第25節
2025明治安田J1リーグ
2025.8.11月
セレッソ大阪
中島 元彦 (13')
ルーカス フェルナンデス (54')
オウンゴール (81')
3
HOME
FULL TIME
1
ヨドコウ桜スタジアム
1-1
2-0
アルビレックス新潟
堀米 悠斗 (2')
ヨドコウ桜スタジアム
18,674人
ヘソプロダクションサポーティングマッチ
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■アーサー パパス監督
「求めていた結果を出せたと思います。開始2分で先制されましたが、その後の反応は求めていたものでした。結果も付いてきましたし、自分たちが求めている、作り上げているフットボールを表現した上で勝ち切れたことが大きかったです。今日のチームのパフォーマンスは良かったので、称えたいと思います」
Q:天皇杯ラウンド16・FC東京戦から先発を6人変えました。特に前線はルーカス フェルナンデス選手以外3人を変えて、中島元彦選手、本間至恩選手、柴山昌也選手が良い攻撃を見せました。先発を交代した理由と彼ら3選手の評価は?
「彼ら以外にも、ディオン クールズ、(井上)黎生人、(福井)光輝も前回から代わりました。交代理由に関しては、夏の暑さもありますし、疲れも考慮しました。強度を保ちたい思いもありました。質問に対する答えとは異なりますが、今日は途中から入った選手が経験値の高い選手になり、彼らを途中から入れることで、落ち着いて試合を運べた印象もあります」
Q:FC東京戦の試合後、「守備で規律正しくできていれば防げた2失点だった」と話していました。今日に関しては、最初の得点は本間選手が素早く切り替えて奪ったところから始まりました。攻から守への切り替えも含め、今日の守備の規律は満足できる内容でしたか?
「開始2分の失点は受け入れられないですが、その後のパフォーマンスはすごく良かったと思います。シュートも26、27本近く打てた印象です。(※公式記録は21本)。新潟さんも勝たないといけないということで、全てを懸けて戦ってきましたが、今日は自分たちが攻守に一貫性を持ってやってきたことをしっかり発揮できたと思います」
選手コメント
■中島 元彦選手
Q:同点ゴールとなった自身の得点を振り返ると?
「トラップして、振り向いてシュートするイメージが最初に出てきたので、テンポよく打てました。いいシュートではなかったですが、運も良かったです」
Q:明治安田J1リーグ第23節・ガンバ大阪戦以来、久々の先発となったが?
「(最近は)ベンチが多かったので、スタメンで出ることの意味も(考えながらプレーした)。ポジションについては、自分ではあまり意識していないですし、出ることに意味があるので、その中で結果を残せたことは、自分にとってはポジティブでした」
Q:古巣ということで、得点後のセレブレーションは控え目でしたか?
「入って、ちょっとびっくりしたのと、(新潟の)GKとも仲が良いので。自分にとってはラッキーでしたけど、彼にとっては不運だったと思うので」
Q:今季5点目になったが?
「もっと決められたかなとは思いますが、特に意識はしていません。いかに良いパフォーマンスを出せるかにフォーカスして、プレーしていきたいです」
■本間 至恩選手
Q:試合を終えた感想は?
「まずチームとして勝てたことが良かったです。気持ちもみんな入っていたし、みんなで戦った結果だと思います。1点を取られても巻き返す力は本物だと示せたので、続けていきたいです」
Q:「もっと圧倒しないと優勝は見えてこない」という話もしていましたが、今日に関しては、攻撃に手応えもありますか?
「そうですね。シュートもかなり打って、CKもたくさんあった中で、3点を取りました。でも、まだまだシバ(柴山)もモト(中島)も自分もシュートチャンスはいっぱいあったし、もっと決められた。個の力をもっと練習から高めていければ、もっと良いチームになると思う。でも3点を取ったことは悪くないし、自分も初アシストを記録して安心したというか、ここからだなと思います」
Q:アシストの場面は、一歩、先に出るスピードが光ったが?
「ずっと練習している形でした。裏を取って、逆サイドのウィングとFWが中に入っていく形は練習通りだったので、監督のおかげです」
Q:1点目も自身が攻から守に素早く切り替えてボールを奪ったところから始まったショートカウンターだったが?
「あれはモトの意外性あるターンからのシュート、あのタイミングで打ったことが全てかなと思います。切り替えに関しては、チームとして当たり前にやらないといけないことなので」
Q:セレッソでの初スタメンが古巣の新潟戦ということで気持ちも入ったのでは?
