2022明治安田生命J1リーグ
第6節第2日

2022.4.2

川崎フロンターレ

マルシーニョ (86')

1

AWAY

FULL TIME

4

0-3

1-1

セレッソ大阪

乾 貴士 (13')

乾 貴士 (28')

山田 寛人 (36')

山田 寛人 (68')

等々力陸上競技場

18,090

監督コメント

「川崎の(リーグ戦ホーム連続無敗の)新記録がかかったゲームでしたが、選手たちに伝えたのは、『我々の力で、今日ピリオドを打つ』と。それだけの、しっかりした準備をしてきました。川崎相手にゴールを守る守備をしてしまうとやられてしまう。今まで私たちが積み上げてきたサッカーで、勇敢に、アグレッシブに、ボールを奪いにいく。そして、常にゴールを目指してボールを動かす。そういった攻守を90分間、全員でハードワークしようと。その中で、選手たちは全員が同じ思いを共有しながら素晴らしいゲームができたことが今日の結果につながったと思います」

Q:ルヴァンカップの大分戦に続き、攻守に前向きの矢印を出したサッカーで川崎に勝った意義をどう考えますか?

「いろんなエラーもありながら、キャンプから、チームとして狙いとしていることを一つ一つクオリティーを上げていく作業を、日々のトレーニングから100%でやっています。チームの規律を共有しながら、いい競争の中でやっている積み重ねが、今日のゲームにつながったと思います。残念ながら今日はメンバー外だった選手も、先日のルヴァンカップで素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今日、出た選手たちも非常に大きな刺激を受けたと思います。そういった中での勝利ということで、チーム全員で王者・川崎から勝ち取った勝利だと思います」

Q:今季のJ1リーグ戦初出場となったマテイ ヨニッチ選手とジェアン パトリッキ選手について

「合流して間もなく、コンディションも100%まではいっていない状況ですが、急ピッチで仕上げてくれました。その中でも、今やれることを、そしてチームの規律を守りながら、それぞれの良さを存分に出してくれました。彼らの加入で他の選手たちも大きな刺激を受けています。練習の集中力、強度がまたさらにパワーアップしました。連戦になりますが、いい競争をしながら、個々のレベルアップ、チームのレベルアップを図っていきたいと思います」

Q:最近は大量得点が取れているが、ここ1ヶ月ほど、どういうアプローチをされている?

「まず我々は、ボールを保持することからキャンプから積み上げてきましたが、積み上げのところで一番大事な、ゴールを奪う、相手の嫌がることを徹底する、それをグループで、チームで行う。一つ一つ段階を踏みながら、全員のデザインが共有しつつある段階に来ているのかなと思います」

Q:家長選手と山根選手、川崎の右サイドをセレッソの左サイドがうまく守っているように見えたが、今日与えたタスクは?

「川崎のストロングポイントでもありますし、彼ら二人の連係も素晴らしかったですが、その前に、まずチームとしてどう消していくか。しっかりとCBにプレスをかけて、そこから全員がスイッチを共有してボールを奪いにいく作業ができていたので、なかなか山根選手と家長選手にフリーなボールが入らなかったとも思います。ただ、やはり彼らのクオリティーの高さでそこに入ったときは、チャレンジとプレスバック、ボランチのカバー、最終ラインのカバーも含めて、全員が集中して90分守備ができた結果が今日の結果につながったと思います」

Q:2得点の乾選手も素晴らしかったが、同じく2得点した山田選手の成長をどう見ていますか?

「他のFW陣も凄く調子が良くて、高いレベルで競争している中でも、山田は去年から成長著しい選手です。キャンプ途中、コンディション不良で少し出遅れたのですが、現在はコンディションが100%になりました。高さ、速さ、うまさ、本当にいろんな水準が高い選手です。こうして結果を出し続けることで、将来、日本を代表するストライカーになると思います。他のFW陣もそういった可能性を秘めた選手はたくさんいます。今日、来ていない北野も含めて、いい競争をしていって欲しいなと思います」

選手コメント

■山田寛人 選手
Q:前節に続いて決定力を発揮したが、一皮むけた手応えはありますか?

