前半に関しては、やはりこの我々の置かれた状況、そして対戦相手の置かれた状況ということもあって、選手たちは非常に集中して試合に入ってくれたと思うのですけれど、さらに硬さというか緊張感が非常にあったと思います。我々は、絶対に勝たなければいけないという状況で試合に臨んだのですけれども、札幌さんが非常に堅いディフェンスを敷かれるということは分かっていたので、今週練習してきた通りしっかりとボールを動かすことができて、その中からボールを奪ったあとに村田がスペースに飛び出して先制ゴールを決めることができました。その後、先制点をとってからは落ち着きも出てきて、緊張感も少しとれたかなという前半だったと思います。
後半は、早い時間帯に追加点をとることができ、より落ち着いて自分たちのやるべきサッカーができたと思います。パスミスも少なく、最後までしっかりとプレーを続けたからこそ、今日のスコアにつながったと思います。選手たちのパフォーマンスには非常に手応えを感じましたし、満足しています。

Q.シンプリシオ選手を90分間使ってみての評価と、ケンペス選手を先発メンバーから外した理由を教えてください。
A.ファビオ（シンプリシオ）の今日のパフォーマンスは非常に良かったと思います。ボランチに求められるものとして、やはりパスミスを少なくということがあると思うのですけれども、そういったパスを正確につなぐという仕事を、しっかりと果たしていたと思います。さらに、今週皆さんにもお話したのですが、ファビオはヨーロッパから来た選手なので、日本ではシーズン中盤ですけれど、彼にとってはコンディション的にはシーズンが始まる頃の状態です。
そういう意味では、他の選手たちとは全く違うんですけれども、その中で経験を生かして90分プレーしたというところは、非常に高く評価していいのではないかと思います。今日は、彼の経験があるからこそ中盤を落ち着かせることができたし、だからこそ黒木もよりのびのびとプレーすることができたのではないかと思います。
ケンペスに関しては、前節、負けはしましたけれども柏戦で播戸はゴールを決めています。それに比べてケンペスは最近ゴールを決めていなかったと、これが一番大きな理由ですね。やはり、フォワードというのはゴールを決める、点を取る、この仕事をまず求めたいと思っているので、その点から、今日の播戸の起用に至りました。
ただしケンペスは今日、途中出場で2ゴール。求められる役割はしっかり果たしたと思います。

Q.金 聖基選手は初先発でしたが、評価はどうでしょうか？
A.非常にいいパフォーマンスだったと思います。金 聖基の持ち味としては、空中戦に非常に強いというところがあるんですけれども、今日のゲームでは、初めての先発ということで、試合感覚というところでは苦しんだ部分もあったかもしれませんが、茂庭とともに非常に強さを見せてくれたと思います。
彼はレギュラーをとってもおかしくない選手だと思っています。まだまだ若い選手なので、将来的にセレッソのレギュラーのポジションを勝ち取れるように期待していきたいと思います。

Q.シンプシリオ選手の話に戻りますが、非常にポジショニングが良かったと思います。その点はどう思われますか？
A.ポジショニングの良さというのは期待していた通りでした。彼は非常に経験のある選手で、一言で言うと中盤の選手に求められるプレーを知り尽くしている選手だと思います。相手の攻撃に対してスペースを埋めるというポジショニングだけではなく、マイボールの時につなぐためのポジショニング、どちらをとってもいいパフォーマンスだったと思います。
先程も言いましたが、彼にとっては今、シーズンが始まった段階といえるということなんですね。それを考えると今日はシュートを2本、ミドルレンジから打ったと思いますが、もっともっと試合を重ねるにつれて、よりシュートの数も増えると思うし、セレッソの中でより成長して、重要な役割を果たしてくれる選手になると思っています。