2023明治安田生命J1リーグ第22節

2023明治安田生命J1リーグ

2023.8.6

セレッソ大阪

0

HOME

FULL TIME

1

0-1

0-0

FC東京

松木 玖生 (8')

ヨドコウ桜スタジアム

18,596

ダイヘンサポーティングマッチ

  • 入場時間

    SAKURA SOCIO ゴールド 16:30 / SAKURA SOCIO シルバー 16:35(ゴールド会員様入場後) / SAKURA SOCIO 16:40(ライト会員は除く) / 一般 17:00

  • イベント

    Summer Cool Fes

  • 放送

    DAZN

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

好機量産も決定力を欠き、0-1の敗戦。目標のトップ3へ、痛い1敗を喫する

PK戦の末に敗れた天皇杯ラウンド16・湘南ベルマーレ戦から中3日。FC東京をホームに迎え、リーグ再開初戦の明治安田生命J1リーグ第22節に臨んだセレッソ大阪は、天皇杯から先発を4人変更。毎熊晟矢、進藤亮佑、香川真司が戻り、2トップの一角には、この試合がJ1デビューとなった渡邉りょうが入った。選手入場の際は、7月28日に手術を行った清武弘嗣の13番のユニフォームを全員が着用。リハビリ中の主将にエールを送った。

開始6分、舩木の蹴ったCKに進藤亮佑が頭で合わせ、ファーストシュートを放ったセレッソだが、8分に失点。相手のロングボールに対し、体を張って収めてきたディエゴ オリヴェイラへの対応で後手を踏むと、こぼれ球を松木玖生に拾われ、左足で決められた。ややあっさりと先制を許す形になったセレッソは、ここから反撃に出る。15分、ジョルディ クルークスと毎熊のコンビで右サイドを崩すと、19分には舩木のパスを受けた上門知樹がペナルティーエリアの外から右足を一閃。鋭いミドルシュートを放ったが、惜しくも枠を外れた。21分、FC東京の大黒柱、オリヴェイラが負傷交代すると、ここからセレッソが攻勢を強める。28分、背後を取った上門がGKと1対1になると、GKもかわして前方へパスも、渡邉には一歩届かず。39分には、上門を起点に左サイドを崩し、最後は舩木のクロスに香川が合わせたが、シュートはヒットせず。こぼれ球に反応した渡邉のシュートもGKに止められた。失点後は再三、相手ゴール前に進入したセレッソだが、フィニッシュで仕留めることができず、前半は1点ビハインドで折り返した。

後半もセレッソの勢いは止まらない。50分、左サイドを突破した上門からカピシャーバにパスが渡り、カピシャーバが強烈なシュートを放つと、53分には舩木のパスを逆サイドで受けたクルークスが得意の形からシュートも、わずかにクロスバーを越えた。怒とうの攻めを見せるセレッソは、55分にも決定機。分厚い攻撃の中から、最後はカピシャーバのクロスに逆サイドから毎熊が合わせたが、ヘディングはGKの好守に防がれた。尚も攻めるセレッソは、60分にも決定機。上門のパスから相手DFの背後を取った渡邉がGKと1対1に。出てきたGKに対し、うまく浮かせたシュートを放ったが、わずかに枠を外れた。直後、FC東京の渡邊凌磨にクロスバー直撃のシュートを浴びたセレッソだが、相手のカウンターにも対応できており、試合の流れはつかみ続ける。67分、渡邉とクルークスに代わり、北野颯太と柴山昌也がピッチに入る。J1デビュー戦となった柴山は得意のドリブルで果敢に仕掛けるシーンも作ったが、DFに防がれた。試合終盤は5バックで守りを固めてきたFC東京に対し、セレッソの反撃もややトーンダウン。後半アディショナルタイム、舩木のパスを受けた上門から北野で好機も作ったが、北野のシュートはGK正面に。試合はこのままタイムアップ。前後半を通じて好機を作り続けたセレッソだが、決定力を欠き、上位を目指す上で痛い敗戦を喫した。

試合後は、「全体的にはたくさんのチャンスも作れた。このサッカーを続けながら、クオリティーを上げていく、強いチームにしていく、勝ち切れるチームにしていく。そのために、攻守のチームのクオリティーを上げていく作業、個々の攻撃力を上げていく作業。その両輪をしっかりやっていきたい」と話した小菊昭雄監督。「自分も含めて点を取って勝たないといけない試合だった」と反省を口にした香川も、「頭を切り替えて、次、必ず勝てるように準備したい」と顔を上げた。次節のアウェイ・柏レイソル戦こそ、好機を得点につなげ、勝点3を手にしたい。

監督コメント

■小菊 昭雄監督

「入りが全てだったと思います。全体的にはたくさんのチャンスも作れました。ポジティブな面がたくさんあった中で、先ほど選手たちとも共有したのですが、このサッカーを続けながら、クオリティーを上げていく、強いチームにしていく、勝ち切れるチームにしていく。そこが全てだと思います。そのために、攻守のチームのクオリティーを上げていく作業。そして、個々の攻撃力を上げていく作業。その両輪をしっかりやっていきたいと思います」

Q:J1デビューとなった渡邉りょう選手について。先発で起用した意図、評価について

「合流して間もなかったのですが、トレーニングから攻守にクオリティーの高い選手だと感じていました。今日はいけるところまで引っ張ってもらって、スタンバイできている選手にバトンを渡すと。その役割を、彼には与えました。その中で、J1デビュー戦でしたが、チームの勝利のために戦って走ってくれました。決定機にも絡みました。あとはフィニッシュのところ。彼自身も一番感じたと思いますので、トレーニングから続けて欲しいです。私たちもしっかりとサポートしていきたいと思います」

Q:攻撃全般に関して、チャンスは多く作りながら、1点を取るために足りなかったことは?

