2025明治安田J1リーグ第20節

2025明治安田J1リーグ

2025.6.14

FC東京

マルセロ ヒアン (3')

マルセロ ヒアン (81')

2

AWAY

FULL TIME

2

1-1

1-1

セレッソ大阪

ラファエル ハットン (42')

田中 駿汰 (71')

味の素スタジアム

24,572

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

監督コメント

■アーサー パパス監督

「難しい(試合の)入りになりました。アウェイで簡単に失点してしまうと、難しい試合になるのは当然です。ただし、その後はカウンターに対してもしっかり対応しました。そこは評価したいと思います。ハーフタイムでの交代は、相手のカウンターを防ぐ意味での交代でした。今日の結果は、自分たちがやり切った証拠だと思います。スコアもフェアだと思います。自分たちもチャンスを作りましたが、FC東京もビッグチャンスを作りました。ドローという内容の試合だったと思います」

Q:復帰戦となった田中駿汰選手と本間至恩選手の評価について
「ベンチメンバーが足りない時期もありましたが、その2人が復帰してベンチに入ってくれたことは良かったです。田中選手はゲームにインパクトを与えました。本間選手に関しては、もう少し良い形でボールを受けられたのではないか、とも思いますが、長い間、僕らと一緒にプレーしていなかったので、ここからまた少しずつ改善していけると思います」

Q:中盤については、田中選手が不在の間に喜田陽選手の成長も見られました。香川真司選手も今日のアシストも含めて最近のパフォーマンスは素晴らしいです。そこへ田中選手も復帰して層が厚くなりました。今後の見通しについて
「競争するエリアが増えたことは大歓迎です。今までは、本来のポジションではないところで使っていた選手もいたので。我々の話をしますと、少ないメンバーで、2ヶ月間で17試合をこなしてきました。その中でも選手たちはハードワークを惜しまずやってくれたので、そこに関しては評価したいと思います」

Q:アウェイで先制される難しい状況になった後も、自分たちのスタイルを崩さず逆転までいきました。両チーム、作ったチャンスの数を考えると、引き分けという結果も妥当な部分はありますが、一度は勝ち越しただけに、そのまま勝ち切るために足りなかったものはどう考えますか?
「失点に関しては、今日もそうですが、京都戦も先に2点を取られ、神戸戦や清水戦も先制されています。そこから自分たちがしっかりとやるべきことを発揮して逆転までいけているところはありますが、早い段階で簡単に失点しないことは大事になるので、改善が必要だと考えています」

Q:同点に追い付いたシーンで、監督自身はそこまで喜びを表していなかったように映ったが、どのような感情でしたか?
「前を向けるタイミングで前を向くこと、前を意識するプレーといった、自分たちが持っている形を出しながら展開することを求めている中で、今日の前半に関しては、ボールを受けても前を向けず、奪われてカウンターを受ける形も多かったので、それも含めて同点では喜べませんでした。ただ、ハーフタイムで修正できたと思うので、そこは良かったです」

Q:後半は技術やコントロールのミスが改善されたと思うが、ハーフタイムで修正した部分とは?
「しっかりパスを止めて、動いて、パスを出すことです。『試合を難しくするな』と伝えました。余分なタッチを入れないこと。ボールを早く動かすこと。失った後は、失った選手が率先して奪いにいくこと。相手のカウンターを受けないことを伝えました。後半はだいぶ改善されたので、褒めたいと思います」

選手コメント

■ラファエル ハットン選手

Q:背後に抜け出して決めたゴールは、香川選手とのアイコンタクトができていた?
「動き自体に関しては、ブルーノ クアドロスコーチとよく練習している形です。常に相手の視界から外れる動きは意識しているので、その練習の成果が出たと思います。(香川)真司からもアイコンタクトをもらって、良いタイミングでボールを入れてくれました。真司も含めた中盤の選手たちには、裏に抜ける動きは自分の一つの武器、ということも認知してもらっています。そうしたことが合わさって、生まれたゴールだと思います」

Q:ボールを受けてゴールへ向かう途中も、オフサイドではないことを確認して、しっかりGKも外して決めました。コンディションは良さそうですね
「出場時間をいただけているので、出れば出るほど、コンディションは上がっていきます。試合に対する感覚も研ぎ澄まされていきますし、日本サッカーへの適応も進みます。コンディションはかなり良いですね(笑)」

Q:リーグ後半戦は、昨シーズンまでセレッソでプレーしていたレオ セアラ選手と得点ランキングを争っていくのかなと思います。注目度も高まっていくと思われますが、そこへ向けての意気込みをお願いします
「ホームで彼と対戦した試合で話す機会があって、そこからSNSをフォローし合っています。彼の活躍も見ていますし、今日も決めたみたいですね(笑)。もちろん自分の気持ちも昂りますし、良いモチベーションになっています。ただ、日本に来て最初のインタビューでも答えたのですが、彼に勝ちたいとか、いきなり得点王になります、というのではなく、とにかくまずは、日本のサッカーに適応することを考えていました。段階的に適応する中で、得点も付いてくればいいと思っていました。ただ、その結果、今は彼と良い競争ができているのかなと思っています」

