2012Jリーグヤマザキナビスコカップ/Aグループ
第5節

2012.6.6

セレッソ大阪

ケンペス (47')

柿谷 曜一朗 (58')

柿谷 曜一朗 (86')

3

HOME

FULL TIME

2

0-1

3-1

川崎フロンターレ

楠神 順平 (30')

レナト (68')

キンチョウスタジアム

6,855

監督コメント

今日は両チームとも非常にクオリティの高さを見せて、特に前半は両チームともしっかりとボールをつなぐサッカーができた、そんなゲームだったと思います。しかしながら、我々のボール回しが遅かったために、川崎さんにしっかり戻ってディフェンスをする時間を与えてしまったために、なかなかこちらの突破に結びつきませんでした。
後半はそこを修正しました。丸橋のポジションをひとつ後ろにして、「そこからどんどん前に素早くボールを入れていくように」と、さらに「ボールを失っても相手コートで前からプレスをかけるように」という指示を出しました。そして実際に前で何度かボールを奪うこともできました。
今日の試合は内容として非常にいいゲームだったと思いますし、勝利に値するパフォーマンスだったと思っています。

Q.今日の試合はスタメンもリザーブも含めて、非常に平均年齢の若い、フレッシュなチームだったと思いますが、そういうメンバーで勝ち切ったということは、今後に向けてどういう意義があると思われますか?
A.おっしゃる通り非常に若いチームだったと思いますが、ホームゲームということで、ひたむきにそしてがむしゃらに戦いながら結果を勝ち取ったということで、これは大きな経験となり、一皮むけるきっかけになると思います。
ひとりひとりが、ゲームプランをしっかりと頭に入れて、先制されてもあきらめないで、しっかりと逆転できる強さを見せたというところは、クオリティのあるセレッソのチーム力に、さらにプラスアルファができた、そういう意味で非常にいいゲームになったと思います。

Q.丸橋選手をひとつ後ろに下げたとおっしゃいましたが、ポジションをひとつ下げたのか、前に誰かを入れたのか、詳しく教えてください。
A.丸橋のポジションですが、ボランチで山口とふたりが並んだということです。前半ですけれど、なかなか扇原のところから前にパスを出すことができなかった。そこで、丸橋を(ボランチに)入れることで、もっと前にスムーズにボールが行くのではないかと考えて、山口とのボランチということで臨みました。さらに山口のロングパス、サイドチェンジというのも非常に効果的だったと思います。
もう一つの理由としては、扇原が前半にイエローカードをもらってしまっていたこと。ということは後半に2枚目をもらってしまい(退場により)ひとり少なくなるというリスクもあったので、そういった理由も含めて、ゲームの展開にスピード感を出すために、そして一人少なくならないために、あの交代を考えました。

Q.今日、柿谷選手が2得点しましたが、彼の良さをあらためて教えてください。また、2得点したことに対する評価をお願いします。
A.まず、彼の大きな一番の持ち味というのは、並外れた技術を持っていることだと思います。これは日本中を見渡しても彼ほどの技術を持っている選手は、なかなかいないと思います。彼はボールを持った時に相手の意表を突くプレーができる、さらにスピードに乗ったドリブルもできる。今日の2ゴールにもありましたけれど、非常にスピードに乗った突破ができる。
それは彼が常日頃の練習から見せているところなんですけれど、これが持ち味だと思います。
今日のパフォーマンスですけれども、2ゴールをあげたということで、彼にとっても大きな自信になったと思います。先ほども言いましたが、練習ではああいったプレーはいつでもやっていることなので、それをとにかく試合で出すようにと、しつこくうるさいぐらいに言っているのですけれど、そういった部分が出てきたのではないかと思います。
ただし、まだまだ満足できるものではありません。もっとディフェンスに貢献しなければいけないし、さらにはもっとゴールにこだわる姿勢を見せてほしいと思います。
しかし試合を重ねていくことで、今シーズンを通してもっともっと成長していける選手であることは間違いないと思っています。