「たくさんファイナルサードにボールを運べたところ、(得点まで)あと少しというチャンスを演出できたことはポジティブなところだと思います。ただ、ラスト10分ほど、(渡邉)りょうが代わってからは高さが足りなかった。そこから中央の崩しも増えたのですが、キーパスからの中央の崩しは、もう少しこだわっても良かったと思いました。相手が嫌がることを徹底することで、サイド攻撃もより効果的に生きてきます。その共有は選手たちとも深めながら、トレーニングしていきたいと思います」

Q:サイド攻撃について。特に左サイドから何度もゴール前にボールは入ったが、中で合うシーンが少なかった。今日は高さがない中で、もう少し工夫できたと思う部分などはありますか?

 「チャンスになったところは、シンプルにクロスを打ち込むのではなく、一度ボックスにキーパスを入れて、そこで3人目が関わる、またはターンして仕掛けていく。そのことによって、より相手のラインは下がり、相手の一番嫌なところにボールを運べる。そこまで崩せば、高さは必要なくなります。より深く、危険なニアゾーンを取れるかどうか。(高さがない場合は)そこがポイントだと思います。そこまで運べれば、かなりの確率でビッグチャンスになります。その回数を増やすこと、そして最後のクオリティーを上げていくこと。成長は感じていますので、我慢強くトレーニングをしていきたいと思います」

選手コメント

■渡邉 りょう選手

Q:J1デビュー戦になったが、振り返ると?

「決め切れなかった部分が今の自分の全てだと思います。あれ(後半の自身の決定機)が入っていれば同点で、その後も流れをもってこれたと思います。ただ、今の自分の力では取り切ることができなかった。そこを真摯に受け止めて、また次のチャンスを、監督はもちろんチームメートからも信頼を勝ち取れるように、練習からチャレンジし続けるだけです」

Q:GKと1対1になった場面では、決め切りたかった?

「結果、入ったかどうかなので。それで、その選択肢が良かったか悪かったかになると思います。しっかりと決め切る力をもっと磨いて、勝利に貢献できるようにチャレンジし続けるしかないと思います」

Q:全体的なパフォーマンスについては?

「やれた部分とやれなかった部分は、試合前のイメージとは少し違う部分もあったのですが、それを肌で感じられたことは今後の自分にとって必ずプラスになると思います。決定機を外したところも含め、まだまだ成長できると感じたので、しっかりと整理して練習から取り組んで、チームの力になれるように準備していきたいです」

Q:今節は今季3番目に入場者数も多かったが、ヨドコウ桜スタジアムの雰囲気についてはどう感じましたか?

「最高の後押しをしてくれる仲間がこれだけいると、本当にパワーをもらえます。だからこそ、僕らは結果で応えないといけない。今日は残念な思いをさせてしまいましたけど、次こそは一緒に戦って、勝ち切って喜べるように。チーム全員でいい準備をしていきたいです」


■上門 知樹選手

Q:チャンスは多く作ったが、得点の遠い試合になった。振り返ると?

「崩すところまではもっていけたと思います。あとは最後の一人一人のクオリティー(が課題)。僕自身にもチャンスはありました。僕が前半のチャンスで決めていれば、流れはもってこられたと思います。常に流れは僕らでしたが、どこかで決めないと、こういう試合になってしまう。責任を感じています。僕自身の決定力もまだまだだと思ったので、そこに尽きると思います」

Q:やはり今日は決定力に尽きますか?

「形は良かったと思います。前半も後半も、何度もチャンスはありました。そこで1本、決めていれば、逆転できる流れだったと思います。1点が遠かったというか…。こういう試合はFWの僕らが点を取らないといけないので、責任を感じています」

Q:前半、背後に抜けてGKをかわした場面を振り返ると?

「GKをかわすときにボールを浮かせ過ぎた。その間にディフェンスが戻ってきて、りょうくんも見えたので(パスを出した)。打っても良かったかなと思いますが、ボールが上に行き過ぎたので。でもGKがいない状況だったので、決めなければいけない場面だったと思います。自分自身、二けた(得点)を目指している中で、こういうチャンスをモノにできないと厳しい。反省して、次に生かせればと思います」

Q:後半はチャンスメイクで再三、好機を演出していました。背後だけではなく、終盤は中でも受けて、フィニッシュにつなげていたが?

