Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2023

2023.7.27

セレッソ大阪

ジョルディ クルークス (22')

北野 颯太 (67')

香川 真司 (79')

3

OTHER

FULL TIME

2

1-1

2-1

パリ・サン=ジェルマンFC

ヒューゴ エキティケ (17')

ビティーニャ (49')

ヤンマースタジアム長居

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

ジョルディ クルークス、北野颯太、香川真司のゴールでパリ・サン=ジェルマンFCを撃破。新戦力も躍動し、実り多き一戦に

ヤンマースタジアム長居に3万2千人を超える大観衆が集まった真夏の夜の夢。「Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2023」セレッソ大阪vsパリ・サン=ジェルマンFCの一戦は、3-2でセレッソが逆転勝利。リーグ・アン(フランス)連覇中の世界的ビッグクラブから大きな一勝をつかんだ。

前半、セレッソは前から果敢にボールを奪いにいく姿勢を見せると、6分、相手のミスを誘ってCKを獲得。ジョルディ クルークスが鋭いボールを入れてチャンスを作る。ただし、そこからは相手の巧みなボールポゼッションに対し、セレッソは徐々にプレス位置が後退。守備ブロックを落としつつ、コンパクトな陣形で対応すると、大きなピンチもなくしのいでいたが、17分に失点。PSGのカウンターを受けると、最後は自陣右サイドから入れられたクロスに相手のワントップ、ヒューゴ エキティケにCBの背後を取られ、決められた。それでも、この失点で怯まず反撃に出るセレッソは、21分、山中亮輔のフィードからレオ セアラが抜け出しチャンス。ここはDFにシュートを防がれたが、続く22分、同点に追いつく。GKヤン ハンビンのロングキックに対し、PSGのCBの2人が重なり、処理をミス。この隙をクルークスが逃さず、ボールを奪って前に運び、左足で強烈なシュートを決めた。勢いに乗るセレッソは、29分にも決定機。上門知樹がプレスでボールを奪い、セアラがドリブルでもち運びシュート。ただし、ここはGKの好セーブに遭い、ゴールならず。そこから10分ほどはPSGの攻撃を受ける展開となるも守備陣が体を張って守ると、45分にはカウンターからビッグチャンス。惜しくもゴールとはならなかったが、自陣からパスをつないでカピシャーバがドリブルでスピードアップ。良い攻撃の形を作った。

1-1で折り返した後半、セレッソは、セアラを除く10人が交代。開始早々、北野颯太がドリブルで運んでシュートを放つと、48分にも、分厚い攻めから最後は進藤亮佑がシュート。セレッソが攻勢をかけたが、49分、自陣でのパスミスから相手につながれ、最後は巧みなワンツーで中央を割られて失点。再びリードを許す展開になった。それでも57分、香川真司が北野とのワンツーでシュートを放ってゴールに迫ると、58分には、PSGの決定機で山下達也が好カバー。攻守に集中したプレーを続けたセレッソが、67分、再び同点に追いつく。60分にピッチに入り、セレッソデビューを飾った渡邉りょうが前線の右サイドでプレス。奪ったボールを素早く中央に入れると、ペナルティーエリア内で受けた北野がワントラップから左足で強烈なシュートを叩き込んだ。相手GKが一歩も動けない鋭い弾道の一撃で勢い付いたセレッソは、続く68分にも渡邉がシュート。3点目を狙う。

ここから試合は一進一退の攻防に。72分には、途中出場のアクラフ ハキミに右サイドを破られ決定的な場面を作られたが、ニア上を狙ったシュートはGK清水圭介がビッグセーブで防ぐ。すると、79分、この男が試合を決定付けるゴラッソを披露。クロアチアでのプレーを経て、今夏に再び加入した新井春樹が果敢なプレスでボールを奪い、ドリブルでもち込んで香川へパスを送ると、ペナルティーエリアの少し外で受けた背番号8が、相手GKも届かない絶妙なコースへ巻いたシュートを決め、ネットを揺らした。この試合セレッソが初めてリードを奪うと、ここからは攻守にギアを上げてきたPSGの猛反撃をしのぎ、セレッソが3-2で逆転勝利。「ゴール前を固める消極的なサッカーではなく、よりアグレッシブにボールを奪いにいくサッカーを90分やれたことが今日の勝因」と小菊昭雄監督。同時に、「今日の勝利で、セレッソの魅力、サッカーの素晴らしさ、戦うことの素晴らしさなど、いろんなことを感じていただけたと思います」と語り、笑顔を見せた。