「そうですね。J1リーグでも初スタメンだったので。結果を残さないと生き残れない世界。良い選手はいっぱいいるので、結果を残していかないとチャンスは減っていきます。今日はアシストですが、一つ結果を残せたことは良かったです。ここからは少し余裕をもってプレーできるかなと思います」
■ルーカス フェルナンデス選手
Q:今日も1ゴール1アシストにオウンゴールも誘発と、素晴らしい活躍でしたね。
「嬉しいです(笑)。何より勝利が大事で、その勝利に貢献できたので。シーズン終盤に向けて勢いをつけるためにも、順位を上げるためにも、重要な勝利でした。この活躍を続けて、もっともっとチームに貢献していきたいです」
Q:試合後、パパス監督は、「暑さや疲労も考慮して、(直近のFC東京戦から)先発を変えた」と話していました。前線の4選手はルーカス選手を除く3選手はフレッシュなメンバーが並んだ中、ルーカス選手は引き続き先発でした。その中でも疲労を感じさせない動きでしたが、自身のコンディションについては?
「確かに厳しい季節ですが、しっかり回復に努めていますし、最後までプレーできたことは個人的にも嬉しかったです」
Q:前線で素早く奪い返して得点につなげた同点ゴールは、チームが取り組んできたプレーを発揮できたのでは?
「そうですね。前からのプレスはすごく練習していますし、奪ったあとはいかに早くフィニッシュにつなげるかも全員で意識しています。あの場面では、モト(中島)が良い場所にいる姿が見えたので、素早く出すことができました。ゴールにつなげてくれて、練習の成果が出せたと思います」
■井上 黎生人選手
Q:加入後初出場、初先発で勝利を飾りました。今の気持ちは?
「ホッとしています(笑)。その一言以外、あまり言葉が見つからないです」
Q:開始2分で失点しましたが、取り返せる空気もありましたか?
「そうですね。素晴らしい選手がたくさんいるので、1点を取れば逆転できると信じていました。そんなに焦りはなかったです」
Q:随所に良いカバーリングもありました。今日の自身のパフォーマンスについては?
「長らく公式戦から遠ざかっていたので、正直、まだコンディションは100%ではなかったですし、それは監督にも包み隠さず伝えました。監督も『徐々に戻していこう』と寄り添ってくれたので、今日は今の自分が出せる100%を出そうと思ってプレーしました。最後は足を攣ってしまったので、あとは(西尾)隆矢とシンさん(畠中槙之輔)に任せようと思って交代しました」
Q:攻撃的な戦い方でハイラインを引くセレッソのやり方にフィットしていける手応えもあるのでは?
「やりがいも感じるし、自分の良さも出せると思います。ラインの上げ下げに関しては、まだちょっと低いと思っています。もっと押し出していかないと、前半の途中ぐらいからは相手に持たれる時間も長かったので、そこは改善点です。ただ、その時間帯も焦れずに失点しなかったことが後半の勝ち越しにつながったと思うので、最低限はできたと思います」
Q:攻撃のビルドアップに関しては、京都時代はどんどん持ち運んでいたが、今日はそこまで狙うことはなかった?
「そうですね(笑)。ボランチ2枚も上手い選手なので、今日は前の選手に簡単に預けることを意識しました。自分は余計なことはせず、前の選手に任せようと。でも、これからそういう(持ち運んでいく)良さも出していきたいですし、(コンディションも)徐々に上げていければと思います」
■香川 真司選手
Q:試合前日の8月10日、セレッソ大阪の前身・ヤンマーディーゼルサッカー部のOBであり、日本サッカー界を代表するレジェンド、釜本邦茂さんがご逝去されました。今節は試合前に黙祷を行い、試合中も喪章を付けてプレーされましたが、どのような思いがありましたか?
「日本サッカー界を引っ張って来られた方ですし、日本代表の歴代最多得点も取られている方。もちろん、一緒にプレーしたことはないですが、そのような日本サッカー界を引っ張って来られた先輩方がいて、僕らがいる。それを再認識しました。Jリーグ全体でリスペクトする気持ちが大事ですし、サッカー界全体として、ご冥福をお祈りしたいと思います」
Q:試合に関しては、上位に食らい付いていくためには重要な勝利だったのでは?