「最後は、途中で入ってきた選手が足元に長けた選手ばかりだったので、下で勝負することはチームとしても意識していました。中にレオ(セアラ)やりょうくんがいれば、クロスからの得点もあると思いますが、最後は僕や颯太が中にいたので、チームとして、もっとニアゾーンを深く崩すことを共通認識しないといけなかった。出る選手の特長を生かすための使い分けは、もっとやっていかないといけないと思います。ただ、前後半を通じてチャンスは何度も作れたので、あとは決めるだけというか。今日はそこに尽きると思います」

Q:前半は惜しいミドルシュートもあった。上門選手の良さが出た試合でもあったと思うが?

「そこは自分の特長ですし、今日は感触も良かった。でも、決めないといけない。そこで決めれば、みんなの評価も上がるし、自分の評価も上がる。だからこそ悔しいというか。後半、何度かパスしたシーンがありましたが、貪欲に自分でもいっても良かったかな、というシーンもありました。ただ、その状況、状況で一番いい選択もしないといけない。どちらにしても、最終的にゴールにつながればいいので、決めることが全てだと思います」


■カピシャーバ選手

Q:再三、サイドを突破していたが、今日のパフォーマンスを振り返ると?

「今日の内容からすれば、僕たちが勝たないといけない試合でした。チャンスもたくさん作った中で、ゴールを決めることができなかった。見せた内容からすれば、悲しい結果になりました。ただ、まだまだ試合は続くので、そこに向けて準備をしたいです」

Q:突破した先の、最後のクロスを合わせるために必要なことは何でしょうか?

「自分の武器を見せることはできましたが、あと一歩で決めることができなかった。悔しいですが、FWにも素晴らしい選手はたくさんいます。今日は真ん中からでも外からでも、チャンスは作れたので、そこは続けていきながら、あとはゴール。監督からの指示も聞きながら、次に向けて準備していきたいです」


■香川 真司選手

Q:試合を振り返ると?

「負けたことが悔しいです。この1週間での2試合は、個人としても、チームとしても、踏ん張りどころでタフな試合でした。最後、サポーターの声援もありましたが、次の試合でまた真価が問われます。より勝利にこだわってやっていきたいです」

Q:チャンスを作り続けていただけに、より悔しさも残る?

「そうですね。結果は負けたけど、内容的には負ける試合ではなかったと思うので。崩しやシュート数も含めて、点を取らないといけなかった。それは自分も含めて。この2試合、同じような流れで勝ち切れなかった。個人的にもミスがあり、勝ちを取りこぼした。ただ、こういうときこそ踏ん張って、次に向かわないといけない。来週からまた顔を上げて、いいトレーニングをして、次は勝てるように。この2試合、サポーターが見せてくれたことに対して勝利で返したかったですが、頭を切り替えて、次、必ず勝てるように準備したいです」

Q:前半終盤に迎えた決定機で、パスを選択したシーンを振り返ると?

「あれはシュートです。確実に決めないといけなかった。チームの流れも良かったし、(舩木)翔も素晴らしいボールで、よく見てくれていた。あれは自分の技術的なミスです」

Q:チャンスを作れども決め切れずに勝てなかった試合は、これまでのキャリアでも何度もあったと思うが、こういうときは、やり続けるしかない?

「そうですね。僕たちは今シーズン、こういう中でも頑張ってやってきた。この1週間の2試合で負けただけで気を落とさずに、顔を上げて来週からまたいいトレーニングをしたい。ただ、それと同時に、天皇杯、今日と課題も出ているわけで、それを明確にして、また次の練習から頑張っていきたいと思います」


■進藤 亮佑選手

Q:なかなか1点が遠い試合になったが、振り返ると?

「点を取ることに関しては、入らないときは入らない。なぜか分からないですが、サッカーではよくあることですし、起こり得ることなので。チャンスにつながるように、後ろの選手はしっかり跳ね返していくことが大事です。(得点に関しては)いい選手が揃っているので、信頼しています。今日はなかなか決まらなかったですが、決めてくれることを信じて守るだけです」

Q:失点後は、2失点目をしないリスクマネジメントもしながらの試合になったと思うが、そこはうまくできていた?

「そこはうるさく言っていました。特に(FC東京は)個人の能力でカウンターを仕掛けてくることが持ち味のチームでもあるので。変な失い方からカウンターを受けるシーンは少なかったと思うので、そこは最低限できたかなと思います」


■柴山 昌也選手

Q:セレッソ、そしてJ1デビュー戦になりましたが、振り返ると?

「もっと自分の特長を出すために、勇気をもって仕掛けることが大切かなと思いました」

Q:今日に関しては、出し切れなかった思いが強い?

「仕掛けるチャンスはもっとあったと思うので。取られることを恐れずに。でも、次につながるデビュー戦だったと思います」

Q:試合の雰囲気や相手の強度など、J1のピッチに立った感触は?

「強度や一人一人の個の能力は、もちろん前に比べると高かったです。今日、それを肌で感じられたことが一番の収穫だと思います」

Q:今後もあのような時間帯で、得点が欲しい場面で起用されることは増えていくと思うが、次へ生かしていきたい?

「そうですね。振れるところはしっかり足を振って、仕掛けるところは仕掛けて、自分にしかできない色を出したいと思います」