前後半でほぼ総入れ替えしながら多くの選手がピッチを踏んだPSGとの一戦は、普段のリーグ戦に常時出場している選手だけではなく、新加入の新井や渡邉が躍動し、北野や石渡ネルソンら若手も堂々としたプレーを披露。後半のチームを引っ張った香川は、「今後に向けて素晴らしい経験になったと思う。若い選手にとっては、このゲームが一つの自信になる。チームとしても、これからの後半戦に向けて、いい試合になった」と試合を総括した。次週に控える湘南ベルマーレとの天皇杯ラウンド16、さらには、FC東京との明治安田生命J1リーグ第22節へ向けて弾みをつける、大きな一勝を手にした。

監督コメント

■小菊昭雄 監督

「世界のトップである相手に勝てたことを嬉しく思います。試合前に選手たちと共有したことは二つあります。一つは、勝ちにこだわる。必ずこのメンバー全員で力を結集させて勝つ。二つ目は、出た時間で、それぞれが100%後悔のないようにトライする、アグレッシブにトライすること。この二つを選手たちに強く求めて試合に臨みました。その中で、先ほど選手たちにも伝えたのですが、私は試合中、ずっと嬉しかったです。それは試合に勝てたから嬉しいのではなく、最初から怯むことなく攻守にアグレッシブにトライし続けてくれたからです。選手に感謝しています。90分間があっという間でした。もちろん、選手たちはピッチで様々なことを感じたと思います。相手のクオリティー、強度の高さ、技術の巧みさ。様々なことを感じたと思います。もちろん私も感じました。そうした感じたことを大切に、これからも一人一人が、チームが前進していけるようにやっていきたいです。今日、このような素晴らしい相手と素晴らしい雰囲気で試合ができたことに感謝しています。ありがとうございました」

Q:率直に、パリ・サン=ジェルマンFCに勝てたことは、クラブにとって、どのような意味をもつか?

「もちろん、今日の試合もセレッソのサポーター、セレッソファミリーの皆様もたくさん見に来てくれました。また、パリの試合を見に来たサポーター、サッカーファミリーの皆様もたくさんおられたと思います。その中で、試合が終わったときに、『パリは凄かったな、うまかったな、強かったな』という反応だけでスタジアムを後にしてもらうのではなく、『セレッソ凄いぞ、いいサッカーするな、セレッソのサッカーでパワーをもらった、笑顔になれた』。そういうサポーターをたくさん生み出すチャンスだと思っていました。今日の勝利で、セレッソの魅力、サッカーの素晴らしさ、戦うことの素晴らしさなど、いろんなことを感じていただけたと思います。そのあたりは、先ほど申し上げた通り、チャレンジしてくれた選手に感謝しています。セレッソのサポーターが今日の試合で増えれば、嬉しく思います」

Q:北野 颯太選手、香川 真司選手の評価について

「颯太はですね、軽いケガをして、ギリギリまで出られるか分からない状態でした。その中で、彼も『試合に出たい』と私に直訴してくれました。昨日の練習のパフォーマンスも含め、リバウンドもなかったので、思い切って起用しました。ムツキ(加藤陸次樹)が移籍したことも含め、いろんな思いを込めて戦ったと思います。本当に素晴らしいパフォーマンスでした。颯太だけではなく、ネルソンも圧巻のパフォーマンスでした。彼ら若い力が躍動してくれたことも嬉しかったです。真司に関しては、今日は後半に起用しました。後半のメンバーは少し試合から遠ざかっている選手もいる中で、真司にチームを引っ張って欲しいと。プレーだけではなく、リーダーシップも含めて引っ張って欲しいと思い、後半のメンバーに入れました。ゲームコントロール、決勝点、守備、全ての面で素晴らしいパフォーマンスでした。やはり、一番美味しいところをもっていく男だなと感じました(笑)」

Q:新戦力の新井 晴樹選手と渡邉 りょう選手のプレーについて

「りょうに関しては、セレッソに来て間もないタイミングでした。この3日間のトレーニングでかなり疲弊している状態だったので、出場の有無、プレー時間についてはかなり悩んだのですが、練習でも日に日にパフォーマンスは上がっていたので、30分限定でプレーできると判断して起用しました。早速、攻守に非凡な能力を発揮してくれました。私が求める、攻撃だけではない、守備での献身性、自己犠牲も発揮してくれました。晴樹については、海外でのプレーを経て、逞しくなって帰ってきたと、練習からも感じていたのですが、今日、改めてこの相手に素晴らしい才能を発揮してくれました。この両名に関しては、さらに練習や試合を重ねることで、もっと良くなっていくと期待しています」