「ありますね。ゴールは練習から常に意識していますし、全体練習が終わった後のシュート練習も、今日の2点目のような練習ばかりしています。その感覚でニア上に打てました。1点目もうまく入れ替わることができて、(DFが)後ろから来ているのも分かりましたが、うまくGKの位置も見ることができたので、自信につながっています。(チャンスでの)冷静さも出てきましたし、今は練習でもメンタル的に良い状態でやれているので、これを継続していきたいです」

Q:GKと1対1になったときの落ち着きや見え方が、以前とは変わった?

「今までが見えなさ過ぎたこともあると思います(苦笑)。後半に1対1を外した場面も、ある程度見えていた中でのキックミスでした。ただ、1対1は気にしていなくて、とにかく、今は自分がどれだけ1試合でシュートを打てるかを考えてプレーしています。乾くんの1点目につながったシュートも、今までなら打っていないと思います。今まではパスを選んでいたところでの思い切りが、いい形につながっていると思います」

Q:2トップから始まる守備もうまく機能していたが、今節に向けた狙いがハマった?

「そうですね。前から行くところは変わらずできました。ムツキが何回も追ってくれて、その姿を見て、自分も付いていかないといけないと思うし、後ろも付いてきてくれました。そこで剥がされたら苦しくなりますが、今日はうまくハマったので、守備も攻撃も気持ち良くできました」

Q:1点目はまさに加藤選手の献身的な守備のおかげですね。

「そうですね。点を取れていないだけで、ムツキがチームに貢献しているのは全員が分かっています。自分自身、昨年からムツキと組んでいて、相性ややり易さは変わっていないですし、向上していると思います」

Q:1点目につながったシーンで、「前なら打っていないところを打てた」と話していたが、積極的にシュートを打つようになった、意識が変化するきっかけは何かあった?

「(前々節の)清水戦で、自分が打てたのにヒールで落として、カウンターを受けてしまい…。それはダメだなと思ったし、スタッフの方からも『シュートを打て』と言われました。それも意識の変化につながっていますし、意識を変えたところで得点が生まれていることも嬉しいです」

Q:ここに来てエンジンがかかってきたが、コンディション不良で出遅れた時に考えていたことは?

「キャンプ自体は良かったのですが、少しコンディションを落としてケガも重なり…。その間、颯太やサトキくんが点を取って、落ち込んだこともあったのですが、自分がやれることをやれば、絶対に試合に出て結果を残せると思っていました。練習から常にトライしながら強い気持ちでやっていました。そこも監督が使ってくれた要因にもなったと思いますし、使ってくれた試合でしっかり結果を残せたことが今につながっていると思います」

Q:川崎から2得点を取った意味は?

「1試合2点を取ったのもいつぶりか分からないくらいな感じなので、あまり実感はないですが(笑)、やることを変えず、ゴールを意識して。もちろん、その他のプレーも大事ですけど、たくさん点を取ることだけを考えて、これからのシーズンもやっていきたいと思います」

■マテイ ヨニッチ 選手
Q:復帰後J1初先発が川崎とのアウェイ戦で、少なからずプレッシャーはあったと思うが、今節に向けてどう準備してきた?

「戻ってきて初のJリーグでの試合ということで、いろいろ緊張もありましたが、チームメイトと練習や話し合いをしていたので、うまくいったと思います。以前の取材でも言いましたが、『川崎が相手だからと言って、決して負けに来ているわけではない。勝ちに来ている』と。そういった強い気持ちで来て、こういう結果が付いてきたことは嬉しかったです。ファンの皆さまの前でプレーして、ゲームの雰囲気を味わえたことも嬉しく思います」

Q:以前の在籍時に川崎に勝った試合は、引いて跳ね返す内容も多かったと思うが、今日は前から圧力をかけて勝利した。DFラインとして気を付けていたことは?

「一番の違いは、ハイプレスを高い位置からかけたこと。それに伴って、DFラインも高く上げて、それを維持するようにと、監督から戦略的な指示や教えも受けていました。そういった部分が、以前、川崎に勝った試合との違いだと思います」