■香川 真司選手

Q:開始早々に失点して難しい展開になったと思うが、その中でも前半からゲームをコントロールしていた印象だが?
「立ち上がりにあのような形で失点してしまった。もちろん、一番避けたかった形ですが、2失点目を食らったらゲームは終わってしまうので、それをしないようにうまくコントロールしながらやっていました。もちろん、カウンターから危ないシーンは何度かありましたが、上手くボールを回していけば、じきにチャンスをクリエイトできる感じはありました。2失点目はしたくなかったので、どっちかと言うと、前半はそこを考えてコントロールしていました」

Q:ハットン選手のゴールにつながったパスについて。よくあの場所を見ていたなと思ったが?
「相手は5(バック)で来ると思ったのですが、4で来たので、スペースもありました。ハットンも上手く動き出してくれましたし、スペースが大きくあったので、上手く出せました」

Q:後半はこちらに流れが傾きました。もう少しプレーを見たかった思いもあるが?
「監督にも、『(交代が)早くないですか?』という話はしました(笑)。(田中)駿汰が点を取ってくれたので良かったですが、その後追いつかれたので悔しいです。勝てた試合だったとも思いますが、アウェイで負けずに良かった、という思いもあります。負けないことも大事なので、次、ホームでしっかり勝ちたいと思います」

Q:ここ数試合、中盤の位置から攻撃に関わっていくシーン、ペナルティーエリア内に入っていくことも増えているが、それだけ自分たちがボールを持てている証でもある?
「今日は特に持てていたので。スペースもありましたし。駿汰の得点のように、中央からでも崩すことは、今後、僕たちがしていかないといけないこと。それを自分も担わないといけない。サイドからの攻撃もありながら、あのような中央から崩す形も増やしていきたいです」

Q:田中選手の復帰で、ここから中盤がどのような組み合わせでいくのか、また新たなテーマも出てきたと思うが?
「駿汰、そして(本間)至恩の復帰はチームにとって大きなプラスになります。それと同時にポジション争いもあるので、個人的には、毎日、やり続けるだけかなと思っています。コンディションは日々、上がっています。長友選手じゃないですけど、年齢を問わずに成長していきたいですし、年齢では見られたくないので。そのためにはパフォーマンスで示すしかない。今週は代表の試合もあり、色んな刺激がありました。(自身も)まだまだ成長していきたいです」

■田中 駿汰選手

Q:復帰戦でのゴールは、これまでの努力が実ったのかなと思ったが、得点シーンを振り返ると?
「ルーカス(フェルナンデス)が良いタイミングでパスを付けてくれました。『(パスが)出てくるな』と思って中に入っていきました。試合に出たばかりでフレッシュな状態だったので、どんどん前に行こうと思っていました。それが得点につながって良かったです」

Q:相手の縦パスを田中選手自身がカットして、3列目から前に飛び出していった形から生まれました。田中選手らしさも見られたと思うが?
「そうですね。パスを出して動くことは、ボス(アーサー パパス監督)も全員に言っていることですし、それを僕も意識してピッチに入りました。それが得点につながって、出来過ぎなぐらいのゴールだったかなと思いますが、雨でピッチもスリッピーな状態だったので、それも良かったと思います」

Q:ルーカス選手に対して、スペースへ出すよう指示していたが、前にパスを付けた段階で、思い描いていた形だった?
「そうですね。ハットンがルーカスに落とすだろうなと思い、前に出て行く準備はしていました。完全にイメージ通りの3人目の動きができました。ルーカスから丁寧なラストパスが来ました。しっかり止めて、シュートまで行ける形も作れたので良かったです」

Q:ゴール後は、復帰を祝うように味方も来てくれました。どのような思いでしたか?
「みんなが来てくれて嬉しかったです(笑)。苦しい連戦を戦っているチームを外から見ていたので、早くチームの力になりたかった。勝って連戦を終わりたかったですが、全員で乗り越えた連戦だったので、チーム全員で取ったゴールだったかなと思います」

Q:勝ち越した後、同点に追い付かれて引き分けに終わりましたが、試合後はどんな思いでしたか?
「トータルで考えると、もったいない試合だったと思います。特に前半は自分たちから難しくしてしまったかなと。でもやっぱり、みんな体もキツい中での試合だったので、今日は交代選手が違いを見せないといけなかった。そこで自分が入って、もっともっとチームのために動けたら良かったです。得点はできましたが、悔しい試合になりました」