Q:連動した前からのプレス、そこからの速攻でかなり相手を苦しめていたが、培ってきたサッカーでパリ・サン=ジェルマンFCに勝てたことについて

「今日の生命線は、そこだと思っていました。もちろん、いろんな戦い方があるとは思うのですが、ゴール前を固める消極的なサッカーではなく、よりアグレッシブにボールを奪いにいく、それを90分全うする。その中で、もちろん相手の個の力、チーム力ではがされることも想定していました。はがされたときは、もう一度、ファーストライン、セカンドラインを設定して、リトリートすることもある。そうしたキャンプから積み上げてきた守備を全うする。そこを90分間やれたことが、今日の勝因だと思います。実際、たくさんの、いい守備からいい攻撃に移れたシーンがあったと思います。また、今、取り組んでいるボールを動かしながら前進することも、パリ相手に勇敢に発揮してくれたことも嬉しく思います」

選手コメント

■香川 真司選手

Q:得点シーンを振り返って

「キレイに入りましたね。ビックリしました(笑)」

Q:試合全体の印象としては?

「前半はなかなかカウンターで精一杯なところがあったのですが、後半は絶対、チャンスは来ると思っていました。みんながチームとしてプレッシングして、相手を恐れず前からどんどんいったことが、ああいうゴールにつながったと思います。トータルとして、いい試合ができたと思います。ただ、相手はプレシーズンなので。でも、だからこそ、僕たちは恐れず前からいって、勝ちにいって、点を取る。それしか考えていなかったので、それを達成できて良かったです」

Q:試合前、「ベストを尽くす。やるからには勝ちたい。楽しみながら、みんなが色んなことを経験できればいいと思う」と話していたが、実際、後半は特に若い選手の躍動も見られたが、チームとして今日の勝利はどのような意味をもつ?

「それはもう、今後の後半戦に向けて素晴らしい経験になったと思います。若い選手にとっては、このゲームが一つの自信になるでしょうし、チームとしても、これからの後半戦に向けて、いい試合になったと思います」


■北野 颯太選手

Q:小菊監督に「出場を直訴して」臨んだ試合だったようだが?

「試合前日まで『無理する必要はない』という判断でした。すぐに天皇杯もあるし、リーグ戦ではレオ(セアラ)が累積警告で出場停止。『ここは無理することはない』という判断だったのですが、個人的にはチャンスだと思ったので、『何とか出たい』と伝えました。フィジカルコーチやトレーナーにも『やれる』と伝えて、小菊監督も最終的に認めてくれました。それでこの試合に出ることができたので、フィジカルコーチ、トレーナー、小菊監督に感謝しています」

Q:得点シーンを振り返ると?

「あれはもう、(渡邉)りょうくんのプレスのおかげです。僕はもう、決めるだけでした。緊張しましたが、チャンスだったので、決めることができて良かったです」

Q:ワントラップから、思い切りのよいシュートだったが?

「ファーストコントロールをしっかり止めることを意識しました。少し浮きましたが、自分の思い切りの良さが出たと思います」

Q:終始、思い切ってプレーしていたように映ったが?

「そうですね。楽しくサッカーできました。パリを相手に、自分の目指している一つの場所なので、どのくらいできるか試合前から楽しみにしていました。パリとの対戦が決まってからずっと、この日が来るのをワクワクしていたので、自分自身、楽しくプレーできました」

Q:試合前、「相手の監督やスタッフ、選手に『あの選手、面白いね』と言われるようなプレーを見せたい」と話していた中で、ゴールという結果を残したが?

「結果を出せたことはホッとしていますが、パリもベストメンバーではなかったり、コンディションも万全ではなかったと思うので、『世界に見せ付けてやったぞ』という気持ちまではないですね(笑)。でも、勝てたことは良かったです」

Q:ただ、かつて南野拓実選手がマンチェスター・ユナイテッド相手に決めて、その後、プレミアリーグでプレーをしています。相手がどういう状況であっても、こうした相手に結果を残した意味は大きいと思うが?

