2022JリーグYBCルヴァンカップ/Aグループ
第2節第1日

2022.3.2

鹿島アントラーズ

0

AWAY

FULL TIME

1

0-1

0-0

セレッソ大阪

北野 颯太 (12')

県立カシマサッカースタジアム

3,966

監督コメント

「1点を先制したことで相手の圧力が増すことは、チームの中でも共有していました。その中で、しっかり守って、相手のバランスを崩した中で、カウンターで仕留めるというゲームプランを選手たちがよく遂行してくれたと思います。今季、初めてのクリーンシートということで、キャンプから全員で積み上げてきたことが結果として出たことを嬉しく思います。若い選手たちが、経験豊かな鹿島の選手たちに対して怯まず戦えたことを嬉しく思っています」

Q:後半は耐える時間が長くなったが、前半は、ボールを動かしながら、相手のスペースを突いて決定機も作れた。攻撃面での評価は?

「鹿島のスカウティングをした中で、前半はプラン通りの前進や決定機も作れました。ただ、課題としては、後半、相手があれだけ圧力をかけてきた中でも、しっかりとボールを握って前進する時間、保持する時間を増やしていかないといけないと痛感しました」

Q:プロ初ゴールを決めた北野颯太選手について

「開始早々、2回ほどビッグチャンスがあって、そこを仕留め切れず、もっともっと練習が必要だなと痛感していた矢先に、一番、難しい形でゴールを決めました。彼のポテンシャルの高さを強く感じました。ただ、まだまだ彼も、決定機を逃してしまうシュートもありますし、チームで保持して、彼が基準となって前進していく精度はまだまだ強く求めていきたいです。試合に出場していることに満足せず、セレッソを引っ張る、日本の将来を引っ張る、という強い気持ちで日々、取り組んで欲しいと思います。彼のゴールは、非常に素晴らしかったと思います」

Q:北野選手は、若い頃の香川真司選手にも似ていると思いました。小菊監督は香川選手のこともよくご存じですが、彼らについて、小菊監督にはどう映っていますか?

「真司に見劣りしない、素晴らしい才能を持ち合わせていることは確かだと思います。一番大事なことは、真司は努力をし続けられる天才でした。彼(北野)が将来、明るい未来を歩んでいくかどうかは、そこが一番のポイントになると思います」

Q:今季初のクリーンシートを達成した守備陣の中でも、西尾選手は体を張って、ラインコントロールしていたが、彼に対する評価は?

「今日、彼はキャプテンマークを巻いて奮闘してくれました。練習から、『次の試合はクリーンシートで勝ちたい』という話もしていました。『今日は失点ゼロにこだわる』という部分を、彼自身がプレーで、気持ちで表現してくれました。また、彼だけではなく、この試合は全員のハードワークの結晶でクリーンシートできたことを嬉しく思います」

選手コメント

■北野颯太 選手
Q:プロ初ゴールの感想について

「嬉しかったです。今まで決定機が何回もありながら決めることができなかったので、嬉しい気持ちと、ホッとした気持ちです(笑)」

Q:得点場面を振り返ると?

「(山中)亮輔くんからいいクロスが入って、自分もファーストタッチが決まった。ゴールも見えたので、思い切り振り抜いたら、入りました」

Q:直近のリーグ戦では最後に決定機を逃して悔しい気持ちも話していたが、今日までの3日間、メンタル面も含めてどう切り替えて準備して、この試合に臨みましたか?

「色々書かれたり、自分でも決めたかったですし、ファンの皆様の期待にも応えられなかったという悔しさもあったのですが、まだ始まったばかりなので、『次、決めればいい』という気持ちで、今日の試合に向けて、いい準備ができました」

Q:そのリーグ戦の後は「次の試合で1点を取る」とも話していました。有言実行できたことを、自身ではどう評価しますか?

「まぁ…そうですね。良かったと思います(笑)」

Q:17歳でプロ契約ということで注目度も高いが、心掛けていること、自分を戒めていることは何かありますか?

「17歳ということで、注目もされがちだと思いますが、それに囚われずというか、世界では、17歳で点を取っている選手はいっぱいいます。試合に出られているのは凄いことでは全然ない。そこで点を取って、凄い17歳やなと思われると思う。出ていることには全然、満足していないです」

Q:小さい頃に憧れていた選手や、真似していたような選手はいますか?

「好きな選手はあまりいなくて、自分には自分の特長があると思います。特別、見る選手はあまりいないですね」

Q:セレッソ大阪では、南野拓実選手の記録を抜いて、J1の公式戦におけるクラブ最年少ゴールになりました。偉大な先輩の記録を超えたことを、率直にどう思いますか?

「嬉しく思います。南野選手という、リバプールでも活躍している世界的な選手の記録を抜けたことは嬉しく思います。ただ、ここからどう成長するかが大事。南野選手以上の活躍ができればいいなと思います」

Q:以前、大久保嘉人さんや小林悠選手など、歴代の得点王を獲った選手が「1本外しても、次、次と切り替えるメンタルが大事」と話していたが、今日、北野選手も3度目の正直で決めたが、メンタルの持ちようはどうでしたか?

「メンタルは結構、弱い方なので(苦笑)メンタリティーは不安だったんですけど、味方の先輩たちがいい声をかけてくれて、支えてもらいながら、自分も前向きになれました。『次、決めてやろう』という気持ちになれたので、チームメイトに感謝しています」

Q:最後が一番、難しい得点、トラップでしたね(笑)

「そうですね(笑)難しかったです」

■鈴木徳真 選手
Q:鹿島アントラーズのホームで、無失点で勝つことは簡単ではないと思いますが、1-0で勝ち切った試合をどう振り返りますか?

「アウェイでのアントラーズさんということで、難しい試合になることが想定されていた中で、前半の早い時間帯で先制できたことで、僕らがゲームを握ることに成功しました。そこで、今日の勝利が僕らに傾いたかなと思います」

Q:プレスに行ったところを長いボールで裏返される場面もあったが、つなぎながら相手のスペースをうまく突いて決定機も作れたが、前半の内容は手応えもありましたか?

「僕らのサッカーが出たというところで、凄くいい形があったと思います。ただ、ボールを握られた時、そこで奪い切れなかったことで、流れを引き寄せることができなかったという、両面がありました。僕らが握らせてもらえる時間があったという面では、前半はやり易かったなと思います」

Q:後半は押し込まれる時間も長かった。ある程度、想定内の部分もあったと思いますが、守備をしながらどういうことを意識していましたか?

「焦れずに1点をしっかり守ろうと。ゴール前に4-4-2をしっかり引いて、相手が前がかりになったところで、ショートカウンターのチャンスを伺いながら守備をしようと、中の選手たち、特にCB陣と話をして整理していました。結果には結びつかなかったですが、後半もチャンスはあったので、そこも僕らの狙い通りでした。(最後は)クロスから、パワーのある、能力のある選手がいる相手に対して、しっかり守り切れたことが良かったと思います」

Q:決勝点を取った北野選手について、鈴木選手たち年長者から見て、彼のパフォーマンス、彼の存在はチーム内でどう映っていますか?

「17歳のスケールではないと思っています。僕はプロサッカー選手を4年やっていますが、高校生ですでにそれ以上の能力を発揮してくれています。だからこそ、今日、点を取って、
チームを勝たせてくれました。以前の試合でも、数々のチャンスを作っていました。決めることはできなかったですが、チャンスを作り出す能力は素晴らしい。彼がこれからどんな未来を歩んでいくのか分からないですが、一緒にそこにいられることは、嬉しいことだと思っています」