2023明治安田生命J1リーグ第33節

2023明治安田生命J1リーグ

2023.11.25

セレッソ大阪

0

HOME

FULL TIME

1

0-1

0-0

京都サンガF.C.

原 大智 (20')

ヨドコウ桜スタジアム

20,323

SHARPサポーティングマッチ

ギャラリー

監督コメント

■小菊 昭雄監督

「ホーム最終戦ということで何とか勝利をセレッソファミリーの皆様にお届けしたかったですが、勝てずに残念な気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいです。少し前半は攻守に距離感が悪く、攻守に主導権を握れなかった。後半は距離感が良くなり、自分たちが目指すスタイル、方向性を表現できたと思います。失点シーンも含め、前半がもったいない時間だったなと思います。後半のような時間帯を多くして、試合開始から自分たちで主導権を握って攻守で圧倒する。そういうサッカーをやっていきたいと思いますし、全員で同じ方向性を向いて、ラスト1試合、新潟戦に向けてやっていきたいです」

Q:アグレッシブな京都の守備に対して、どう攻撃で上回るかは今節の焦点でしたが、停滞した前半と、人と形を変えながら躍動感が出た後半と、どのあたりに変化がありましたか?

「相手のプレスは、前線の3枚がウチの(DFラインの)4枚にかけてくる。そこはスカウティングでも想定済みでした。その3枚、相手のファーストラインをどう超えていくのか。そこは大きなポイントでした。その3枚の裏のスペースに真司が1枚入って、そこを基準に前進したかったのですが、真司も警戒される中で、後半はもう一人、真司の横にポジションを取らせることによって、真司とオク(奥埜)でポイントができると思いました。(相手の前線)3人の背後をいかに有効に取っていくか。そこにボールが入れば、ボックスへのキーパス、ウィングへのパスレーンが開いていくと思っていました。後半は真司、オクを中心に、そこでピックアップしながら、相手も距離感が伸びて、私たちがボールを握れた要因だったと思います。前半から4-3-3のアンカーではなくダブルボランチにしても良かったのかなと、私のジャッジのところで課題が出たと思います」

Q:後半は清武 弘嗣選手、為田 大貴選手、山中 亮輔選手と復帰した選手たちが変化を付け、押し込む時間帯が増えたが、彼らのパフォーマンスについて

「今、名前が挙がった3選手はずっと私のサッカーを引っ張ってくれた選手です。少し離脱する時間も長かったですが、彼らとともにホーム最終戦を戦えたことを嬉しく思います。彼らのクオリティーは素晴らしいと、改めて強く感じました。そこに、今年頑張って引っ張ってきた選手とコンビネーションを奏でて、後半のラスト30分は私も見ていて楽しかったです。ゴールも取れたら最高でしたが、若い(阪田)澪哉や外国籍選手も加わって、非常に多彩な、攻守に自分たちが目指すべき姿を表現できたと思います。あれを基準に、これからもいい競争をしながらチーム作りをしていきたい。そう思わせてくれる後半でした」

Q:サポーターが期待していた部分として、清武選手と香川真司選手の競演もあったと思います。彼らのプレーはどう感じられましたか?

「やはり彼らにしか奏でられないアイディアがたくさん見られたなと。そこにプラスα、色んな選手が関わって、湧き出ていくような、長短を織り交ぜた色んな攻撃の形でゴールを目指す姿。奪われた後も、引かずに前から奪いにいく姿。攻守に彼らが、私が目指すサッカーを体現してくれました。そこに彼らと競争して追い越していくような若い選手が出てくることで、私たちも来季、トップ3、そして優勝争いができるチームに成長できると思っています。あのサッカーをみんなで目指していきたいですし、その中でクオリティーと強度を全員でレベルアップしていけるように、まずはラスト1試合に向けてやっていきたいです」

選手コメント

■香川 真司選手

Q:ホーム最終戦を終えて

「前半はみんなが悪かったですし、個人的にもチームとしてもダメな内容でした。みんなが交代させられるに値するパフォーマンスでした。そこは一人一人が受け入れないといけない。後半は良かったと言っても、負けているので、もっともっと詰めていかないといけないことはあります。もちろん、シーズンラストということで、みんなタフに戦ってきた蓄積(疲労)もあるとは思いますが、しっかりとラスト1試合をやり切って、シーズンを終えたいと思います」

Q:シーズン終盤に再び[4-3-3]をやり始め、チャレンジもしながら、相手の分析が進んでいる印象もあります。そこは常にせめぎ合いですか?

「フォーメーションに左右されるのではなく、そこにフォーカスは当てたくないです。優勝した神戸も、横浜FMも、ベースというモノがあるチームは強いでしょうし、その中でうまく変化を加えながら柔軟に戦っていけるチームが強いと感じたので、そういうところが要求されると思います」

Q:後半は流れも良くなりました。特に清武選手が入り、リズムも生まれたと思います。ピッチでともにプレーして感じたことは?

「リズムは明らかに変わりましたね。技術、パーソナリティーを含め、もっとそういう選手が出てこないといけない。今週の練習もそうですが、キヨの存在は改めてチームにとって、とても大きい。だからと言って、誰かありきではなく、そういう(チームを担える)存在をもっとこのチームに植え付けていかないといけない。日頃からもっともっと要求し合えるチームにしていきたいです」


■阪田 澪哉選手

Q:流れを変えた部分もあると思うが、自身のプレーを振り返ると?