Q.柿谷選手の2ゴールは監督の予想以上ですか、それとも予想通りですか?
A.我々はスタッフとして毎日、日々のトレーニングを見ていることもあるので、予想通りと言えると思います。彼のポテンシャルの高さというのは、誰もがわかっていることなので、予想を上回る結果ということは全くありません。
逆に彼ならもっとできると思っています。それは日々の練習でも彼にしつこく言っていることですが、今日のパフォーマンスは彼のポテンシャルから考えれば十分予想されるものではあるし、さらにもっと、「今日以上のプレーを出す」という意欲を彼自身が持つことが大事だと思っています。

選手コメント

・松井謙弥選手
勝ててよかったです。(失点については)ミスも出てくるし、アンラッキーも起こりうることだし、その中で諦めずに、キレずに最後までみんなで守備をしていけて良かった。(シーソーゲームからの逆転勝ちについて)どんな試合でも勝つことが大事だし、反省することはいっぱいある。今日は勝ったことに関しては良かったと思う。(サポーターの応援について)試合前に「松井!」っていう応援が聞こえていた。その中で勝てて、喜んでもらえたと思うと嬉しい。

・柿谷曜一朗選手
1点目は相手の選手と重なっていたんで、(シュートしたときは)入ったってわかりませんでした。(2ゴールは初めて?)J2のときはありますけど、J1では初めてです。後半の最初、しっかり仕掛けようと思った結果、ゴールにつながったと思います。(前半は難しかったですか?)ポゼッションはできていたし、ゴール前まで運べていたんですけど、最後の部分がもうひとつ足りなかったと思います。自分たちのペースでやっていたのに、悪い時間帯に失点しちゃったので。ポゼッションの部分でもう一段あげなきゃいけないところで、相手の方がゴールしたときには(相手の方が)気持ちが乗ってしまったのかなと。あそこでもう1失点していたら、もっと苦しい結果になっていたので、1-0で耐えたのが良かったかなと思います。後半は、まず2点取りに行こうって形で入れたので、最後は結果がついてきたので良かったです。結果が出たからすごいうれしいですし、結果がすべてなので満足していますけど、内容的に考えるともっとミスを少なくできたかなと思いますし、もっと余裕を持ってプレーできたはずです。これはチーム全体として言えると思います。でも、逆転するのはすごいパワーがいることですし、チーム全体がひとつになってできたことなので、そこはいいと思います。次は失点せずに点を取って、しっかり試合を決めるということができるようにしたいです。
(2-2になった後に、疲れやストレスとかはありませんでした?)後ろからモニさん(茂庭選手)に「追いつかれただけやし、焦ることじゃない」と言う声が飛んでたので、僕ら前の選手も落ち着いてやれました。チャンスをものにしようと思いましたし、耐えてくれてたんで、チームがひとつになれたと思います。気持ちが切れた瞬間は無かったです。正直、先制されたり、追いつかれたりしたら気持ちとしては落ちてしまうところがあるんですけど、今日は「もう一度」っていう、すごいパワーに変えられたんじゃないかなと思います。(ホームでのゴールはどうでしたか?)キンチョウでは初めてだったので、すごく気持ちよかったです。「勝てば首位にいける」っていう思いがすごく強かったんで、最後、3-2のときに、やっぱり苦い思いを今までたくさんしてきたし、そういう思いは絶対したくないという強い気持ちを持って、最後の笛が鳴るまで一生懸命戦いました。(このところコンスタントに試合に出て、今日の試合で2得点して、自信もついたんじゃないですか?)代表の選手も代表戦で活躍するだろうし、僕ら残ったメンバーは空いたポジションを穴埋めするんじゃなくて、次は自分たちがポジションを取るんだという強い気持ちを持ってやることが次につながると思います。僕もそうですけど、今日出た吉野とか、村田君とか、同じようなポジションの選手がいて、キヨ(清武選手)や(キム)ボギョンが注目を浴びていますが、「僕だって自分と同じポジションの人には負けてへんぞ!」って気持ちで、練習からやっていけたらチームとして強くなっていくんじゃないかなと思います。