Q:1失点目もそうでしたが、相手は自分たちの足下に入るボールを狙っていました。これからもそういうシーンは増えると思いますが、あくまで技術や連係の精度を高め、プレースピードを速めて凌駕していくことが、チームとしての共通認識でもありますか?
「そうですね。インターセプトされる場面も何回かあったので、出し手も受け手も工夫が要るなとは思いました。ちょっとのことですが、少しの動きでもっと楽にボールを受けたり、もっと楽に前進できると思います。今チームがやっているサッカーは良いと思いますし、感触も凄く良いので、このサッカーを続けていくことが大事。まだまだ上も狙えるので、ここからさらに高めていきたいです」

Q:相手こそ違いますが、4月に怪我をしたスタジアムでした。ピッチに立った瞬間、少しよぎったりしましたか?
「昨日、『そういえば』と(笑)。東京ヴェルディとの試合でしたが、『味スタやな』と昨日、気付きました。復帰のタイミングとしては、良い舞台だったなと思います」

Q:復帰初戦でしたが、現在のコンディションは?
「コンディションは凄く良いです。リハビリ期間も至恩と2人でめっちゃキツいメニューをやっていたので(笑)。それで大分動けるようになっているので、今日もスッと試合に入れました。膝の痛みもなく、次はもっともっと良いパフォーマンスが出来るのではないかと思います」


■ルーカス フェルナンデス選手
Q:試合前日、「ここからは相手も分析してきますし、対策もしてくると思います。自分にとってはチャレンジ」という話もされていましたが、実際、今日もルーカス選手に入ったボールをかなり狙われていました。マークも厳しく、相手からの警戒を感じた試合になったのでは?
「前半の立ち上がりは特に良くなかったですね。ミスから失点してしまいました。ただ、チームはそこから立ち直って、反撃できました。前半もある程度、途中からは自分たちがコントロールできていましたし、後半は、より良いゲームができて、先に点を取れました。ただ、またミスから失点して引き分けに終わり、悔しい試合になりました」

Q:先に失点しても、自分たちのスタイルを崩さず一度は逆転までいけたことは、積み重ねているスタイルが今日も発揮できたという証でもある?
「もちろん、アウェイの地で勝点1を積めたことは、悪い結果ではなかったと思っています。ただ、勝ち越した後、3点目のチャンスもあった中で、決め切れず、同点に追いつかれたことは、悔しい結果になりました」

Q:アシストの場面について。クロスだけではなく、スルーパスもあると見せたことは、相手が警戒するポイントも増えたように思うが?
「そうですね。スルーパスも自分の強みにしているプレーだと思っています。駿汰の動きも見えていました。シュートと見せかけて、パスを選択しました。良い連係を見せられたと思います」

■福井 光輝選手

Q:最後の場面では、ピンチで体を張って、勝点1はもぎ取った流れになったが?
「僕ではなく、(西尾)隆矢が止めてくれました。ただ、展開を考えると勝ち試合だったと思うので、勝点1を取ったというより、取られた思いの方が強いです。勝ち越した後、守勢に回ってしまったことが、チームとしても課題になったのかなと。パスを嵌められる場面もありましたが、僕自身もゴールキックのクイックさなど、課題が残りました」

Q:勝ち越した後、失点する直前は、ビルドアップで相手に嵌められて、嫌な失い方をする場面が続いていましたね
「そうですね。出すところがなかったですね。タイミングが合えば良かったですが、僕の技量がなかったというか、ひっくり返すキックは波多野選手の方がもっていたかなと。このピッチ状況では、(相手のロングキックが)戦術になっていましたし、そこに苦しめられた部分もあったので。そこは相手が1枚、上手だったのかなと」

Q:ただ、この天候の中、アウェイで先制されてもスタイルを貫いて逆転できたことは、やってきたことが実になっている証でもあると思ったが?
「それは間違いないですね。リバウンドメンタリティーではないですが、ここ2ヶ月、ボスもずっとメンタルの話をしていますし、そういったところが良い方向に行っています。ここで勝ち切れたら、成熟したチームになってきたなと、(周りの人にも)思ってもらえたと思うので、そこは反省ですね」

Q:リバウンドメンタリティーと言えば、福井選手自身、この1週間をどう過ごしてきましたか?
「GKはミスが(失点や勝敗に)直結するポジションですし、『ミスした後が大事』とボスも言っています。僕自身、これからの自分の成長のためにも下を向いている暇はなかったですし、糧にしないといけないと思いました。そういうミーティングをボスもしてくれました。全体へのミーティングだったのですが、特に僕は響きましたし、これからも自分に矢印を向けてやっていきたいです。僕を信じて使ってくれたので、思いっきりプレーするだけだと思って臨みました」