「もちろん、どの試合も一勝するのは大変なことですが、もう切り替えないといけない。次から上位3連戦なので、ある意味、真価が問われますし、チームの本質が結果に表れると思っています。どこまでやれるか、しっかり準備したいと思います」
開始2分に先制されるも、その後は攻め続けて3得点。スタイルを発揮した逆転勝利でリーグ再開初戦を白星で飾る
ホームにアルビレックス新潟を迎え、明治安田J1リーグ第25節に臨んだセレッソ大阪。天皇杯ラウンド16・FC東京戦から中4日、「夏の暑さ、疲れも考慮しました。強度を保ちたい思いもありました」(アーサー パパス監督)という理由により、先発は6人変更。GKは福井光輝、右サイドバックにはディオン クールズ、井上黎生人が加入後初出場、初先発でCBの一角に入り、前線では古巣対決となった本間至恩が加入後、リーグ戦では初先発。同じく新潟でプレー経験のある中島元彦も1トップで先発に名を連ね、トップ下には柴山昌也が入るフレッシュな布陣で臨んだ。
開始2分、新潟にロングボールからサイドで起点を作られ、クロスからのこぼれ球を堀米悠斗に決められ失点。ただし、ここからセレッソが猛反撃。10分、CKのトリックプレーから中島がシュートを放つと、12分には柴山がカットインから枠を捉えたシュート。立て続けに新潟のゴールを脅かすと、13分、同点に追いつく。CKをはね返され、新潟がカウンターに出ようとしたところで本間が素早い切り替えから奪い返し、逆にセレッソがショートカウンターを発動。ルーカス フェルナンデスのパスを受けた中島がトラップからすぐさま振り向き、反転してシュートを放つと、新潟のGK藤田和輝がキャッチし切れずゴールに吸い込まれた。早い時間帯で同点に追いついたセレッソは、尚も攻め立てる。16分、喜田陽のミドルシュートがDFに当たって際どいコースへ飛ぶと、ここで得たCKからも決定機。柴山のキックはGKにはじかれたが、セカンドボールに反応した奥田勇斗が左足でミドルシュート。素晴らしい軌道を描いてゴールに向かったが、ポストを叩いて逆転とはならず。飲水タイム明けの32分には、J1リーグ初先発が古巣対戦となった本間が左サイドからカットインしてシュート。得意の形でゴールに迫った。今節は前線からの守備も効いて、セカンドボールも回収。開始早々の失点以降は新潟に攻撃をほぼ許していなかったセレッソだが、前半の終盤はボールを持たれる時間も増えると、39分、先月までセレッソでプレーしていた舩木翔のサイドチェンジがズバリと決まり、右サイドからのクロスに中で合わせられ、新潟にチャンスも作られたが、ここは最後のシュートがヒットせず、事なきを得た。前半はセレッソが優勢に進めながらも、スコアとしては同点で折り返した。
後半も前半の流れを継続し、最初の決定機もセレッソ。何度も前で奪い返して分厚い攻めを繰り出すと、最後はゴール前で柴山が狙い澄ましたシュートを放つ。ここはGKのセーブに阻まれたが、54分、逆転に成功。新潟のCBから出たロングボールを畠中槙之輔がはね返すと、奥田、田中駿汰とつなぎ、 田中が左サイドの背後へスルーパス。抜け出した本間のクロスに逆サイドから走り込んだルーカスが合わせた。加入後初アシストを決めた本間。「ずっと練習している形でした。結果を残さないと生き残れない世界。アシストですが、一つ結果を残せたことは良かったです」と試合後は安堵の表情も浮かべた。3分後にもセレッソに決定機。右サイドを破り、クールズのクロスから柴山がフィニッシュに持ち込んだが、シュートはDFに防がれた。後半の中盤は新潟に攻められる時間帯もあったが、井上が好カバーを見せれば、畠中も体を張って相手のシュートは阻止。同点は許さず試合を進めると、81分に試合を決定付ける3点目。素早い攻守の切り替えから高い位置でボールを奪い、受けたルーカスがドリブルで運んで左サイドの背後へ短いパス。チアゴ アンドラーデには届かなかったが、対応した新潟DFがクリアし切れずオウンゴールとなった。ややラッキーな形ではあったが、高い位置で押し込み続けたからこそ生まれたゴールだった。
後半アディショナルタイムにも、84分に途中出場した香川真司が2つの決定機を創出。決めることはできなかったが、最後まで攻撃の手を緩めずに攻め続けたセレッソがシュート21本を打って3-1の逆転勝利。「自分たちが求めている、作り上げているフットボールを表現した上で勝ち切れた」と試合後はパパス監督も選手たちを称えた。リーグ戦3試合ぶりの勝利で勝点を37に伸ばしたセレッソは、次節はアウェイでのFC町田ゼルビア戦。現在、リーグ6連勝、公式戦9連勝中と絶好調の相手に対し、「真価が問われますし、チームの本質が結果に表れると思っています。しっかり準備したい」と香川。上位争いに加わっていくための大きな一勝をチーム一丸で掴みにいく。