「もちろん、それはありますね。僕も南野選手のことを追いかけていたし、マンU戦でゴラッソを決めていた。やっぱり、こういう相手にこういう舞台で決める選手が上に行くんやろうなと思った。そういうメンタリティーや、世界への意欲がある選手が登っていくなと思ったので、今日の試合は楽しみながら自分のプレーを出すことも意識していましたが、やっぱり目に見える結果を一番に意識していました。この得点で世界に行けるわけではないですが、一つの通過点として、いい試合にできたと思います」

Q:相手はセレッソのプレスに苛立っている様子も見られました。途中から目の色も変わってきた様子もあったが、肌で感じたパリの凄みは?

「パリのレベルはこんなモノではないと思います。自分たちが圧倒したわけでもありません。ただ、最初から負けるつもりはなかったです。見ているお客さんも、試合前からパリの選手のスター性に沸くというか、自分たちよりパリの選手を、より優位に見ている雰囲気があったので、そういう雰囲気は悔しかった。同じ選手ですし、そういう意味では結果で見せることができたのは良かったです。ただ、もっとクオリティーは高めていかないといけないです」

Q:小菊監督は「ムツキ(加藤陸次樹)が移籍したことも含め、いろんな思いを込めて戦ったと思う」と話していたが?

「少なからずそれはあったと思います。ムツくんが抜けて心配しているサポーターがほとんどだと思います。それは悔しいですけど、でも僕はムツくんの代わりではなく、ムツくん以上のモノを出して、チームをタイトルに導きたい。ムツくんが抜けたからと言って自分のやるべきことは変わらない。それは今日の試合で少しは見せれたのかなと思います」

Q:北野選手も含め、新井選手や渡邉選手など、後半から入ったメンバーの迫力やアピールが伝わってきました。今後の天皇杯やリーグ戦につなげていきたい意欲も感じられたが?

「前半のメンバーが頑張ってくれたことで、相手も後半に落ちてきた部分はあります。前半を外から見て、意外とできるという感覚もあったし、こういう試合は後半から出る選手の方が結果を出しやすいイメージもあります。前半のチームに感謝したいですし、後半も前半に負けない勢いを出せたことは、選手個々の自信にもなったと思います。監督へのアピールにもなったと思います。チームとして、いい内容で締めくくることができたと思います」

 

■ジョルディ クルークス選手

Q:ゴールも奪い、勝利した試合を振り返ると?

「ゴールを決められたことはもちろん嬉しかったですし、相手がボールをもつ時間は長かったですが、勝てたことも嬉しかったです。この勝利を糧に、どんどん前に進んでいきたいです」

Q:パリとの対戦で感じたことは?

「日本でも注目されている試合だったと思うので、いい勝利を見せることができたと思います。通用するところは通用したと思います。もちろん、相手のレベルは高かったですが、僕も含めて多くの選手がプレーしたことで、いい経験ができたと思います」

 

■上門 知樹選手

Q:パリとの一戦を振り返ると?

「そう対戦できる相手ではないので、喜びを感じながらプレーしていましたが、監督も選手も勝ちにいっていたので、結果として勝てて良かったです。素晴らしい相手にやれた部分もあったので、そこは自信に変えて、今後の戦いに生かしていきたいです」

Q:序盤は相手のポゼッションもうまかったが、徐々にセレッソの守備がハマるシーンも出てきた。どのような感覚で、前半プレーしていましたか?

「いつものリーグ戦と同様、前からいくことは徹底していました。みんな限られた時間でのゲームだったので、最初から飛ばしていこうとプレーしていました。自分たちのプレスがハマるシーンもあればハマらないシーンもありましたが、ハマった場面、そこからカウンターやゴールにつながった場面もあったので、もっと突き詰めてリーグ戦に臨めたらと思います」

Q:上門選手個人のプレスで奪うシーンもありました。そこはどれだけ相手が強豪でも、自身の良さとして発揮していきたいプレーですか?

「そうですね。そこが自分の持ち味ですし、守から攻、攻から守、その切り替えは他の選手とは違う部分として出していかないといけない。得点も取れたら良かったですが、またすぐ天皇杯やリーグ戦もあるので、そこへ向けていい準備をしたいです」

Q:加藤選手が移籍した分も、FWにかかる責任や期待も高まっていると思うが?

「彼自身が選択した移籍なので、そこは尊重したいです。いなくなったから出られるようになったと思われることは、僕としては少し複雑なので。結果でみんなを黙らせるぐらい、パフォーマンスが大事になると思います」


■鈴木 徳真選手

Q:試合を終えて、通用したと感じたところは?

