半は柏にボールを持たれる時間は増えて、セレッソは押し込まれて苦しかったですが、常にカウンターは狙っていましたね?
「そうですね。試合前から監督も『相手は3バックだからウイングバックの裏は空いている。そこを狙え』と。その通り、裏はかなりスペースが空いていて、カウンターから何回もビッグチャンスを作ったので、チームとしても決め切ることが課題になりました」
Q:上位相手にあと一歩、という試合が続いています。次節の鹿島戦へ向けた意気込みをお願いします
「チャンスをもらえれば、結果を出す、という気持ちでプレーします」

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互いの特長を出し合った好ゲーム。決定力に課題を残すも、柏レイソルを相手に前回対戦時からの成長を示す勝点1を獲得
敵地で逆転勝利を収めた前節・アビスパ福岡戦から中6日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、3位・柏レイソルとの明治安田J1リーグ第30節に臨んだ。先発は前節・福岡戦から3人変更。畠中槙之輔、吉野恭平、中島元彦が外れ、進藤亮佑、田中駿汰、ラファエル ハットンがスタメンに。そのまま同じポジションに入った。
試合前にはセレッソ大阪レジェンズvs明治安田スーパーレジェンズの「明治安田スーパーレジェンズマッチ2025」が行われ、柿谷曜一朗さんと森島康仁さんのゴールでセレッソ大阪レジェンズが2-0で勝利。多くのサポーターの前で両チームの選手たちが奮闘。熱気にあふれた試合となった。豪華な試合前イベントを経て始まった今節、最初の決定機はセレッソ。2分、香川真司を起点にルーカス フェルナンデス、ハットンとワンタッチでつないで中央を破ると、最後は柴山昌也が左足を振り抜く。良い連係で崩したが、わずかに枠を外れた。9分には柏の山田雄士に中央からシュートを打たれたが、前節に続いて井上黎生人がブロック。この時間帯は柏に押し込まれたが、15分、大畑歩夢のパスから左サイドの背後を取ったチアゴ アンドラーデが突破してクロス。逆サイドからルーカスが飛び込んできてシュート。GK小島の正面に飛んだが、セレッソも両ウイングがゴールに迫る。前からのプレスも狙い、守備での強度も高く、悪くない入りを見せたセレッソだったが、25分、ビルドアップのミスを突かれて失点。GK福井光輝からボールを受けた進藤が中盤へ送ったパスをカットされ、柏にショートカウンターを受けると最後は細谷真大に決められた。それでも、「失点してからの我々のリアクションは良かったと思います」と試合後にアーサー パパス監督も振り返ったように、下を向かずに反撃に出ると、41分、同点に追い付く。福井を起点に井上、チアゴ、大畑とつないで左サイドを崩し、内側のレーンを大畑がドリブルで運び、中央の柴山へパス。受けた柴山が相手を2人引きつけて右サイドへラストパスを送ると、ルーカスが角度のないところから決めた。直後にもセレッソに決定機。相手のパスをカットした香川を起点に中央を破ると、再び柴山のパスから今度はチアゴがシュートを放つも、ここは枠を外れて逆転とはならず。1-1で前半を終えた。
後半は開始から柏にボールを握られ我慢の時間が続く。守備でのプレスもかからず、自陣に押し下げられると、左右に振られて苦しい展開も、「我慢できた」と進藤。ディオン クールズ、大畑がサイドでの攻防で体を張ると、ゴール前でも進藤、井上が懸命にはね返す。62分には小泉佳穂にドリブルで運ばれシュートを決められたが、ここはVARのサポートを受けた主審がオンフィールドレビューをした結果、柏の選手がオフサイドの位置にいてプレーに関与したとされ、得点は取り消しに。66分、セレッソは3枚替え。中島、本間至恩、吉野を投入し、前線からの守備で運動量を増やし、柏に傾いていた展開を押し返しにかかる。73分には、香川が前線に好パスを配球して相手を裏返し、カウンターを発動。クールズの落としを受けたルーカスがドリブルで運び、シュート。GKにセーブされたはね返りを中島が狙ったが、ミートしなかった。試合終盤は再び柏にボールを握られて自陣で守備の時間も続いたセレッソだが、ディフェンスラインだけではなく香川も戻ってクリアするなど、チーム全体で粘り強い守備を続けて柏に決定機は作らせない。すると後半アディショナルタイムに入った90+2分、セレッソに決定機。中島が巧みなキープから右サイドのルーカスに展開すると、ルーカスも前方へ走り出した吉野と本間の動きをよく見て背後のスペースへパス。「吉野選手も見えていたのですが、彼はオフサイドの位置にいたので、逆サイドにいた本間選手に出すことを選択しました」(ルーカス)と絶妙なパスを通し、本間がGKと1対1を迎えたが、アルビレックス新潟時代、ともにプレーしたGK小島にシュートを止められてしまう。「駆け引きはありましたが、絶対、決めないといけないシーンだった。悔しいとしか言いようがないシュートになった」と唇をかみしめた。
試合はこのまま1-1で終了。後半は柏に試合を支配される苦しい展開だったが、無失点でしのいだ守備は収穫。「チャンスの質、より決め切れる形を作ったのは我々の方だった」(パパス監督)と、1試合を通して決定機の数でも柏を上回った。得点を決めたルーカスも、「相手に支配された部分もありましたが、我々も最後まで集中して守れていました。そこから決定機も作ったので、勝つチャンスもありました。勝ち切れなかったことは悔しいですが、この勝点1を前向きに捉えたいと思います」と振り返った。次節は中2日でアウェイでの鹿島アントラーズ戦。「チャンスをもらえれば、結果を出す、という気持ちでプレーします」と本間。準備期間は短いが、しっかりとコンディションを整えて、今節の悔しさをぶつけたい。