「前回の試合に比べたら自分の持ち味は出せたと思います。結果にはつながらなかったですが、J1の舞台で自分のプレーを少しは証明できたかなと思います。ただ、結果は付いてきていないですし、ここで満足するのではなく、もっと上を目指してやっていきたいです」

Q:これまでのJ1でのプレーは出場時間も短かったが、今日は後半開始からでした。監督からの信頼も感じたが、意気に感じる部分もありましたか?

「そうですね。練習試合で結果を残すことや、練習で継続することで、監督の信頼も勝ち取れるかなと思っていたので、今日、後半の最初から出させてもらったことは、監督に感謝しないといけません。もっと認めてもらえるプレーを見せないといけない。これからもっと成長していきたいと思います」

Q:入る前は、監督からどんな声掛けがありましたか?

「監督からは、『やってこい』という一言でしたが、その一言に色んな思いを込めて下さったと思います。先輩方からも、『どんどん仕掛けろ、思い切ってやってこい』と言ってもらったので、そこで気が楽になりました。清武選手や為田選手が声を掛けて下さったので、有難かったです」

Q:4月、5月頃に話を聞いた時は、強度の課題も口にしていたが、今節は攻守にボールを奪ったり縦に突破したり、J1の舞台でもやれていたと思うが、手応えはありますか?

「4月、5月に比べれば、フィジカルトレーニングは積み重ねてきたので、そういうところは出たかなと。もう一つは、日頃からセレッソは練習の強度が高いので、練習でやっていることが試合に出たという感じです」

Q:京都はルヴァンカップでデビューした相手ですが、縁がありますね。

「そうですね。メンバーに入りますね(笑)。京都は他のチームとは違います。地元の、小さい頃から見ていたチームでもあったので、今日負けたことは悔しいですが、これからもっと対戦したいです」


■為田 大貴選手

Q:清武選手と同時に入り、終盤かなり押し込む時間帯も増えたが、自身のプレーを振り返ると?

「キヨくんが入ったので、ゲームの主導権はこちらが握れることは分かっていました。自分自身、数ヶ月ぶりに公式戦に出て、こんなに期間が空いたことはなかった。サッカー人生の中でも、こういう経験は初めてでした。自分の中では苦しいシーズンというか。昨年、いいシーズンを送れて、今年も開幕スタメンでゴールも決めることができたのですが、順調に行かないのが人生だと思います。練習や練習試合を積み重ねて、いざ公式戦に出ましたが、感覚や試合の強度、雰囲気に自分がもっと追いついていかないといけないと感じました。その中でも、つなぎ役というか、山中選手が入ってきたあたりから、ヤマを生かすつなぎ役として出来た部分もあったと思います。自分の役割は、カピやジョルディとは違う部分もあると思うので、そういうところは自分でも理解していますし、そこは意識しながらうまくチームの中で違うアクセント、いいプラスαになりたいと思います」

Q:カピシャーバ選手、為田選手のどちらが先発で出たとしても、交代で変化を付けられる。2人の競争でチーム力が上がると再確認できた思いもあるが、出た時に自分の色を出していくことが大事?

「そうですね。カピとの競争もありますし、チームとしても、カピやジョルディ、レオの脅威を最大限に生かすことは大事。ただ、破壊力がある分、一辺倒になり過ぎたり、頼り過ぎてしまう部分も多くなっているのがチームの現状でもあると思います。今はボールをしっかり握って自分たちの試合を作るのが今のやり方。キヨくんや真司さん、ベンチに入っていない選手もそういうプレーができる選手はたくさんいます。チーム全員で一つ一つのポジションを争って、いいチームにしていければと思います。外国籍選手を生かすためにも、僕らがもっと工夫して、いいリズムで彼ら3人をプレーさせてあげられるようにしたい。あのパワーは僕らには出せないので、そのパワーを僕らが引き出さないといけないです。それに頼るチームではなく、生かすチームにしていければと思います」


■清武 弘嗣選手

Q:サポーターの期待も感じたが、ピッチに立った瞬間の思いは?

「ピッチに戻るまでにたくさんの人に支えてもらったので、感謝の気持ちを持ってピッチに立ちました。またサポーターの皆さんにプレーする姿を見てもらえたので、凄く良かったと思います」

Q:リズムも変わったが、自身も含めたチームのパフォーマンスについては?

「前半はなかなか難しい展開だったのですが、ネガティブには捉えていません。積み上げていけば問題ない。チャレンジしていること。それは選手自身が分かっています。もしかしたら、色んな意見はあると思いますが、僕自身はネガティブには思っていません。みんなが思い切っていいパフォーマンスを出せるように積み上げていきたいです。僕は残り30分くらいだったので、自由に動いて、その代わりおっくん(奥埜)が埋めてくれるので、自由にやらせてもらいました」

Q:香川選手との共演については?

「真司くんとは距離感をうまく保ちつつ、連動して動くことを意識しました。僕は一つ前だったので、レオ(セアラ)との関係も見ながら、うまく動けたのではないかと思います」

Q:盟友の山口蛍選手が優勝を勝ち取ったが?

「優勝の瞬間をDAZNで見ましたが、倒れて泣いていたので、それだけ思うことがあったのだと思います。ケガもあって最近は出られていなかったので、そういう思いも含めて蛍自身苦しかったと思う。神戸という個性が強いチームをキャプテンとして引っ張ることは、僕だったら多分、無理なので。蛍にしかできないと思う。そこは尊敬していますし、素直に優勝おめでとうと伝えたいです」