「組織として守る、そこからカウンターで点を取るところは通用したと思います。個人としては、パスを前に向けることはできましたが、相手の身体能力の高さ、技術の高さで、個で打開されるシーンはあったので、そこは詰めていかないといけないと思います」

Q:後半戦に向けての目標は?

「タイトルを獲るために、ゴールやアシスト、結果を出すことは必要になりますし、(タイトルへ向けて)チームがまとまることも大事だと思います」

Q:試合前、「ヴェッラッティ選手から盗めるところは盗みたい」という言葉もありましたが、実際にプレーを見て何か盗めましたか?

「やっぱり、ボールを受けるタイミングや、ボールを取られない置き位置はうまかったですね。狭い空間で受けて、前を向いて縦パスを入れるプレーは見て勉強になりました」


■新井 晴樹選手

Q:ハツラツとした頼もしいプレーだったが、どのような思いで試合に臨んだ?

「普段できない相手なので、『やってやる』というチャレンジャー精神をもって挑みました」

Q:最初から、ドリブルで運ぶ場面も何度も見られたが?

「自分が求められている部分はスピードだと思うので、そこはどんどんアピールしていきたいと思い、ファーストプレーから自分で仕掛けることは意識していました」

Q:途中から、相手の右サイドバックにハキミ選手が入ってきたが?

「めっちゃ興奮しました(笑)。世界のトッププレーヤーと対戦できるチャンスはそうはないので、楽しみながらやりました。ただ、守備で裏を取られたシーンでは、初速の速さを感じました」

Q:決勝点は自身のボール奪取から始まったが、守備でも貢献することも考えている?

「そうですね。セレッソは守備も重要視されていますし、クロアチアでも試合に出て学んだことなので。『まずは守備から』ということは小菊さんからも言われているので、そこは意識してプレーしました」

Q:素晴らしいセレッソでの再デビューになったのでは?

「個人的には不完全燃焼というか、課題も見つかりました。攻撃面でもっと判断よくプレーしたり、個でもっと打開できたシーンもあったと思うので、そこは試合を見返して反省して、次に生かしたいです」

Q:「海外でのプレーを経て、逞しくなって帰ってきた」と小菊監督も話されていたが?

「クロアチアでずっと試合に出られたことが自信になっていますし、日本、セレッソに戻っても、自信をもってプレーしたいと思っています。(復帰戦が)パリとの試合になりましたが、ワクワクしながら、楽しみながらプレーできました」


■渡邉 りょう選手

Q:セレッソでのデビューがパリ戦になり、勝利という結果で終えたことについて

「相手はプレシーズンですが、僕たちは、『やるからには勝とう』というスタンスで臨んだので、チームとしてしっかり勝ち切ることができたことは良かったです」

Q:自身の力をどのくらい発揮できた手応えがありますか?

「試合前、監督からも『自分たちがもっている力を出し切って、チャレンジして欲しい』という話があって、自分は今もっている力を全て出したつもりです。ただ、その中で点が取れなかったことは、FWとして足りない部分。次に向けて修正していきたいと思います」

Q:合流初日に「守備はこのチームでも求められる。そこは自分でも自信がある」と話していました。実際、今日の2点目は渡邉選手が奪ったところからのアシストでした。前からの守備は、今後のリーグ戦でも出していきたい?

「そうですね。藤枝でやってきたことを評価していただいて、今日しっかり得点につなげることができたことは良かったですが、これをリーグ戦でどれだけできるかに尽きます。今日、できたことはできたこととして、しっかり整理して、まだまだ改善できる余地はあるので、次の試合に向けてしっかり準備したいです」

Q:パリの選手と対峙して感じたこと、収穫などは?

「相手はプレシーズンなので、そこまで本気ではなかったと思いますが、それでも世界のトップクラスの選手と対峙できたことは、自分のこれからのキャリアにとってプラスしかありません。日々の練習からどれだけ向上心をもって取り組めるかだと思うので、この時間を忘れずに、自分の未来につなげていきたいと思います」

Q:昨年までJ3でプレーしていた中で、今日、パリ・サン=ジェルマンFCと対戦されて、変な感覚などはありましたか?

「変な感じしかしないですね(笑)。1週間前まではJ2で試合をしていて、1週間後にパリと親善試合を戦っている。サッカー選手ならでは、というか。僕は無名で育ってきて、その中でも『こういうこともあるんだよ』というのは子どもたちにもとっても、一つの道になると思います。自分がそういう道標になれるように、これからもしっかり頑張っていきたいと思います」

Q:パリと戦って、脅威だと感じたプレーは?

「勝負所の匂いを嗅ぎ分ける能力が高い。緩急という言葉で表現していいのか分からないですが、ゴール前に迫っていくスピードや迫力と、自分たちでボールをもつところのメリハリをやっていて感じました。その迫力を今度は僕たちも出していけるように。今日、各々が感じたことを、次に向けて準備していきたいです。今日、できなかったこともあるので、そこを持ち帰って、その感覚を常に忘れず練習からやっていくことが大事だと思います」

Q:セレッソのサポーターから初めてコールも受けたが、どのような思いで聞いていた?

「凄かったですね(笑)。あれだけの人で埋まって、今日、勝利でデビューを飾れたことは嬉しかったです。また皆さんに声援を送っていただけるように、毎日、しっかり準備したいです」

Q:藤枝から今日の試合を見てくれていたサポーターへ向けてメッセージがあれば

「藤枝でやってきたことを今日も出せたシーンがあって、それが得点にもつながった。藤枝から応援してくれている人は分かってくれていると思うので、そういう部分を見せることができたことは良かったです」


■石渡 ネルソン選手

Q:試合に臨む心境と、試合を終えた感想は?

「緊張はなく、『どれだけできるか試してやろう』という気持ちでした。実際に対戦して、やる前から分かってはいたことですが、個のクオリティーが凄かったですし、課題もいっぱい見つかりました。またチームに戻って、毎日の練習からしっかりやっていきたいです」

Q:ボールを取れているシーンもあったが?

「いや、でもファウルで止める場面が多かったので。ノーファウルで奪えたら最高でした」

Q:チームとしては、このレベルの相手に対しても、前からのプレスでボールを奪えたシーンを作れていたが?

「小菊監督も、試合前から『引いて守るサッカーではなく、前から奪いにいけるところは奪にいって、勝ちにいく』と話していました。相手のクオリティーではがされて、自陣で耐える時間もありましたが、相手のミスを突けたり、ラインを押し上げたり、ボールを奪いにいくプレーは出せたと思います」

Q:前にボールを運ぶ、という自身の持ち味は出せた?

「今日はあまり出せなかったですね。1度くらい出せたのですが、この強度の中で何回も出せる選手にならないと上には行けないので、課題がいっぱい見つかりました」

Q:今日の試合を終えて感じたことは?

「いい刺激になりましたし、最終的には海外でプレーしたいので。相手には同じ年の選手もいて、年下の選手もいた中で、負けられない気持ちはもってプレーしました。まずセレッソで結果を残す、という気持ちも強くなりました」


■ヤン ハンビン選手

Q:試合を振り返ってみて?

「相手チームもそうだと思いますが、前半からタフな試合になったと思います。そんな中でも試合に出た選手たちが一致団結して勝利できたことを嬉しく思います。チームの雰囲気も良かったですし、自信を持って中断明けのゲームに向け準備ができると思います」

Q:印象に残った選手はいましたか?

「得点を許してしまったヒューゴ エキティケ選手ですかね、後半も素晴らしいアシストをしていたので印象に残っています」

Q:試合にはどんな感情で臨みましたか?

「特別な感情はこれといってなかったです。勝つための準備をした、それだけですね」

Q:満員とまではいかなかったですが、大勢の観客、そして子ども達も多かったです

「もちろん満員の中でサッカーができれば良いですが、個人的には十分大勢の方が応援に駆けつけてくださったと感じていますし、特にゴール裏は満員だったので感謝しています。リーグやカップ戦でも同じような雰囲気の中でやれたら良いですね」

Q:ご自身の手応えはいかがでしたか?

「世界を代表するチームと対戦することは僕自信初めての経験でした。彼らの個人個人の技術を直接肌で感じれたことが刺激的でした」

Q:韓国のファンも本日のゲームをたくさんご覧になったと思います

「昨年までFCソウルでプレーし、今年から日本に来ることになりましたが、いまだに韓国からたくさん応援いただいています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。FCソウルというチームは僕にとって大切な存在ですし、ファンの方の存在もありがたいです。これからも頑張りたいと思います」

Q:イ ガンイン選手とは話はされましたか?

「(ガンイン選手が)出場しなかったので対戦こそ叶わなかったですが、試合後にジンヒョン選手と3人で話す時間がありました。僕は初対面でしたが、フランスと日本の生活面など、いろんな話をしました。今は負傷中のようなので早期回復と活躍を同じ韓国籍選手として応援しています」